夜想 (文春文庫)
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夜想の感想・レビュー(225)
500ページにわたるこのような過程でラストのこの心境に至るのは「え?」であって、かなり無理がある。マインドコントロールとはちがう、信者の「すがる」気持ちに焦点をあてたちょっと違った<新興宗教>の小説を期待していたが、メッセージ力はさほどない。ただ感じたのは、とてつもない悲しみに遭遇する人は現実にいるから、人にやさしくありたいということ。
最後の数ページには好感が持てたけど、それ以外が全く受け付けられなかった。宗教的なものに毛嫌いしているせいか、個人的にこういった小説とは相性がわるいのかも。
最初読んだ時は中盤が少し退屈だと思ったけど、再読してみるとどこも面白く読めた。雪藤や遥にとても共感できたからだと思う。忘れていたのでクリニックの事実にはぞっとした。救いというのは、案外自分のすぐそばにあるものなのだと思った。傑作。
活動が宗教っぽくなってからも素敵すぎる天美さんとどんどん思い詰めていく雪籐、読んでいてちょっと辛くなりました。所々に入る家出した娘を探す母親も危なそうでしたが、こっちの結末は何となく予想していた通りでした。終わり方はあれで良かったかなと思います。
現実の辛さを忘れようと尊敬する人天美さんを支え。 活動が熱心になるあまり周りが見えなくなって行き、宗教団体とは違うと自らに言い聞かせつつ本人の活動が正に宗教関係者になっていく姿がとても辛い。 気持ちは分かるけど! 失意の中にいる時 ふと自分の傍に明かりが付くと欠けている物を補おうと強く引かれてしまう。 宗教に嵌る感じは正にこうかも…と読みながら長い間感じちゃいました。読後感は良好です。
新興宗教って本当にこうやって出来るのでは…
思い込みから、人の暗部から…人物描写が秀一ですが最後にはなんだか虚しい…作品でした
「他人と自分を比べることは、一番馬鹿げた行為です」特別新しい言葉ではないけど、やはり自分は自分なのだと思った。真ん中あたりが少し退屈だったけど最後は良かったと思う。
慟哭からの夜想。読んでよかった。皆さんの言う通り、ぜんぜん違うね。宗教って、ぜんぜん知らない。ぜんぜん知らないから分からないけど、ほんとはものすごく人間臭いものなのかもしれない。夜想からの?作品でないかな。
ズゥーンと重たい方の貫井作品。やはり読んでいてもなんだか精神的疲労を伴うのですが、それが決して不快じゃないんだから、やはり凄い。ミステリ作家の描く宗教作品の場合はどうしても カルトに寄ったものが多いイメージですが、今作はもうガチでテーマが救済だけあって、まるでイメージしたものと違ったのも自分にとっては良かったような気がします。本当の絶望の中から抜け出すという事。救済とはどういう事なのか。そして新興宗教というシステム。様々な事が絡み付きながら、ゆっくりと静かにストーリーは常に破滅ち終焉を孕みながら進んでいく
なるほど、新興宗教とはこんな感じで成立していくのかもしれない。そんなことをずっと感じていたけれど、本当のテーマはそこじゃない。あまりにもつらい経験をした人というのは、その傷の癒し方も様々で、他人によって救われる人もいれば、自分だけで乗り越える人もいる。どの時点で本当に救済されたかというのもその人次第・・・なんてことを感じながら読書終了。読後感はとても良かった。
『慟哭』系のミステリかと思ったら全然違った。端的に言えば「新興宗教をつくろう!」(大いなる誤読)。街のボランティア占い師から宗教団体に拡大していく過程と、その中で雪籐が夜に迷い込んでいく様はさすがに読ませる。子安嘉子のパートは作者の都合が滲んでるけどもw ラストの救済への道筋は、それまでに雪籐がはまりこんでいた狂気の深みからすればあっさりしてるような気がするけれど、話としてはまあハッピーエンドで何よりという感じ。でもやっぱり最後までヒロインの名前が気になって仕方なかったw わた、遙さんはかわいいですよ!
文庫の帯には新興宗教を題材として、「慟哭」と比較するような文言が並んでいたので、新興宗教の暗部とか問題点をえぐるようなテーマかと思っていたが、まったく見当違いだった。この作品のメインテーマは、救いそのものである。救いとは、人と人の繋がり、信頼関係によるところが大きい・・・それは恋愛も含まれる。この作品はちょっと変わった恋愛小説なのだろうというのが私の感想・・・夜の世界に住んでいた遙と雪藤は、光を見ることが出来たのだろうけど、何か拍子抜けして、胸に迫るものを感じなかった・・・
本当に新興宗教ってこんな風にしてできていくのだろうか?と疑問に思ったが、もしかしたらこういう形もあるのかもしれない。そう思わせるのは貫井さんの物語をリアルに描く力なのだろう。ある女性の「力」を信じてひたすらに活動を続けてきた主人公には、未来に救いが見えそうだ。しかし自分に固執し偏屈になってしまった人間は結局なにも信じられないし周囲からも受け入れられず、救いのない孤独な結末が待っている。そんな対極がこの物語には表現されていた。
でも、自分をさらけ出さない人は共感なんて得られないよ/名前を知られるのは、必ずしもよいことばかりに繋がるとは限らない/人の心の中なんて、知らない方がいいんです/生きていくってのは辛いんですよ/悲しみから意識を逸らすには、楽しい気分で心を上書きしてしまえばいいんです/自分を救うのは自分でしかない
深い絶望を味わった人間達の「救済」をテーマにしたお話です。職業柄、遥や雪藤の考え方に共感しつつも、その危うさも多少は分かっているので、ものすごく感情移入してしまいました。こんなにため息を吐きながら、胸の苦しさを感じながら読み進めなければならない小説は初めてでした。僕も、昔は勘違いしてましたけど、本当は誰も救えやしないんですね。その人が勝手に救われるだけです。そういうことを教えてくれる作品です。やっぱり貫井さんはすごいっす。
ハルカのことを知ってもらうには人を集める必要がある。人が集まれば本来の理念にそぐわない人間も出てくる。組織が大きくなればなるほど、理念もどこかに行ってしまう。「たくさんの人に知ってもらいたい」という望みと「あくまで初志貫徹したい」という望みが相容れないのは仕方ないと思いつつも、やるせなさを感じた。雪藤については、最初はまともでだんだんおかしくなっていったと思っていたけれど、ラストを読んだら、案外早い段階で狂気が潜んでいたんだなぁという気がした。
難しかった。読んでいてとても苦しかった。宗教がテーマだが、宗教に頼りたい人の気持ちも分かるし、宗教を毛嫌いする人の気持ちも分かる。今はどちらかと言うと宗教を毛嫌いしている部分があるので、特に感情移入できなかった。もし、救われたいという気持ちがあるときに読んだら、悪い方向に暴走してしまいそうだ。ラストは雪籐が救われてホロリと来たが、中盤の嘉子の暴走には声を上げて笑ってしまった。ユーモラスな一面や、リアリティを感じる。
宗教の始まりってこうなんだろうな。最初は癒し。しかし人が集まれば欲も渦巻く。結果営利団体化して理想はどこかへ吹っ飛んでしまう。小さいままだと趣味の延長でしかなく、大きくなれば営利目的のようになるジレンマ。大きくなった途端いぶかしく見られるのもわかる。日本人ならではの宗教観かなぁ。宗教をからめながら人と人のつながり、癒し、救いも読める作品。秀逸。
新興宗教ってこんな感じで組織が大きくなって、そしてこんな感じでおかしな方向に進んで行くのかな。前半部分はその辺がリアルに書かれていて興味深かったです。雪藤の変化が途中から何だか嫌な感じになっていき、後味の悪い結末を想像していました。でも最後は救いがあってよかった。ジャスミンのマスターいい人です。満足です。
宗教がテーマのミステリー。人が救われる・救うとはどういうことかという事かを書いている。立場は全く違うが母娘を亡くした雪藤、娘を亡くした(?)嘉子それぞれの立場が違うとまた異なる結末が待っているはず。そういう異なる視線で書くのもいい気がする。デビュー作「慟哭」も宗教関連みたいなので機会があれば読んでみよう。
宗教がテーマとなってはいるものの。愛する人を失った悲しみ、辛さ、思いやる気持ちを考えさせられる一冊。その合間にミステリーもあり、ひやっとさせられた。さすが貫井さん、トリックの挿入が上手過ぎる。
必読。モチーフは宗教、手法はミステリ、テーマは救い、しかし物語は概ね「悲劇」。視野を失って愚かにならざるを得ない境遇というのは誰にでも訪れるもので、それを誤魔化してやり過ごすか、激しい痛みと共に向き合うかしかない。その昏さを描ききった貫井さんは凄い。終盤から結末に至らしめるエネルギーにも感服。最後は泣いた
人生に絶望していた主人公が,特殊な力をもった美少女と出会うことで 救いを見出して,新興宗教のようなものを立ち上げる.あらすじはこれだけで, ことさら特別なことが起るわけではなく,普通の物語なのだが,その普通さが やけにリアルに感じた.結構長いのだが,それを感じさせないのは筆者の 力なのか.やっぱり,相手のことを理解しているという思い込みが一番危険, 話し合わなきゃね.「慟哭」と違いハッピーエンドでした,なかなか良い 終わりかただと思う.
貫井作品はけっこう好きだがこれはちょっと意外というか…う~ん満足しきれなかった感じ。登場人物にあんまり共感できなかったからかも。宗教団体とか精神トラブルそのものに嫌悪感があるわけじゃないんだけど、その表現方法が読んでて辛かったなぁ…。なんか人間の弱いとこばっかり見せ付けられた感じで。個人的に人間捨てたもんじゃない!っていう結論にたどり着く方が好きだな。
宮本輝氏の小説と同じように「現状の破壊」から始まる作風だが、予想を超える展開が面白い。理想と現実のギャップに悩みながら正気と狂気のはざまをさまよう主人公の行動は鳥肌が立つほど恐ろしい感じがしました
う~ん皆、多かれ少なかれ病んでいるんだよね(心が)。雪藤は中盤から終盤まで酷かったな。娘を捜す嘉子と変わりなく、まさに紙一重の状態を予感させた。だが終わり方は良かったな(少し先が読めてしまったが・・・)。最後は自分で気付いて立ち直ったみたいだし。宗教をテーマに書かれているが、それほどキツくはない。しかし活動の始まり方がリアルで少し怖い(引く)。
『慟哭』で取り上げた新興宗教というテーマを深く深く掘り下げて、救済とは何か?救済するとは何か?を追求した傑作。苦悩を抱えた男、雪藤には読みながらなんだかボク自身が重なっていく部分もあり、彼の一挙手一投足がもどかしく、苛立たしく、途中読むのが辛くなってしまった。だけど、彼の行く末と、彼によって翻弄されてしまった特殊能力者の遥ちゃんの未来から目を背けてはいけない…そう思いながら読み進んだ。ハッピーエンドなのかは分からない。だけど、いろいろな事が有り過ぎた雪籐と遥にとって、その後の未来が明るいものであって欲しい
中ごろまで読んでちょっとつらくなり、いったん本を閉じてしまった。久しぶりに手に取ったらするすると頭の中に物語が入ってきて、一気に読み上げてしまった。本は読む時期があるんだなあと改めて思った。終わりの展開は予想に反していて、またもややられてしまった感がある。「慟哭」と対で読むと面白いのではないかと思う。
貫井さんもはずれのない作家だと思います。意図せずに宗教団体化していく過程が面白いけどちょっとまどろっこしいかも。後半はいっきに読みました。感想はまあまあかなあ。この本を最初に読んだら貫井さんの他の本も読んでみよう!という気にはならないかいかも。遥には萌えちゃいました。(そういう読み方しちゃだめ?)
夜想の
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ナイス!

































