トワイライト (文春文庫)
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トワイライトの感想・レビュー(443)
気分が沈んでいるときに読んで、それがうまくはまって電車で半分泣いてしまった。学生時代の頃になりたかった大人になっていない自分とシンクロしたのかも。他の方も書かれていたが、SMAPの『夜空ノムコウ』を思いだした。切なくて、誰の心にも多かれ少なかれ届く小説だと思う。
幼い頃は自分の行く先に「幸せな未来」が当たり前に転がってると思っていた。でも今はそんなに簡単じゃないことも、大人が弱いことも知っているし、40歳という人生の折り返し地点で行き詰まった時の絶望もよく分かる。 結局は白石先生の言うよう、勇気を出して自分が何とかするしかないのだ。
私はまだ20を過ぎたくらいの若造だけど、ギリギリ20世紀を生きていたから21世紀っていうものに憧れは抱けて、でもまだ「らしいもの」もないし、それさえも姿を変えるし、すでに21世紀に生きてるのに…と、ほんの少し克也達の気持ちに寄り添えた気はして、切なくなり嬉しくなりました。
2012年1冊目の本であり、時代背景が自分に合うこともあり、すごく、面白かったです。他の重松清さんの作品に較べて、人間の腹黒い部分の心理描写も、共感できる所が多かったです。
中年になって読むと響く、、、。 スマップの『夜空ノムコウ』を本にしたような話です。 あの頃の未来に今立っているのか?今幸せですか? 『厳しい現実』と取るか『それでも希望がある』と取るかは読む人の今の状況で大きく違ってくる作品です。
現実がそれぞれに苦い。過去もそこまで甘くない。タイムカプセルなんて過去の甘さを懐かしむためのものだと思っていたけれど、ここまで感傷を禁じてくれるとは。雰囲気はフィクションではなく、ノンフィクションです。
ニュータウンの小学校が廃校になる為6年3組の同級生がタイムカプセルを開けに集まる。たぶん同窓会は懐かしさと自分の幸福度をちょっぴり自慢する場でないだろうか。しかい次第に希望に満ちていた未来からほど遠い家庭や仕事等の問題をかかえた現在の姿が明らかになっていく。10年後は「幸せです」と答えそうなラストに救われたが、39歳で既に人生の黄昏(トワイライト)とは淋しい。
何日もかけて、ゆっくり読んでみた。私は万博もバブルも、多摩ニュータウンが注目されていたことも知らない世代だけれど、とても悲しい、現実と未来とのギャップの話。重松清の「流星ワゴン」の読後もそう思ったけれど、あの時ああしていれば…あの言葉を伝えていれば…というささいな日常の積み重ねが、未来をちょっとずつ変えていく。登場人物のだれでもいい、次にタイムカプセルを開けるときには幸せであってほしい。
同じアラフォー世代の悲しくも最後は一抹の光を感じる作品。この本を読んでみて、ここ数年参加した同窓会が楽しく感じられたのは、「今」自分を取り巻く環境が、ありがたいものだからだったのかな~と感じた。読む世代によって捉え方が違うかも。 普段は空気のように私の中では存在感を消している家族に感謝の気持ちを持った。欲を言えば、もう少しパンチがほしかった… でも筆力というのか、どんどん内容に吸い込まれるように読み進めた。重松作品は今作が初めてだったが読みやすく、また色々な作品を読みたいと感じた。
子供の頃想像していた未来が待ってるわけではないというのは大人になれば理解できる。でも、それに直面した時にどう対応すればいいのかというのは難しいんだと思った。問題は解決されなくとも、希望を持てる結末でよかった。私の年齢がこの大人たちに追いついた時もう一度読み返してみたい。
不惑の年に読んだのは偶然だったんだけど、あまり共感というものはなかった。ただ「あの頃の21世紀はもっと輝いていた」っていう感覚は、あるな~。でもこれって誰しもそう思うことであって、そこそこの幸せとそこそこの失望あっての人生。若い読者はこれを読んで40のおじさん・おばさんになるのを恐れないでほしいな。いいこともいっぱいあるよ。
「黄昏時」としてはまだ若い40前の主人公達。26年前に埋めたタイムカプセルを開けることで、過去に自分が描いていた未来と、現実が大きく違うことを再認識する。克也はリストラ寸前、真理子と徹夫夫婦は家庭崩壊、淳子は落ち目の予備校講師。子供の頃は未来が夢であったけれど、先行きが見えない苦しさが鉛の様に読んでいてもまとわり付いてくる。しかし、そんな中にもわずかな光を差し込むのが作者の優しさだと思う。
どんなに苦しくて、自分なりにその中でもがいて、友だちに醜態をさらしても、最後の結末に光を感じられたのが良かった。読んでいて、なぜか救われた気がした。
「大人になると楽しいことばかりじゃないかもしれないけど、それでもどこかに必ず希望は転がってるんだぞ」って、誰よりもまず自分自身に問いかけてあげたくなった。そんな作品。
人間くさい話。自分の現実の衰退を認められない。過去の栄光が今も続いていると信じている。変わらない事を喜ぶのは変わった事を悲しむよりも残酷な結果を導く。いい事も悪い事もその人の良さなんだって思い、信じてあげなければ。他人にそうやって接していかないと自分の悪いところがみえた瞬間同じように人は離れていくんだな。と思いました。
重松さんは思いテーマを書くのが上手いと思う。それが現実離れしていない、むしろ本当に身近に感じられるから読んでいると時折ドラクエのリップスにひゃくれつなめくらったみたいな感覚になる。 小説って言う非現実に向き合ってる筈なのにすごく生々しい実感としてその文章を感じ取ることが出来る。 このスタンスが自分の肌にあっているからなのか今まで読んだ「流星ワゴン」と「ナイフ」だったら後者のほうが印象にすごくのこっている。 今回はいい年になった大人の、大変現実的な状況が垣間見れました。へらへら笑ってられるのは今のうち
大好きな「太陽の塔」の装丁だったので購入。現実以上に現実的なお話に、苦々しいのを味わいながら読みました。印象の残ったのは「ジャイアン(徹夫)」です。小学校のとき、クラスのジャイアンだった徹夫は大人になって同級生に再会しても、やっぱりジャイアンを演じなければならない。でも、大人になった徹夫はジャイアンなんかじゃなかった。そのプレッシャーに苦しむ姿が、もう自分を重ねて心がずっしりと…。僕は、のび太のような奴ですが!
小学校の同級生が昔埋めたタイムカプセルを掘り起こすために39歳で再会するという話。もちろん、順風満帆な人生を送っている者などいません。しかし、やはり人は変わらないな、と思わせられる場面がいくつもあります。そして、ずっと変わる事のないその人の良さ(ジャイアンの面倒見の良さや、ケチャの強さ、克也の誠実さ等)に心が暖かくなります。私自身、学生の頃、周りからいつも「長所」と言って頂ける事がいくつかありました。「私はその良さをまだ持てているかな?」「環境が変わったは言い訳でしかないな」と、現在の自分を再考させて
太陽の塔の『現在の顔』が険しい顔なのは、現実と戦っているからなんだ。『懐かしい未来』てゆう言葉がおかしいけど、しっくりきて切ない。大人って弱い!人はいくつになれば本当の強さを持った『大人』になれるんやろう。大人の弱さに気付いてしっかりしよう、大人になろうとしてる千晶が、何年か前の自分と重なって切ない..タイムカプセルに入れて、40才になったら再読したい!また目線が変わるはず。
小学生のときに埋めたタイムカプセルの開封のため同級生たちが集まった。みな、いろいろな事情を抱えて生きる「大人」になってしまった。小学生にのころに夢見た世界と現実とのギャップがなんとも重い。文章の終わりが気になる形で終わっているので、この後の展開も気になります。」
小学生の頃想像していた将来て、科学技術が進歩してすごく便利になっていて、自分は人に役立つことやってやるんだって思ってた。でも実際にはいろんな現実に直面してそうはいかなくて、大人になった今振り返るとそんなキラキラした将来を思い描いていた昔が微笑ましくも悲しくもせつなくもなる… この本を読みながら改めて思いました。 大人になるとなかなか明るい将来を想像できなくなってくるけど、まだアラサーで人生半ばにも来てないし、前向きになれる何かを見つけていけたらなぁ。それは、この本の中と同じように絆とか家族なんだろうなぁ。
不惑の年、小学生の頃に埋めたタイムカプセルを開けに集まった仲間たち。当時の担任の先生の残したメッセージには「あなたたちは今、幸せですか?」。ボロボロに壊れてゆく家庭や仕事。それでもなお未来に向けてタイムカプセルを送り出すところに、ささやかながらも大きな救いと希望を感じる。
四十代を間近に迎え、久しく疎遠だった同級生が26年ぶりにタイムカプセルを開けるために集まる所から物語は始まる。小学生の時代の無垢な夢と希望は、現実という厳しい風雪にさらされて色あせ、虚しい残骸を想わせる。辛い現実を前に未来を考える余裕もない。。。自分もすでに四十代を迎え、他人事ではない時代設定に、ついつい感情移入してしまった。読み終えて自分の小学校時代を振り返ると、あまり昔から根本の部分は変わっていないなぁと再確認してしまう。でも、その根本部分こそが自分自身そのものだと思う。その自分自身とこれからもうまく
いつかは必ず訪れる人生の黄昏時。この本を参考にして考えると、私の黄昏時も、冷めてて疲れきっていて、すごくしんどいんだろう。けど、夢と希望を持っていた時に見た未来と違う未来が見えていたらいいな。キラキラ輝いている未来じゃなくて、ぽっと照っているような未来が。と思い耽ってみたけれど、まだ何もできていない自分が人生の黄昏時を考えるのは、なんだかな。また暫くしたら読み直したい。
久しぶりの重松さんです。読みはじめは、意外と軽い内容かな?と思いましたが、重かった。どこかしら自分にあてはまる部分を感じ、相変わらず考えさせられました。最後はすっきりとした読後感でよかったです。タイムカプセル、私もしてみたかったなー。
とにかく真理子にいらいらしてしまった。もともとしずかちゃんのことも好きじゃないしなあ。リアルすぎて大人になるのが嫌になっちゃうよ。でも読んじゃうよ重松さん。
ビタミンFもそうだったが、こちらも40代が主人公で、自分と重なる部分があり楽しめた。確かに昔の同級生に会ったらどういう感じかなぁ。昔輝いていた人が案外普通になったり、でも昔のプライドをひきづっていたり、と結構同世代としては共感できる所が多々あり、エンディングがきちんと〆られ良かったと思います。
同窓会でタイムカプセルを開ける、とい昭和の小学生らしい幕開け。読み進めるうちに大人になった少年少女たちが、それぞれに問題を抱えていることが分かっていく。それがまた暗いんだ。どうなる?どうなる?と暗澹とした気分にさせる展開。だか、ラストは重松清らしいニクい泣かせ方と、万事解決では全くないのに爽やかな書き上げ。
ドラえもんの仲間たちが大きくなって、そのまま成長をしたふりをしながら何も変わっていないという状況が、誰もが落ちぶれていくという境遇と重なってやるせない気持ちを誘う。予想していた最悪の事態はエンディングで避けられたものの、読んだあと、何とも言えない感じがあった。
自分の過去と現在を、何度も思い浮かべながら読みました。子供の時の、まっさらな頭と体で経験したことは、大人になっても忘れないし、今の自分をかたち作っている。大人になって、いつの間にかなくなっていたあのころの溌剌とした感覚が羨ましい。読んでいて終始切なくなるけど、楽しめました。
はっきり言って重松さんの作品は読むのが辛い。数十冊ぐらいこの作者の作品を見て来たが、今回の作品で改めて思い知らされた。辛い現実を妥協せずにそのまま書き出し、物語の終盤まで救いや希望を見せない。真理子がシュークリームを捨てるシーンなんか、もう見るのをやめたくなるほど辛かった。だけど、何故重松作品を見るのをやめないのか?それは――必ずそこに救いがあるからだと思います。だから辛くなると思っていても見てしまう。不思議な感じですね。まあ、重松さん。これからも読まさせていただきます。
トワイライトの
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