バルタザールの遍歴 (文春文庫)

バルタザールの遍歴 (文春文庫)
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佐藤亜紀
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日本の小説

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バルタザールの遍歴の感想・レビュー(312)

期待していたより面白くなかった。文体は好きだが読みにくかった(まるまる回想、持って回った表現)。酒(と女)に溺れる主人公に魅力を感じられず残念。ひとつの体に二人存在するという面白さがあるのに!恋愛はすれど浅い…。ベルタルダのどこがそんなにいいのかわからん。転落の先はそれでいいのか。成長すればいいというものでもないが。気怠い。タイトルに疑問。

これが日本人作家の、しかもデビュー作とは!
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 01/31

これデビュー作かよー。文体も舞台も仕掛けも精緻すぎる。サスペンスで冒険譚で恋愛小説で歴史小説で文学作品。小説がまだまだオペラや映画に負けないエンターテイメントであることの証明だね。音楽まで聞こえてきたよ。

1906年のウィーン、ヴィスコフスキー=エネスコ公爵の後継ぎとして生まれた双子メルヒオールとバルタザールは、一人の体を二人で共有していた
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 01/14

あまりにも軽やかな退廃。飲み干せないような密度は健在。デビュー作の時点で著者のスタンスは一貫しているのだなと再認識した。書き手がもたらす虚構性の問題は「戦争の法」に、異能力者の無力さは「天使」に、一人称の愚かさは「ミノタウロス」に繋がっていくのだろう。

途中まで読んでから二月ほど放置していたけれど、また読んでみたら非常に面白かった。陰鬱なのにどこかおかしみを感じる物語である。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 11/21

内容の濃さにただただ圧倒された。退廃的で少し皮肉ったような、まっすぐでない歪んでいる世界観の完成度が素晴らしいのと、堅く人を寄せ付けないような文体が、慣れるまで時間はかかったけれど、この物語を語るのによく合っている。まさに完成された物語、って感じ。最初のとっかかりさえクリアすれば、流れるように起きていく事件と独特の物語運びにのめり込める感じ。万人にはお勧めしないけど良い小説。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 11/17

欧州貴族(体は一つ心は双子)が自己否定しながら(時に躁状態でやんちゃもして)ひたすら堕ちていく欝小説。モノクロームな戦前の無声映画でイメージしながら午後のお茶片手に読むと、物憂く快い心持ちになると思われます。忠実な執事、妖艶で年若い継母、豪華だが崩れ落ちそうな屋敷。何というか、この手のノワールでノーブルな世界が大好物な人たちにはたまらない世界感ではないでしょうか。文体もストーリーもしっかりと文学していて読み応えも十分なので、秋の夜長のお供にはオススメですよぉ。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 11/02

 
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/02

期待していたほど面白くはなかった。政治情勢が深く絡んでいたのでファンタジーというよりマジックリアリズムっぽいと思ったけど、それにしては重厚さに欠けていて中途半端だったような。ただ、翻訳物を読んでるのかと何度も錯覚したぐらい硬い文章は、それにもかかわらず読みやすくて好印象でした。著者の作品はこれが初めてだったけど、もう1冊は読んでみようと思います。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 10/24

文章にすごい風格があってかっこいい。稚拙な所が全然ない。徹底した資料研究を思わせる。ビレバンのポップにも「一晩中寝ないで読んじゃう本ってほんとに有るんです」と書かれていたけど。面白かったかと言われればまぁまぁかなー。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 10/18

なんだこの本はいつの時代に描かれた作品だ! と思いながら読み始め、名前が片仮名すぎる誰こいつ! と思いながら読み進め、で、で、そのあとどうなるのどうするのよ! と思いながら最後のページまで辿り着くという、あまり経験のない読書体験をした。はじめのうちはこの文章の魅力に気づけなかったけれど、結局挫折することなく結末を迎えてしまった。いつの間にか兄弟の区別がつくようになり、いつの間にか彼らが愛おしく思えてくる。あんなにめげそうだったのに、終わってしまうとちょっと寂しい。何だこの本は!
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 10/15

タイトル&各章からしてメルヒオールの茶目っ気が伺えます。主役は一つの身体を共有する双子でファンタジーというより伝記に近い感じ歴史に関するざっとした知識をお持ちの方ならその辺りの記憶と照らし合わせながら、進む物語の背景としてよりリアルに感じれると思います。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 09/29

すげぇぇ!デビュー作なのに文体やら技術やらいろんなものがすでに確立してるなー!硬派な文章はまるで翻訳を読んでるような気分にさせるし、地理的・歴史的な説明を入れない姿勢がこの本の格式を高めてる気がする(そのせいで何度も苦労したけどね)。日本ファンタジーノベル大賞ナイスです!!
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 08/28

再読。ほんと文春文庫版は版組が読みづらくて敵わん。その点は新潮文庫版のほうがマシだったと言える。

疑似マジックリアリズム
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 07/09

知的な中に遊び心がある。テンポもある。情景がある。まるで吸い込まれるかのように読破した。凄い。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/09

とても完成度の高い小説だった。メルヒオールとバルタザールの二人は魅力的だし、女と酒に溺れて悲惨な方へ転げ落ちているのにどこまでも楽観的なのが逆に清々しい。惜しむらくは自分の知識の無さ。もっと自分に知識があればより楽しめたと思う。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/06

再読

79点。1991年の第3回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。審査員による寸評「国際舞台にも通用する完璧な小説」てのは言いすぎだろう。20世紀前半の西欧情勢や各都市の街並みの描写などについての綿密さ(とたぶん正確さ)は日本の他作家に類を見ないし、外国作品の邦訳と言われても疑わないほど。主人公が記したという設定の一人称(ときに二人称)文体も破綻せずに独創性を出せている。しかし、世界に誇れる突出した何かは、ない。「西欧人が読んでも極東の作品だと思えぬほど違和感を覚えない」と言いたいなら、審査員の発言も納得だが。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 06/25

土台をしっかり作るからこそ、適度に力を抜くことができる。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 05/29

エヴァでもお馴染みの三賢者の名に惹かれ購入。数P読み進めるまで何度も表紙を見返して確認しました「あれ?洋書だっけこれ?」と。堅苦しくなりそうな話の大筋も、彼らの生い立ちや特異な能力で素晴らしいファンタジーとして成立してる。最初に感じた読みにくさも気付けば癖に。退廃的で自堕落にも映る貴族特有の思想が堪らない。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 04/27

前半は持って回った表現や2人のダメっぷりが目に付いてあまりのめり込めなかったが、後半で色々生きてきて十分に楽しめた。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 04/26

自分の脳が内容に付いていけず、倦怠感さえ覚えてしまう…。以前読んだ『ミノタウロス』の印象がこれだったんです。今回はどうかな、と気合を入れて読み始めたのですが、力及ばず…。文章も内容も凄く濃厚、その上知識がないからのめり込むのが難しい。これは本当に読み手の問題なんですよね。素晴らしい世界が目の前に広がっているのに、そこに入ることができないなんて…。これも読書なんだけど、感想を書く以前の問題です。佐藤亜紀さんにはまた挑戦しよう。相性もあるのかな…。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 04/17

単に、登場人物の設定に関する独自のアイデアや、主人公たちの放蕩、遍歴の物語としての面白さだけではない。また、ともすればペダンティックな固有名詞の多様による異化効果だけでもない。ふと、たち現れる風景や事物の描写が美しく、そこにこそ魅力があると感じた。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 03/18

佐藤さんの作品は高潔な精神、というものに貫かれてるんじゃないでしょうか。それはこの第一作目からも感じられて、ボンクラ貴族やナチ野郎、はたまた街の酔っ払い飲み助までそこはかとなく廉潔な精神が漂います。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 03/05

すばらしい!以外の言葉は不要の傑作。タイトルも傑作の証を受け継いでいるのでしょう。主人公の貴族精神の描き方がとにかくいい。単なる調べ物のうえだけでは書けないチャーミングな人物造詣に仕上がってるのは作家佐藤亜紀の精神にやどる貴族性あってのものだろうと思いました。(個人的にはエックハルトがだいすき。もうすこし活躍してほしかった・・・)
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/28

冒頭がすばらしい。何度も読み返したくなる。楽しめた。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 02/27

本当にその時代に書かれたもののような雰囲気が漂ってくる。退廃的で且つ気品があり、甘くないがカロリーは高め。いいもの読んだ。ラストの爽やかなカットアウトにやられた。すばらしい。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/25

不思議な逆説的な価値観に彩られた物語です。悲劇は喜劇であり、転落は「上方に転落していく」こと。そして、高級なお遊びです。遊びなら、徹底的に遊び倒すのがいい。優雅に転げ落ちる感じを楽しみました。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/03

淡々とした硬質な文章で、読み易く美しい。騙されたり拷問に掛けられたりで基本的には没落して行く不幸な物語なのに、兄弟が仲良しな所為か、飄々として見えます。創作歴史小説と見せかけてファンタジー設定在り。

(☆☆☆)悲劇的な陶酔を描いた喜劇とでも言うべきなのだろうか。定義としてはファンタジーだけど幻想的ではない、そんな印象。たぶん特殊な能力をいろいろなことにいかせるのに主人公がやらないからだろうw 
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/20

tm
彼女が構築した世界は凄かったしアイデアも良かったけれど、今ひとつ登場人物にのめり込めなかった。もちろん、デビュー作としては水準以上なんだけれど、ミノタウロスと比べてしまった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 10/03

すごい!どっちがしゃべっているか一目瞭然!(いや、そんなことに感心しちゃあ著者に失礼なのですが。舌を巻いちゃったものだから悪しからず)しかし、メルヒオール、能力を発見する切っ掛けがあれか!くくくっ滑稽すぎるでしょ。でもバルタザールも“できる”ということは、いろいろひっくり返るのでは?これは再読せねば!
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 10/03

「夢だ、と私は思った。バルタザールは取り返せるだろう。マグダは取り返せない。ウィーンも。私たちの屋敷も。それは皆、昔の牧歌詩の中の光景のように、美しいが存在しないものになってしまったのだ」
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 09/27

すこし読み難しいけど面白かった。特に非物体という設定があまりにもおもしろい。でも何で「メルヒオール」ではなく「バルタザール」の遍歴なの?その理由分かりたいんだけど。

没落貴族が自業自得によりどんどん落ちぶれていき陰鬱な話と思ったら、後半から非物体という幽霊のようなものになって分離したり相手に取りついたりするファンタジーな展開が面白かった。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 08/31

これを書いたときの作者の年齢を考えると、まさしく傑出した知識といわざるを得ない。なんせ冒頭がすばらしい。ただ、ヒットラーが出てきたあとは、あまりにエンタメによりすぎて、「ヒットラーに対してはなにをしてもいい」という現代のプロパガンダを受け継いでいる感じがする。それでもすばらしい作品であることにはまちがいない。傑作でした。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 08/30

読書メーターの感想を読み、興味を惹かれて読んだ一冊です。物語に重みがあってとても読み応えがありました。ちょうど今興味を持ち始めている時代を舞台にしていることもあり、本当に面白かったです。抜け目ない性格だったならアンドレアスのように他人を利用して上を目指すこともできるだろうに、双子はどこまで転落して行くのだろう。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/30

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バルタザールの遍歴の 評価:63 感想・レビュー:98
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