輪違屋糸里 上 (文春文庫)
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輪違屋糸里 上の感想・レビュー(427)
糸里だけじゃなくて、新撰組の人々、新撰組の世話をする人々、いろんな人が出てきて、みんないろんなことを考えて生きてます。悪いイメージのある芹沢鴨がまた違ったイメージになりました。
新撰組といえば、三谷さんの描いた大河ドラマでの姿しか知らなかったので、ダークな面などに軽くショックを受けてます。どちらかというと、この本での姿が一般的なイメージで、三谷さんのが斬新すぎたのかもしれませんが…
壬生義士伝の後に。おんな達から見る新撰組、あまり知られぬ芹沢一派、読んでいて新鮮です。そして浅田先生はやはり言葉と間が巧だなぁと思う。おんな心もわかってらっしゃる。嬉しくなったり切なくなったり。下巻も楽しみです。
隙がない、の一言。人物造形が巧みすぎる。新撰組の幹部や芹沢鴨一党だけでなく、島原の女性たちや八木家、前川家の女性など、実にたくさんの登場人物がでてくるのに、それらがしっかりと個性豊かに造形されている。しかも、芹沢鴨のように、二面性も実に丁寧に描写している。欲をいえば物語がコントロールされすぎている点があるけど、それは贅沢なダメだしだろう。そのかわり浅田次郎ならではの安定感は、豪華客船で旅行しているかのような気分だ。(要はバックパック旅行的なアクシデントというか、次どうなるのやろ感がほしいという贅沢なダメだ
さまざまな立場の女たちから見た新撰組。芹沢鴨も土方も、視点を変えればこんなにも評され方が違うのか。人物を多面的に見ていてほんとに面白い。ただの新撰組の話というだけでなく、島原の天神たちの恋もせつなくて涙が出る。今後の糸里がどうなっていくのか、芹沢の暗殺は果たしてどんな風に書かれているのか、楽しみ!
新撰組の創成期の話。登場人物が多くて読みにくかったけど、後半からスラスラ読めました。下巻では、時代に翻弄される新撰組と、その新撰組に翻弄される女達が書かれると思うので、楽しみです。
新撰組に関わる女性達の視点から、男達の強さと弱さ、誇りと孤独、愛憎が、情感たっぷりに、かつ丹念に描き出される。視点が次々換わる上に登場人物が多いので、話が複雑になりがちで筋を掴みにくいのが難点。でも、5人の女がそれぞれの捉え方で新撰組の男達を見つめているのは面白い。ひとりの人間のひとつの行動であっても、見る側の立場によって様々に解釈されて、そのどれもがもっともらしい感じがする。新撰組の男性達の日々揺れ動く感情を表現するのには、語り手をコロコロ換えていくこの手法が案外ハマるのかもしれない。
近藤派と芹沢派の確執が明らかになる巻でした。近藤派視点からみると芹沢さんは悪者でしかない印象を受けますが、芹沢はむしろ嫌っていないというか、彼らの成長を楽しんでいるような感じでした。まだまだそこの見えない彼の真意が気になるところです。
浅田さんの本って題名とあらすじだけだとあんまり読む気がしないんだけど、読みだすと止まらない。所詮この世は男と女と言いつつ、男と女にもそりゃいろいろあるわなぁとしみじみ。新選組を女性の視点から見るといっても、相手を「色恋の対象」として見るか、「世話の対象」として見るかで印象はだいぶ異なるよなぁと思う。その両方を描いちゃう浅田さん、男性ながらすごい。男の願望的な女性像が含まれてるようにも思いつつ、今後の展開が非常に楽しみ。
新選組モノですが、ある種異端。生き方を曲げられない男達と、それに不器用さと誠実さを感じながら翻弄される女達の織り成すドラマ前編。芹沢鴨と土方の描かれ方が新しく、切ない。真面目な方の浅田次郎。
新撰組の芹沢鴨だが、今までの印象とは違った視点で描かれていて面白い。でも主人公は多分糸里。土方さんに心寄せている。新撰組の悲劇に巻き込まれた女性たちの目線からみた隊士の生き様が悲しい、と同時にこの新撰組とは何だったのか?と思わずにはいられない。幕府の思惑や身分制度に翻弄された新撰組、さて続きも読もう。
浅田次郎・新選組モノ・なのに女性目線⁉設定が斬新。内部粛清を繰り返す人殺し集団になる以前、土方歳三より近藤勇より芹沢鴨が中心で、まだ壬生浪と呼ばれていた頃ってこんな感じだったかも。ドラマに出てた通り、糸里=上戸彩、土方歳三=伊藤英明…なんて思いながら読んだせいか、登場人物にしっかり感情移入しました。
芹沢鴨暗殺の舞台裏の話が下巻でどうなるのか当然興味がある。だが、それ以上に、新撰組に屯所を貸して食事等の世話をする立場の人間から見ると、彼らがどう見えているのかという点が面白い。おまさもお勝もそれはそれはしんどかっただろう。さらには、金銭を貸している立場だったら・・・生半可な気苦労ではなかったことでしょう。
読友さんのご紹介本。感想は下巻にまとめて。
4年ぶりの再読。「壬生義士伝」の感動をひきずりながら読み始めたが、同じ新選組モノでありながら雰囲気の違いに戸惑う。男と女の目線の違いだけではなく、近藤・土方などは人物像自体が違う感じである。後世で英雄視されているとはいえ、実際に新選組が近くにいたら怖いし疎まれていたのが実際のところなのだろう。馴染みの無い芹沢がひとかどの人物なのかただの暴れん坊なのかいまだ決めかねているが、この先芹沢とお梅が惨殺される以外記憶が飛んでいるので、下巻裏に書かれている「息を飲むクライマックスと感動のラスト」が楽しみである。
芹沢鴨暗殺、という収束点に向けて進んでいくそれぞれの思惑。お勝&おまさの女房コンビが目立ち過ぎかもw主役とは思えないほどぼんやりとした糸里は、上巻最後に突如激情を剥き出し、下巻へ続く。
新撰組について司馬本でしか知らない身とすればとても新鮮。特に芹沢鴨の人間性。しかし、さもありなんと自然に受け入れられるのは浅田さんの為せる技か。しかし土方はじめ近藤派の諸氏について、上巻においてはおまさ、お勝同様に未だ「得体知れず」。下巻に期待。
出てくる女が皆かっこいい。女の矛持と惚れた男の為に体を張る様は、決して弱者のそれではない。心の強さに圧倒される。今のところ大層な人物に見える芹沢がいかにして暗殺されるに至るのか、気になる!
優。冒頭、芹沢鴨に糸里が慕う音羽大夫が切られる。水戸天狗党に連なる芹沢とその一派と、試衛館道場の近藤一派の隠微な対立と協調が、大和屋事件によってバランスが崩れる。土方に恋心を抱く糸里は、思いもかけない形で巻き込まれていく。上巻の巻末は感情的に飲み下すのがやっかいな挿話だ。
序盤、平山のカッコよさにときめく。中盤、芹沢とお梅の胸の内にときめく。終盤、土方のド鬼畜っぷりにときめく。おまささんやお勝さんのいけずな物言いがいかにも京女。
これだけ多くの登場人物に独白させておいても、焦点がぶれず、芹沢鴨暗殺に向けて話を盛り上げていくあたりはさすがだ。吉栄の独白は上巻で1番好きな部分。市井から見た新撰組描写というのも興味深い。しかし、どうしても「壬生義士伝」と較べてしまう。
芹沢鴨。どのような書籍を見ても傍若無人に振舞う極悪人。しかしこの人物こそが新選組のパイオニアである事は事実であり、だからこそ偉業を成し遂げた訳ではないが、記憶に残る人物。このあと鬼神の土方・島原の天神たちとどのような数奇な運命を辿っていくのか興味深深だ。
再読。初めてこの作品に出会ったのが高校の時だった。あの時はこの上巻を読んで、いろんな人から見る芹沢に悩まされ本物が全く分からなかったし、又、土方も同じで少し幻滅した覚えがある。だが、成人してから読むと全く違う印象を受ける。もっと身分というしがらみや葛藤に胸を痛め、物悲しく感じるようになった。そして、この時代に女性であることの虚しさや聡さを痛感した。糸里は勿論、吉栄やお梅、お勝やおまさも、時代と男に翻弄された女性だ。男のように権力や支配力、勿論腕力も持たない女は、自分の大切な人を守るためには聡くないと→続
始めは会話文の京都弁がなかなか頭に入ってこなくて苦戦しましたが、慣れれば面白かったです。初期の新撰組についてはあまり知らなかったし、女性視点の新撰組は興味深いです。芹沢鴨のイメージが変わりました。斎藤一はやっぱり良いなぁ。
身分、生まれた順、性別・・。どれをとっても越えられない壁が多い時代。今も別の意味で理不尽なことはたくさんあるけれど。
池田屋前の新撰組ははあまり知らないので、隊士達の日常が垣間見えたり、周囲の人達の感情の動きなど興味深く読めました。
新撰組は作家さんにより表情を変える。同じ作家さんでも誰をメインにするかでがらりと別の顔。芹沢鴨が不器用な漢に見えてしまう不思議。武芸者が無防備を戒めるひとつが房事。褥を共にする女性目線を入れた新撰組。糸里より平間・吉栄の独白部分に惹かれてしまう。芹沢もそうだが、土方が戦国時代に生まれたなら、美濃の蝮となることもできたろうに。さらに気になる異形の存在が斎藤一。芸妓糸里が平間の胸に抱かれ、見えもせぬ青空を見るラストは、近目の糸里が抱きすくめられメガネの玉を通して見た風景。抱きすくめた土方歳三はいない。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 03/04
後半にハイライトを持っていくために流されがちな、芹沢鴨暗殺をメインモチーフにしているところ、それを隊士の視点ではなく、屯所の奥方や島原の妓たちの視点から描いているところ、このふたつが大きな特徴です。視点が散る分、壬生義士伝よりは散漫な印象かもしれない。
一気に読める。新選組の隊士たちの外見や性格などの描写は従来のものを踏襲しながら、内面に関しては独自の解釈を加えて、更に魅力的な人物として描かれている。対して、女性はみな心優しく芯の強い男性が理想とするタイプ。そこに少し違和感がある。浅田先生の作品は男性主人公の方が、私は好きだな。でも下巻に向けて、糸里や隊士たちがどのように行動していくのか、読み進めるのが楽しみ。
壬生浪士伝ギブアップだったでどうかと思ったんだけど。女の視点からの記述が多いので、女心に疎いせいか、却ってフィクションに入り込みやすかった。でもやや人物評をひっくり返し過ぎかなあ。
★★★☆☆:物語の語り口として女性の視点を借りている。納得の心理描写もある。反面、全然納得いかないところもある。「女性の視点」として描かれているけど、内実は男性視点じゃないかなー的な。最後の糸里の言動が共感できない・・・。でも、男女平等なんて皆無な時代、その方がリアルってこともあるのかね。そんでも、皆無な時代でも女性の思考はそんなんじゃなかったって思いたいっすよ。あと、「腹切る」の結論に至る平間さんがイヤすぎる・・・。エヴァのアスカに「気持ち悪い・・・」って言ってほしいわ。勝手に自己完結してんぢゃねーと。
輪違屋糸里 上の
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感想・レビュー:81件















































