水に眠る (文春文庫)
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水に眠るの感想・レビュー(275)
『植物採集』『矢が三つ』『はるか』が傑作。触れれば切れてしまいそうで鋭くてクールな登場人物。一婦二夫制は面白い、二人の夫の間で起こるやりとりがツボに来た。論理ではなく雰囲気を楽しむ小説。あと『はるか』でのはるかちゃんが可愛すぎるのですが、続編はないのでしょうか?
どのお話もじわりと沁みるものでした。読んだ後には人の温もりが恋しくなる、そんな短編集。『植物採集』『くらげ』『矢が三つ』が特に好きです。
再読。話という媒体が出てくるせいか、どことなく【ターン】を彷彿とする「恋愛小説」。 水という物質への描き方がものすごく緻密で微妙な表題作「水に眠る」。 痛いくらいに心理的なところをついてくる「植物採集」。 風刺的というか、ちょっとSF的要素があったりして、なんとなく切なくなる「くらげ」や「かとりせんこうはなび」。 二夫一妻制という奇抜な設定の「矢が三つ」。 可愛い女の子が出てくる「はるか」。 よく喋るおじいさんがでてくる「弟」。 受験のために家に泊まっている義妹が主人公に語る「ものがたり」。
北村さんは本当に「言葉を紡ぐ」というのが上手だなぁと思う。 読みやすい文章なのに、抽象的で、でも感性に訴えるものがとってもあって、切なさと哀しさを感じる。 「くらげ」は将来を見据えているようで恐い。(すでに少し感じるものがあるし) 「ものがたり」「弟」は絵が見えてくると驚くものがある。 解説が本当にとても贅沢。
初の北村作品。全体的に感覚やイメージに訴えるようで、ぼんやりとした輪郭だが、言いたいことははっきりと伝わってくる、という印象。
不思議なカンジのテイストだった。『弟』は夢野久作の一人称ものの短編を読んでいるように錯覚した。
『恋愛小説』『水に眠る』『はるか』『ものがたり』が好み。
再読。「くらげ」が相変わらず好きでした。あと「弟」。理解しにくいものもありますが、人の隠そうとしても隠し切れない寂しさとか切なさ、ほの暗い悲しみに満ちていて、今の時期には少々落ち込みそうな内容が多かったです…。
★★★☆☆/全体的に哀しみが漂う短編集。人の数だけ愛がある。男女の愛に限らず親子の愛、人間的な愛。全てが淡々と描かれている分、その哀しさが増します。「くらげ」の中に入ってウチにこもる姿は、実は2011年の今のニッポンが描かれているようで、ちょっとゾクッとしました。
懐かしの再読。作品をしっかり覚えていたのは『くらげ』のみで、雰囲気では『植物採集』のみだけでした。どれもこれも「孤独」を抱いて眠っている感じ。笑っても、次の瞬間目を伏せてしまいそうな…そんな感じ。豪華な解説がまたこの世界観に磨きをかけていますね。
人と人との繋がりって何だろう…自分でも馬鹿だと分かってることをして人知れず泣いたり、一方方向しか見てなくて気が付いたら周りに取り残されていたり。
だけどすべての想いは、しっとりとせつなくて、落ち着きのある短編集でした。
私はこのお話達を好きなのか好きじゃないのか分からない不思議な感じ。
そんな中でとても気になったのは『くらげ』。シリアスに気持ちを描写してるけど、映像を思い浮かべると笑える。そんな世界…ないでしょっていう絵の中にメッセージはちゃんとある気はした。
苦しいな。タイトルの通り、水の中孤独に息をしているような気持ちになる。しっかり感性を研ぎ澄まして読まないとピンとこないような作品がほとんど。ちょっぴり試されてる気分にもなるなあ。
『時の三部作』以外を読んでみようと、北村薫の短篇集を手にしてみた。ぼくには、分かるような分からないような、どちらかと言うと、分からない作品集でした。作品に水を関係付けしながら、いくつか発想の面白いストーリーはありつつも、多分作者の言いたかったことはもっと違うところにあったんだろうかと思ってしまう。(実際には分からないけど)
やっぱり『植物採集』ですなぁ。これが一番面白かった。他のは唐突に終わったりするのがいくつかあったりして……。でもやっぱり一番の目玉は解説ですよね。
一般的に評価が高い作品ではあるが、僕にとっては読みにくいし、分かりにくい。文章は美しいのだけれど、エンタテイメント性に欠け、面白くなかった。10篇の短編(内1篇は書き下ろし)の中には表題にもなっている「水に眠る」や「くらげ」など、とても印象に残る作品もあるが、文庫版の豪華な11人による解説にあるような絶賛はとても出来ない。さまざまな愛のかたちを描いた作品、そうかもしれないが、どちらかというとこの作品はその愛の形を人と人との関係の「切ない想い」を中心に表わしたしたとも思える。
鷺と雪に感動し北村薫作品を買い漁る・・ しかし難しいね。読み手が教養高くないとついていけない作品が多い。これもそうだ。ちょっとわかりづらい。もっとやさしくてもいいのに。
とろん、とした水の中で漂ってるかのような一冊。現実と空想の境界線で、色々な「風景」を見てる様な作品が多いように感じました。「くらげ」「かとりせんこうはなび」「弟」は、何かの淵を覗いたようでゾッとします。
ちょっと不思議な雰囲気が漂う北村さんの短編集。個人的にはミステリーの方が好きだけど、「植物採集」「矢が三つ」あたりは好きだった。解説が豪華すぎる!
読者に汲み取る場を与えるのは同じだと思いましたが、今まで読んだ作風とは少し違うと感じました。一番心に響いたのは「植物採集」。疑問に思いながら読み進め、最後にこれほど相応しいタイトルはないと思いました。次に読んだら違うお話が一番印象深くなるでしょう。色とりどりの物語です。どのお話も、読んだ後にじんわりと広がる痛みがあります。
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感想・レビュー:53件














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