楽園 下 (文春文庫)
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楽園 下の感想・レビュー(1069)
「火車」「誰か」を経て熟成された、宮部みゆきの人生観がここにある。 ハッピーとはいえないものの、希望のあるラストが爽やか。 傑作。
鮎川まどか@AnxAn
儚くとも、幻想であっても、人は幸せを追求する権利があるのだ。 そんな想いが詰まった本。 また、ラストの再会を産んだ事で、無駄にも思えた滋子の探索が報われたのが嬉しい。
ナイス!
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01/27 03:57
儚くとも、幻想であっても、人は幸せを追求する権利があるのだ。 そんな想いが詰まった本。 また、ラストの再会を産んだ事で、無駄にも思えた滋子の探索が報われたのが嬉しい。
ナイス!
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01/27 03:57
山荘の絵や時間軸の曖昧な断章、『楽園』というタイトルに色々深読みしすぎちゃいましたが、『模倣犯』と同様にスゴく面白かったです。 真実を知る事、真実を伝える事が本当に正解なのか・・・考えさせられる深い作品でした。 本当は茜を殺したのは両親ではないと思っていたのですが、ちゃんと(?)両親だったんですね。ずっと敏子さんは頭のキレる人だなぁと思って読んでいましたが、まさか能力者だったとは・・・
大作であることは間違いない。私自身、年の離れた妹がいるので茜に激しく感情移入。同じ兄弟でも親と上手くいく子、いかない子がいる。親と相性が悪い場合、自立できるまでしたたかに待つしかないが、その知恵がなかった茜が哀れで仕方ない。滋子が茜の親に同情的なのも腑に落ちない。血のつながりって、何だろうね…と色々と考えさせられた作品でした。
「模倣犯」を読んでいればさらに面白かったのだろうが、これ単体でも十分面白かった。なんというか、止めたくても止められない、手がつっと本の方へ引き寄せられてしまうという体験を久々にした。 途中、「断章」が本編とどう関わってくるのかよく分からなくて、深く読み込んでなかったけど、繋がると、確かに、「伯父さんが荒くれ息子を更正させようとしている」的な事を断章の中に書いてあったのを思い出して、もうちょっとしっかり読んでおけば良かったと後になって後悔した。
【再読】色々と考えさせられる作品です。何か、もやもやは残るし。たぶん、真実がもやもやしているからであろう。その理由として、ある問題についての真実は、関わる人間によって、見方が異なるんだから、こういう結論は当たり前かもしれない。そう感じました。あと、なぜ、9年前の「模倣犯」の頃の絵が存在したかは、明確な答えは書いてなかった(はずだ)けど、そういうことか、と納得しました。
親子をテーマにした下巻。後半はやや駆け足の感あり。滋子の探究心と行動力は素晴らしいが、共感は出来ない。知らなくてもいい真実、知ってしまった事実の重さがあると思う。様々な親子の接し方が描かれており、「正解」が無いからこそ子育てとは難しいものだと感じた。全てが収束したラストはさすが。どう転んでももやもや(過去の事実の壮絶さ)と切なさが残る結末だが、敏子の強さと息子への愛にホッとした。辛いことも誰かの存在によって救われる。
記者・前畑滋子が萩谷敏子と共に土井崎家の真相を解き明かす。 満たされない茜、助けることはできなかった両親。どこかで掛け違って、それを取り戻せる時、取り戻せない時とは何が違うのだろう。考え出すときりがない暗さに、敏子のような人に救われる滋子の気持ちが分かる気がする。兄弟で上の子は、「不公平だなー」と思うことがある。心当たりがある。(笑 P169「少女は判断に迷った子供がすること―大人でもおろかな選択をする際にはしてしまうことをした。現状維持。結論の繰り延べ。何もせず、フタをして忘れてしまう。」
読み終えると、半分のボリュームで書けたんじゃ無いかと思うけど、この回り道が作者のもやもやした頭の中なのかも。事件の加減を知らなさと、犯人不明の怖さの中で、刑事二人の安定感がほっとします。絵の先生の苦い話も、犯人の悪との対比で、楽園を求めた姿なんかな。読み終わらないと、日々の生活に影響のある重さでした(特に断章…)。
事前情報ナシに読んだらなんと能力物。これといった大きな盛り上がりもないのに上巻はどんどん読み進められ、下巻もあっという間に読めました。 敏子さんも最初は普通のおばさんだと思ってたのに、度胸的な意味で凄かったですね。 ただ、浅く読んでいるせいなのか、山荘の絵の下りと、「楽園」というタイトルがいまいちしっくりきません。
一気に読んでしまった。残り100P位泣きっぱなしだった。『不本意に力を与えられた子』『分不相応に望み、それが得られぬ子』そして『家族』を描くのが本当に上手い人だ。生きるとはこんなにも苦しく、悲しく、難しく、しかしそれでも皆楽園を求め目指す。『RPG』があるでしょ?模倣犯とクロスファイアのCO作品。この二つの事件が共存する世界は怖い(笑)と思っていたけど、それがこんな風になるなんてね…凄い作家だよ
おもしろかった。「人」の自分だけではどうしようもできない部分、親兄弟から親戚、知り合い、時代という名の人々の流れ・・・。それらをひっくるめてコミュニケーションを取っていって、時に悲しい結果になる。わからないまま知らないままの方が良いことがある。この世の中は基本は欺瞞や絶望に包まれているけど、最後はやっぱり希望が残っていると信じたい。そんな気分にさせてくれたミステリ。宮部さん流石です。トリックは一段上だけど、結末に救いが少ない東野圭吾より好きかもしれない。
上巻から引き続き一気に読めました。久しぶりにミステリー読んで楽しめました。 楽園とは…? 考えさせられました。登場人物の中では、ただのおばちゃんかと思った敏子さんのあの行動力(言動?)、素敵でした。
社会に出て、世の中にはどうしても理解できない関わりたくない人がいるということを知りました。身近でそういう人に接したり、犯罪の報道を見聞きしたりする時に時々思いました。この人も産まれた時には誰かの可愛い子供であり、家族の一員だったのだろうにと。その人を排除することで幸せを得るのか、得られるのか、それとも一緒に飲み込まれてしまうのか。様々に壊れていく家族の物語が続いた最後に、新しく家族が始まる予感で終わったのがうれしいです。このあたたかさ、救いが宮部さんだなあ。
誠子ちゃんのもどかしさも誠子パパ&ママのもどかしさも分かって・・・ここまで特殊な環境じゃなくても、家族でも友達でも相手の事を思っているのにすれ違ってしまう事はあるはず。滋子氏のまたの活躍に期待-☆
丸一日かけて一気に読了。分量的にも事件の規模的にも『模倣犯』のスピンオフということが分かるが、胸にぐさっとくるものは前作に劣らない。手の施しようのない悪という点で両作は共通しているけれど、ワクワクしながら楽しめた前作に対して、今作はそういう気持ちにはなれず、読後は動揺の方が大きかった。何が違ったのかを考えてみると、一番は自分の中でのリアリティの差だった。思春期に非行に走り、取り返しのつかなくなった娘、それを止められなかった親の苦悩、そして下した決断に対する後悔・葛藤、そういうものが押し寄せてきた。(続く)
「模倣犯」の記憶があるうちに、読んでみました。「模倣犯」が、破壊の作品だとしたら、こちらは再生への作品。両方の作品によって、1つの流れが完結するのかな、と思います。個人的には、等くんの能力は、あってもなくても良かったのですが。それをきっかけとして、過去が明らかになっていく過程は、読みごたえがありました。話が進むにつれて、敏子さんが変わっていくところも良かったです。再生への入り口にようやく立った土井崎家族にも、この先、幸せがあるといいなと思います。
等君がなぜあの絵が描けたかということよりも、主人公の捜査によって等君と犯人の接点が明らかになる過程の方が重要なので、超能力云々に結論が出なくても構わないのだけど、でも、主人公を再び事件に引き込むきっかけになった山荘の絵については答えもその糸口も何もないのかね。私の読み方が悪いんだろうか。
上巻に引き続き下巻、あっという間に読了しました。宮部さんの描く人物は本当に魅力的だ。ましてや作中の故人についてもしかりです。終章の茜の心情は読み進めるにつれ、哀しくなった。敏子さんのサイコメトリーは反則ですけどね。
後半は続きが気になって一気に読みました。これ、どこで落としどころを付けるのだろうとヤキモキしつつ・・・。最後は単純なハッピーエンドでなく、かといって救いが無いわけでもない。さわやかに読了出来るというよりも、考えさせられる本でした。
上巻に関してはとっかかりがつかめずなかなか読み進めなかったけど下巻は一気に読みました。読んでいる途中では「模倣犯」をもう一度読み返す気満々だったのですが下巻の内容がが重くてやはりやめようと思ってしまいました。
隠し事がない人生を送ってる人が何人いるだろうか。真実を明らかにすることを望む人がいる。しかしその真実を知ることは幸せなのだろうか。下巻を読みはじめた、途中からいろんな想いが波のように押し寄せ、読み進めるべきか悩んだ。でも結局最後まで読み切った。その瞬間、憑き物が落ちたような感覚になった。登場人物達は滋子を通じて私たちに訴えてくる「幸せになれるのか」、「あのときどうすればよかったのか」…同じ立場だったら回答できるのか、何が正しいのか私には今もわからない。ただ読んで良かったという心に嘘はない。
半分過ぎたあたりから、一気に読んでしまいました。何だか結論が出ないです。難しいなぁとは思いましたね。敏子さんの人柄に救われた気がしました。
宮部さんの作品は重厚なものが多いですが、決して飽きさせませんね。事件があって解決して、はいハッピーエンドといかない、人間の気持ちというのは複雑で、色んな悩みや葛藤や迷いがあって、それでも折り合いをつけて生きていかなければいけないもの。それをとても丁寧に描かれていると思います。超能力の話かと予想していたのに、それに重きを置いたものではなく。滋子さん人がいいというかおせっかいというか…(笑)敏子さんの人柄にホロリとしました。
いるいる、こういう人、という人物像が、少しだけ優しくなった状態で描かれていると思います。模倣犯は完全にネタバレなので、未読の方は模倣犯から読むことをお勧めします。
本好きの人が自信満々で貸してくれました。おまけに、しばらく放っておいたら良いから早く読めと催促された(笑)。感想続き→http://nagin.3rin.net/Entry/1201/
★★★★★上下巻合わせて1000ページ近くあるだけに、多少ラストに行き着くまでが冗長だった感は否めないが、終章の出来が本当に素晴らしくて、上下巻読んだことに満足できる物語でした。リアリティのある世界の中に超能力が違和感なく描かれているのが秀逸。楽園とその代償が見えてしまった等にも、母が思う息子との楽園が見えていたのが本当に救われる。
幸せって何だっけ?、と考えてみた。それぞれの人生のは、色んな事情で色んな難しいことが起きて、望まない事情で娘を殺す親までいる。それでもなんだか読んでて結婚したくなった。
たぶん単純な『救いの物語』にすることは、宮部みゆきなら簡単だったろう。だけど、現実には悲惨な事件で救われる者などいない。真実は残酷で、世界は不条理で、この世に楽園はない。そこに救いは現れない。この物語はそれを踏まえた上で、何とかこの世界を生き延びてほしい、そんな風に祈っているんじゃないかと思う。うーむ。すっかり大御所の貫禄だ宮部みゆき。
一言で言ってしまえば、前畑滋子はお節介な人なのだが、真相を探り出す嗅覚は尋常じゃない。家族だからこそ、簡単に切り捨てる事も出来ず、他人に迷惑をかける位ならいっそ自分達の手で…ここに至るまでの間に、何とかならなかったのかともどかしい気持ちになる。
物語のテーマを多重に。複数の視点で描くことが悪いというわけではない。しかし、この作品に関して言うならオカルトじみた設定を置くことに意味があったのかどうか。解説には登場人物と作者の葛藤を重ねてみたりもしていたが、まったく共感できない。ただ、パーソナルな「楽園」の存在と不在。そのテーマは反芻する意味もありそうだと思う。
人が人を育てるということは、並大抵のことじゃない。だから、失敗もするし、成功もする。身内の中にろくでなしががいる。そうゆう者がいるとき、家族はどうすればいいのか。とても怖い話でした。
楽園 下の
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感想・レビュー:251件













































