青が散る (文春文庫 (348‐2))
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青が散るの感想・レビュー(164)
ぎゅっと濃縮された大学4年間の物語。本当に青春物語で、すがすがしいような、でもあまりにも汚れていない人々ばかりで、我が身を振り返ると恥ずかしくなるような感じ。テニスの描写がうまく描かれていると思ったら、あとがきにあったので納得。
二谷英明氏の訃報に触発されて再読。若者は潔癖でなくてはいけません。辰巳教授の言葉が響きました。4年のモラトリアムを経て、燎平に近づこうとした夏子、夏子から卒業した燎平、どちらも正しく成長した証しのような気がしました。
青春ラブコメでもなければスポ根ものでもないけど、熱さも哀しさも虚しさも含んだ最高の青春小説でした。金子ではなく燎平が主人公だというところも好き。何度でも読み返したい作品。
何回も読んだ大好きな小説。 改めて読んでみて 「青が散る」という題名が本当にぴったりだなと実感。 椎名燎平という青年の葛藤やひたむきさが とても心地よい。
青春時代は甘くない。不安定で空虚で純粋。ノルウェーの森を読んだ後なので比べてしまう。ノルウェーの森は愛する人の喪失。青が散るは誰もが通るけれど二度と戻らない時代の喪失。爽やかなレモンの甘酸っぱい香りが漂うお話で青が散るのほうが断然好みです。
今の世の中に、テニスコートを自力で作ろうという根性のある高校を出たばかりの若者がいるのだろうか。私の知らない安保の時代に、スポーツに打ち込む青年たちの群像劇。あの時代の話をする時、学生運動がモチーフになりがちだが、普通の大学生がもちろんいたんだよね。授業や教授に対する姿勢も、普段の生活から、私が学生の頃よりももっと濃密な気がする。とても切ないタイトル。
茨木市には昔住んでいたから懐かしかったけどあんまり関係なかった。テニスも青春も縁のない生き方してきた私にはようわからんわ~。宮本輝、河三部作や『幻の光』のような文学作品と、こういう良くも悪くもドラマ的なものと両極端あると前から思ってたけど、作者のあとがきでこの作品は「昼の部分」を描いたとある。なるほど、そんなら私はこの人の「夜の部分」のほうが好きなのかも。これも安斎の狂気への恐怖をもっと中心に書いてくれたら面白かったろうと思いました。
青春時代のせつなさや挫折感、何をしていいのか分からない感じ、上手くいかない恋などが描かれ、青春の雰囲気が肌で感じられる。青春そのものを描いた小説だと思った。
宮本輝の青春小説がこんなに面白いとは思わなかった。できたばかりの私大、テニス、恋、プロミュージシャン、実業家、泥臭く甘酸っぱい人間関係。
初の宮本輝。青春の鮮やかさが散っていく展開にぐっと堪えるものがありました。思い通りになんて行かないけど、みんな何かしらの出口を見つけていく。あくまでも徐々に。
テニス部が舞台のいわゆる青春群像劇なわけですが、テニスの話じゃないですね、これw何がいいってペールや辰巳教授みたいなおっさんが訓示を垂れてくれるところ。若い人たちの間だけで閉じていたら本当の青春なんて迎えられませんよ。ちなみに好きな登場人物は金子です。出てくるとほっとしますw
宮本輝さんの作品は結構読みましたが、これが一番好きです。私の中では青春群像劇の最高傑作。何回も再読してますが、毎回新しい発見がありつつ、ラストシーンで胸が熱くなります。TBSのドラマは大人の事情で再放送できないらしいのが残念。松田聖子が唄った主題歌「蒼いフォトグラフ」は曲自体が名曲ですが、物語の世界感にもぴったり合った名主題歌です。この作品を読んでる間中頭の中をぐるぐる回ってました。
くそ真面目に、一生懸命に、ひたすらテニスに明け暮れた4年間。不器用でいびつで、脆くて寂しい。だからこそきらきらして見えるのかな。寂しいけど、寂しさをこえる、強さみたいなものも感じた。喪うことが大人になるということなんだろうか。
テニスに打ち込む主人公と周りの大学生たちの群像劇。テニスに打ち込むからといって、彼が天才であるわけではなく華々しさとは無縁。ただ試合に勝つために努力する。恋愛も憧れの恋人を寝取られたり冴えない。地味だ。しかし主人公に気取ったところがなく、誰かの作品とちがって斜に構えたところもなく等身大。最後の場面で何も起こらないところが良い。ああ、青が散る。
読書の楽しさを教えてもらった一冊。4~5年に一度くらい今でも読み返しています。最近は文春文庫版が(上)(下)二冊に分割されているのにビックリ。この本は一気に最後まで読んで欲しいなぁ。
面白すぎたら文学ではない。昔そんなことを言った偉いひとがいたらしい。それを鵜呑みにするなら、宮本輝作品は文学ではない。あー、おもしれーなあ。
青が散るの
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感想・レビュー:40件














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