竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)
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竜馬がゆく〈5〉の感想・レビュー(1354)
勝海舟との決別の5巻。「お前さんを一人前のキャプテンにしたのはおれだが恩に着なくてもいいぜ。他日、海上でわしは幕府艦隊をひきいてお前さんを打つかもしれねえ」切ない師弟ですね。
薩と長。どちらも死ぬほど日本を憂いでどうにかしようとしているから、本当にたくさん死んでしまう。つらいなあ。はかりしれないほどの血が流れて、今がある。私自身の生き方をもう少し考え直さないといけないなあ。ところで、勝海舟。この人はこの幕末の風雲劇の作者かいな。歴史と言うものを知っている未来から来た妖精のようにしか思えない。
長州とは、実は恐ろしいテロ国家だ。しかしそのテロ国家が、いち早く奇兵隊のような制度を採用している。そして、自殺テロとしか思えない志士達が、近代国家の礎になっている事も現実だ。やはり旧価値観の側から見れば、新時代の開拓者とは恐ろしい破壊者に過ぎないのだろう。翻って現代を見てしまう。民主主義と市場経済が限界を露呈し始めた今、閉塞を打ち破るのは現在の価値観の改良型なのか、全く新しい価値観なのか。待望しつつも、戦々恐々とせざるを得ない。
「蛤御門の変」です。昔の彼女が居た帷子の辻などの親しんだ地名が出てきたりして、京都でこんな戦闘があったのかと不思議な気持ちになりました。昔の人たちの話とはいえ、これらの人たちが流した血が作り上げた現代なのかと思うと、不思議な気持ちになりました。そして、一体自分の命は何に繋がるのだろうとも思ったり。コツコツと、生きていくしかないんだろうけどね。やっぱ、色々考えてまうなー。
池田屋事件、蛤御門の変と大きな事件が起こる中、長州と薩摩を結びつけようと走り回る竜馬が生き生きとしていて楽しめました。その反面女性としては…お田鶴様とおりょうの対決もちょっと怖いけど面白く、竜馬は罪作りな人だなぁ。と。有名な乙女姉さんへお手紙も竜馬らしい愛嬌があって良かったです。
長州と薩摩。勝てば官軍負ければ賊軍という言葉がこれほど当てはまる事例はないだろう。池田屋事件、蛤御門の変、長州征伐と長州藩をはじめとした多くの志士たちが倒れていく。遂には長州は藩政の転換。対して薩摩藩は今まで以上にその存在感を強めていく。/竜馬と西郷。ついに二人が対面する。二人を引き合わせた勝にあっぱれ。これで役者は揃った。司馬遼太郎による繊細な描写により、この二人の魅力にどんどんのめり込まされる。/そしておりょうとお田鶴さま。いつの時代も女は強く、時に恐ろしいものである。/長州と薩摩、竜馬と西郷、おりょ
いよいよ竜馬の未来の絵図が出来上がっていく巻。尊皇攘夷、倒幕…。混沌とした時代で、竜馬が大望を叶えるべく奔走している姿は格好良い。お田鶴さまとさな子、そしておりょうへの想いはなんだか気が多いように思えるけど、それもまた竜馬の愛嬌でしょうか。
新撰組の脅威が強く感じられた巻だった。「燃えよ剣」をもう一度読み返したくなる。新撰組ももとをただせば攘夷主義の浪士集団であり、たまたま当面の任務が京都滞在中の将軍の警護と、皇城鎮護というところにあったにすぎない。攘夷、尊王、勤王、佐幕、開国、公武合体、といった政治的イデオロギーの複雑さ、そしてその少しの違いが京都を血の海にしたのだ。火薬庫で松明を振り回しているという長州藩はまさに維新に必要なダイナマイトであった。どれだけの長州人が殺戮されたのかを考えると、薩長同盟を成し遂げた竜馬の偉大さを改めてわかる。
会社を興そう。 海軍塾の解体が決まりこれまで培ってきたものが一遍に無くなりそうな時に、前向きな発想が即座に出るところに強さが見えました。 また何より凄いのは実行に移す行動力。 しかし、おりょう。。。
会社をおこそうとする竜馬。その考え方はいつの時代にも共通する。「会社をおこすにはこのさき金が頼りだが。金よりも大事なものに評判というものがある。世間で大仕事をなすのにこれほど大事なものはない。金なんぞは、評判のあるところに自然とあつまってくるさ」と竜馬は言う。成功をおさめた人の言葉には、これと共通することを言う人は多い。
薩摩、長州、まさに勝てば官軍負ければ賊軍。時勢を嫌でも感じることができる。『翔ぶが如く』を思い出す、懐かしい。この巻では竜馬の記述が今までに比べて少ないが、西郷を中心とした竜馬の動静を垣間見る。竜馬、西郷ともに人を惹きつける魅力を持ち、無欲と大局観を兼ね備えていると感じる。特にその人間性がでるのは、西郷の「鈴虫」、竜馬の「”菊”の枕への涙」。どちらも心が温まる。
「俺が付けてやったその背中の翼で力いっぱい天空を飛翔しな(133頁)」 …勝海舟が竜馬に言ったこのセリフが大好きだ。こんなことを師匠に言ってもらえる竜馬も幸せだし、こんなことを言えるような弟子を持った勝も幸せだ。司馬作品はどれも面白いけど、『竜馬がゆく』程、暖かさ、爽やかさ、前向きさ、深い人間洞察に満ちた物語は無いと思う。何度読んでも心が踊り、「自分はこの本の竜馬に、翼をつけてもらっている」と感謝する。
池田屋ノ変、蛤御門ノ変、神戸の海軍塾解体と事件が立て続け。乾退助。こんな若者が板垣死すとも自由は死せずとなるんだなと興味深かった。この状況からどうやって薩長連合に持っていくの???
とうとう池田屋事件がおき、蛤御門の変(禁門の変)がおき、長州が大きく動きだしました。歴史の流れが分かりやっぱり面白いです。司馬さんの「勝海舟は神が幕末の日本に派遣した妖精の臭いがする」という表現などは人物像が分かりやすく妙に納得してしまいました。
池田屋ノ変は新選組側から知っていたけれど、また違った視点から見ると面白い。新選組もそれが正しいと信じて幕府を守り抜いていたんだと思うけど、勝海舟の言う「罪なき人を殺した」というのも間違っていないと思う。正義とか悪とかは結果論でしかなくて、その時代を生きる人には自分が信じたものを正しいとするしかなくて、だからこそ争いは終わらないんだろうな。池田屋ノ変もすごかったけど、お田鶴さまとおりょうの対話も面白かった。ある意味池田屋より怖かった(笑)。
この巻は池田屋事件、蛤御門の変、長州征伐と多くの血が流れていく。情勢が大きく動き長州藩が追い詰められ薩摩藩の勢いが増していく。池田屋事件といえば新選組だが違った視点も面白い。そんな中、竜馬は特に目立った活躍はなく神戸海軍塾の解散、軍艦も手放すことになる。だが、西郷どんとの出会い。「するめが大砲になる話をごぞんじでござるか」島津斉彬公からの時勢に明るい薩摩藩との交流により、志高く頭に描いている夢を実現すべく前に進んでいく。西郷どんよりも理解力のある家老 小松帯刀に魅力を感じるなあ。何かいい文献あるかな。
池田屋事件や禁門の変を経て、幕府の威厳回復、長州藩政の転換、薩摩藩の台頭など目まぐるしく時代は動く。竜馬は、勝海舟の手引きで西郷隆盛と出会い知遇を得るも、抗しがたい時流のなかで、神戸海軍塾は閉鎖、観光丸も返還となり、「浪人会社」の夢も一時頓挫する。「いずれ世が変わって天朝様の世になれば、わしがあらためて受けとりにくる」こうした思いが後の海援隊結成につながるのか・・。次巻以降も楽しみだ!
ある日突然江戸時代から明治に変わったわけじゃないって、頭ではわかってるけど。。 歴史って、つながってるんだって、そんな当たり前のことを感じさせてくれる、この本は、すごい。
池田屋騒動は、同じ司馬遼太郎さんの筆により「燃えよ剣」が新撰組目線、「花神」が長州藩目線で書かれていたが、本巻は第3者の目線で事の顛末が細微に渡って書かれており、最も迫力を感じた。
「するめが、大砲になる話をごぞんじでござるか?」心血注いだ神戸海軍塾が潰えても竜馬はへこたれない。西郷との出会い。鈴虫のエピソードに西郷隆盛の誠実さがにじむ。池田屋ノ変は、丁度祇園祭の時におきた事件。攘夷主義で突っ走った長州を巡って物語は進む。この巻を読むと、今まで漠然とした知識だった薩長同盟がいかに困難な折衝だったかがわかる。
池田屋事件があったにも関わらず桂の強運もすごいと思ったが事件後、厠から脱走という所を読んで強運だけで生き残った訳ではないことが分かった。 池田屋、蛤御門と長州づくしの巻。この巻読むと、よく長州と薩摩が手を結べたな~と思ってしまう。
西郷、竜馬ついに対面。西郷という人がどういう人なのか全くイメージがなかったんですが、顔や体格からのイメージで豪快で無礼な印象を受けていたんですが、竜馬と初対面の際に竜馬が捕まえた鈴虫を竜馬再訪問の時に備えて絶やさぬようにしていたり、とても繊細なもてなし上手な部分が見えてやはりすごい人は見た目と違った部分を持ち合わせているモノだと思った。しかしながらおりょうの行動力には参った。もしおりょうが現代に生を受けて現代っ子として育った統合失調症や自律神経失調症という診断を受けること請け合い。しかし笑った
池田屋の変、蛤御門の変、第一次長州征伐と、長州視点での幕末の緊張感が伝わってくる一冊。この巻に限って言えば、尊王攘夷を唱え日本を思うあまりに、京の町に火をつけて帝を連れ去るという暴発に走ってしまった長州よりも、京の治安を守るために長州志士を殲滅させた新撰組に正義を感じる。
三度目の読破中。五巻は長州の話が続く。それでも、池田屋の件は長州の動きや、新撰組の動きがスピード感を持って展開されており、非常におもしろかった。その後、竜馬に視点が移る。竜馬のすごいところは、海軍塾の解散というショッキングな出来事にも関わらず、すぐに立ち直り、さらに今度は諸藩に出資を頼み海軍会社を作るという新たな展望を持ち奔走を始めるところ。また、ここでも勝の存在はでかいとしみじみ。竜馬の西郷との出会いも勝が一枚噛んでいる。人との多くの出会いを提供する。こういった人との出会いはなんと大きなものだろう。
第5巻は個人的な思い出のある巻です。当時の文庫は赤やオレンジ色の表紙だった文庫本を買っていましたが、第5巻はタイミング悪く売り切ればかりでした。古本屋を何軒も回りやっと買ったのが初版でした。1975年です。36年前ですか・・・。この巻から幕末史。神戸の閉鎖、勝先生との別れ。薩長の力バランスの変化、時代の時代の寵児竜馬は西郷と出会う。さすがですね。個人的には、竜馬の女性関係がハラハラで楽しめた。
資料だけではあらわれてはこない、人の本質を一筆書きのように文章でさっと書き込んでゆく。純文学のように濃密な心理描写でギリギリと内面に入り込んでゆくのではなく。司馬遼太郎の小説の魅力はその点にある。
クーデターに失敗、朝敵として追いつめられる長州。塾生が長州に加担していた事から、竜馬の神戸海軍塾も解散を余儀なくされる。薩摩・会津を擁する徳川幕府、弱体化しているとはいえ権勢は未だ健在。ただし、強すぎる薩摩の存在は不気味でもある。西郷どん、ついに登場、竜馬とファーストコンタクト!
そろそろ物語の佳境に来ているので、実際の話など調べながら読み進んでいます。お他鶴様が実際の人物とは違った形で描かれているとは気がつかずに読んでました。架空の人物の存在など、司馬遼太郎さんは実際の資料を大量に見て登場人物に彩りを加えて描いているのでしょうが、まるでタイムマシーンで見ているかのようで、凄い文筆だと感じました。個人的には、お田鶴様か、いや...さな子が一番竜馬に合っているでしょう?と思うのですが、おりょうにも惹かれてしまう竜馬とはなんたるや。お田鶴様とおりょうの対面には、女って怖いと感じました。
竜馬がゆく〈5〉の
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ナイス!
































