私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)

私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)
241ページ
358登録
amazon.co.jp で私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)の詳細を見る
読書メーターにつぶやく
share

私家版・ユダヤ文化論はどんな本ですか?

新書
内田樹
思想
文化
思想・哲学
2011年心に残った本ランキング
社会

私家版・ユダヤ文化論を追加

読んだ本に追加
読んでる本に追加
積読本に追加
読みたい本に追加

私家版・ユダヤ文化論の感想・レビュー(250)

中盤までの日ユ同祖論、元祖ファシスト/モレス侯爵の一代記までは何と言っても読み物として飽きさせない。問題は、著者独特の終盤での知的飛躍の連続であろう。興味深いセンテンスが次々に現れるのだが、わざとまとめようとはしない。印象的なのは、「なぜユダヤ人は知性的なのか?」という問いに対して「そもそも知性とはユダヤ的知性のことではないのか」という魅惑的な解答の可能性を匂わせるところ。面白いです。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/03

頭がぐらんぐらんに揺さぶられ過ぎて、脳がついて行かんかった。中盤までは楽しめたんだけどな。時間に追われて慌ただしく読む本ではないな。もう少し基礎的な知識(聖書及び近現代思想の)を付けてから、今度は腰を据えて再挑戦したいと思う。

知識や興味を抜きにして「樹せんせの本だから読まなければ」という思いで読んだ一冊なだけに、とても難しかったが、やはり樹節満載。樹せんせ独特の言い回しで、断片的だが納得できた。ユダヤ人とは誰のことか?という問いに対して1つ言えるのは、「私たちはユダヤ人について語るときに必ずそれと知らずに自分自身を語ってしまう」ということ。これは、あらゆることを定義しようとするときに必ず陥ることなのではないかと思った。

ここ数ヶ月でいちばん面白かったかも?「善人の陰謀史観」の章が特に。上手くいっていないことの原因をたった一つの他者(しかも悪者)に求めたい人は、政府、東電、上司etcは全て「ペニー・ガム法」に囚われてる。結語の「遅れてやってきた」と「選択に先んじて有責」については、一回読んだくらいじゃ分からない。要再読。

波に乗れないまま半年くらいズルズルと読み続けていたが、元旦に何とか終わりまで。自分もこのテーマには長く付き合っていかねばならないので、読んでおいて良かったと思う。折に触れて再読したい。

『愛の現象学』で「レヴィナス読むんだったらユダヤも頭に入れておかないと誠実じゃないよね」っていうから、じゃあ頼むよ内田先生、と当たってみたところ全然ユダヤのことはわからなかったでござる。まぁ名著です。むしろユダヤを知る前に読んでおいてよかった。読んでいなかったらユダヤを自我によって食いつくしてしまっていただろう。「知」は自己の同一性のために為されるとは他ならぬレヴィナス老師の言ではなかったか。我々は「無知の知」を気休めでなく実践の理論としてわきまえなければならない。無論、反ユダヤ流の怨嗟としてでもなく。

とにかく面白かった。最後の方で、筆者がことわりをいれつつも、思考がドライヴしていくところが刺激的!

自分のキリスト教とか西洋文明への興味がさらに鼓舞された1冊。内田さんの学問上のお師匠の本も読んでみたい

難しいです。ただ何となく、色々な日本の状態もユダヤと反ユダヤに置き換えられるのではないかと、思ったり、やっぱり違うと思ったり。イジメやフジテレビデモにも当てはまりそうにも思うんですが、当てはめてしまうと、取り返しがつかないような気がするんですよ、僕の中の話ですが。難しいです。

うーん難しい。とくに結論が。でも「ユダヤ人問題はよくわからない」と感じたことに意味があるんだろう、たぶん。国民国家の構成員でも人種でも宗教共同体でもない「ユダヤ人」が、なぜ歴史の中で常に迫害され続け、そしてなぜこれほどまで知性的なのか。ユダヤ人をつくったのは反ユダヤ主義者なのか彼ら自身の他者への姿勢故なのか。「結論は出せない構造になっている」というのは確かなのかな?ヨーロッパの近代革命やファシズムなど、今の自分が理解していない事柄の多さに気づかされた。もう少し知識を増やしてから再読したい。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 11/10

ぽつぽつと理解しながら読みすすめていったが、結局著者の言う通りわからなかった。原罪はアナクロニズムとは違う?
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/07

「彼が善意であることも無私無欲であることも彼が致命的な政治的失策を犯すことを妨げなかった。この痛烈な事実からこそ私たちは始めるべきではないか。」この一言は、ユダヤ人問題に対してだけでなく、あらゆる差別に言えるのではないだろうか。人間はあらゆる性格や理性を以ってしても、人として罪悪の道へ進むことは絶対にない、とは言い切れない。そんなメッセージを勝手に感じた。自分たちの「正義」という名の下にどれだけの命が失われて来たのだろうか、そんなことを改めて問いかけました。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 10/31

著者は「ユダヤ人問題について正しく語れるような言語を非ユダヤ人は持っていない」と前提して語る。とすれば可能な仕方は、正しくないこと、納得のいかなさを引受けて「ユダヤ人」を異質なものとして語ることだ。ユダヤ人とは誰か、反ユダヤ主義を語った後で「ユダヤ人はどうしてこれほど知性的なのか」そしてユダヤ人と反ユダヤ主義との起源を解き明かそうとする終章は刺激的だ。ユダヤ人が例外的に知性的なのではなくユダヤ人において標準的な思考傾向を私たちは因習的に知性的と呼んでいる、そしてユダヤ人のそのような思考は、ユダヤ人が存在し

終章が難しい。ユダヤ人は時間のとらえ方が非ユダヤ人とは逆になっているアナクロニズムで物事を考えているということは、フロイトは思考法から見るとユダヤ人じゃないことになるのでは?と思いました。

「ユダヤ問題なんて、関係ないわ」と思っている人をこそ、深みにはまらせる危険かつ痛快な著書。あとがきには、2004年度の神戸女学院大学講義ノートを元にした作品とあるが、これは著者の最高作ではないだろうか。もうおなじみになった「無想の構え」「瞬時の寄りと引き」「逆転と判断停止」「連続するたたみかけ」の連続技が、読む者の頭の中に「ユダヤと反ユダヤ問題」をソフィスティケートされた形で圧縮注入してくる。とても乱暴な技のはずなのに、素手でかまってもらった気さえする。タツル先生、相当に気力体力が充実しておられたのだな。

専門外ですが興味深く読みました。反ユダヤ主義が「ユダヤ人」(というそれ自体特殊な概念)を作り出したという文言をつまびらかに参照しながら、作者の考える「ユダヤ人」という「知性」と私たちとの関係が論じられています。思想を点検するための材料としても大変有意義な本であると思います。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 09/24

ユダヤ文化やユダヤ人について論じた著書。反ユダヤ主義の歴史は、差別など負の要素が発生するメカニズムと多くの点で共通している。他者への偏見や差別は最終的解決はほとんど不可能に等しいが、他者を理解することでほんの少しでも和らげることができるということを再確認できた。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 09/23

内容やタイトルに惹かれたわけではなく内田センセの本だからという理由のみで読んだので、非常に難解で理解できていない部分が大半。あとがきでユダヤ人が読んだときにも 「わかる」ように書いているから「わかりにくい」(だから解らなくても良いんだよ、と言ってるわけではないだろうが…)と種明かししていただき少し安心。内田センセの本はこれからも読んでいきたい。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 09/17

内田樹節炸裂といった感じで第1章からぐいぐい引きこまれた.そして,「先生はえらい」と論法が似ている気もした.反ユダヤ主義の歴史は概略できたけどユダヤ論のトートロジー具合に頭が追いつかないまま読了.
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 09/11

難しかった。ユダヤ人(と言われる人々)はアクロバティックな独特の思考法を行ってるのでイノベーターであるという話が面白かった。その独特の思考法について解説されていたのだが非常に難しかった。久しぶりに哲学っぽい本を読んだ。

みずからの愛情や欲望を強化するためにあえて殺意や敵意を導入して葛藤や自責を生じさせることがある、という話が特に印象的。確かに自分で自分の感情を焚きつけていることは、あるかもしれない。このほかにも説明されている反ユダヤ主義の特徴は反ユダヤ主義だと思っていない自分たちにとっても無関係ではない。差別や憎しみの原因となりやすいような思考法に自分もはまりこんでいないかを時々自己点検するためにもこの本はいずれ再読しようと思う。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 08/20

「わからない」ことを「わかりたい」と思って読んだら、僕にもわからないんだよ、と素直に言われてしまって、たぶん誰にも「わからない」ということが「わかった」。内田先生のご本の中で、一番好きかもしれません。難しそうに見えるけど、すごく明快な内容。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/18

む、むずかしかった。時間かかった。ユダヤ人とはユダヤ人ではなく、そうあろうとするものがユダヤ人だという事か?自らに、「自分は何者であるのか、どのような社会的機能を果たしているのか、他者とどのようにかかわっているのか、どのような歴史的使命が託されているのか・・・」常に自分に問いかけ変化をいとわない(人間は基本変化を嫌う)。それが知性を磨く?文庫版あとがきが面白かった。という事は私は軽い文体を好むという事か?ふむ。

「はじめに」の中に書かれているとても刺激的な問い、[人間が底知れず愚鈍で邪悪になることがある」のはどういう場合か、それが知りたくて最後まで読んだ。全部理解できたとは思わないけど、書かれていないことまでいろいろ考えさせられる、面白い本だった。陰謀史観について読んでいると、日本の政治状況が思い出されて、考え込んでしまった。  また、内田樹さんの本には、文脈からはなれても文字の方からぐいぐいとやって来て脳に突き刺さってくる言葉があって、やみつきになる。読んでみて下さい。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 07/18

この一冊を読んでる間、すっかり語りやその論理に魅了されてしまいました。ユダヤ人論語りの限界、ユダヤ人の知性がなぜ生まれたのか。彼らは因果応報の論理を持つ神を有しているのではなく、過去に起こり得なかった罪に対して有責感を持つことで人間的成熟を促すという論理が働いている。レヴィナス氏の本も拝読したいと思います。

反ユダヤ主義は、ホラーですね。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(1) - 04/08

謎の偏見なのかしらん「(゚ペ)
ナイス!ナイス! - 04/08 20:54


ユダヤ人の優秀さは、ある意味マッチポンプなのか。

人口比ではノーベル賞を独占というに近いユダヤ人の知的民族性はいかに形成されたのか。ついには知性というのがユダヤ人の発明かもしれないとまで続く。

ユダヤ文化講義の形をした、人間の本質的邪悪さについての考察。内田樹の本の中でも最もハードな部類に入り、ユダヤ問題を語りながら端々に彼の思考の原型がある。多くの反ユダヤ主義者は全くの悪人ではなく、むしろ善人も多かった。善人すらはまりこむ邪悪さこそがこの問題の肝だろう。ユダヤ人がなぜ知性的なのかについては、いつもの内田樹の知性、宗教論、というかレヴィナスから内田樹が学んだことだろう。難解とも言われているがむしろこの手の本では一番優しく、本質的に語っている
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/11

反ユダヤ主義者が自分が何者かであることを確信している一方、ユダヤ人は、名づけられることによって、名指されることによって、ユダヤ人たることができる。自分が自分であることに疑いを持たない反ユダヤ主義者とは異なり、ユダヤ人は絶えず自分が何者であるか、という問いをし続ける。つまり、ユダヤ人は「いま」「ここ」に居る権利を絶えず考え、行動する。その生き方は、サルトルの言う実存的な「ありうべき人間」である。ゆえに、ユダヤ人はイノベーティブな存在であってきたと言えよう。このあたりの論が自己啓発的に、はっとさせられた。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 02/09

tk
ユダヤ文化については前からわからなかったが、この本を読んでその理由がわかった気がする。クリアカットに「ユダヤ人とは~である」といった言明が出来ないという意味でユダヤ文化論は分かりにくいし、この本自体も勿論難しい。特に良かったと思う所は、ユダヤ人が例外的に知性的であるのではなく、ユダヤ文化の民族的奇習を、我々がそれを知性的であると呼ぶということだ。

ユダヤ人をまっに置き換えてみた文。「まっは人間に関するあらゆる知識をかき集め宇宙に対する人間的視座を獲得することによって【人間】に、純粋な人間、普遍的な人間になろうとしているからだ。まっが教養を身につけるのは彼の内なるまっを破壊するためなのである」当たらずといえども遠からず

さっぱりわからん。「反ユダヤ主義者はユダヤ人をあまりに激しく欲望していた」理由もわからんし、「ユダヤ人はどうしてこれほど知性的なのか?」もわからん。ユダヤ人における標準的な思考傾向には、ついていくこともできず。「私はこれまでずっとここにいたし、これからもここにいる生得的な権利を有している」と考える人間と、「私は遅れてここにやってきたので、<この場所に受け容れられるもの>であることをその行動を通じて証明してみせなければならない」と考える人間の、アイデンティティーの成り立たせ方(思考回路?)の違いだそうな。

かなり面白い。人間の本質や考え方の基本的な部分に迫っているように感じた。にわかには自分の言葉では感想を表現できないくらいのわからなさ。感覚ではわかる部分がけっこうあるが、語れるようになるには30年かかったりするのだろうな。再読しよう。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 01/22

知的刺激に満ちた面白い本。岩井克人の貨幣論を読んで貨幣のトートロジーについて腹に入った私にとって、たいへん示唆に富んだ内容でした。

人によっては自明に思えたり、刃物になったりもする。でも筆者の言う通り「分かる」必要無し。

情報量、思索と講義の中間のような文体、複雑な事柄を用心深くというか慎重に展開していくさまに生徒のような気分で読んだ。内容は日猶同祖論と終章以外はほとんど反ユダヤ主義について割かれている。ネタにシオン賢者の議定書や陰謀史観などの要素を取り入れ楽しませる工夫もある。終章の反ユダヤ主義の「特別の憎しみ」やユダヤ人の「イノベーティヴ」などをキーワードに展開しながら「殺意と自責」「アナクロニズム」「有責感」「神の遍在」へ収斂(?)してゆくさまは(正誤について分からないが読み物として)スリリングで非常に面白かった。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 12/23

終章で語られる「時間の遡行」は『日本辺境論』の武道の話と全く同じだと思うのだがどうだろうか。「日本人がユダヤ人について行ってきたすべての誤解は、ユダヤ人と日本人を同種の集団カテゴリーだと見なす安易な設定に根ざしている。」と述べてはいるが。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 12/17

わからなさをわかりやすく。しかし、わかるなと。

いやァ、これは今まで読んできた街場シリーズとは違い難しかった、で思った事はユダヤ人とみうらじゅんは似てる!?という事。終章の「すべての責任を一身に…」はじゅんちゃんのDS(どーかしてる)に通じるモノを感じた、というか内田樹はDS(ドーカシテル)だ!この本を噛み砕くには、みうらじゅんDSを観ると解りやすい?

もっと見る
私家版・ユダヤ文化論の 評価:54 感想・レビュー:67
ログイン新規登録