非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉
非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉を読んだ人はこんな本も読んでいます
非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉を追加
非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉の感想・レビュー(684)
シングルマザーの話と派遣労働者の話が印象深い。長永の事故とか虐待の話は、人事と思えずいつも胸が痛くなる。「自分が最悪に苦しいときに伸ばされた助けの手を、もっと苦しい別の人間にまわしてやれる」には共感するも、そんなご立派なやつなら高校くらい出ておけよ、とも思ったり。最近社会派なネタが多いのは著者の志向が変わったからなのか時代の要請なのか。
久々にIWGP。マコトはやっぱり気持ちの良い主人公なのでスラスラ読める。印象としては格差社会に対して焦点を当てたものが多いかな。発行は2008年。4年後の今でもそれは変わるどころか坂道を転がり落ちるよう。芸能人のバカみたいな報酬と、実際介護など社会に役立つ仕事をしている人の暮らしていけない程の薄給を考えると、なんでこんなシステムになってるの?と誰かに説明してもらいたくなる。表題作のサトシの言葉には涙が出たよ。何て立派。そんな私も底辺さまよってる負け組だけど、必死に喰らいついて這い上がりたい。
前巻、前々巻は正直読むのがしんどかったけど、この巻は割とすらすらと読めた。根底のテーマは格差社会。誰もが一歩だけでも譲り合えれば、かなり大きなゆとりになる、って個人的には思う。本来、合理主義、利益重視であるならば、個人と社会のどちらに対しても、プラスとなるように動くべき。問題が起こる理由或いは構図は、結局、一部の愚者と大多数の傍観者なんだと思う。今回、一番好きだったのは、池袋クリンナップス。一番始めの独白でマコトが語ったように、全体的に怒りなしでは読めない巻だった。だからこそ、爽やかさが心地よかった。
都会には、正社員として働きたくても働けない多くの若者がいる。彼らに、定住する住まいはなく、ネットカフェで夜を過ごし日雇労働で糊口をしのぐ。3日働かなければホームレスに転落する崖っぷちの毎日。健康保険に入れない彼らには怪我病気で働けない状況はつらい。簡単に底まで転げ落ちてしまう。崖っぷちで踏ん張る若者の克己心は強く、脚を伸ばして眠れる生活を夢見ながら忍耐という言葉だけでは言い表せない毎日を送っている。「なぜそんな状態になってしまったのか?」。「バリアがなかったからかな」。「バリア」、自分を支えてくれる家族
一度ネカフェに泊まったことがあるから分かるけれど、本当にあそこでは時間を潰す分にはいいけれど体は休められない。数年後に就職を控えた身としては他人事とは思えなかった。出来るだけ非正規雇用や派遣社員の立場が改善する事を祈るしかない。上の立場の役人や政治家がこの作品を読むべき。
面白かった。作品毎に設定されるテーマについて、本当に考えさせられてしまう。巻を追うごとに、深くなる重いテーマと軽快な描写の対比が読んでいて面白い。
困ったときの石田衣良(出張先で読み物が切れたとき、安心して手に取れる)。たぶん順番に読めていないけどいいよね。今回の内容は身近にリアルで子供に読ませないとな、と思ったけれど、8作目までめげちゃうかね>中学生。
奥付の日付が2011に近づく度、ドキドキする。これは小説だけど現実である、現状である。格差、差別、労働体制。大人たちにも問いたいが、私は周りの若者にも問いたい、やあ、君は努力と諦観を履き違えてはないかと。私達にだってなにかできるかも。石田衣良さんは何かしようとしている人の一人だったりして。現代に近づく度分かってきたけど、これは小説だけど現実でもあり、痛快な社会風刺である!
真実とはどこにあるのか分からないものです。シングルマザーが一人で子供を育てることって当たり前だけど、大変でとてもすごいことだなと改めて感じた。今回のテーマは「格差社会」で、健康保険に入ってなくて病院に行けないとか、ネットカフェ難民とか夢が足を伸ばして寝るとか…なんとも切ない。自分が、今の生活を当たり前に送れていることは実はとてもありがたいことだと感じずにはいられないです。
これは夢でもなくどこかの発展途上国でもなく、リアルな日本で起こっているということが切実に伝わってきた。本気でもうそろそろ革命を起こさない限り、日本は死んでしまうような気がしてこわい。
お金が沢山あるところには、ますます集まって、その逆は・・・ネカフェって便利な分そういう人を増やしてたりするのかな・・・とか色んな事を考えてしまう巻でした
このシリーズはやっぱり大好き。特に最後の話がよかった。マコトはすごくいいやつで男気があってすばらしいね。キングは相変わらず最高にCOOL!
IWGPシリーズ8作目。今回のメインテーマは格差社会。みんなが人間らしく働けたら素晴らしいな、そう言って、社会の底辺で必死に生きる者たちに手を差し伸べるマコトがカッコいいです。毎回、その時の風俗、社会問題を取り入れた作品に仕上げている石田衣良さんに敬服。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 04/04
3月に読んでいたのに記載していませんでした。格差の話やシングルマザーの話など、今の日本の世相を切り取った話。マコトの怒りはもっともで、私たちの怒りでもあり、そこを代弁してくれて、時にすっきりした解決を見せてくれる。名シリーズだなあ、本当に。
その時に沿った社会問題を取り上げてくるのは、さすがです。シングルマザーの日々の忙しさや日雇労働者の待遇の悪さなど、重みがあります。マコトが国のお偉いさんになってくれたらいいのに。
ついつい読んじゃうIWGPシリーズ。マコトのかっこよさと、マンネリだけどラストの安心感に惹かれて新刊出ると読みたくなる。最近の話はリアルな社会問題がテーマになってるから、若い人はこっから考えるきっかけになるのかなぁ。なんておばちゃんの感想笑 マコトは依頼者のトラブルを第一に考えてるように見えてその姿勢が好きだったりするんだけど、それが大きな社会問題を解決する一歩になるんだろうな。やっぱかっこいい、マコっちゃん!そしておかあさん!敵ながら手強い(だっけか?)、まぁオレのおふくろだから当然!てとこが好き。
本日2冊目の石田衣良。「今のぼくの生活は、すべてぼくに責任がある」。今の世の中でこんな風に思える人がいるだろうか。みんな、あの時あぁしてくれていれば。。。誰かがやってくれていれば。。。。当たり前のように与えられるものだと思ってるのではないか。「夜の桃」を読んだ後だったので、まっすぐさがなんだか素直に受け取れた。
いつ読んでもすきだというのは、すばらしい。感じ方は変わっても、わたしの心をくすぐる。受験のことなど忘れそうである。誠も大人になったなあ(わたしの方が年下だけれど)わたしも大人になったのかな。
マコトの母親の、親っていうのは損な役で、子どもがなにをしでかしても自分のせいだとおもっちまうんだよねえの言葉にぐっときた そして最後の章、サトシのノートに書かれた言葉には涙が出た 本当に生きにくい世の中になったな
「千川フォールアウト・マザー」はマコトのお母さんが主役?というくらいの活躍でした。そして「非正規レジスタンス」池袋の街で起こるトラブルを解決していたシリーズ当初の頃と比べると、今作はもう社会問題にまで踏み込んできているような気がします。IWGPシリーズも大分変ったなぁと思いました。
なあ,アンタ…。マコトがムカつく対象が,ここにきて急激に変わってきていることに気づかないか?以前は途方もなくイカれたアウトローやとことんダーティーな組織だったが,近ごろじゃすっかり格差社会の勝ち組や日本っていう国家自体じゃないか。この事実は,途轍もなくヘビーだ。シングルマザー・ユイを駄目男から救え→『千川フォールアウト・マザー』。ごみ拾いチームの王子は社長の息子→『池袋クリンナップス』。ドM・ハルナをゆする元カレ→『定年ブルドッグ』。人材派遣会社の光と陰。ゴスロリ・モエも社長の娘→『非正規レジスタンス』。
日本の「貧しい」人たちの話が多かった今巻……都会を知らないのであまり実感はわかなかったけど、こんなことがあるのかと思いました。格差社会怖えぇ。
再読。初版が2008年で、あれからたった2年で社会はもっと悪くなっている。多分10巻が出るのは早くて来年あたりだろうが、今の社会情勢をどう描いてくれるのか、楽しみなような怖いような。
『日本のシングルマザーの年収は、(中略)百六十万とすこし。養育費をきちんと払う男は、半分以下だという。これが世界で第二位の経済大国の姿である。』 R25のコラムで連載してるだけあると思います。
大好きな石田衣良さんの作品.変わらない誠とGボーイズの関係はおもしろい.ところどころに作者の想いが込められた一言があるのを見逃さないように読む.「格差社会」と言う言葉はよく聞くけれど,こうして読むと,私が認識している「格差社会」というのはほんの表面的なことだったらしい.資本主義という名の下に営利企業はコストを抑え,利益を上げるこことだけを考え,消費者は安い物を購入しようと必死になる.間に入った労働者(消費者もこの中に入るんだよね)が一番つらい想いをさせられるのでしょう.人間の「欲」から出るひずみなのか.
今までに比べるとちょっとヌルイ気がしました。そのぶん表題作の『非正規レジスタンス』が重かった。こんな身近にワーキングプアの問題があるなんて。健康保険に入っていても病院に行くのを躊躇してしまう話はよく聞くし…この国はいつからこんなになってしまったんだろうと考えさせられました。
非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉の
%
感想・レビュー:140件









































