オブ・ザ・ベースボール
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オブ・ザ・ベースボールの感想・レビュー(331)
「オブ・ザ・ベースボール」は、人が降ることで有名なファウルズという町の、レスキュー・チームのお話である。驚いた。非道く読みやすい。ウィットに富んだ語り口も、そこはかとない寂寥感といい、何より物語の余韻、すべて好みだ。そして同時収録の短編「つぎの著者につづく」。驚いた。非道く読みづらい。何と注釈の多いことよ。ちっとも理解できた気がしない。これは日本語なのか論文なのか混沌なのか修行が足りないのか。オールライト。カモン。次の円城にとりかかるとしよう。
表題作は、「わ、わかりやすい……」という印象。円城作品にあるまじきわかりやすさで、どこか物足りない。しかし『つぎの著者につづく』ではいつもの円城節が炸裂。というか炸裂しすぎて戸惑った。正直意味はよくわからない。表題作との差が激し過ぎやしないかこれ……。まさかヘンリー・ダーガーまで出てくるとはね。
アブストラクトで自分の趣味ではないが、表題作は思いの外引き込まれた。何が言いたいのかよくわからないのですぐ忘れるだろうけど。それ以上の感想はないです。僕の頭では理解できない。
とりあえず、野球の話ではない。「難解」というより「不可解」という印象。細かく区切られた40の章と短い一文には勢いがある。普通のことを回りくどく表現する感じが、小林秀雄の文章と似ている気がした。読みにくいが独特の言い回しには作者の個性を感じる。併録の「つぎの著者につづく」は超難解。抽象的な表現が多く、まるで展開図を眺めているかのよう。核心になかなか触れられないというもどかしさがどこまでもつきまとい、注が読者をさらに混乱させる。おそらく内容自体にあまり意味はなく、この混乱こそが作者のねらいなのではないか。
手をつける機会をなんとなく逸してきた円城氏の作品、芥川賞受賞記念みたいになってしまったが(笑)やっと読んだ。といっても既に「超弦領域」で短編1本は読んでいたのだが、それで残っていたおぼろげなイメージのままで読んでみたらそれとはちょっと違った。ええと、表題作はくくりとしてはSFに入れてもいいのかな? まあジャンルなどこの際どうでもいいのだが、無限ループの言葉遊びみたいな文章は、意外と癖になる。解決したようでしてないのかもしれない謎も、実は無限ループなのかもしれない。
チャンドラーに傾倒した村上春樹を想起させるハードボイルドな語り口と、高橋源一郎らポストモダン以降の〈我々を取り巻く状況をリアルに切り取る為のフィクション〉の手法を織り交ぜた、《今・この世界》を描いた作品。 「こうでもしなきゃリアルなんて描けないでしょ!」
全く以て意味がわからない。『オブ・ザベースボール』は主人公の行動原理というか、世界軸が意味不明。『つぎの著者につづく』は、私の教養不足からか日本語として文章を汲み取れない始末。『オブ・ザベースボール』が国語の読解問題で出題されたら、『残念ながら意味はよくわからない。』って書かざるを得ないし、『つぎの著者につづく』に至っては終わった…って思うと思う。が、円城さんの作品は他にも読んでみる。←けっこう気に入ったらしい。
「法螺に法螺を重ねて否定を転々として何も語らず楽にすまそうとする語法(p91)」が著作の全てを著しているのではないのかと思ったり。表題作は、比較的分かりやすいけど何がいいたいのかわからない。『つぎの著者につづく』は、何が書いてあるのかすら分からない。いつもどおり、読みやすく、しかし中身の読めない文章。
表題作と『つぎの著者につづく』ではずいぶんと傾向が違う。確か、コードウェイナー・スミスの短編で空から人が降ってくるのがあったと思うのだが、それにナイト・シャマランの『サイン』を足して微分だか積分だかしたのが『オブ・ザ・ベースボール』という感じ(わりといい加減w)。『つぎの著者につづく』は巨大な言葉の迷宮をさんざん連れ回されたあげく、どことも知れない場所に放り出されて終わる。引用につぐ引用で、当然ながらこちらもすべてを読んでいるわけではない。とりあえず円城塔がボルヘスの影響を受けていることはわかった。
表題の「オブ・ザベースボール」。1年に1度くらい人が落ってくる街での話。結局、落ってくる原因は分からない。最後の方にヒントらしい記述はあるが・・・。その独特な設定や主人公が人が落ってくる理由を考えている所が良く感じた。「つぎの著者につづく」は全部理解するのは難しく感じた。註に書いてある本は知らない本も多いので読めそうな本があれば読んでみたい。
このまま積んでおくと「道化師の蝶」が出てしまうのであわてて読んだ。「オブ・ザ・ベースボール」はユーモアと晴れた空と麦畑だけでできているかのよう。ケヴィン・コスナーとトウモロコシ畑でもよかった。「つぎの著者に続く」は遡れず、つかめず、ずれながら逃げ、生成していくテクスト。たくさんおもちゃを詰め込んだかのような作品だが、どうも引用と参照とパロディがあまりこなれていない印象もある。
テクストに関するテクストの語法、なんだと思って読んだけれど、確信はあまり持てず。語るべき内容のために組み立てられた文章ではなく、その周辺を巡る無用の饒舌、けれどもそのような楽しみを、むしろ楽しみとして肯定するようなポジティブな力があり、時折見せるふざけた顔が実はこの人の真骨頂なのでは、と思いました。書くことに対する批評性を見出すこともできそうだけど、むしろそのレベルでテクストが産出される事実を楽しんでいる気がする。ニヤニヤ笑いにつられて笑い、ちょっとした悪戯の共犯者になれればそれで十分、かもしれない。
随分時間掛けて読んだので、前半のオブ・ザ・ベースボールの内容は忘れてしまった…つぎの著者につづく、は読むシュルレアリスム。シュヴァンクマイエルのファウストが作中に出てきたことによって、ああ、そういう事か…みたいな感覚を本当になんとなくだけど掴んだ感じ。意味なんて考えても無駄というか。
オブ ザ ベースボール。人が降る町のレスキュー隊が主人公。人は落下してきているのか。はたまた自分が落下しているのか。人生は落下であり、重力には抗えない。様々な要因で落下地点にはブレは生じるものの、結果だけ見れば、似たり寄ったり。たまにファウルになる異端児もいますけどね。なんで落下してしているの解らない。わかった時には地面に叩きつけられて伝える手段もない。助けを頼もうが、愚痴をこぼそうが、それを受け止める人はいない。幸運にもいたとしても、ただ打ち返されるだけだ。そんな人生でも、オールライト。カモン。
「オブ・ザ・ベースボール(88ページ)」のみ読了ノシ どことなくユーモラスで理知的で設定が不条理っぽい(毎年1回、人が降ってくる街が舞台、最後まで理由も仕組みも明かされない)。 場面の一つに「語り手の「俺」が街にやってきた文学者の言葉について語る」というのがある。そこでさりげなーく「ライ麦畑でつかまえて」が言及されてる。 その隠喩なのか街にはライ麦畑がいっぱい。 「俺」による街の説明や人が降ってくることへの考察ばかりで物語があまり進まないが、最後は物語が動いて謎の感動が。
「オブ・ザ・ベースボール」の元ネタはアレですよね?勝手な解釈かもしれないけど、そういう楽しみ方はありでしょう。「つぎの著者につづく」にはついて行けませんでした。
円城氏の他の作品と比べるとかなり読みやすかった。ただ、理解しやすかったことで気づいたのが、文章がそれほど上手くはなかったな、ということ。(単に、こういう平易な文章を書き慣れていないのかも知れない)しかしこの人の小説は一文がいちいち面白い。冗談として読むか、そこに寓意を見出すか、また別の読み方をするかはまさに読む人によって大きく意見の食い違いを見そう。
小説。これもポストモダン文学、なんでしょうか。表題作、「つぎの著者に続く」ともに面白く、また真に『読む』ことへの挑戦を感じさせる作品でした。前者は後半の展開がドライブしていく感覚を楽しみ、後者はただひたすら煙に巻かれてしまった、という感じ。
『オブ・ザ・ベースボール』 その町は、一年に一回くらい空から人が落ちてくる。それを打ち返すレスキューバッター、それが主人公だ。こう書くと常軌を逸した前衛不条理文学であり、事実、主人公は日本文学離れしたスーパークールさだが、中身はどうして卓越した思索性、思索し行動する人間と外界のカオスを描いたという意味で正統的な純文学にも読める。ただのバカ話としても読んでも凄くシュールで空から人が降る現象をめぐる人々の考察が面白いし、普通に主人公に共感しても、シシュポスの神話的な主人公に感情移入してしまう。謎の名作
同じグループの2年目社員のお薦めということで読みました。う~ん。中々難しい。だらだらと続く話。私のセンスの問題かもしれませんが、どの辺が面白いのかさっぱりわかりません。でもここの感想を見てもみんなの評価は高い!私の感性は人と違うのかもと感じてしまう作品でした。
言い訳みたいに当たり前のことを書いてしまうと己の知識と理解の及ぶ範囲で見えるものしか読み取れないけども、でもともあれやたらと面白かった。「つぎの著者につづく」は繊細な接ぎ木の繰返しがクリスマスリースのような円環を成すのかと思いきやマリモのように細かな筋と筋ごとが絡み合ったまま膨張していくようなイメージが読後に残った。
降ってくる人。打ち返す人。「つぎの著者につづく」は理解しきれなかった。註の著作すべて読んでみても、やっぱり理解しきれないだろうなあと思う。でも、法螺話に法螺話を繋げてって多様な引用を混ぜ込み読んでいる者をあっさりと煙に巻いてしまうような感じは面白い。
読み進めるのはかなりきつかったけど、それでも他の作品も読んでみたいっていう個人的な感想は、確かにカフカのそれに対するものと似通ってるような気がする。
表題作は『キャッチャー・イン・ザ・ライ・オブ・ザ・ベースボール』ってことみたいだ。ホールデンがキャッチャーだとして、零れ落ちた人を打ち返すバッターの話。分かりやすいし、馬鹿らしくてまぁそこそこ面白い。退廃的なんだけど前向きに間違った設定がいい。『次の著者につづく』はさっぱり意味が分からず。
表題に関して言えば、ものすごくカフカみたいでした。不条理だけど、その世界では厄介だけどしかたなく生活しているかんじが、文学的で面白い作品でした。次の著者につづくに関しては、ネタバレをふくみそうなので、別にコメント欄で書きます。
『つぎの著者へつづく』は、「R氏とは一体何者なのか?」という謎を孕みつつ展開する、間テクスト性に溢れた、円城氏流の読書ガイド的なものに感じた。各著作への手引き的?な註釈も沢山付いてるし。R氏はリチャード・ジェイムスでありR・A・ラファティでありルーディ・ラッカーでありその他の誰かなのかもしれないけれどもそうではないかもしれないしそんなことはどうだっていいのかもしれない。見え隠れする膨大な情報量にひたすら眩暈を覚える。
表題作はなかなか面白い。問題は二つ目。もう最初から意味不明で我慢して読んだけど最後まで意味不明だった。おそらく以前だったら投げてたと思う。コメントが大分好意的なのが多いのが驚き。自分の技量不足なんですかね。
初円城作品。標題作はわからないなりに軽い語り口で楽しめた。もう一作品はほんまにわからんで自分の脳みそが嫌になる。でも、それで放棄するのではなく、分かりたいと思い読まされてしまう力があった。
初めて読んだ円城塔作品。思った以上に良かった。時間に関するとある男の作品。あなたは方眼グラフを逆さまに見たことはあるだろうか?いつか円城塔作品まとめて書評もどき書いてみたい。
オブ・ザ・ベースボールの
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感想・レビュー:112件














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