私の男
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私の男の感想・レビュー(2371)
性行為、喫煙場面、海の景色が、詳細に繰り返し描かれていて、お腹いっぱいで、ごめんさんさい。直木賞受賞作なのに純文学風味の作品。腐野という男、名前も言動も生理的に受け入れられないわ。「親に愛情があればたいがいなことは許される」って・・・。第1章から第6章へ時間の流れが逆(過去)に向かって進んでいるので、第1章を用心深く読まなかったから、最後は、あっけなく終わって、読者に伝えたかったものがわからなかった。もし、第6章から順に逆に読んでいくと、意外とあっさりとした、あっけない話かも。いや、そこが上手いところか。
正直表紙でウッとなったけど、桜庭作品ということで借りてみた(笑) 近親相姦なんて危険なイメージしかないけど、この二人はこうであるのが自然なのかなぁと思った。けど何で淳悟は花を竹中さんのところに預けたんだろ。まだ16だから?つーか母親は?ん〜気になる。
読破。先週借りて、読みきれなかった内の1冊です。禁忌、暗昏、そして、狂気? 黄昏とか斜陽とか頽廃とか凋落とか──それよりもより闇い、異様なまでの空気が全体を占めていて──なんというか、生臭い? 読後感すら狂気に彩られた恐怖が残るなんて、なんというインパクのある作品なのか…。これは、フクザツです。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 02/12
何か家庭内のタブーを覗き見してしまったような、ねっとりとした絡みついてくる小説だった。花の本当の父親が惇悟だったことは明らかになったけれど、じゃあ母親は誰なの?惇悟は花が結婚した後、どこに行ったの?などの謎がそのままなのだけれど、これ以上、この二人には踏み込んではいけないような、全てを知ってはいけないような、そんな怖さが残った。
読点の打ち方、ひらがなの使い方が好みでなく、第一章は読みづらかった。全編通して共感できたのは第一章の花が淳悟から離れたがっていたところだけ。なんでそーなるの、ちょっと説明してくれないかな・・・の連続でした。表紙からかなりのエロを覚悟していたがエロは意外と薄め。なぜ淳悟が花にそういう気持ちを持ってしまったのかだけでも具体的に説明してほしかった。とにかく散文的な人間には向いていない作品です。
桜庭さんの本は初めてだったけど割とすんなり入り込めた。でも話がムツカシイ…結局花ちゃんも惇悟さんも掴めなかった。5年後くらいにまた読みたい。
物語を通して、見てはいけないモノを垣間見た気分です。多少の嫌悪感と、それでもページをめくらずにはいられない欲求に襲われる物語でした。
今さらながら読みました。あまり本作の趣旨と関係ないですが、津波の場面がなんかドキッとした。欠損した家庭で育った二人が激しく求めあう姿は、異常でグロいはずなのに何か理解できそうになってしまうのは何故だろう…。桜庭作品は赤朽葉家の伝説以来ですが、こちらも引き込まれました!!
なんというか…評価のつけづらい、生々しい愛の物語。それと桜庭一樹の文章の上手さは、尋常一様のものじゃない。うーん、もう一度読むかな。
この逆再生構成は結末の空しさをより強調してくれたと思う。これほど激しい家族の絆が表現されているものに嫌悪感は持たなかった。行ったこともない紋別の情景が浮かんでくる。
最初の展開は期待値が大きかったが、先に進むにつれ過去へ戻っていく。どうなっていくのでなく、どうであったかが記されていく。読後、一章を読み返す方も多いのではないだろうか。
終わりから始まりに向かって進んでいく構成が絶妙。退廃的な空気、湿って腐りかけた匂いまでもが伝わってくるようでした。お互いを血という鎖で縛り合った二人の関係は、男と女でありながらも親子のそれだ。手を繋ぐ二人はとても幸せそうで、一章を思い出すと喪失感に胸が詰まった。けれど、同時に同じ量の解放感に包まれているのだろう。共依存のなれの果てを見せられた、最高の一冊。何度でも読むと思います。
血を分けた子供は自分のものなの?何か間違っているいるのだけれどそれを受容させてしまうような背景が上手く描かれているんですね・・・。気持ち悪い・・・でも花から目を離すことができない。時間が遡って行く書き方で、少しずつその背景が詳しくなって行く。情景描写がなぜか目に浮かぶようでした・・・。
感想を書くには、まだ早いかなという気もしますが、書いておくことにします。 まず、表紙がすてきですね。もの悲しくて、しあわせな恋愛なんかじゃない、でも強いきずなで結ばれているようすが伝わります。 最初に読み始めたとき、淳悟が格好いいな、と思いました。登場人物たちが皆魅力的でした。 さて、どういう設定かを知らずに読んだもので、義理の親子、どころかほんものの親子だと知ったときは愕然としました。やばいものに足をつっこんでしまったような、緊張感でいっぱいになりながら、いっきに読み終えました。許されない関係のふたりが
再読。桜庭さんの本はこれしか読んだことないけど、大好きな一冊。おたがいがいないと、生きていけない。腐りかけの果実のようなねっとりした甘さをかんじる。2人は血のつながり、血の中に息づく家族を求め合っている。家族って何なんだろう、互いにそう思っているだけじゃだめなんだろうか、と考えさせられた。
傑作です。が、ファンタジーぽくはないためか、逆に多少あちこちに違和感。例えば、犯人を庇う者が凶器となりうるものを持っているときに、わざわざベテラン刑事が追い込むなど。陳腐な表現も多く気になるが、これは各章、登場人物の独白なのだから逃げれるかな。淳悟の人物設定も??友達多く、固い仕事に就き、地域寄り合いにも顔を出し、社会的順応性は十分、まあまあ美男で女もあちこちに、それなのに、なぜ…血です家族です、では心理がわからない。でも花ちゃんに罪はない、魅力的です。桜庭作品が私にとってお気に入りなのも変わりません。
読了した後、すぐにまた振り出しに戻って読み直してしまった小説は、『殺戮にいたる病』以来。読書中にはいつも、感想や心に残った言葉をメモしておく私だが、こうして感想を書くにあたって改めてメモを読み返してみたら、最初〜中盤にかけての感想があまりにもトンチンカンで使えなさすぎて、思わず笑ってしまった。だが、こんなおマヌケな感想をドヤ顔でメモに残していた辺り、作者の仕掛けた意図的で巧妙な罠に、ものの見事に引っ掛かっていた証。/「腐野」という苗字が、なんだか高インパク値で凄いんですけど…と(続コメ欄)
共感しようとしたり、自分の現実世界を持ち込もうとするべきじゃない。嫌悪感だけで終わってしまうから。 確かにあまりになまなましい、ねとっとした描写はきつかったけど、それも狙いの内なんだろうな・・・ 共感できないはずなのに、リアルで必死な二人に引き込まれて、一気に読みました。作者さんの文章力に負けました・・・。
桜庭さんの作品の中で好きなお話になりました。暗くて、どろどろで、歪んでいて、でも先が気になって、ドキドキしながら読みました。未来から過去に戻っていく構成で、だんだんと父娘の関係の歪みがみえてくる。花の「おとうさぁん…」という声が聞こえてきそうで、また平仮名で書かれているところがリアルに感じました。具体的に書かれていない部分を想像しながら読むのがすごく楽しかったです。
エロティックというよりはグロテスク。「互いにつながれているために、どちらも相手からにげられないのだ。絡まって。痩せこけて。疲れきり。それでも、強欲に枝をのばす。」絡み合う二本の木。鎖につながれた囚人どうし。チェインギャング。絡み合う男女。
初桜庭一樹著。直木賞受賞作。最後の章で主人公が津波に飲み込まれる表現があるので要注意。現代から過去に物語が遡っていく物語は思っていたよりもすんなりと受け入れることができた。だけど、ロリコンで近親相姦を取り扱った内容は読み進めるのが本当にしんどかった。きっとそれだけの内容ではないんだろうけど拒否反応を起こしてしまって理解できなかった。
今年、一番濃密な本だった。しかも、結構好きです。人物が書けていないという書評をどこかで読んだけれど、あまりにも人物描写が詳細だったら、リアル過ぎて気持ち悪くなりそう。
私の男。 現在から過去へとさかのぼっていく。娘と父。女と男。 世間に許されない関係である二人は、共倒れしてもかまない、二人で泥の中に消えていくのなら、それでも。そういった覚悟のような諦めをもっていた。 絶対誰にも話せない秘密を共有するがゆえの二人の距離感。その距離感は普通の親子でも、普通の男女でもありえないほど、近くお互いがお互いにもたれかかって、それこそ黒い海に横たわって息絶えていくような、そんな儚さと互いしかいらないという盲目的な愛を感じた。
桜庭さんの最初から結末のわかってしまっているお話が大好きで、これを読みました。こんなにゆがんだ愛なのに、大塩さんが言った通りの「超えてはいけない一線」なのに、どうしてこんなにも美しく感じるのでしょうか。大塩さんの言った『常識』に花があまりにもばっさりと切るのでむしろこれでいいのでは、と思ってしまうほどです。淳吾が「おかあさぁん、おかあさぁん」と花に向ってささやくシーンが頭から離れません。正しいとか正しくないとかそういったものが題材ではなく、もっと、人の中のどろりとした奥底のようなものを掴まれた作品です。
なんで腐野なんて苗字にするんだろう。一般向けの小説に使うにはセンスがいいとは言えない。主役二人の内面描写も、必然性や説得力がなく、キャラクターの設定ありきで引き伸ばされた印象を受けた。筋はドロドロしているが小説としては薄っぺらいと感じた。
とっても当たり前のことだけど、誰もちゃんと書いてなかったことが書いてある。いい意味で。オペラ座の怪人の日本バージョン?とも違うか。性愛に特化しすぎてる感じもするけれど、やっぱり根底はそこにあるのだし、納得はいく。海ー。
再読。装丁の猥雑で荘厳な感じに惹かれる。花の、淳吾に対する感情が時代ごとに変化していく。その変化の過程は見せずとも、恋をしたことのある男女なら分かるでしょうという書き方がすごい。時代を逆に描くからこそ、過程を飛ばしていても効果になる。きっと現代は、多くの女性が己をただの血の袋だと、根も葉もないただの花だと、吸い取られた人形だと感じるだろう。
桜庭一樹さんの本の中でも一風変わった作風だったように思います。濃厚な暗いどろどろした雰囲気に、読んでるこっちが「あーあ・・・」と思うような。桜庭さんの書く話の構成が好きなのですが、どんどん過去の話になっていくのがよかったです。以前に何があったか知りたくなるので。
深夜に甘いココアでも飲みながら、命の穴で息を潜めるなどしながら、じっとりと噛みしめていたい、この本は、文章を、その犇めく言葉の塊達が放つ歪な輝きを。素晴らしいです。ぬすんだ傘をゆっくり広げながら登場する淳吾、この書き出しの渋さ。わたしのこころも、散り散りにみだれてしまいます。しかし家族という重すぎるテーマがそこに横たわっており、花もとても可哀想。そこに生やら、性やらの美しくも醜いものが絡み出して、「血の袋」って何?と軽く目眩。再読しろと、おっしゃるわけですね、わかります。
倒錯的な愛情たっぷりの謎めいた二人の関係は、血の人形なる形而上的なものに帰着しているようで、その独特の世界観は北のくろい海のイメージそのものでした。過去に向かって読み進める斬新さについ引きこまれてしまいました。
きれいはきたない、きたないはきれい。内容はそんな印象。表紙のイラストのイメージがすごく的確。時間軸の構成が変わった小説ときいて読み始めたけど、なるほど上手い読ませるなあと。あと読んでる最中ずっとキャスティングを考え続けてました。これは人物が魅力的ということなんだろうなあ。いろいろドロドロなんだけど後味悪くないのは構成の妙に加えて、主人公以外の人物が善人ばかりだからかも。
今まで読んできた桜庭作品とは感じが違うからなかなか手を出さずにきた一冊。読み始めると惹き込まれて一気読み。時系列が逆になっているので段々と色んなことに明らかになっていく。どろどろしてるし花と淳悟の愛の形は歪みきってるのに、文章がとても綺麗で、もう一度読みたいと思わせる作品だった。最後の方は今読むと少し辛いものがあるかも。2011/533
歪んで、どろどろとした愛情で結ばれている父と娘。
それが幸せなことなのか、不幸なことなのかはわからない。
生きる目的って人それぞれで、それらすべてに社会性とか常識を当てはめるのは、無理な話。その生命力が、既に死んでしまった人間に対する憎しみや、自分に流れる血との終わりのない対峙から生み出されていたとしても、不思議なことは何もないなと思った。花の心の動きとは反対に、淳悟の葛藤は想像するしかないんだけれど、やはりそこは男性の得体の知れなさというか、寄り添い支える方法を模索させられる、女性目線だったのかなと思います。やっぱりいい。
私の男の
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