壬生義士伝〈下〉
壬生義士伝〈下〉を追加
壬生義士伝〈下〉の感想・レビュー(211)
時代背景や人物描写がリアルで引き込まれました。読みにくい部分や多少くどく感じるところもありましたが、それを差し引いても今まで読んだ浅田作品の中では一番好きです。 誰にでもある人間の二面性を描きながら、武士の義を通して人の生きる意味はどこにあるかを考えさせてくれる作品でした。
『一刀斎夢録』『輪違屋糸里』という三部作の逆順で読み始めた浅田作品であるが、一部とあって、ある程度新選組の位置を周辺から描いているところが興味深い。続編既読のため、そこここに続編のかけらを見つけて楽しくなった。吉村と大野の親子にわたる関係性や、他者の目から借りた俯瞰というのも吉村当人の視点以上に面白い。二部、三部と経るうち新選組に関する語り手が中心に向かうのもまた面白さといえる。
無二の親友がやがてお互いの身分の差によって分けられ、幕末の動乱に呑み込まれていきます。一人は貧しさの中からやむを得ず、新撰組に身を投じ、またもう一人は、自らの才が拍車をかけて南部藩を若くして背負うことになります。どうしようもない世の中の流れの中で、それぞれが熱い志を持ち続けていた事に心を打たれました。
読むのは3度目なのに、嘉一郎の独白シーンでやはり号泣。映画もドラマも観たけど泣けるのはやっぱり活字の威力。真の武士道とは何か、本当に忠義を尽くさなければならないものとは何か、を問いかける骨太な作品。
大政奉還から50年、吉村貫一郎という人物について様々な人にその人となりを語らせる。読みにくいが良作。斉藤一がよい味を。しかし、なぜ切腹かは結局やや疑問
死ぬほど泣いた。もう止めてくれと言いたくなるほど、胸をえぐられた。これほど泣かされた本はないかもしれない。
吉村さんは己の義を貫き、義のために生きた。こんなに美しい心を持ち、美しく生きた人は他にいないのではないかと思った。
知らず涙が頬をつたう、という体験を初めてしましたよ!下巻は怒涛の涙攻撃。泣き所満載。なにげないエピソードで、吉村や土方が故郷の美しさを語り合うくだりが印象的。南部の桜は石を割って咲く。辛夷は北さ向いて咲く。東北の美しさに感動し、私と東北の距離を一気に縮めた一冊です。
またまた泣かされた 息子たちの人生それぞれ・・・特に吉村の長男の生き様に嗚咽 妹のみつが大野千秋の嫁になってて良かった
泣けた。壬生浪の話かとタイトルを読んで思うけど、その実一人の新選組隊員のバックグラウンドからその人生、家族、取り巻く人々全てが語られており、家族愛、人間愛、忠義心などがテーマだったのではないかと思われた。どの人々もそれぞれ家族がおり、いろんな気持ちを持っているのに、その人々の戦いのシーンは心が悲しさで乱れた。浅田次郎、すごい。
足軽で貧乏ゆえに剣も学問も秀でていながら脱藩した吉村と、御高知の重臣として勘定方を勤める大野次郎右衛門。大野は妾腹で吉村と幼馴染。大野が本家に入ったあとも親しくし、吉村の脱藩も大野が手引きした。しかし死に掛けて大阪蔵屋敷に逃げ込んだ吉村に大野は非情にも切腹を迫った。吉村の長男嘉一郎と大野の長男千秋との友情。中間佐助の語る大野の心の内と蔵屋敷での顛末。たった一人で南部藩を背負って戦った嘉一郎。義に生き義に死んだ男達、皆かっこよすぎです。そして哀しすぎです。握り飯一つでこんなに泣かせるなんてひどいですよ…。
貫一郎ももちろんですが、息子 嘉一郎のことが書かれているところが切なくて号泣でした。主人公の人となりなどは作者の創作とのことですが、昔は若くして立派な人がたくさんいたんだなぁと。歴史が苦手な人でも、一小説として魅力のある本だと思います。この小説を読んで、歴史や歴史上の人物にも興味が湧きました。とにかく泣きっぱなしでした。
実世界では簡単に折れてしまう志を貫いて消えてゆく、そういうものを見て胸の空く思いをする。 そういう時間を与えてくれる物語は、このご時勢に得がたいものだ、と思う。なによりも読後感の良さに救われます。
息子である嘉一郎の最期は、胸に迫るものがあった。江戸と明治以降、明治維新は単なる通過点ではなく、時代の大きな境目、切れ目だったのだなと思った。
南部義士伝でいいじゃないか!この時代における美徳とする事は、現代に至るまでに着々と希薄になっているように感じる。資本主義、民主主義とはいえ、この国が無意識に義を欠いていく薄気味悪さを、日常を通して体感し始めているのではないだろうか?
無性に冬の盛岡に行ってみたくなった。史実という面から見れば大野次郎右衛門という人物は存在しなかったし、吉村貫一郎もこの小説とはずいぶん違った人生であったとか。だからといってこの小説の面白さが損なわれるものではない。斉藤一が盛岡の町の中を男泣きしながら歩くシーンが忘れがたい。
吉村親子の不器用な生き方に涙。生まれたときから生涯が決定してしまう昔に比べ、今は家が貧乏でも自分次第でそこから這い上がれる。まだまだ頑張れると勇気付けられた。
武士の矜持の一方で食べなければ生きていけないという矛盾。それは兵農分離を基本とした徳川幕藩体制そのものの矛盾だったのではないか。徳川政権の崩壊時その矛盾に正面から立ち向かっていった一人の侍の生きざまがどっぷり描かれている。そう考えると終わりあたりで農学博士が“天然の害を回避するのではなくそれに立ち向かい乗り越えるのが大事だ”というようなことを述べているのが感慨深い。それにしても独白と関係者からの聞き取りという形式で最後まで書ききっているのが面白い。この本のもう1人の主人公は読者1人1人ではないか。
上下合わせてのコメントです。新撰組に関わった人々によって語られる吉村貫一郎にぐいぐい、引き込まれました。何度も泣きそうになる貫一郎への思い(「吉村は新撰組の良心だった」や斎藤一が吉村を死なせまいと戦いに行こうと暴れるシーンなど)に心がきゅうと締め付けられました。泣くまいと我慢していたのに息子の父への思いを読んだ瞬間、帰りの電車の中でダムの決壊の如く、ぼろぼろ、泣いてしまいました。とても心に残る本です。
浅田次郎のあまりの新撰組への思い入れに瞠目。特に斉藤一の人物像には心揺り動かされました。後の次男の章では“何も知らない”次男をあっさりと描ききり潔い。貫一郎の死に際の独白と、後の世で幕末の貫一郎について当時の関係者に訪ねてまわるインタビューへの返答とで語られていく構成が秀逸。 で、聞き手は誰だったの?
上下巻通しての感想j・・・近藤局長や土方副局長といった超有名人ではなく、吉村貫一朗という人物を主人公に、新撰組の様々な面を魅してくれる。もちろん、近藤局長や土方副局長、沖田総司といった面々のエピソードもある。しかも複数の見方を提示してくれるから、この本だけでずいぶん新撰組について理解が深まる。そして、なによりこの本では「武士道」「義」「仁」といったことを改めて思い知らせてくれる。【貧と賎と富と貴とが、けっして人間の値打ちを決めはしない。人間たるもの、なかんずく武士たる者、男たる者の価値はひとえに、その者の
下巻はほとんど泣いていた。泣き過ぎて頭痛もひどかった。何故新撰組に入らねばならなかったか、幕末はいろんな有名人がいるけれど、この作品の方が事実に近いのかなと思う。淡々とした文章だからこそ南部の訛りの良さが出ていたと思う。息子の最後の言葉と、親友の最後の手紙は思い出しても泣けそうです。
彼が闘ったのは幕府のためでも侍の矜持のためでもなく、愛する者を守るためだった。夫婦、親子、親友、仲間、『義』のために真摯に生きる分だけ幕末の動乱の渦に呑み込まれていく。
下巻から、一転。子どもたちの時代になって、いい話になっていて、しみじみした。
夫ともども号泣です。時代劇好きな方にも、そうでない方にもお勧めです。
貫一郎と大野次郎右衛門の友情、その友情は息子達にも受け継がれそして家族愛、貫一郎にとっての“義”佐助、斉藤の貫一郎に対する想い・・・・もぅ何度泣かされたことか・・・
壬生義士伝〈下〉の
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