天体の回転について (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
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天体の回転についての感想・レビュー(173)
SFテイスト短編集。ぐろめの話も多いけど、どれもサラッと読める。ロボットが人間よりも優秀になった灰色の車輪が特に面白い。
『盗まれた昨日』はアイデンティティの問題だし、『時空争奪』は時間論。川の流れと時間の流れの比喩は実際どこまで拡張できるか謎だけど、作品としては面白い。一番好みの作品は『あの日』。
直前に読んだ『肉食屋敷』と表紙のコンセプトが違いすぎて噴いたwwwしかしSFの入門編としてとてもいい按配の内容なので、表紙に騙されてしまった人はある意味幸せかも。所々やっぱりドス黒いけど、それを乗り越えられればけっこうみんな楽しめると思います。特にラストの「時空争奪」は小林さんの持ち味が出た良作かと。
「天体の回転について」を始めに読んで、これは微妙かなと思ってしまったが、あとで考えるといい導入になった気がする。そんな、ライトな始まりから、自分自信の現状を疑う要素さえ出てくる重い「盗まれた昨日」や「時空争奪」まで一気に加速する小林SFワールドは圧巻。ごちそうさまでした。作者のあとがきが興味深い。
いつも通り若干のグロさとSFが面白く融合している作品。前作ほど絶賛できるような素晴らしい作品には出会えなかったが、どれもSFマインドに溢れ、十分楽しめた。「灰色の車輪」のようにロボット三原則にどう反発するか考察するのは面白い。「300万」は、どこかコミカルにすら思えるコンタクトに笑えて楽しめた。前作もそうであったが、SFらしい時間軸や次元感覚をグラグラさせられる感覚が味わえ、小林氏の十八番を楽しめよかった。
【図書館】「灰色の車輪」非常に興味があるテーマ。人間よりも優れたロボットは人間の道具たりえるのか?切ないラスト。「三○○万」読者に苛立ちを与えるお互いに理解が及ばない思想の衝突を描く筆力が素晴らしい。「盗まれた昨日」記憶が刻々と消えていく臨場感にぞくぞく。「時空争奪」クトゥルーを下敷きにしてるのかと思ったが確信持てず。おぞましさ、人間の無力さ。全体的に、“未知との遭遇”は“あちら”にとっても“そう”なんだと改めて思った。表紙が萌え系じゃなければもっと良かったナー
いろんな系統の話が入っていて、これぞ短編集という感じ。全部SFですが、メカメカした話がそんなに多くないので、後書きにもあるとおりファンタジーとしても読めます。結構良かったです。
素晴らしい短編集。グロ要素があると聞いたからどんなものだろうとびくびくして読んでいたら、一編だけしかグロがなくてほっと一息。全ての作品に対して、すごく満足。SFが好きな人も、そうでない人も是非手にとって欲しい一冊。
表紙に反して、宇宙エレベータ、ロボット三原則といったちゃんとしたSFが楽しめる。古川日出夫だったか、「想像力の圧縮された爆弾」をつくりたいという作家がいたけれど、SFはそういった形の産物であるということを思い出させてくれる。特に「時空争奪」の話なんかは。
ひっくり返し方やそこはかとない怖さが小林泰三らしいなぁと思いました。『300万』は滑稽で好みです。哲学的な深い理由があったんですね。『時空争奪』の思考実験的な会話の応酬はさすが泰三節というか、舞台的な回し方です。
『海を見る人』に比べてハード加減は薄かった気が。ひねったアイディア物というか。より文系に優しかった。「銀の船」「時空争奪」とかが好み。(清)
ハードSFと言われればうなずきはするけど、得意のスプラッタや叙述系ミステリや構成の妙や読者の足下すくいなど、多芸ぶりを楽しめる短編集だと思う。表題作は装画にもなってる萌え萌えエレベータガールよりも、くそまじめな主人公により萌えさせられた。いろいろ巧いよなぁ。
ハードSFというのとは微妙に違うけど面白かったですよ。起承転結の意地悪さというか、ひっくり返したりひっくり返さなかったりして故意に後味を悪くしている作品がいくつかあるのもまた味わいの一つ。
Amazonのレビューでは小林泰三の本にしては今一つだと辛辣なレビューが多かった気がするけれど、どの短編もそれなりに楽しくて、小林泰三の他の本も読んでみたくなった。でも「時空争奪」とか入ってるし、SF入門向けではないと思う。コレ、特殊相対性理論の概念がわかんないと無理じゃないかな。あと表紙はなんだかんだで成功なんじゃないの?けっこう売れてるし。
ハードSF短編集と銘打ってはいても設定の説明にはあまり力を入れていない印象で、奇想小説として面白く読んだ。ミステリ的な捻りを加えた作品も多く、皮肉交じりの「ある日」は特にきれいに決まっていると思う。設定のいじくり回し方というか登場人物(とか色々)のいじり方にやっぱり性格の悪さを感じる。(稲)
SF短編集。巷の評判もよかったので、あまりSF読まない自分にも読めるかなーと思ったのだが・・・どうもネタを使った一発勝負に感じられてしまい消化不良な感じだったが、こういうものだといわれればまぁそれはそれで。『あの日』と『失われた明日』は構成も面白く楽しめた。
どこか狂ったような感じが好き。「銀の船」ではすっかりだまされ、「300万人」には明らかな破滅の予感を抱えた幕切れにモヤモヤして、そして極めつけはクトゥルー鳥獣戯画。
凄く面白かった! どれも水準以上の素晴らしい短篇集だと思う。読む前は表紙が微妙だと思ったけど、このタイトルならばこの表紙が相応しい。まあちょっと恥ずかしいというかやめてほしいけど(笑)。
8編収録のSF短編集。 しかし、この表紙はどうにかならんもんか。 同著者の『海を見る人』と同じく、ハードSFと銘打たれただけあって、非常に深く豊かなSF要素が取り入れられている。 著者なりのロボット三原則へのオマージュ「灰色の車輪」、科学小説に対する諧謔も含めた「あの日」、宇宙探索の可能性を感じさせる「銀の船」等、しつこいまでの舌戦によって揺らぎを生み出す「盗まれた昨日」など、バラエティも豊か。 ちょっとした世界の反転が仕掛けられている作品にやはり惹かれる。
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感想・レビュー:56件















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