深海のYrr 〈中〉 (ハヤカワ文庫 NV シ 25-2)
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深海のYrr 〈中〉の感想・レビュー(493)
長い...と思ったのか途中で放り投げてしまった(すみません汗)。また途中から手を伸ばして読んだら、だんだん面白くなってきた。アナワクがイヌイットとしての誇りを取り戻していくくだりは凄く印象に残った。憎んでいたものの見方が変わったのは本当にいいことだろう。イルカ部隊の話は何処となく柳広司の新世界を思い出させる。続きが気になってしまう。
人類最高の科学者たちが一堂に会し、事態の解決に乗り出す中巻。動き始める科学者達のドラマ、彼らが見い出すのは希望の光か、それとも絶望へのレクイエムか。混乱を極めた上巻とはことなり、中巻は知性の章という感じ。設定の作り込み方が半端ではない。人間の理性によって裏打ちされた思考が好奇心旺盛な想像力と相まって無限の可能性を感じさせる。ここまで肥大した物語がどのような収束を見せるのかが楽しみ。上巻のスピード感を期待すると突然のスローテンポに置いてきぼりを食らうかも。下巻に続く。
太古の昔より人類とともに地球上に存在していた謎の生命体Yrr。人類は地上に、Yrrは深海に、地球をシェアしていたが、科学技術の発達により生息域が干渉し、相互認識と対立が生じた。人類の未来に地球を破滅に導く危険を認識したYrrから、自然・動物をとおした人類への攻撃が始める。 学際的なストーリー背景・調査に基づいた重厚なストーリーで読みごたえあり。高野和明のジェノサイドは構成・展開に類似点を感じる。
(中)の後半に入ると、「冗長」とネガティブな批評も多いのもわかるような気がする。主要な登場人物が多い上に、各々の恋愛だのバックグラウンドの描写がエンターテイメントとしての小説の流れを停滞させて退屈さを感じさせる。とはいえ、海洋学者アナワクがイヌイットの誇りをとりもどしていくくだりなど、そこだけで重厚で繊細なひとつの文学作品だ。Yrr の謎が次第に解き明かされていく(中)では、「知性」とは何かを宿題のように置いていかれて、もやもやしたものをかかえながら(下)へ突入することになりそうだ。
調査の最中に起きてしまった災厄は、数百万人の犠牲をもたらす。予見される更なる大災厄は、人類滅亡を企図する人外の知性体の存在を推測させる。そして選ばれし精鋭(マニア)達はワスプ級強襲揚陸艦に乗り込む。何故か恋愛要素は、ほろ苦な寝取られテイスト。嫌な奴オーラ全開のCIA副長官が憎めない。どうなる下巻!
上巻が登場人物の紹介だとしたら、中巻は彼らの内面に少し深く入り込んだ形といえる。そこへもってきて、さまざまなものの細かな説明がこの厚みを引き起こしているわけだが(苦笑)、個人的にはこういうふうに人物の葛藤と事件を絡ませる流れは嫌いではない。少なくとも、上巻よりは面白く感じるようになってきた。徐々に体制と方向性が見えてきた組織と謎の存在イールがどう動くのかを楽しみに、このまま下巻に進みたい。
中巻になって盛り上がってきた。上巻はげんなりしたが、中巻に入り、こつが掴めてきた。うだうたと長い科学的な話は飛ばし読みをするとストレスなく読むことが出来る。上巻で諦めなくてよかった(v^-゚)
中巻に入り冒頭の災害シーンに、三ヶ月前の僕なら、ハラハラしながら純粋に楽しめられたのかもしれない、でも今は読んでいて心が痛くなりました。物語は段々と進み、事件の真相が見えてきました、その真相に少し吃驚、こうきたか!とテンションがあがってきました。果たして人類は生き残れるのか?残り一冊どんな結末を迎えるか楽しみです。
世界各地で続発する異変が人類の存亡を脅かす事態だと人々が知った時、アメリカを中心に事態解決に向けたあらゆる人材が集められる。異変を引き起こした「犯人」像が明確になった時、彼らがとった行動は…。物語はこの巻になってようやく動き出した感じ。登場人物のエピソードがかなり語られるため冗長に思われるかも知れないが、僕には必要な部分だと思うので、このヴォリュームも少しも苦にはならない。というか、アナワクとグレイウォルフの関係が、ここで披露されるとは驚き。作者は充分練って書いているのである。
海底メタン氷を喰い破るゴカイや甲殻類体内の病原菌で地上はカタストロフィに。説得力ある科学知識に引き込まれ、深海こそ魅力的なSFの舞台になりうることに驚く。しかしどんなオチになる? ベタなオカルトも陳腐な文明対立ネタも許さんぞ〜★★★☆☆
崩壊はあまりにあっけなく、都市は滅び、命は散ってゆく。我々では無い何かと相対するのに、我々は我々自身をあまりに知らない。何を拠り所にして何を為すのかが曖昧な恐怖。どうなる。
だんだん面白くなって来ました。科学のみならず 精神論にまで思考が広がり 本当にあり得る事かもしれないと思わせるストーリー運び。読み始める前は長いと思いましたが、ぐいぐい引き込まれてます。ラストが楽しみ。
「起承転結」で言えばまだ「承」の段階ではあるが、徐々に「Yrr」の本質に近づいていく感じ。いやしかし、津波ってこんな規模でも起こりうる可能性があるものなのかと思ったら……背筋が凍る。そして本当に海にYrrが存在するとしたら。隣人とすらわかりあうことが難しい人類が、価値観どころか善悪すらもまったく共有できない相手と出会ったときにどう対処するのか。対話する方法は、本当にあるのか? 物語のカタストロフィの根本は、意外と現実に近いところにあるのかも。
海からの災厄がいよいよ始まってくる。こんなことが現実に起きたら防ぎようがないんだろうなと思わせる描写の数々、下巻が気になってしかたない。
世界的規模で起こる異常事態を解決するため、上巻で登場した人々がが大国アメリカの名の下各所から集められる。女性司令官リーをはじめとした油断なら無いアメリカ政府関係者がきな臭い。それにしても、かたくなで神経質で短気なアナワクが少しずつ角が取れていってホッとした。
キャラ説だった上巻から一気に加速、カタストロフィというか、この世の終わり感が広がっていきます。重要かな、と思ったキャラが何人か消えてしまうのは意外でしたね。グレイウォルフが友人に転身するのも意外でした(そのまま嫌な奴として退場するのかと思ってたのに)。リーがどういう位置づけでエンディングを迎えるのかが気になりますね。さあ下巻に。
言葉で意思疎通できない生き物の価値観や思惑を人間視点で推し量ることはできないという当たり前のことを前提としているところに、21世紀らしい「未知との遭遇(第三種接近遭遇)」を感じた。
さらに上手いと思うのが、誰が最後まで生き残るか解らないほど、主要だと思われていた人物が物語半ばで犠牲者となることだ。特にシグル・ヨハンソンの良きパートナーであったティナ・ルンがなんと上巻で早くも退場してしまうのには驚いた。それからも印象深い人物が次々と姿を消す。この一種冷徹さを感じさせる物語展開は運命が人を選ばず、みな平等に分け与えられ、さらにこの物語で語られるクライシスが全く容赦ないことを印象付ける要素になっている。総勢37名の主要人物ほとんどにエピソードが織り込まれているからこれだけ長いわけだ。
読みながら心配していたのは『海獣の子供』のことでした。分野的にかなりダブる気が。描くことなくならないかな。アプローチが違うから大丈夫か。アナワクパートってけっこうダブんないかなとか
地球生態系の頂点を巡って、陸と海の戦いがまもなく始まる。ただ上中巻千頁余を費やしながらYrrはまだ姿を現さない。これを冗長とみるか書き込みと見るかにより好みが分かれるだろう。良いSFが科学的事実の積み上に鮮やかな虚構の花を咲かしてみせることだとすると、先ず科学的事実の部分では充分に堪能できた。あとは下巻でどんな奇想とエンディングをみせてくれるか。陸からの問いかけに果たして海は応えるのだろうか。
世界各地で海に異変が起こり、海洋生物の脅威にさらされる。「シャトー・ウィスラー」に著名な科学者が集められ、この混乱に立ち向かう。上巻で語られた物語のピースがはまり、「Yrr」の輪郭も徐々に見えてきて、加速度的に面白くなってくる。主要な登場人物も遠慮仮借なく命を落としていくので、自然の脅威が理不尽なほどに写る。
やっとエンジンがかかってきた?怒涛の大災害で上巻での登場人物も何人か死亡。さあ世界の頭脳たち、集結せよ!で、意外な展開に。まさか災害でなく攻撃だったとは…。初期にSETIの女性が登場した時、ちょっと異質な分野の人が出てきたとは思ったけど、そう来たか。「ワレワレハ、シンカイジンダ」みたいなのが出てきたら笑える。中程のアナワクの帰郷編はいろんな意味で読者を考えさせ、且つ、よくここまで読んでくれたというご褒美シーンだったように思う。ここで読者を一気に共感させ、後の展開でも重要になってくる気がする。
大津波、カニの大群の上陸などのシーンはぜひ映画で観てみたい。Yrrは英語のeel(アナゴ)のことかと思っていたのでまさか謎の知性体だとは思わなかった。このまま怪獣SF物にならない事を祈る。
深海のYrr 〈中〉の
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感想・レビュー:90件














ナイス!






























