火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)
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火星年代記の感想・レビュー(363)
ついにこの作品を読んでしまった。SF史に三千と輝くこの作品。美しい文体、理解しやすいテーマ。もう…ものすごく面白かった
古典SFの名作と言われている本書。火星を舞台とした連作短編です。SFといっても舞台が火星であること以外は、SFというよりも人間ドラマ的な要素が強い。情緒溢れる文章でありながら、空虚さのようなものが感じられました。文章が巧いですね。今読んでも、古臭さを感じさせないのは見事。
読破。再読ですが、記念すべき読メ登録300冊目と言うことで、思い入れのある本にしました。今でも仕事で遅くなった夜、月が妙に明るいそんな時、ふと脳裏に本書の一節が浮かびます。「われらはもはやさまようまい こんなにおそい夜の中を。心は今も愛に満たされ 月は今でも明るいが」この詩を口ずさんだ登場人物は、そして、それを耳にした他の登場人物たちは、どんな心境だったのか。荒涼とした大地に、しみ渡るように広がるバイロン卿の詩。この先、坂を転がり落ちるように、人類は滅亡へと突き進んでいく──。(続く)
七色一味@ひとり LUPC
それを、火星の大地は傍観者のようにただ見守るのみ。科学技術だけが全てではない、そんな声が、行間から乾いた風とともに吹いてくる、そんな一冊です。 古典的SFとして名を馳せる本書ですが、私的にはこれはSFではなくファンタジーであり、叙事詩。ハヤカワ文庫の分類が、それを如実に物語っているではないですか。「NV」は、海外一般小説──いわゆる文芸作品ですから。
ナイス!
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11/24 23:58
それを、火星の大地は傍観者のようにただ見守るのみ。科学技術だけが全てではない、そんな声が、行間から乾いた風とともに吹いてくる、そんな一冊です。 古典的SFとして名を馳せる本書ですが、私的にはこれはSFではなくファンタジーであり、叙事詩。ハヤカワ文庫の分類が、それを如実に物語っているではないですか。「NV」は、海外一般小説──いわゆる文芸作品ですから。
ナイス!
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11/24 23:58
1950年に発表されたブラッドベリの古典SFの傑作。人類の火星移住の歴史を描いたこのSFは、とても不思議な雰囲気を持った作品でした。小さな物語それぞれが、幻想的であり、叙情的であり、詩的であり、味わい深く引き込まれました。さすがに科学小説として読むと古さを感じる部分もありますが、この作品の持つ価値は、そういったものを超越している部分にあります。
開拓者精神・短編 ○基本的には植民地でフロンティア・スピリットな話だが、オチの寂寥感に予想を裏切られた。 ○滅亡もの好きにはたまらん
火星物っていうからタコみたいな宇宙人とかスペースオペラみたいな話かと思った読まずにいたのだが、全然違った。今思えばディックの『火星のタイム・スリップ』もこういう火星SFの系譜上にあった作品だったのね。もっと火星物読んでみたい。
翻訳本でSFというジャンル、さらに50年前の作品となると、読みづらいものになるのではないかと思っていたが、実際に読んでみると、美しく卓越した文章に、読みづらさというものを全然感じなかった。叙情的な文章から語られる人類の行く末は、ただ虚しい
なんだか美しい印象を受けた。そして、これは名作だと実感した。今では小さい子供でも火星には文明の痕跡がないと知っている。その点でいうとこの作品は現代の感覚とだいぶズレがある(仕方ないことだが)。それでも面白い。この訳は、この作品はファンタジーとしても一級品であるからではないかと思っている。
アメリカのSF/ファンタジーの作家ブラッドベリの連作長編。1950年発表。火星への植民とその結果が描かれる。科学的なディテールは曖昧で、詩的な火星と火星人が描かれる。叙情的な美しい文章が印象的で、それだけで読む価値あり。訳者の小笠原さんは有名な詩人です。(岩田宏)実は読むのこれで三度目だったが、やはり美しいブラッドベリの文章が一番印象に残った。この本の中で、ブラッドベリが批判しようとしたことが、50年前と変わっていないこと、というより悪化していることが悲しい。
SFなんて初めて読んだ気がするけど、今後よく読むジャンルに加えてもいいぐらい面白かった。火星人(クラゲ型ではない)の描写や地球人とのやりとりもユニークだったし、地球での人種差別や思想の統制などの社会問題が絡めてあることも興味深かった。なにより、SFって科学的な空想を楽しむジャンルだと思っていたけれど、予想外に叙情的で面白かった。
ブラッドベリの文明批評。火星に到達した乗組員。火星人に精神病院へと入れられる。やがてはその火星文明を侵略し、優れた文明を滅ぼしてしまうだろう。土地の名前を奪い、新たな名前をつけてしまうだろう。そして核戦争。新しい火星人。100万年のピクニック。本を燃やす。テラフォーミング。
星新一が感銘を受けた作品らしいので読んでみた。 『地球の人々』の二度目の探検隊がアホっぽくて好き。でも『イラ』や『月は今でも明るいが』の雰囲気も好き。 6フィート1インチを巨人と言ってた火星人とその後に出てくる火星人達のイメージが違う気がする。まあ、地球人でも色々な人種がおるんで火星人も人種が有ると思えば別にええ事やねんけどね。 火星やなくても成立する話が多いから本題は皮肉や風刺なんでしょうね。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 06/01
21世紀火星植民連作短篇。泡と弾ける楽園。《緑色に燃える地球を、なぜ見つめるかもわからず見つめ、小屋へ戻って暖炉に薪を投げ込み、風は吹きつのり、死んだ海はいつまでも死んだままに横たわる》
文学としてのSFの系譜はブラッドベリが決定づけたと言っても過言では無いだろう。火星に到達した人類の悲喜交々、人類の終わりと新しい火星人の始まり。抒情的な文章が読者の情感を誘う。次は太陽の黄金の林檎を読もうかな。
ホラー界におけるロメロ・ゾンビと同じように原点にして新しいSF。解説にあらすじがあったのでとってもわかりやすかった。冒頭から地球の人々まで。地球の人々の皮肉っぷりがマジですごい。中盤もかなりいいなぁ。そして最後も好きです。
SFはほとんど読まない、といったところに姉からの勧めで読む。SFなんだけど、なんだろう、それよりも作者からの見えないメッセージが強く感じられた。訳文も詩情あふれて美しいが、その分寂しさも心に残った。いい作品でした。
『月は今でも明るいが』火星最後の詩人。「われらはもはやさまようまい、月の光のそのなかを。」『夜の邂逅』この世界の最後の人間同士の邂逅。互いに幻影であり、互いに実在すること。『火星の人』「もし実在というものをもてないのでしたら、夢だってりっぱに用を足すのですもの。」『長の年月』墓場の一人の男と、その小さな家族。滅びる火星文明の優美さと、アメリカ的開拓精神の乱暴さ、迷える人間たちの浅ましさと人がましさ。一箱のオルゴールの内に全ての音たちは協奏され終わり、あとは残影とささめきが火星の乾いた空気を揺らすばかり。
やー、面白かった、良い意味であまり科学的でなく、どちらかというと人間性に目を向けた物。 人間の他生物に向けたエゴイズムとか、モラルとか。 半世紀前の小説だが、全く色褪せない、新訳の方も読んでみたいな。 あ、あと川端裕人の「夏のロケット」のネタ元がチラリチラリと。
地球人のエゴに苦笑し、火星人とのすれ違いには肝を冷やすけれど、軽快な展開には美しい言い回しが散らばって詩情まで漂う。「第二のアッシャー邸」にはニヤリ。仮想未来であった年代を自分が生きてしまっている事をしみじみ思い、味わい深い面白さの最後はもの寂しさをも残す。
1950年。今言うところのSFというよりはホラー風味のファンタジーといった趣。わずか数年で終わる人類の火星進出史を独特な詩的な文章に乗せている。既に作中では進出が終わっている2010年の今と発表当時とではやはりだいぶ読み方が違うんだろうなあ、などと。
東京都の例の条例改正案の話を聞いた時、「第二のアッシャー邸」を無性に読み返したくなったのですよ。悪書を焚き、善を施す利権屋どもを皆殺しにするスタンダールさんに惚れるわ。
ブラッドベリは抒情詩人などと言われるが、どうしてどうしてかなりの皮肉屋みたい。火星を舞台にしながらも、書いているのは地球人のことですからね。それにしても「ロケットの夏」はいいなー。318ページ
作者の60年前の想像力と、人間への悲観というか愚かさの描写に、鳥肌がたつ…。20年後にも読んでみたい。まえがきノートも鋭い解説で良かった。
アーサー・C・クラークを理系SF作家とするなら、ブラッドベリは文系SF といった印象。科学的描写は一切なく、SFの世界をかりて人間の生きる姿を描き出している。第二次探検隊の章は圧巻。それぞれが独立した短文を時系列に沿って並べたよう。SFとしてはあまりにも社会派、ブラックジョークがなかなかきつい。
七色一味@ひとり LUPC
Wikiのブラッドベリ(http://ja.wikipedia.org/wiki/レイ・ブラッドベリ)を見ると、デビュー自体はSFのようですが、O・ヘンリー賞を2度受賞しているように、短編やショートショートに重きを置いた作家さんです。ショートショートとなると、やはり英米文学では韻を踏んだ、詩的文章になるのはやむをえないかと。
ナイス!
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10/14 23:32
Wikiのブラッドベリ(http://ja.wikipedia.org/wiki/レイ・ブラッドベリ)を見ると、デビュー自体はSFのようですが、O・ヘンリー賞を2度受賞しているように、短編やショートショートに重きを置いた作家さんです。ショートショートとなると、やはり英米文学では韻を踏んだ、詩的文章になるのはやむをえないかと。
ナイス!
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10/14 23:32
火星年代記の
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感想・レビュー:76件



















































