料理人 (ハヤカワ文庫 NV 11)
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料理人の感想・レビュー(227)
後味がこれまた奇妙!行為的には家族が料理でまとまっていくという良い話なんですけど、全然落ち着いて読めません。明らかにコンラッドに流れる空気が異様で料理モノっぽくなくて、面白かったです
おすすめです。天才料理人コンラッドがヒル家の皆さんとハートフルな交流をするのかと思いきや、まさかの展開・結末でした。胃袋を掴まれたら精神的にも服従してしまうものなんですかね。今までに読んだことのないタイプ。面白かった。
人を恐れさせ、惹きつけ、死へと導く、才ある料理人コンラッドはまさに悪魔的。ヒル家が進んでコンラッドの言う通りになって行く様子が面白く、グイグイ読ませる。
なんでもない話に落ち着いたはずなのに全体としてどこかほの暗いトーンが下敷きになっている 物質的にも精神的にも食べ物は人をつくることを再認識させられる
ちょっぴり怖くて、すごく不気味な話だったけど、どんどんぐいぐい読んじゃった。コンラッドはこの結末を望んでたのかどうなのか最後まで明かされなかったけどこれはこれでいいのかも。
コンラッドには何かを企んでいる怖さがあったけれど、そういうことかー、と納得。どれが本当のコンラッドなのか分からなかった。ジャンルが何にあたるか分からないけれど、つい読み進めたくなる本でした。
みんなハッピー!な展開なはずなのになんだかほの暗い。それでいいの?って感じが。コンラッドは不思議な人だなぁ。雇い主と立場が逆転してコンラッドがもう少しでも偉そうな態度をとったりうかつが事をしたら叩かれそうだけど・・・。それをしないのがコンラッドのすごい所かも。誰も気づかない恐怖って一番怖いのかも。
奇妙で、巧みな小説なのだろう。コックとして雇われ、コブの町にやって来たコンラッド。彼は天才的な料理の腕を持ち、すぐに雇い主一家に気に入られる。コンラッドの目論見は初めから提示されている。だが、見せ方が上手く、彼が雇い主・ヒル家をじわじわと篭絡していく様をしっかり読ませる。コンラッドは外見含めて「悪魔的存在」と造形されるが、スーパーナチュラルなものが表に出てくるわけではない。薬物や暗示と考えられなくもない。その曖昧さがコンラッドという存在の得体の知れなさに繋がり、物語を読ませる。巧みなのだろう、多分。
人からもらった本。 「不思議な本」と言いながらくれた。 一気に読んでしまったのだが、不思議な取り残され感・・・。 読んだあと、人にあげたくなる(貸したくなる)気持ちが分かった。
再読。本作において、コンラッドは神のような力を持つ、所謂悪魔的存在と言うことができる。皆、自分のしたいようにしているだけと思い続けているのだろう。しかし、最後のあの狂乱状態が彼の目標だったとすると、彼の技術や影響力に対して、そのあまりの卑小さに拍子抜けしないでもない。しかしあのオチは、コンラッドをしても逆らえない欲望が存在し、彼はそれを操っているようでいて、彼もまたそれに操られていることを示しているようにも取れる。悪魔(或いは神)ですら逆らえない欲望が「美食」って…何という皮肉、ブラックユーモアだろう。
あらすじも何も先入観なしに読んだからか、あら?あらあら?いやいや、まてまて、…って調子でどんどん読んじゃった。わたし、ブラックユーモア、好き!
中盤までがすごく好きです。^^ その後は、予想できてしまうし、ちょっとショックだったりも・・・。^^; 最後は、シニカルな印象。
ドキドキハラハラしながら、一気読みしました。タイトルだけで、美味しそうな本だろうとか思ってたけど、恐い本だった!最初から最後まで料理人の行動が書かれているけど、意思が一切書かれてないところがまた不気味でした。でも、面白かったです!
13日の金曜日のジェイソンみたいだと思いながら読んだ。コンラッドがなぜそうするのかわからない、でも彼がしたいことはわかる。ジェイソンは恐怖、彼は料理で人を操り、動かす。途中までは被害者をかわいそうだと思うが、最後にはある意味幸せかもと思う。そして最後にはまた別の彼が誕生し終わる。最初は乗りきれず中々進まなかったけど、後半は一気。食事は命に関わることだけに、料理ができるって最強。当たり前だけど、同じ料理がテーマでも、みをつくしシリーズとは全然違う。おもしろい。
読後感は長編のおとぎ話を読んでなんかふわふわした気分、とでもいいましょうか。不思議な主人公が周りの人を自分の世界に引き込んでいく物語。料理の力ってすごい、そして美味しい料理って人の心までつかんでしまうんだなって思いました。
イギリスの田舎を舞台にした不思議な物語です。読みだしたら止められない力のある本です。最後まで明らかにならない謎がいくつかありますが、一番大きな謎は「料理人コンラッドは何者なのか」ということでしょうね。
夜中に読むとうっかりお腹がすくので注意。まあ読み終わることにはきっとその食欲も消えうせるでしょうけど。美食に対する執着がなにかの隠喩になっているような気もするけど、そのままの意味でも十分怖い。最後の嘔吐壺って言葉でものすごい恐怖を感じました。
何度読んでも深くておもしろい。人間は頭で動くのではなく、胃袋で動くのだなぁ・・・。操られていることがわかっているはずの自分でさえ、コンラッドの料理を食べてみたいという誘惑に完全にとらわれる。洗脳されていく様子は傍から見ていてとても怖いけれど、意外とヒル家の人たちは、おいしいものややりがいのある仕事に出会って幸せそうだ・・・。ヴェイル家はかわいそう過ぎるけど・・・。あと、この表紙より昔の方が絶対作品に合ってると思う。
誰かが言っていましたが「幸福な破滅」という形容がぴったりの悪魔的物語。料理は人を幸せにすることもできるけど、その幸福によって人を操ることができるだなんて、すごいブラックユーモア。胃袋を掴むことは、ヒトの心を掴むことになるんだなぁと感じました。
この終わり方はコンラッド的にありなのかどうなのか、疑問になった。なにかへの復讐なのかと思ったけれどそうでもないみたいだし。。。とりあえず、残った人はみんな幸せそうな感じでよかった・・・のかな??
悪魔的展開になるのはわかっているしそれはそれで嫌いじゃないけれど、途中ちょっとだけ『バベットの晩餐会』的展開を期待してしまった…。つまりその方が自分の好みってことなのね。
胃袋をつかまれた人間がどう懐柔されていくか、その引きずられ方が見事なまでに恐ろしかった。料理人コンラッドの思惑自体は途中でわかってしまうものの、読んでいるうちにこちらも食べたくなってしまう不思議な魅力がある(その時点ですでにもう策にはまっているのかもしれないが・笑)。食と人の関係が切り離せない以上、現実に起こりうることであり、単なるフィクションとして読み流すことはできない不安感が胸をよぎるが、それを上回るほどに「おいしいものが食べたい、作りたい」という欲求が満ちてくる本だった。
怪しい料理人・コンラッドが美味しい凝った料理で人々を夢中にさせた後、徐々に本人達が気づかぬうちに嬉々として仕込まれていく様子は、あまりにも自然で神の域に達している。 洗脳ってこんな感じなのかもって思いました。
ザ・悪魔的!!「ジョジョが好きなら・・・」と貸して頂いて読みました。最初はブラックなトニオさんだな~と読んでいたがとんでもない!ブラック過ぎる。人心を掌握していくさまが、1部のディオみたい。ディオは大失敗するわけですが(笑)とは言え閑話休題的な楽しいはずの『イタリア料理~』の回に漂う空恐ろしいような空気は、やはりこの本の影響だな、と思う。
料理は人を健康にし、幸福にする。しかし料理は人を病気にし、不幸にすることも出来る。すべては料理人の匙加減ひとつ。だんだんと周りが洗脳されていくさまが恐ろしく、面白く読めましたが、料理人コンラッドの思惑は私の想像の上をいっていました。ハンサムで止めとけよ!
魔法にかかった料理を食べさせられて、豚だかロバだかにされてしまう童話を思い出しました。ヒル家の人たちがコンラッドの術中に陥いっていく様には、不気味な恐怖を感じます。毎日の食事は、身体だけでなく心をもつくっているということなのでしょうか。作者のハリー・クレッシングは経歴も本名も謎の人物のようで、物語の不気味さに拍車をかけています。
再読、二十年以上前に読んだのにいまだ同じハヤカワ文庫で読めるのが嬉しい(カバー画は昔の方がずっといいが)著者のH・クレッシングは未だ謎の覆面作家。なのに今でも読みつがれていることが凄い!ブラックな味わいながらもコメディ感覚を維持した内容で、読後感も悪くない。また、架空の王国が舞台なため今後も古びた印象を与えることはない。是非未読の方は読んでみて下さい!
何とも言えぬ不気味な表紙に惹かれて。文句なしに面白い!そして恐ろしい。名門ヒル家に雇われた新しい料理人の男コンラッド。誰もが彼の作る料理の虜になり、太った者はどんどん痩せていき、痩せた者は見苦しい程太っていく。コンラッドの料理には、どんな秘密があるのだろうか?一番恐ろしいのは、彼が人心を掌握する術をすっかり身につけていることでしょうねぇ。不躾とさえ思える発言も、徐々にヒル家の人々にはなくてはならないものとなっていく。一言で言うと不気味。コンラッドが上機嫌の時は要注意です(笑)
おもしろかった。オトコをモノにするには胃袋を掴め!と言うけれど、納得納得。どんどん美味しいものを求めて盲目になり次第にコンラッドに身も心も支配されてゆくコブの人々が哀れすぎる。あの結末にコンラッド自身が満足したのかどうかがすごく気になります。
気になるのは、このお話の最後で誰が一番幸せだったかってこと。きっと人それぞれなんじゃないかな。個人的には、パーティー三昧の生活を送るより、生き甲斐だと思える仕事を見つけて生きていきたいと思う。でも信念を貫いて野望を達成したコンラッドには、できれば満足していてほしいです。
料理人の
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