微睡みのセフィロト (ハヤカワ文庫JA)
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微睡みのセフィロトの感想・レビュー(428)
『マルドゥック・スクランブル』と同時期に書かれたハードボイルドなSF。能力バトル主体でサイバーパンクな要素もあり、バロットとボイルドがタッグを組んだかのよう。長編としては短いが、その分スピード感溢れる仕上がりになっている。 初出は10年前のため、『ヴェロシティ』、完全版と続いていくにつれて、一文一文の無駄がそぎ落とされていったマルドゥックシリーズと比べると、荒さが出ているか。
この設定と世界観でもっと色んな作品が読みたい。
冲方さんにしてはちょっとなにやってるか分からないシーンもあって文章が荒削りだなぁと思ったらやはり初期の作品だったようで。本屋大賞の作家にもこんなころがあったのかと思うと感慨深い。表現は荒削りだと思うが物語自体はしっかりしていると感じさせるところはさすが。
冲方丁さんの初期にあたる作品ということで妙に構えて読み始めたのだが・・・あれ?短さも相まって普通に完成度が高い気が・・・。文章も読みやすいし、普通におもしろかった。ただなあ、やっぱり物足りない!不満が残る物足りなさでは決してなく、続きを読ませろという物足りなさ!でも、解説にもある「バロットが到達した地点に静かに佇む」ラファエルと、虚無の果てに幸いを得たパットの二人にこれ以上を無粋なのかもしれない。やっぱり、この一冊で充分な完成度なんだよなあ。うん、おもしろかった!あ、それより早くテスタメント2巻を出してく
冲方節炸裂のSFハードボイルド。分量的にも短く、内容も一つの事件の顛末を描いているだけなので極めてシンプル。けれども見えないところまで世界観が緻密に構成されている感じが窺えて、設定だけで萌えられる(スターウォーズ、FSSなど)オタクである私にとってはなかなかグッとくる佳作でした。王道パターンではありますが、心に傷を負った人間の再生物語としても綺麗にまとまっていて読みやすかったです。キャラも軍人あがりの改造人間、謎めいた出生の超能力少女…といった具合に類型的ではありますが魅力的に描けていると思います。
細かな描写が美しく綿密。繊細な糸で編まれた織物のような、少し退屈の香りのする一冊。ちょうどいい長さで飽きずに読める。体力のないときに読みたいSF。ちゃんと愛が根底を流れるところも好き。
ラファエル=少女。殉教者。感応者。祈る者。17歳。女王の娘。待つことが出来る。百合の香。天使の名。 とてもコンパクトでありながら、内包するものはとても深い。 多くの人が死にながら、物語にあるのは哀しみから生まれる優しさや強さでした。
マルドゥックを読む前の予習と言うことで。ページ数も少なく、詳細には語られないが濃密な世界観でありながら、苦もなく軽快に読めるのは流石。戦いに傷つき荒んだ中年の男に、異能力を駆使して戦う美少女、飼い主に従順で愛嬌のある戦闘犬。組み合わせがハードボイルド。
濃密な文体ながら、どうしても『マルドゥック・スクランブル』を連想しちゃうし、比較しちゃうよねえ。スケールの割には短いせいか、やや物足りないかな。223ページ
綺麗な文章で、読みやすそうだな、と思い読み進める。ところが様々なぶっとんだ設定に何度も読み返すハメになり大変でした。薄いのにえらい沢山詰め込みましたな。ほんと濃密で映像で観たくなりました。ヘミングウェイ渋いです。
マルドゥック~の前作のようなかんじで、ヒロインや主人公を見ていると、なんとなくそういう雰囲気が残っているかんじ。えらくコンパクトだけども、内容はSFのようなファンタジーのような楽しめるものでした
マルドゥック・スクランブル持ち込んだ先で断られて代わりに書いた話だけあってどことなくスクランブルを連想させる話だった。えらくコンパクトな話だけど元が徳間デュアル文庫だったてことはシリーズ化を想定してたのかしら?
キャラクターや機関名が後々他のの冲方作品に出てくるのでそれを知っている人が読んだら思わずニヤり。徹底して構築されている世界観に感服。彼らには幸せになってほしいね
★★★☆ 『マルドゥック・スクランブル』で冲方にハマった人ならそれなりに楽しめるだろうが、これをまったくの独立した作品として読ませるには、物足りなさが否めない。復刊にあたって敢えてあまり手を加えなかったということもあろうが。
冲方丁には珍しくコンパクトに纏められた作品。『ばいばい、アース』から『マルドゥック・スクランブル』の刊行に至るまでの過渡期に書かれたこともあり、非常に「冲方くんのラフスケッチ」度が高い。かといって決して雑などではなく、徹底して『世界』を見透している視点が作者らしい。
大人なバロットと良くしゃべるボイルド、そして無口なウフコック…とマルドゥックを読んでいるとどうしても重ねてしまわずにはいられない。読んだ後の爽快感は素晴らしいが、やはり細部については少し疑問が残る。
いい映画を見終わった後のような、そんな余韻を残してくれる作品。パットが背負っている罪と罰、ラファエルの決意と強さが説得力のある文章で書かれていて、読ませます。復讐をいかに乗り越えるか、自身にいかなる有用性を見出だすかといったテーマは『マルドゥック・スクランブル』の片鱗を見せていてニヤニヤしたよ。
王道的な能力モノのSF作品。能力を使った際に匂いが残るという設定が、繊細で、儚い印象を受けた。キャラクタも厭味が無く好印象。壮大な設定ながら、ページ数は少なく割とあっさりしてる。もう少し、ボリュームあっても良かったな。
ああ成程、バリSFでもラノベ文法なんだな(人物の外見描写は多いのにシェパードはシェパードで済ませるとことか)。文章は綺麗。ちょっと癖は合わないが面白かったので「天地明察」も読もうと思わせられた。
まともに冲方さんの本を読んだのはもしかしてコレが初めてじゃなかろうか。良くも悪くもSFライトノベルという感じ。作者特有のセンスで描かれる世界観は味があって好きな人には堪らない感じ。感応者と呼ばれる超能力を以って、さらには様々な科学技術の発展をもってしても、人のしがらみはやはり自己と他人の問題に帰結するってのは王道。それを救うの希望が愛ってのも王道。でもそれでいい。ちょっとばかし世界観先行すぎて、その辺の普遍性を感情移入のレベルまで落としこめてないのは、好みというか、何を求めるかによって評価が分かれるか。
解説にもあるように、暴力性をもちつつも静謐さが漂う世界――未来を舞台にした童話があるとすれば、こういうことなのかもしれない。心地よい読後感だった。
短いが濃密な世界観に魅せられてページを捲る手が止まらなくなってしまった。ああ、いいな。あとマルドゥックを読んだ後だったので、最後までヘミングウェイが喋るのを期待してしまった。
微睡みのセフィロトの
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感想・レビュー:133件














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