フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA)
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フリーランチの時代の感想・レビュー(529)
表題作はあっさりし過ぎていてイマイチ。どちらかと言えば生物の枠組みを超越した人類の意識の変化等が見たい。「Slowlife in Starship」は面白かった。対人恐怖症の宇宙フリーターと、妙に優秀なハウスキーパーロボとのやり取りがとてもユニーク。スピンオフという物は元の作品を知ってる人は勿論の事、それを知らない人でも楽しませ、ついでに購買意欲を煽る物が理想的。「アルワラの潮の音」は全ての要素を満たしている(少なくとも後者は確実に)。だって、今猛烈に「時砂の王」読んでみたいもの。
全体的に軽い作風で、読みやすいのと同時に物足りなさも残りました。特に表題作は起こってる事態と当事者の反応のギャップに違和感も。面白かったですけどね。「千歳の坂も」は破綻ありきの設定に白けてしまい、眉子の心理に入り込めなかったのが残念でした。「Live me Me」が1番印象的で、個人的にはお気に入り。
とりあえず利用テストも兼ねて。 宇宙開拓だったりナノマシンだったりタイムトラベルだったり不老不死だったり、SFの王道テーマを扱ってるんだと思う。 この作者の好きな部分は、設定や考証の堅牢さだったり、こんな未来は実際に起こりうるんじゃないかと想像できる絶妙なリアリティと、登場人物の持つ柔らかく少しとぼけた空気感の絶妙な混ざり具合。また読み返したい。
表題作のあまりのあっけなさに肩透かしを食らったような印象ですが、読後はむしろこのテンポが心地よいと感じる不思議な作品でした。この中でよかったのはやはり「Slowlife in Starship」でしょうか。短編ながらシリーズ物の長編のような安定感で物語が進行していき、没入感もよかったです。まさかのハヤブサ登場でニヤリとしてしまいました。ロマンもあって非常に素敵です。「アルワラの潮の音」は「時砂の王」を読んでないからかいまいち楽しめなかったところがあるのですが、本編にも興味を持ちました。
小説。SF短編集。面白かったです。思考のきっかけ/手助けとしても機能しつつ、あくまで読み口は軽い、という個人的に理想のSF小説でした。ひねくれた話ばかりでしたが読後感がすっきりしているのが好感触。まだ小川一水初心者なので、この機会に色々読みたいなー。
小川一水氏のポストヒューマン短編集。「Slowlife in Starship」が書かれた頃は、ハヤブサが戻ってくるなんて思わなかったんだろうなあ。事実は小説より奇なり、と思ってしまった。現実の延長戦を奇妙に描き出す物語を読みながらそう思うなんて、ちょっと不思議な感覚。アイディアはどれも秀逸だし、それの社会への影響も頷けて思考実験としても、読み物としても、どれもとても素敵。ナノマシン知能大好きっこの私としては、「Live with me」ににやつく。
5編収録の短編集で、ファースト・コンタクト、人体の機械化、宇宙生活、不老不死、時間遡行と題材はお馴染みの物が並ぶが、そこからの思考の飛躍にアイデアが光り、設定を膨らませながらそこに関わる個の感情に焦点を当てることによってドラマが生まれ、それが壮大な世界のほんの一片であることに哀切を感じる。特に自分と他人、生と死、個人と組織、機械と人間という対立が素晴らしく浮き立つ「Live me Me.」は傑作。
free launchかと思ったらfree lunchだったで御座る。「Slowlife in Starship」は黒丸尚文体で読みたい。全般に洒脱さに振ってるせいで今いちノリ切れない。読み易かったけど。
あっさりさっくり読みやすい。「Slowlife in Starship」は働いてるからニートじゃないじゃん、って思ったけど精神的ニートなのかな。「千歳の坂も」は多分SFラブコメだと思う。
SF的設定を外挿し、従来の人間の定義を超越した人類の在り様を描いた小川一水版“幼年期の終り”。/表題作は、あっけらかんとしたオチが印象的な飄々としたファーストコンタクト物。「Live me Me.」では事故で全身麻痺になった女性がテクノロジーによって自我を保ち、社会と関わっていく過程を通じて人間と機械の境界線が模索される。「千歳の坂も」は不老不死が実現した世界における老いや死、そして国家の意味についての思考実験。「Slowlife in Starship」は“宇宙飛行士+引きこもり”という取り合わせの妙。
一生食べなくても生きていける世界。今この瞬間にも餓死している人が居て、夢の様な話なんだと思う。でも、そんな事が起きたら人は…どうなってしまうでしょう。食を心配する必要が無くなれば、文化や技術を発展させる余裕が出来るでしょう。うーん、でも悲しいかな。失われるモノも多過ぎます。改良を重ねた農業も、食用家畜も、食べる楽しみも、種を運んで貰ってた果実も…無くなってしまうのでしょう。だから、これはSFで良かったなっと思います。他の短編も面白いけど、なんだか考えさせられます。
読みやすく、ちょっとジュブナイルっぽい匂いもする短編集。浮き沈みがなくツラツラと話が進んでいく印象だけど、表題作や宇宙ニートの話にはそれがよくマッチしていると思う。
表題作「フリーランチの時代」はイマイチだったかなぁ。そういう心理になるかね、って感じがしてしまう。『時砂の王』のスピンオフ作品は、『時砂の王』自体を読んだのがだいぶん前だったことと、あんまり好きじゃなかったからかのれなかった。しかし、他三篇は文句なく良かった。特に「Slowlife in Starship」は大好き。
軽妙な語り口で綴られているため騙されてしまいそうになるが、「わたし」とは何かを問い続ける短編が揃った一冊。元々の有機生命体が喰い尽くされてナノマシンで完全置換されて仕舞った場合、ナノマシンで再構成された脳がシミュレートする思考は、自分を連続した「わたし」と捉えるだろうが、それは本当なのか。義体を操る「わたし」は連続しているはずだったのに、実は不連続だったと「わたし」自身は気付いてしまう。しかし、メインテナンスに当たっていた「彼」らスタッフには区別がついていたのか。生死の彼岸を越える「わたし」たちの作品集。
けっこうすごい事が起こってるのに軽めに描かれてるのと全体的にBADENDな終わりだったのが印象的だった。でもまあハッピーエンドにもなるのかな?
わりとすごいことが起こっているのに、どこかとぼけたような淡々とした書き方が印象的でした。お気に入りはタイトルどおりの宇宙船でのスローライフを描いた「slowlife in starship」。
魅力的なショートストーリーがいっぱい。表題の"フリーランチの時代"が好みですが、三つめの物語ではやぶさのターゲットマーカーが登場してからはそちらに気が…今まで地球を飛び立った探査機が気になり出した(笑)
意外と楽しく読めた。目新しいアイディアはないけどそれなりに上手くまとまってる。ライト過ぎるのが苦手要素なんだけど意図してやってるんだと思えばそれはそれで面白くもある。小川一水はハヤブサのこと諦めてたのかw
おれは二百年うまれるのが早かったよ。ところで「アルワラ…」だけ場違いな印象なんだが何で書き下ろしてまでここに入ってるんだろ。邪悪な「ミナ」が宿ったらってこと?
松浦さんのブログで「Slowlife in Starship」を紹介していたので読んでみた。ミネルバがああいった形で、本当に近くにいればいいのに。ところで"フリーランチ"というのは、宇宙開発用語もしくはSF読みさんには有名な単語なのかと思っていたのだけど…。
千歳の坂も、が特によかった。不老不死が普及した世界の役所仕事だとか、常人には及びも着かぬ一歩進んだ想像力で満ち満ちていた。この人ってどんなにSFのこと書いていても人間くさいんだよなあ。
時砂スピンアウトに釣られて買ったら、なにこれ黒い。スローライフ好きだなーロボットがいつ「実は私は」って言い出すか期待しながら読んでたけど、そんなことはなかったw
この人のSFはホントに面白い。SF要素が面白いというか、こういう技術が普及したらこういう価値観が生まれて、人間はこう考えるだろう、っていうのがものすごく良い形で示されてるところが面白い。
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