老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))
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老ヴォールの惑星 809巻の感想・レビュー(566)
翻訳ものみたいな雰囲気だった。独特の世界観が感じられて面白い。一番すきなのは迷宮の話だけど、表題作はちょっと変わっててびっくりした。SFではこういうのもアリなのかぁ~!
もし宇宙人がいるとしたら、一番ありうる身体組成は人類と同じアミノ酸化合物、次に考えられるのが珪素化合物であると聞いたことがある。表題作はそのことを思い出させる。簡潔で秀逸な設定はさすが今最も注目されるSF作家の一人と言っていい。最後の中篇「漂った男」は素直に泣ける。どの話も前向きで明るく、読ませるものばかりだ。
小川一水さんの作品を初めて読みました。解説にこう書いてあった、「本書は未知の才能との新鮮な出会いをもたらすだろう」本当にその通りだった。すごく面白かった!!
【入院中読書】安定安心の高品質小川SF。「ギャルナフカ」は、堀晃の「梅田地下オデッセイ」みたいな話。しかし「梅田」のテーマとは違い、社会組織と人間性がテーマ。作者の他作品でもそうだが、人間への信頼が色濃く現れていると思う。「老ヴォール」はガス惑星の生命が主人公に据えられ、その生態が精緻に想像されており、素晴らしい。こいのぼり。「幸せに」は既読なので割愛。「漂った男」も特殊環境の極限状態での人間性・精神状態が精緻にシミュレートされている佳作。動きがない中でもこれだけ読ませるのは小説の力ですな。
初めて読んだ(と思う)小川一水作品。事前知識はほとんどなかったが、読み終わって大いに満足した。収録されている4作品の全てが面白い。個人的には藤子F不二雄氏の「少し不思議な短編」のイメージで中編を読んだような感じ。SF好きの自分にはドストライクな作品でした。今後も注目したい作家さんです。
4つの中編を収録。全部読むと短編映画4本見たくらいの充実度があるので760円は大変お買い得。この作者は話にきちんとオチをつける(酷いバッドエンドだったり、後は読者の想像に任せるみたいなことだったりにはならない)から安心して読める。個人的には、「老ヴォールの惑星」と「漂った男」が好き。
率直に言って面白い! SFはあまり読んでいなかったのだけれど、軽さと一定以上の説明を併せ持った文体で、SF世界をしっかりと理解出来る。 くっきり見え考えられがちなテーマを持った作品が多いものの、そこにポジティヴで活力ある解答がある事が心地良い。 先行きをある程度想定出来る話の筋ではあるが、それ以上に「環境と生」を感じさせてくれる見事な中編集。 私的オススメは「漂った男」。 独自なコミュニケートが持てる状態での漂流モノという異色作だが、それ故の悟った感覚が面白く人生的で目頭が熱くなる。
SFっぽくは無かったけど、ギャルナフカの迷宮は素晴らしかった。疑心暗鬼に満ちた地下社会に国を作るみたいな話だったけど、久しぶりにワクワクしたし、ラストが良かった。漂った男は、まあまあ。
ギャルナフカの迷宮といい漂った男といい全体的に生きることという主題への強い疑問を感じた。生々しい描写が臨場感たっぷりに描く人とは何ぞやという問いかけ。内容は見事にSFなんだけど、それ以上に重いものを含んだなかなかに素晴らしい小説だった。
話が単純で先が見えてしまったというのが感想です。どうもキャラクターの感情にリアリティを感じることができず、設定も甘いと思ってしまうところがありました。SFというものがあまり合わないのかもしれません。「ギャルナフカの迷宮」は予想できませんでしたが、「漂った男」は予想できました。「プラネテス」という漫画を読んだせいで、展開がなんとなく読めてしまったのかもしれません。こんな意見で恐縮です。おもしろいひとは面白いと思います。
再読。イメージしにくいと言われてしまう表題作、もふもふした生物が主役だったらそうでもなかったんだろうか。とか思うとちょっとおかしい。これと漂った男が好きです。感動に抗えない。
やはり面白い。どの作品も途中までは平坦なんだけど、ラストの盛り上げかたが上手い。SF的ガジェットも練ってあって魅力だけど、何より生命の力強さを感じられる。
世界はとてもすてきだと思ふのに、つぶやきもしたが「ものかは」とか「おっとり刀」とか「ごぼう抜き」とかいふ表現に引つかかつて現実に呼び戻されることしばし。最初の二つはともかく「ごぼう抜き」はなんとかならなかつたのか。編集者の怠慢か。といふわけで、さういふのがほぼなかつた表題作と「漂った男」がよかつた。もつたいない。ほんとにもつたいない。
通勤中、本を閉じて電車から降りると、何しにこんなところに居るんだろうと思ってしまうほどのめり込んで読めました。楽しかった。とても長くて遠い物語がこのたった一冊に詰め込まれている。
どんどん読みたい。先を知りたい。ああ、でも読み終わりたくない。ずっと読んでいたい。この異界を、ぐらぐらするようなスケールを、想像もつかない世界の、当然の帰結に導かれた物語を。「ここ」ではないどこかの物語を、「ここ」の法則と想像力で描き出す。これが、SFだ。
これはなかなかの傑作。タイトルの短編より迷宮の話と漂う男の話が良かった。迷宮は北朝鮮あたりに実際にありそう。漂う男は漂い過ぎだがラストは感動した。
情報は持って帰ってこそ。 真理を求めるものは、得た知識で貢献するために、帰還しなければ意味がない…。 知識を得ていく上で、大切にしたい姿勢を思い出させてくれる短編集。
日本人作家自体あまり読まないうえに、ごく最近の若い作家だという事で、最初は抵抗があった。何というか、薄っぺらい?軽薄?ラノベか?という感じが拭えなかった。でも、いつの間にかのめり込んでいる自分に気づいたとき、不思議な感覚に襲われた。「漂った男」では涙すら流しそうになってしまった。オーバーエイジ(?)のSFファンに、敢えてオススメしたい作品。
久しぶりにSFらしい作品を読みました。この本には四つの作品が収録されていますが、どれも読みやすく、容易く未来の異なる世界に、入り込むことができました。そして面白くかつなかなか良い余韻を楽しめ、小川一水さんの力量の高さが光っていました。どれも面白いですが、「漂う男」秀逸です。
表題作と、書き下ろし「漂った男」か好き。独りで沈んでいったヴォールが残した、「遠くの夢」を探す「老ヴォールの惑星」。漂流したパイロットが絶望するまでの日々(絶望の日々、ではない)を書いた「漂った男」。どちらもかわいくて少しおかしくて、読後感がとても気持ちよかった。しかしタワリ中尉はいい男だー!
小川一水のSFはすごい。未知の世界や未知の生命体を描かせたら天才的だね。読んでて、怖かったり、ドキドキしたり、感動したり。心を激しくゆさぶられる物語でした。すばらしい。
「漂った男」を読むために購入したと言っても過言ではない。生存を脅かすものが全くない無人の惑星に漂着したパイロットがいかに生きたか。最後は泣いた。全編が、人は一人ではいきられないということを書いている。/「夜眠ったあなたが朝も同じあなたであると、意識を失っていたあなた自身に証明することはできません。」
ガチガチのSFは苦手だがこれは面白かった!反社会行為の咎で地下迷宮に投じられた囚人らが、困難を乗り越えコミュニティを構築していく「ギャルナフカの迷宮」は、人間や社会の本質に迫っていて考えさせられる。「漂った男」は遭難から救出までの途方も無い時間の中、環境に適用するため心身を変質させた男が希望と絶望の波間に漂う。目的も使命も無くただ生きるだけというのは残酷なんだが苦悩を超えるとそこに待っているのは超然と解脱。彼を引き戻したのは親友への信頼。人と人とは繋がって無くてはいけない。中々深いSFだった。面白かった!
ずっと前からタイトルと表紙に惹かれていた本。ある環境下におかれた人間の行動シミュレーション小説なんだけど、極限状態にならないよう一歩手前に救いがおかれているのに意味があるような気がする。
表題作は地球外知的生命体による自惑星外知的生命探査のお話。有川浩『空の中』に出てくる巨大空中浮遊生物みたいなのが出てくる。お勧めは最終作『漂った男』。全球を海に覆われた未踏の惑星に不時着した男。惑星には呼吸可能な大気と栄養充分の海水があり、人間の長期生存が可能。捜索隊との通信は確保されているが大海原の中、場所を特定できず男は波間をひたすら漂い続ける。捜索隊隊長と漂う男との10年余にも渡る通信内容が淡々と描かれている。異国にて深夜にツイタ―をしていると、自分が『漂った男』であるかのような錯覚に陥る時がある。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 06/05
解説にもあるように、ある環境の中で人または生物がどのように生き、協力し、打開し、そして乗り越えていくかを描いている。そこに非常に熱い展開を盛り込んでくるところが憎いところ。とくに『漂った男』では主人公を応援せざるを得ない。やられた!
なんとなく表紙に惹かれて。どの作品も飽きさせない展開かつ面白い設定で楽しめた。特に印象に残ったのが「ギャルナフカの迷宮」。先が気になる展開が良い。しかしこれ、あとがきかと思ったら解説で、解説を先に読んじゃダメですねw
小川一水の練りこまれた短編の魅力。自動生成される迷宮にとじこめられた囚人たちの「ギャユナフカの迷宮」、ファーストコンタクトものの表題作と「幸せになる箱庭」、特に衣食住だけは足りた環境で漂流する「漂った男」は白眉の出来。
老ヴォールの惑星 809巻の
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