太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)
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太陽の簒奪者の感想・レビュー(276)
地球外知的生命とのファーストコンタクトを扱った作品。物語は2006年11月9日に始まり2041年8月1日2時頃終る。作品中での時間はほぼ均質に流れる為、十頁足らずで一年が経過することになる。『深海のYrr』の著者なら二千頁は費やしたであろうテーマを敢えて三百頁内に収めた著者に粋を感じる。超光速やワープ航法を用いず異星船の巡航速度を光速の六%に設定したことが却って物語に疾走感を与えている。最後に異星人とのコンタクトが描かれるが個人的には最後まで理解も意思疎通も不能な存在のまま太陽系の彼方に去ってほしかった。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 01/22
ハードSFもの。太陽を奪われる危機に人類が試行錯誤していく内容。途中、ビルダーの描写を回避する方向に行くと思ったが、逃げずに挑戦したのは良かった。事実ビルダーとのコンタクト周辺が一番惹き付けられた。もっとも消化不良に感じる部分も多く、最初のリングに対する盛り上がりとか、主人公の人間関係とかそのあたりをもっと活かして欲しかった。
異星生命体とのファーストコンタクトと、その過程という硬派な題材の物語ながら、興味をもって本を手に取った読者を決して拒まぬ柔軟性もある文章で、世界に引き込むのが上手い作家さんだと感じた。読後、知的好奇心の態度について考えさせられる。主人公白石亜紀の考え方におけれキャラ付けも、興味深かった(石をとったら白亜紀というのも狙ったネーミングなんですかね)。
コミュニケーションが取れないファーストコンタクトものとでもいうのでしょうか。水星に突如出現した超大型建造物の調査というまさにハードSFな内容ですが、かなりあっさりとしてる印象。ですが、宇宙戦艦の建造についてやら水星のリングの構造やらすこし深いところを見るとかなりの設定が寝られていることがわかります。描写の仕方がとても丁寧です。
突如現れたリングの形をした太陽を囲む物質、そのおかげで地球の日照時間は減り氷河期に突入してしまうという。主人公は地球を救うべくリング調査の命を受け宇宙へと旅立つ。高度な知性を持ちながらこちらに反応を示さない生命体、そしてその目的とは。物語の前半と後半でストーリーの主眼は異なるのですが、共通するのは未知の存在へのアプローチと対象への畏怖。複雑な人間関係など出てこず、ただひたすらSF追求している作品でハードSF好きには特にお勧めです。
久しぶりに感じた「あっさり」感。超大作になりうるストーリーだが、あえてそうはしないところは拍手を送りたい。異性生命の設定は少しだけ首を捻る……というか、違和感を覚えた。
数頁で数年後とかになるので、スラダンと真逆の時間経過。所々の区切りが良いため、細切れ時間(電車とか)に読みやすい。レビューで割と好評価だったけれど、そんなでもなかった。普通。ハードSFなだけあり、スラスラ読みやすいものではないが、凝っていて良い。ARMSみたいに反物質が消滅したときのエネルギーがどうたらとか、そういうの好きな人は多分好き。ストーリー展開が予測しやすく淡々としていて、個人的にはオヌヌメには値しないかなと。上下巻構成にして、もう少し1つ1つ掘り下げれば更に面白くなったのではないかと思いました。
水星で観測された異変。その異変による地球環境の悪化で人類は存亡の危機に瀕する。必死の調査、探査で異星生命の接近が判明するが、様々な方法を試みても意思疎通がとれないまま…。 終盤まで中だるみ無く「どうなってしまうのか?」と感じさせる内容で一気に読ませる。
水星に、塔が立っていた。――これがビルダーとのファーストコンタクトであり、ワーストコンタクトであった。地球人に興味がない宇宙人と「私はここにいる!」と主張せずにはいられない地球人の、存亡を賭けた物語。
設定はかなりハードなのに、なぜか一抹のラノベ臭を感じてしまったのは、ただの女子高生が世界を救うヒロインになってしまったからかな。 あえて言おう、マーク・リデュリーは犠牲になったのだ…
未知なる存在に科学が立ち向かってゆく、その鬩ぎ合いの中からうまれるワンダーがSFの真骨頂であって、人間の都合を拒むような無骨でサイエンスなそれら振る舞いにこそ、燃えて、ときめいて、切なくなる。斯様なSFの背骨を、自分のようなハードSF初心者にも垣間見せてくれる、大変に有り難い本だった。面白かった。ワンダフル。
ひさびさに本格SFを読んだって感じ。そういえば最近は宇宙を舞台にっていうのもめずらしいような? 読み終えた時の達成感というか満足感が半端なかった。宇宙、地球外生命の来訪、巨大宇宙建造物、こういうの良いよね。
個人的にはこういうガッチガチのハードSFは大好きなんだけど、ハードすぎて人間の介入できる余地がいっこもない感じがして疎外された気になってしまった。「沈黙のフライバイ」のように一切接触しないほうがすっきりするようなきもする。
何者かによって水星から打ち上げられた鉱物資源は、太陽をとりまく巨大なリングを形成しはじめた。リングによる日照量の激減で、破滅の危機に瀕する人類。科学者の白石亜紀は、リング破壊ミッションへと旅立つが……。/高度なテクノロジーを有しながら、コミュニケーションができない異星人との困難なファーストコンタクトを描いたハードSF。人類とは異質な知性を持ち、“侵略”という概念自体がない異星人と、どのように意思疎通するのか?――について、中々巧い解答が用意されています(エピローグに仕掛けられたサプライズも印象的でした)。
これは傑作。異星人とのファーストコンタクトがテーマのハードSF。最近話題になった「時間封鎖」が、本書と同じような設定(正体不明の異星人が太陽系に設置した謎の仕掛けにより、人類が滅亡の危機に瀕する)だが、あちらはメロドラマに大半のページを割いており、興味を持続させるのが困難だった。本書は人間ドラマや政治的思惑、世論の動きなど敢えてあっさりとした(必要十分な)描写に抑えており、SF的展開がテンポ良く楽しめる。「ねじまき少女」といい最近の内容水増し大作にはうんざり。こんなSFがもっと読みたい!
ふわふわでクレギオンの野尻氏。本書、構成が良いなぁ。展開をせいてタームを圧縮すると、読み物としては面白いが、そのご都合主義からいかにも粗製スペオペといった印象に。本書では主人公は現実的に歳を重ね、艦が光速を超える必要もなく、大気圏の底で繰広げられる論争と折衷案を抱いた艦隊が往く。結末は読んでのお楽しみ、読後感の良さはピカいち。ところで、現実の科学技術の進歩はバランスが悪いね。トイレで携帯に呼び出されるのに、2001年に木星に探査にも行かず、1980年に地球防衛組織も結成されていない・・トホホ。★★★★★☆
ファーストコンタクトSF。直球ネタを丁寧に積み上げていくスタイル。肝心のコンタクトシーンがあまりに古臭くて吃驚したけど、まぁそういうのもいいんじゃないか、と思わせる力作だった。特に、序盤のリング破壊の船外活動シーンは素晴らしい。
1人の女性の人生を縦軸に、異星人とのファーストコンタクトを描いた正に王道のハードSF。異星人の意図が掴めず状況がどんどん(悪化して)進んでいく様は、読んでいるこちらも焦燥感にかられ、ぐいぐい引き込まれた。ただ、ナタリアの件は偶然に頼った若干ご都合主義があるかなと感じ少し残念。
ファーストコンタクトもの。丁寧に書かれている一方、テンポよく読める良作。本作の異星人もなかなかだけど、『地球幼年期の終わり』『ソラリス』とか雪風シリーズのジャムのような異星体の「異」感と比べてしまうと、というところ。
個人的SF週間でたまには訳でないのが読みたかったので。あっさりする程粗筋からの盛り上がり部分が終わり、この先どうする気なのかと思ったらまー面白い展開に。異星人来訪の理由とかそれ程奇抜ではないけれど、その無関心の理由とか色々と明かされるラストまで読み応えは十分だった。 と、ラストはちょっと某宇宙の旅を思い出してニヤリ。
まさかこれだけ壮大な物語ををここまでおもしろくコンパクトにまとめてしまうとは。なるほど、ファーストコンタクトものは地球人を客観的に見る小説でもあるのだな、と。
SFを読んでいて堪らなくなるひとときは、難しい事象をいとも簡単に描いて想像力をかき立てられるところかな。そう、読みやすい文章に何が何だか分からない文章を読んだ感覚は、SF小説の特有なものだよね。そんなSFの良さを久しぶりに感じさせた本でもあったし、主人公の思いがエピローグで明かされるコントラストも良かった。
ある日突然始まる人類の危機。しかしそれは数百年前から予定されていた事だった。という人類と地球外生命体とのファーストコンタクト物。淡々と語られる近未来社会に圧倒される宇宙戦艦(と呼ばれる宇宙船)内の描写。まさにハードSF。
SFなどのエンターティメント性を多分に含むジャンルの小説には、読者に大きな衝撃を与え次々に頁をめくらせるストーリーの盛り上がり、つまり“サビ”のような部分が大抵存在する。“サビ”自体の緊迫感・圧倒感は言わずもがな、実のところ鍵を握っているのはそこに至るまでのプロセスや、読者を作中に引き込む緻密な世界観である。その点でこの『太陽の簒奪者』は実に優れたSF小説だった。 読後、自分の求めている何かが掴めそうな気がしている……あと少し、手が届かない。 解説「ハードSFの正念場」は秀逸。
SFとしては傑作って言っても誰も反論しないだろうって本でした。さらに、一人の女性の仕事に人生を捧げた電気としても面白いし、有る意味での恋愛小説としても良かったし、いろいろ、多面的に読み応えがありました。読んでよかったです。
途中、あまり好きではないと思いながら読んでいましたが、終盤の展開はかなりグッときました。真新しい要素はあまりないものの、楽しめました。
おおっ、かなりの直球。テーマはファーストコンタクト。真新しさがないのにぐいぐいと読ませる力は凄いと思う。この作者にはアウタースペースを貫いてもらい、突然の傑作を望みたい。どこかで欧米の名作と類似する部分が無くなったとき、作者の力量が発揮されるのではないか。
まず、そのタイトル通りの事件に始まる全容の壮大さに、引き込まれる。テンポ良く進んでいく中に、文明に生きる知性に突きつけられる普遍的な問いを孕みながらストーリーは進む。ガッツリなハードSFはこの先眼をそむける事ができない、人間の問題から逃げない。枝葉の細かな課題をフィクションによって飛び越え、問題の本質をわかりやすくしてくれる。
2000年。1部の疾走感が非常に印象的。後半もしっかり最後まで読ませる。序盤のテンポで最後まで続けてくれればなあ、とは思わないでもないけれど、いや面白かった。
太陽の簒奪者の
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感想・レビュー:67件













































