目を擦る女 (ハヤカワ文庫JA)
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目を擦る女の感想・レビュー(216)
★★★★☆ 9 傑作!どの作品も面白く、甲乙付けがたい。特に「未公開実験」で示された思考実験が面白く、小林泰三さんの想像力に脱帽させられる。どの短編も世にも奇妙な物語で映像化してくれたら、ぜひ見たいものばかりだった。
古本購入で、再読。久々に読んでるとじわじわハマってきて昔読んだっきりの『密室・殺人』とかまで読みたくなってきました。趣味を疑われない程度に感覚を開けて揃えていきたい気がします。刻印と未公開実験が好き。空からの風が止むときも、相変わらず世界を全く描けませんが、好きです。
9点(10点満点)。「目を擦る女」は好きなジャンルだと思って読んだら、乗り切れない自分に驚いた(笑)。映画ならホラー≧SFなのに、読書だとSF>ホラーな自分の好みを再認識。「Σ」「脳食い」「未公開実験」「予め決定〜」はすべて仮想世界をうまく取り入れた作品。それぞれに違った論理性があり、どれも甲乙つけがたい秀作。「刻印」はファーストコンタクトもの、なのか?なんかもう凄い(笑)。そして白眉は「空からの風が止む時」。堀晃か小川一水しか書けないようなハードSF。読まずに死んでたら悔やんだであろう圧倒的傑作。
「天体の回転について」に釣られてからというのもの、すっかり取り付かれてしまったのでこちらも。SFとしてもホラーとしても楽しめるなんとも贅沢な短編集。特にその色が強いのが表題作。ぐぅっちゃぐっちゃのでろんでろんな描写も秀逸です。「刻印」はまさかの蚊型生命体との恋愛を描いた作品。この時点でなんとも馬鹿らしいです(褒め言葉)。理解に苦しみます(褒め言葉)。「未公開実験」はてっきりノリで押し切る作品かと思ったのに、気が付けば考察に夢中になっていました。それにしてもこの表紙、一般読者に対するある種の警告でしょうか。
再読。初読時には「未公開実験」のインパクトが強すぎてそれしか残らなかったけど、読み返すと全体に渡る無常観が印象的。決定論的ホラーというか。
表題作は、起きているのに“目覚めないように”目を擦っている――という奇妙な女の恐怖。現実と虚構の境目が曖昧になる不穏な結末が印象的。/「空からの風が止む時」は、「海を見る人」系列の異世界ハードSF。主人公たちが暮らす“丸い皿のような形”の世界――上空から絶えず風が吹き下ろし、現在は少しずつ重力が衰えている――の謎、そして主人公たち種属の正体――についてのセンス・オブ・ワンダー溢れる奇想が秀逸。/「刻印」は、体長2mの蚊型異星人とのファーストコンタクト。悪趣味な純愛の果てに示される帳尻合せのオチが笑えます。
短編集。SF的な視点からのホラーやミステリの解釈といった作品が並ぶ。アイデアの奇抜さはあるが、自分にはこの作者の文章、特に会話文やコントっぽいユーモア感覚が肌に合わなかった。
夢のような短編集。ホラーよりSF寄り。ネーミングセンスは素直に笑える。本編は勿論だが、解説も好き。 現実は脳の見る夢。 目を擦る女:この人が三角関係を描くとこうなる。⇒クリムゾンの迷宮。レベルE。 超限探偵Σ:メタ探偵の更に上。 脳喰い:小林泰三的補完計画。ものすっご好き!⇒脳髄工場。マモー。 刻印:意外な人類の先祖。読んでいて痒くなった。 空からの風が止む時・未公開実験・予め決定されている明日:時間切れのため未読。また借ります。
「未公開実験」=ターイムマスィ――ン(ポーズ)が全部持っていった。/「空からの~」=ひねくれた心を清めてくれた。いいお話だ。1牟呼栗多は本来48分らしい。30牟呼栗多で一昼夜。/「刻印」=獣姦ハーレムの時代の、隅の親石。「目を擦る女」にもそれを匂わせる描写があってうっひょいひょい。
これぞプロ。本当に、プロフェッショナルの文章。心底堪能した。表題作はもちろんの事、「刻印」「予め決定されている明日」が素晴らしかった。蚊とSEXするなんて普通思いつかない。「刻印」は本当に凄かった。
タイトルと表紙からホラー短編集かと思っていたら、粒ぞろいのSF短編集でビックリ。287ページ
似たようなネタでありながらも、多種多様なキチガイ味付けにより楽しく読めてしまう。よくこんなのをアンソロにだしたな、と感動すら覚える「刻印」が一番好き。蚊カワイ…いややっぱ可愛くない。(青)
表紙怖い。常人には到底考え付けないようなアイデアの氾濫が楽しめる。〇〇ネタの多さについては自己ツッコミもしているが、料理のされ方の違いが面白い。(稲)
ホラー、SF、ミステリ(もしかしてアンチミステリかも笑)、と多彩なジャンルの作品を収録した短編集。 どれも水準が高いが、『海を見る人』収録作品と同路線のハードSFの「空からの風が止む時」、時間旅行をめぐる笑える会話劇の「未公開実験」が特によかった。 著者は、「空からの風が止む時」みたいな、物理的背景のある異世界物を書かせたら、日本でも随一の腕前なのではないか。
ホラーのふりして生き残ってる古式正しいSF作家で、どこか懐かしい感じがする、というのが全体的な印象。なんだけど、私にとってとにかく笑いのツボを刺激してくれるのが最大の特徴。だからそのポーズってどんなだよ!と、思いはじめたら笑いが間欠的に襲ってきて、それが快感だった。
ハードSFからホラーまで、彩り豊かな短編集。「超限探偵Σ」には誰もが脱帽することだろう。「未公開実験」は他の作品とリンクしていて面白い。ターイムマスィ――ン!
やっぱり最初の表題作が面白かった。後はなんか、どれも似てる感じがしないでもないでもないような気も。表題作は、寺山修司とか唐十郎の影響の下で一捻りしてる感じもしたりして。会話が多いのも演劇っぽいとか解説にも書いてあった。
ゴシゴシ、ゴシゴシ。目を擦る度に、どんどん現実が薄く頼りなくなっていく…そんな短編集。それぞれ趣向は違えど、テーマは共通。現実とか存在とか自分とかの、うさんくささ。ジューシーな描写が得意な著者だけど、個人的にはユーモアでドライな会話劇「未公開実験」やかなり正当派SFな「空からの風が止む時」がツボ。もうちょっと、こういう作品を書いてほしい。誰かが計算に疲れる前に。
目を擦る女の
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感想・レビュー:54件














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