マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮 (ハヤカワ文庫JA)
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マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮を追加
マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮の感想・レビュー(1283)
苛烈なSFガンアクションであり、ティーンの少女の鮮烈な成長物語でもある。人にしろ社会にしろ、奪われ続けてきた少女は、失われていた自分を再発見し、二度と失うことの無いように、闘うことを選択する。また、バロットに限らず、登場人物は喪失感を抱えていて、その隙間を埋めようともがいている。自分を満たす物を、探求し続けるしかないんだよね、人間。ウフコックというキャラは巧いと思う。万能兵器としてSFを盛り上げ、感情を読み取るものとして成長を促す。
大火傷で金属繊維による人工皮膚を移植された少女とネズミ型兵器の物語とSF感満載だが、その上ガン・アクションの描写も秀逸で、引き込まれる作品。2003年日本SF大賞。
完全版を先に読み、改定前の方はもう読めないと思っていたがBOOKOFFにあったので購入! 先に完全版を読んでいても面白さは変わらない、所々違う表現があるので、読み比べながら読むのも面白いかもしれませんね。
ルーン=バロットちゃんに「このクズ!」と罵られながら腹をパンチしたり首を絞めたりし続けて次第に人形みたいに大人しくなっていくバロットを眺める……そんな想像に興奮してしまい即自己嫌悪に陥る。すごい面白く、また複雑な心境にもさせてくれる小説。
頂き物のマルドゥック読了。アニメや漫画のサイバーなSFに慣れた自分ら世代にはかなり読み易い。ライトノベルいや、絵の無い漫画とでも言おうか。登場キャラ、武器や乗り物も見た事が無いのに誰もが想像出来るような王道アイテムが登場する。ただ一番の魅力は言い回しでしょうね。『ほぉ...』と唸らされる比喩や表現のせいで薄っぺらくなりがちなSFバトル物に深みが出た様な。個人的に一巻で完結しない小説は好ましくないのでそこは減点。
古典的なSFに比べて読みやすく、スピード感のある文体でした。今時のアニメやマンガのリテラシィをお持ちの方なら苦なく読めるはずです。
なんとか読了。SFは苦手なのもあるけど、この人の文章って文学的だとか言われているけれども、そうかぁ? 美文ではないと思うし、猪突猛進的に物語が進むので、うーんって感じ。言葉遊びも中途半端な印象を拭えない。特に、12ページの「男が鷹揚に頼むのへ」って……、「へ」ってさ、わかるけれど、これはかっこうわるいだろ、文章として。なんか、ストーリーよりもそういったところばかりが目についてしまい、物語に乗れませんでした。アニメでみたほうがいいかもなぁ。
SF。小説というより物語という感じだった。フラットな文体で近未来的な世界観が描かれていて、ある程度緻密な設定がそれに説得力を与えている。普段SFは読まないが、面白いなと思った。そして、歪められた精神構造を持っている少女が歪められた能力を使い、今後どんな結末に直面するのか2巻、3巻が楽しみ。
ヴェロシティから先に読んでしまったので時系列的には逆になってしまい、イースターとウフコックだけの09を見るのは寂しかったです。ですがそれをカバーして有り余るほどのバロットの滑らかな美しさと言うかシンプルな少女の強さを独占出来るかのように文章を追ってゆけたのは楽しい限り。 そしてボイルドですが、この時点の立ち位置だとまだ向こうの最後とは繋がらないので、今後の展開が楽しみになりました。
主人公のヒロインがバロット(雛料理)という名ではじまりシェル(殻)という人物がでてきたり、ウフコック(半熟卵)ボイルド(固ゆで卵)なんてでてくるし、ハンプティダンプティなんてまさにそのまんま。その中で円満な生活をサニーサイドアップ(目玉焼き)とキーが全部卵なんです。で、その社会のひずみを「焦げ付き」と呼んで登場人物は自分自身の社会への焦げ付きをなんとか振り払おうとする。(それが殺人だろうと、狂気だろうと、創造だって、生き残ることだって) 言い換えがすごい妙、でただのSFアクションとして置いておくのはホン
後半に登場するまともじゃない輩がやたら魅力的でそいつらを蹴散らすヒロインは痛快ではあるが、ネズミとのかかわり合いを含めてそれほど面白味を感じなかった。続き読むか迷う。
お話なしはまだ始まったばかりといったところ。ボイルドの終盤の狙いはだいたい予測できたのだけど、それにしても焼き加減の人たちが気の毒だった。バロットの境遇が痛々しいので次の巻を買うのを当分見合わせようと思っていたのだけど、最後まで読むとこれはすぐにでも!と思ってしまった。ウフコックが見た目も性格も性能も魅力的。彼の存在だけでも買い。
抑圧された少女が、幸せを求める話。自我のわからぬネズミの話。前者について言えば、抑圧された少女は、現代においてはかなり「ふつう」の存在である。児童虐待、性的虐待は他人事でありえないからだ。抑圧された少女の手に入れた「能力」には、あまりにリアリティがありすぎて胸が詰まる。ネズミの行く末が気になる結末。
ウフコックがツボだろうとすすめられた本。序盤、都市の内包する歪みの大きさにげんなり。本の中にとどまらない人間の持っている残虐性、偏見をこれでもかと見せられました。また、主人公を追う立場のいわゆる「悪役」達がすごく生き生きしてます。これ、映像化するらしいけど大丈夫なのかなぁ?展開がスピーディかつリズミカルに進むので。テーマから想像していたのより読みやすいライト感があります。ええ、勿論ウフコック大好きになりましたよ。ツボですよ。
今年の正月休み用に買ったまま積み読してたがやっと読了。すごい読みづらい。何でかなぁと思ったが、接続詞が少ないからかなと勝手に分析してみた。あと一文一文があっさりしてる。それがリズムを生み出しているんだけど、そのリズムに乗るのに時間がかかった。一気読みしたほうがよかったな。最後のアクションはいい。だけどバロットはチートすぎる。
第1巻。サイバーパンクとしては目新しさないけど、キャラクター配置の素晴らしさで物語がグイグイ進む。全巻まとめ買いがお奨め。卵をネタにしたネーミングが楽しいです。この巻はまだまだ前座かな。
バロットの生い立ちや裁判の様子は現社会でもありそうで切なく、後半のウフコックを濫用する様はさらに切ない。バロックが穏やかな笑顔が増えていることを願いながら次巻へ。しかしもし実写化されたら畜産業者を正視できる自信がない。
ナンバリングが「1st~3rd」だったから、1巻完結が3冊、と思ってたので、ラストは「えー?」と思った。あとがきを読んで、上・中・下巻で1本の作品なのだとわかった。序盤は雰囲気重視でかったるく感じたけど、話が転がり始める中盤以降は面白い。B
昔、一巻だけ読んで放置していた。主人公の自分かわいそうっぷりわがままっぷりに共感できなかったからだ。今、また読んで感想が全然変わった。これは、精神的肉体的に搾取され強奪されてきたものたちの救済の物語なんだなあ。筆致の青臭さも良いと思う。
この感覚でかわしていく会話の感じとか、ライトノベルっぽいなあ、と思った。性的描写が多いのにちょっと辟易したけれど、設定上仕方ないかな。海外暮らしをした作者らしく韻をふんだ文章もともなって世界観にはすんなり入りこめたし、盛り上げ方も上手かった。このさきこの女の子を好きになれるかどうかが問題だ。
サイバーパンク。後半のバトルシーンになってから、最後までノンストップで読まされた。設定もいいし、ゾクゾクする戦闘描写もよかった。銃弾を銃弾で相殺してるシーンは、確かにありえないけど、個人的にはそこまで引かなかったかなぁ。次巻期待。
まさにサイバーパンク。だけどニューロマンサーのような小難しさ(?)がなく、非常に読みやすかった。映画にすると映えるんだろうなあという作品。次巻以降にも期待です。
高級少女娼婦というのはいいが、ネズミがなあ……。なんでネズミなんだろう。あと、銃弾を銃弾で撃ち落とす異能っぷりに興奮できるか、引いてしまうかで評価が分かれるかも。セリフがラップっぽく韻を踏んでいるのが格好良かった。
「ヴェロシティ」から引き続き読みはじめました。意外にも静かで重い展開。コミックや映画はどうなっているんだろう?
冲方丁を読むのは2シリーズ目。アメリカ発のSFの系譜をしっかり踏んだ、しかしオリジナリティのある世界観。しかし文章は説明臭くなく、次々と起こる状況、あるいはバロットの成長から少しずつ読み解くことが出来る。SFにありがちな説明文の読み疲れが起きないあたりに冲方丁の実力を感じる。英文を用いた韻を踏む洒落た会話を交わしたりするのも他の人にはなかなか真似できない独特なセンス。陰謀渦巻く超未来の荒廃した街を舞台に、それぞれが持つ人間の深い闇の部分をごっそり拡大するようないやらしさがあった。面白い。
無敵少女が誕生するまでが少々読んでいて辛かったが、後半のバトルが一気に盛り上がった。忠実に実写化されたならば見てみたい。バロットの能力もウフコックの変身も魅力的で良いです。
【☆☆☆☆】(圧縮・燃焼・排気)第二十四回日本SF大賞受賞作。「燃焼」あたりから面白くなる。おそらく唯一のユーモアシーンでは、ウフコックの動きがとてもうまいし、構成は名作の定石をきれいに踏んでいる。ややくせのある文体なのだが、それも最後の方になるまで気がつかないほどだった。ただ、今シリーズの敵役であるボイルドが主人公の続編が見てみたいかと聞かれると、すこし渋ってしまうのが本音。SF慣れしてないせいでもあるが、きっとカジノシーンがなければアクションで気疲れしてしまっただろう。
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