あなたの魂に安らぎあれ (ハヤカワ文庫JA)
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あなたの魂に安らぎあれの感想・レビュー(255)
非常に平易な内容。群像劇で様々な人物を描写しエピソードを重ねていく事で劇中の世界におけるとある真実が次第に明らかになっていく。やや使い古された核心/ネタであったが四半世紀前に書かれたということを考慮しても十分読むに耐え得る面白さがあった。さすがは神林作品。物語最後部分、独特の切なさと、SFといえばこれとも言える某動物の可愛さが堪らない。また神林作品を語る上で外すことの出来ない通底的テーマは本作品も多分に漏れず顕在。“ならでは”のものがあった。ただ他作品と比べるとそこまで強くはない印象でした。
読メやアマゾンを見る限りかなり高評価であるが、正直よくわからなかった。火星三部作の第一巻。時系列的に言えばこれがクライマックスで、巻が進むに従って時を溯る構成になっているようだ。誰かのコメントにあったように『帝王の殻』⇒『膚の下』と読み進み、もう一度、本作に戻れば、作中人物が度々口にする『あなたの魂に安らぎあれ』の意味がわかるのだろうか?『帝王の殻』は積んでいるので読んでみるが、『膚の下』はソウルでは大型書店でも入手困難。アマゾンは高いし、次回一時帰国時では読んだ内容を忘れてしまいそうだ。困った、困った。
「膚の下」を先に読んでしまったのでアンチと人間の関係は分かっていて、重大なネタバレを食らった状態で読んでいたようなものだけれど、十分良かった。ただ、恐らく普通に本書を読む人の楽しみ方ではなくて、ケイジの為したことの行く末を見守りたいというような気持ちで読んで、そういう意味で楽しんだので、本書から読む人とは違うかもしれない。世界観よいです。
神林さん、2冊目です。いや、面白い!読み辛いかと思ったいたのですが全然。有害な光線を避けるため火星の地下(破沙空洞都市)で暮らす人間。地上はアンチと呼ばれるアンドロイドの世界、門倉京。人間はアンドロイドを憎み、アンドロイドは人間をくそ食いと貶める。人間は地上を取り返すべく行動を起こす。そして空からはエンズビルと呼ばれるアンチの神が舞い降り、真実が明かされる。凄いです。3部作の劈頭との事で続く2作が楽しみです。
序盤の鬱々とした閉塞感と、門倉京へ物語の舞台が移った中盤以降の開放感の対比が素晴らしかった。守屋の最後の一言が印象的。三部作読み終えたらまた戻ってきたい。
どう感想を書こうかと思ったが、夢枕獏の解説にすべてが現れていたのでそこから引用することにする。すなわち「迷わずに神林長平を読め」。
貫禄の神林。巧みなミスリードからふっと真実を提示されたときの、「やられた」感は最高だし、それを感じさせるに足る緻密な設定と描写がとてもいい。そのうえ、ともすれば鬱々した話になりがちな所を(実際、綴られる閉塞感はかなりのものだ)、ふっと心を和らげる仕掛け(サイ・玄鬼とその周りの人々とか、意外とうまい堂本貴義の絵とか)も巧く機能していて、読書の手を止めさせない。あと獣化クラスタ的にも予想外のご褒美。神林さんマジ好きだ。
面白い!!ストーリーも非常に引き込まれるが、アンドロイドと人間の違いというテーマがとても考えさせられる。被造物であるという点ではどちらも同じなのだ。
これは一応改訂版なのかな? まあ構わないけど。不思議な世界に徐々に引き込まれて行くのはいつもの事、人間とアンドロイドの関係、明らかになる破滅と創造。二転三転するストーリーには毎度魅せられる。傑作。
初神林でしたが
作中で次々設定の種明しがされていく展開にのめり込んでしまいました。
傑作すぎる。綿密に構築された世界観。日常と非日常の混在が素晴らしく,人間の多面性を残酷に,美しく描き出している。何度もぞくぞくし,幾つもの名言があった。
『あなたの魂に安らぎあれ』→『膚の下』→『帝王の殻』という順番で一通り読んでから、もう一度本作に戻ってきて、自分の中で全てのピースが整理された。それと同時に、感慨深さもひとしお味わえた。クライマックスでアンドロイド達がそれぞれの変貌を迎えるシーンの美しさ・侘しさはやはり素晴らしく、こみ上げてくるものがある。火星三部作の中でも指折りに好きなシーンだと再認識。
破壊する創造っていう言葉は初めて聞いた気がする。面白いのに何が面白いの? と聞かれると説明しにくい。強いて言うなら先が気になるという好奇心か。
SFは殆ど読まないので良し悪しは不明だが、嫌いではない、でも雪風の方が好み。
問題は続編をどこにしまったかまるで思い出せない事。
人間だと思ったらアンドロイドだったり、火星だと思ったら地球だったり、あらゆる常識が覆されていく中、愛情を持っている者だけが潔く生きていました。面白かったです。最後に誠元が苦しみから解放されて良かった。
読み終わりがすっきり。けど、内容は深いなぁ。前のひたすら悩み続ける描写と後ろのサクサク進んでいく描写のギャップが面白い。ホント、うまくまとまっていると思う。
アンドロイドとアイデンティティの問題って不可分の関係にあると思うのだけど、本作は「自分が何者か?」ということより「自分が何処に立っているのか?」ってことに重心が置かれているように感じた。続く帝王の殻、膚の下も読むのが楽しみで仕方がない。
映画で言うと、コンセプトも世界観も展開も好きなんだけど、美術や役者がいまいちという印象。せりふ回しもキャラの心の移り変わりも作り物であることが見えてなんだかな
読み終わって改めてタイトルを見返すと感慨深いです。魂って一体なんなんでしょう。そして夢枕獏の解説が解説になっていなくておかしい。けれども気持ちは伝わった。
かなり読みやすい。神林長平の長編にはじめて手を出すにはこれがよいのかも。SF的な思弁を突き詰め、トートロジーに落ち込むところまでは行かず、軽快な物語になってる。面白かった。
雪風的ドライな印象から一転、SFでは珍しいぬるぬるした手触りのお話でした。の割りにラストまで読むとしっかり神林作品ぽくて非常に不思議。次の帝王の殻が楽しみです。
1983年。非常にストイックな趣。アンドロイドものは、彼らがどの位人間に近付けて作られているかによって読み方を大きく変えなければならないことに読後気付いた。
再読。神林長平はやはり好きだ。平凡な家庭の食卓からはじまり、やがて二人の予言者を中心に物語は動き出していく。まとまりがないようでいて大きな事実に向けて全てつながっている個々の登場人物たちのありようがすばらしい。物語自体も秀逸だけれど、ラストの言葉の運びが本当にうますぎて、読後に残るのは、その美しさ。
単純なエンタメ的な面白さも抜群だが、それに加え、「人は何のために生きるのか」という問いへのひとつの答えを提出しているのが興味深い。A
膚の下から読んでさかのぼってたどりつきました。これを読んでああこういうことか、と納得。次はちゃんとこの火星三部作の一作目からまた再読します。
極めてソリッドでストイックな作品であるという感触は得つつも、またもひっかかるばかりでなじめず口惜しい。私の小説の読み方は享楽的に過ぎるのだろうか。むしろ雪風なら抵抗がなかった理由を分析したい。3部作を全部読む覚悟ではある。
あなたの魂に安らぎあれの
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感想・レビュー:57件














ナイス!
































