華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)
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華氏451度の感想・レビュー(504)

焚書をテーマの一つに据えた名著。何故書物は重要であるか。『ものの本質がしめされていおるのです。(中略)それはものの核心を意味する。それをのぞかせる気孔が書物のうちにある。(後略)』 時に詩的に流れる文脈に戸惑うが、美しい訳文。映画(トリュフォー監督)は衝撃的だった。 解説はかの「誰が本を殺すのか」の佐野眞一氏。相変わらずの論だが一読の価値あり。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(1) - 02/10
はちてん
書物など、さして重要ではない。という意味も含んでいないか?どう生きようと生死の選択権はないという前提で。智に目覚めないほうがハッピーじゃないか?いや、知ることのほうが苦痛であっても…なのか。
ナイス!ナイス! - 02/12 17:33


エルサレム賞の受賞の挨拶で、村上春樹は「壁と卵」の話をした。この挨拶は、小説を書く意味、意義を「壁と卵」のメタファーによって解き明かしている。壁にぶつかると割れてしまう「卵」である我々の魂がシステム(壁)によって絡めとられ、貶められることがないように警鐘を鳴らすのが物語の役割、小説家の役割だと。華氏451は焚書のある近未来の話で、その「本を燃やす係」の心の変節の物語だが、私は読み進めるうちに村上春樹のその言葉を思い出していた。世の中の多様性を認め、本質を議論すること。それが「卵」である我々の未来を幸せなも
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/04

本がそこまですごいとは思わないけど、ツイッターとかで2~3行の自分語りして満足している今の風潮はいかがかなとは思う。インプットしない自分語りなんて悪い冗談だよ!

近年、あまりにも世の中の人々が受け身だと感じる場面が多かったためにこの作品はタイムリーだったのであとがきを含め、とても共感しつつ、60年くらい前にこの本が書かれていることに驚嘆しつつもあった。 しかし作者の警告は肝心の受け身の人達には届かないと思う。 理由は言うに及ばず、受け身の人達の大半は本を読まないから。 やっぱり授業でこうした問題を取り上げるか、本人達が気付かないと受け身過ぎる現状に疑問は持たないのかもしれません。 一ヶ月、いや一週間でいいから焚書とは真逆の受け身になる要素を一切排除した世の中にし
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 01/27

ビーティーの狡猾さといったら……しかし何故彼はあんなに詳しかったのだ。実は彼も本を読んでいたのでは。 ……という話は置いといて、近未来の話ですが既に現代は作中の世界にだいぶ近づいている気がします。常にポータブルプレイヤーで音楽を聞き、無駄な時間はとにかく削ぎ落していくのが良しとされる。だからといって本作のように、民衆に何も考えさせないような世界にはならないでしょうが…… ちょっと今の世の中、このままの生き方でいいのか振り返りたくなる一冊でした。 しかしクラリス……(´;ω;`)
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 01/25

奥さん方が政治家を顔で判断して投票・・・あれ?これ現代の話じゃないか?
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 01/24

読んで学んで知るだけじゃ足りないのです。 そこからなにかの価値を生み出さなさないことには始まらない。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 01/21

劣等感を感じないように知識や好奇心を得る事を排除した世界。誰もが凡庸である事を強制させられる社会。笑顔で人を傷付けて、それを罪だと感じる事すら出来ない人間達が大多数を占める、そんな未来の話。この本に描かれている事は、今この瞬間にも世界に間近に迫っている危機である。嘘だと思うならテレビをつけて見ればいい、ネットの掲示板でも眺めればよい。人を傷つける事になんの痛みも感じない、いや、傷ついた人を笑い者にする連中の空虚な世界が、ブラッドベリの描いた驚異が正にそこにあるだろう。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 01/19

思わず一気に読んでしまった。これもSFの古典名作。書物が禁止され、与えられる娯楽を享受するだけとなり果てた近未来のアメリカ?を舞台に、主人公がふとしたきっかけでその世界に疑問を持ち始める…政治家を容姿で選ぶシーンや地下鉄の中でCMが流れるシーンなどは現代の縮図かもしれない。正しい知識、思索の時間、それに基づく行動、が「自分で考えること」の大原則、など、知や書物への著者の思考が見て取れる。個人的には序盤の機械犬や医療の描写も「命とは?」という問いを投げかけているように読めた。解説でも触れられてなかったけど。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 01/06

古典的名作っすなー。たぶんこれが書かれた1950年代当時とは違う文脈で解釈しちゃってるとは思うんだが、古びることなく2010年代現在から繋がっている未来の話として読めるってのが面白い。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 12/07

解説で佐野眞一氏が書いているように、普段から携帯電話・スマートフォン・PCやTVなどに常い接している現状は、本に関する近未来のことを書いている本書に合致してきているように思えます。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 12/04

オーウェルの「一九八四年」と似た世界観を持つ、いわゆるディストピア小説。書籍を所有することが禁止され、代わりにテレビなどによって一方的に娯楽(「一九八四年」の「プロレフィード」に近いのだろうか)が提供される。幻想的な描写が印象的。この本は、書籍やそれを読むことで得られる「知」への賛歌であり、テレビの娯楽番組に代表されるエンターテイメントと、それを享受することで満足してしまう人々に対する皮肉、警句なのかな、と思った。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 12/02

ある本で紹介されていたので、読んでみた。まず背景にある「焚書」だが本格的に題材にされている物語は初めて読んだ。下のコメントの方たちも述べているが図書館戦争を深刻化したらこうなるのかなと思った。あと翻訳に違和感があったのは自分だけなのだろうか?内容はいいと思うが正直読みにくい個所もあった。(自分の技量不足?)でも60年以上前に書かれた本と考えると、この本の作者はホントに凄いと思う。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 11/29

以前から「読みたい」というか「読まなきゃ」と思ってた本。 確かに名作だと思うけど、少し分かりにくいかも。 作品の発表された時代とか国情とか背景も併せて考えると納得出来る所もある。 翻って今の世の中と対比して考えて見ると簡単な方、楽な方、分りやすい方、エンターテイメントに流れているのは確かだと思う。 実際の話、ひとに薦めるなら私はこの本よりも図書館戦争を薦めるだろう。 改めて考えないと気づかないが、我々はそういう時代に生きているのだ。 話は変わるが粗筋と自己主張に終始してるような解説は要らない。

物事の深いところを見るのはしんどいし、辛いから、表面だけを楽しむ。深く考え事はしない、今が楽しいのが大事。はたしてそれでいいのか? 現代にも当てはまる問題だと思います。いや、苦労せずとも時間を過ごせるものが増えてきた現代だからこそ、問題はもっと大きいのかもしれませんね。最悪の場合、「考える葦」が「ただの葦」になる日がくるかもしれません。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 11/04

『図書館戦争』の流れで手に取った。前半のクラリス登場部分の美しさと未来社会のグロテスクさの対比。そして主人公の好奇心が破滅的な展開を呼び起こす。そして明らかになる主人公の上司の秘められた願望。彼は以前主人公と同じ道をたどりながら、結局踏み出せなかった人間だったのだろう。彼は主人公に決断を迫り、彼の願望は成就する。そこからはそれに背中を押された主人公のサスペンスフルな逃亡劇。この部分はハリウッド風に派手な映画にしても面白いかもしれないと思ったが、そういやあの国は焚書が全然フィクションじゃないのだった。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/02

1953 年に書かれた小説だが、まんま現代社会に当てはまる事に驚愕する名作。レイ・ブラッドベリ氏の才能にひれ伏すのみ。中盤、フェイバーが語る社会に欠けている 3 つのものには納得。佐野眞一氏のあとがき前半は、ただあらすじ(!)を書いているだけでダメだが、 後半は辛辣なことをおっしゃっている。しかし正しい見方だと思う。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 10/17

幾多の人が書物を守るために焚刑に処されて来たことか。ローマ時代、中世期、焚本の炎が聖書にまで及び葬られようとしていた際、方々で守られ、回教圏で被災を免れた写本も含め、隠されていた写本により現代にいたっていることを思わざる得なかった。ただ、聖カタリナ修道院のシナイ写本のように何が書かれているか分からないため文字通り薪に使われそうだったケースもあるようだが。トリュフォーの華氏451ではポーの神秘と幻想の物語となっていたようだ。加えて、映画版ではクラリスも後半生きた姿で現れほっと胸をなでおろした。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 10/11

「焚書」=文化を破壊する行為により文化そのものに惹かれてしまうという矛盾を楽しんだ。本に対する考え方のちがいで感想も異なるのではないか
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 10/10

自分を無害な存在であると見做したがるということが、いかに傲慢であり、いかに臆病であるか。僕はこれをSFではなく、我々の内なるドキュメンタリーとして読む人でありたいと思う。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 10/08

出版不況やら電子メディアの台頭やらが取り沙汰される現代にはいろいろと示唆的な一冊。ただ巻末解説は若干頭に血が上り過ぎ?読書が違法とされ、「考える」ことを禁じられた世界で大衆が見出す絶望と希望。最後、それが「本」かどうかはさておき、とにかく思考することを人類はやめないという落ちなのは、せっかくの書物排斥なるテーマがぼやけたようでやや惜しかったけれど、自律思考を奪われて漠然と死を望むようになる人々の描写はやたら生々しく真に迫った。なるほど、本を失うということは、歴史を、ひいては存在の保証書を失うことなんだね。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 10/03

★★★☆
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 10/01

再読。死にたがった署長に魅力があると大人になって気がついた。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 09/18

苦手な翻訳モノ&SFという二重苦のなか、なんとか読み終えた…司書課程の先生が、読んだ方がいいといっていたのを、六年越しくらいで。便利である意味快適だが、戦争が常に身近にあり、人々が余計な(政府にとって)ものごとを考えないようにと、焚書が行われ、「無意味」しか提供しないテレビやラジオに侵食されている世界。かなり不気味に感じるが、誰でもいまの世の中で、その片鱗を感じることがあるだろうなと思う
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 09/14

海の耳を捨てただけで解放感。突っ込むものを変えただけなのに。自分の耳を使わなきゃね。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 09/08

SF版「パンとサーカス」。第三部は主人公の内面の叙述が中心で場面展開が緩慢になる。焚書官という職を辞して以降、主人公がこれだけ思索的な人間になりましたってことなのかな。『1984』は暴力的な思想統制だったけど、こっちは思考自体を不能にするというやり口。ぬったりとした不気味さがある。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/26

そう、この頭の中にね。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 08/22

SFというより政治寓話でディストピア感はオーウェルの1984にそっくり。ただ1984が全体主義の危険と絶望のみを描いたところ、本作にはそこからの回復への希望と、しかしまた同じ過ちを繰り返すだろうという諦観と、それを包含する人類への愛があると思う。

展開は予測範囲かつ、まあこんな感じかなーといったオチ。しかし表現に魅せられる。非常に豊かで詩的で幻想的な筆致に、SFというよりはブンガク感を強く感じた。本が無くなることへの恐れ→考えることがなくなることへの恐れ→魂の行き場がなくなるということへの恐れという思想の話ですねこれ。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/29

ファイヤーマン=ガイが、言葉の力を憶えてBTを倒しに行くシーンは流石ブラッドベリ。 しかし、ガイ以上の言葉の力を識るBTが、滝のような言葉でガイを圧倒するシーンはゾクゾクした。 言葉で負けたガイがとった手段は、彼自身が忌み嫌う炎による決着であった。 彼自身は炎を捨て、その後に言葉の世界へ身を投じたつもりだろうが、あの瞬間彼の体は燃え、刻まれた文字という文字は真っ黒に炭塗りされたのだ。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 07/11

ABR
まさかこの作品が1950年に発表されたものとは・・・優れた作家は時代性を超えるのだろう。まさに現代にあって生きる作品である。そして叙情的な文体はこの作品にセンチメンタルな趣を加えている。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(1) - 07/05
我門隆星
同意。
ナイス!ナイス! - 07/09 16:41


勿論焚書のことのみを取り扱っているのではなく、人類と文化とその媒体となる頭脳とを極端な状況でわかりやすく論じている。次第に自由に鮮やかになる主人公の視線は本の成果だろう。クラリスやビーティ、教授といった魅力的・示唆的な人物も。しかしあくまでお伽噺或いは風刺を旨とす。まるで竹林七賢のような解決法(語り部の有効性というのはわりと大真面目に論じられたりするらしいけど)や戦争の捉え方、人と機構との間に働く悪意の作用が密に描かれてるわけではなく、1984程は揺さ振られなかった。ところで出版不況と結び付けた解説は下ら
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 06/22

「本なんか読まなくても生きていける」と言われても反論する言葉を持てませんが、私にとって活字は生きるために必要な要素です。だからこの話は笑い飛ばしたかったんですが、結構笑えませんでした。。。作家の想像力と現実は追走しているんでしょうか。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 06/08

2部ラストまでは面白くて一気に読めてしまう。3部はわかりにくいのだけれどモンターグの見ている世界がそれまでと違って表現豊かで綺麗・・・。「そして、大衆の心をつかむことは、必然的に単純化につながらざるをえない」ビーティーの台詞は本質をつきすぎ。50年前当時風刺として書かれたSF・・・なのに現代日本にそのまま当てはまる部分があるのが怖い。そして本を読む時間があるというのは有り難いことなのだなぁ、と。あとあとがきは誰得。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 06/07

私たちの文明は、早く、効率よく欲望を満たせるように発展してきた。しかしそのために、欲望は絶えず浮かびは消えるようなものとなってしまった。そのような瞬間瞬間の欲望を満たすのに時間をとられて、我々は深く考える時間を無くしてしまっているのじゃないか。そのような考えを抱かせてくれる本だった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 06/05

1950年代でこんな本を書いたブラッドベリ氏に驚きと畏敬の念を隠せない。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 05/04

【華氏451度】とは、本のページに火がつき、燃え上がる温度。主人公のモンターグは、“焚書係”として働き、あらゆる本を焼き尽くしている。ある日彼が一人の少女と出会い、一冊の本を手にすることから物語が展開していく。スピード感満載。一気に読んでしまう。内容は既読感ある感じがするが、1953年に刊行されたことを踏まえると、後世に残る名著なのだなあと思う。逃亡シーンでは伊坂氏の『ゴールデン・スランバー』を彷彿とさせ、現代の作家たちは過去の名作者たちの影響を多く受けているのだろうなあと当たり前のことを思った。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(1) - 05/03

一読の価値あり。
ナイス!ナイス! - 05/03 21:58


1953年に書かれた、しかしそのまま現代に当てはまってしまう風刺SF。結局のところ、いつの時代も人々は等しく愚かであるという話でしかないのかもしれない。だが、たとえば本を読まない人が愚かであるなら、本を読む人が愚かでない保証はどこにある? ということを割と的外れな解説を読みながら思う。だからこそ作中にはビーティの言葉があり、そして最後に現れる彼らの語る言葉があるのだろう。大変面白かった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(1) - 04/17

佐野氏は、“「本」を殺そうとしているのは誰なのか。(略)読者なのかもしれない。”と解説にて指摘していますよ。よって、本を読む人が愚かでないなどとは書いていないと思われます。
ナイス!ナイス! - 05/03 22:21


この小説が映画ではああなるんですね。映画から見たのでもっと淡々と進んで行くかと思いきや、ふくらみの大きい文章だった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 04/15

思い立って再読。やっぱり圧倒的に面白い。 火の色は愉しかった。 この最初の文章からぐいぐい引き込まれる。 もしかして今読み返そうと思ったのは、情報にたいしての不信感があるからかもしれない。 テレビの部屋で過ごす人と共通する部分があるような気がしてちょっと怖かったのと同時に、改めてブラッドベリの風刺力に脱帽。本当に、名作は色褪せない。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 04/10

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華氏451度の 評価:63 感想・レビュー:160
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