虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)
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虎よ、虎よ!の感想・レビュー(593)
漂流の原因の方ではなく通り過ぎただけの船に対してそこまで復讐の念に駆られるのか、と始めはぴんと来ないところもあったけれど、解説にもあるとおり普通のSF何冊分ものネタを惜しげもなく盛り込み、後半・終盤と高まるドライブ感、突き抜ける“ジョウント感”はすごかった 無力に宇宙を漂うばかりだった野蛮人が、人類の未来を語るようになるとは…
フォイルが復讐のためにあらゆる能力を身につけていき追い詰めていく様が凄まじかった。タダ復習というものを動力源に前に進んでいくフォイルが最終的にどうなったかというと、これがいまいちよくわからなかった。ともあれいろいろな設定がとてもおもしろいSFにしてくれていると思う。得にジョウントのあたりの設定がとてもおもしろかった。
復讐に燃える主人公ガリー!自分を教育し、ただ暴れる以外の手段を次々に得ていくバイタリティはすごいの一言。敵対者に捕まるたびに新しい手を引っさげて再登場する主人公ぶりときたら。楽しませてもらいました。物語の最後へと向かう疾駆は鳥肌もの。ですが、どういう決着がついたのか私にはわからず…うーん時間を置いてもう一度読んでみたいです
SFものであったが,難しい用語がなく,逆に作品内で設定の説明が丁寧であったので,凄く読みやすかった。冒険物としても大変面白かった。プレスタインや情報局に追われて主人公が逃亡する前半部は,展開がめまぐるしく息も付く間のなく読まされた。危機に陥るたびにどうなるのだろうかとハラハラされられた。また,その時に見せる主人公のストイックさがカッコ良い。後半部は復讐者として追う立場になるが,作品の雰囲気が破滅へひたすら向かう退廃的でい行き詰った重苦しいかんじとなる。しかし,その溜めを乗りこえた後のラストの爽快感が良い。
ああこういうキャラいっぱい出されても名前憶えられねーんだよなぁ展開が目まぐるしくてハリウッド・ムービーみたいだなフフフンっという感じで読んでいたら最後のほうでやられた。これは再読したい。二回目のほうが面白く読めそう。
SF6冊分だかのアイデアを取り込んだせいか、「やりすぎwww」と言いたくなるほどのテンションの高さが脳裏に残ります。主人公のフォイルも口より先に手が出るタイプで、ずいぶんと乱暴なのですがこういう主人公は今ではあまり見かけないように思えますので、むしろ新鮮に感じました。テレポートが一般化している世界なので場面転換が激しく、読みづらい印象でしたが、単なる復讐劇に囚われない面白さがありました。
『巌窟王』の前田真宏監督オススメのSF小説。とても昔に書かれたとは思えないエンターテイメント!ところどころお、モンテ・クリスト伯じゃねと思うところもあり、親しみやすい。今でもこれを映像化するだけで「ハリウッド超大作映画」として世に出せると思う。
文が読み難かったり登場人物の正確が悉く難ありだったが、話は結構面白かった。50年前に書かれた小説というのにはビックリ。今見ると加速装置やジョウントなどSF界にかなり影響を与えている事が分る。
以前読んだ『ゴーレム100』があまりに前衛過ぎてよくわからなかったため、これを読むのにずっと二の足を踏んでいた。結果読んでいなかったことを後悔した。全編を覆う疾走感がたまらない。まさに読みながらジョウントしているよう。復讐譚からどんどん風呂敷が広げられていき、静謐な宗教画を思わせるラストへと至る、50年前に書かれたとはとても思えない。
パワフルかつスピーディ。とにかくテンションが高い。特に第2部に入ってからクライマックスへ向かう疾走感と言ったら、息切れしそうになるほど。でも、少々テンション高すぎ...というか、妙なハイテンションにちょっと置いてかれ気味になった。いや、おもしろかったんだけどね。しかも、ものすごく。『モンテ・クリスト伯』が読みたくなった。
まー、あたしにはとてつもなく読みにくかったですが、これ50年前以上の作品とは本当に思えない。未来を見通す力のすごさにとにかく圧倒されました。
とにかく華麗で分かりやすい文章に、メリハリの効いたドラマティックな筋書き、さすが小説家以外にもテレビ・ラジオの脚本家や編集者を歴任した作者ならではの叩き上げられた実力を感じる傑作エンターテインメント。正直主人公の人間性にはどうかと思う部分も多々あれど、それもピカレスク小説としてのこの作品のブレなさゆえ。全ては生存欲へと通じる野生の本性をフル稼働して、非情な世界へと挑む虎男の生き様は壮絶で爽快。それにしても、読みながら人知れず「加速装置!」と叫びたくなるのは、日本人なら仕方のないことですよね、きっと(笑)。
1956年に発表された作品だとはとても思えない。ここ数年に書かれた作品だと言われてもきっと納得してしまう。難破船で遭難している自分を無視して去っていった宇宙船を憎み、復讐を誓う男、フォイルの物語。「ジョウント」と呼ばれるテレポート能力を駆使し、目的を果たすために様々な場所へ飛んでいく、復讐鬼・フォイル。第二部はハイスピードで進み、息をもつかせぬ展開。平凡だった男が、恨みを晴らすためにどんどんパワーアップしていくのが面白い。負のパワーってすごいよね。上質のピカレスク・ロマンでした。
《★★★★☆》SF成分が濃縮されまくった傑作。これでもかっ!っていうくらいネタが詰め込まれていて読み終わったあとはしばし茫然…疲れました。しかし面白かったです。各キャラクタが濃くてそれぞれを題材に一編書けちゃう勢いでした。なんとも説明が難しいですがとりあえず読めって感じです。
朝起きた時「何だ今の夢は!すごいな!よしメモっておこう」などと思う事はたまにあるが、そのメモを10年分集めたのが本書。SFネタの元ネタ探しという楽しみ方も出来るけれど、純粋にガリー・フォイルの物語としてとてもとても面白い。ちなみに本書で登場する3人の女性の中では赤外線波長しか見えない超盲目のアルビノ、オリヴィア嬢が好きです(^_^;)
読友さんの推薦で手にした1956年に発表された25世紀の物語。人類は「ジョウント」と呼ばれるテレポートによる移動手段を手に入れますが、それが為に世界はカオスと化し、争いが絶えません。そんな時代に生きる主人公ガリー・フォイルは、粗野で人情味に乏しく、平気で仲間を見捨てるような人物。表紙イラストのインパクトそのままにその野獣のようなキャラクターになかなか馴染めませんでした(笑)。この作品からインスパイアされて生まれたSFやコミックも多いのではないかと思われるほどいろいろなSF的要素がてんこ盛りの作品でした。
復讐に身を焦がし自らの肉体を魔改造したフォイルの暴れっぷりが凄まじい。最初から最後まで息をつく暇が無いほど本当に色んな要素が詰め込まれていて、非常にカオス。それなのに読む人を置いてけぼりにはせず、むしろ無理矢理掻っ攫っていくような圧倒的パワーを感じました。
正直期待してなかったけどあっという間に引き込まれていた。フォイルの女への態度が悪い。「それはねーよ」と突っ込んでしまった。ジズの友人があっさり退場したのは残念だった。良いキャラになっていたと思う。石の森先生の加速装置などの元ネタらしい。
再読。瞬間移動「ジョウント」が可能になった未来世界を舞台に繰り広げられる、モンテ・クリスト伯リスペクトの復讐物語。昔読んだ時は展開についていけずいまいち楽しめなかった記憶があるのだが、今読むとちょっと変なテンションになってしまうくらい面白かった。短篇のネタにできそうなアイディアやガジェットを惜しげもなく次々に使い捨てて進むことで、稀有な疾走感を生みだしている傑作。
最後のフォントには驚いた。加速装置などの元ネタがこれだったとは…
復讐にとり憑かれた男が破壊と暴力の果てに見つけたものは?という読者の予想を見事に良い意味で裏切ってくれる作品。ネタをこれだけ詰め込んですべて伏線を回収してみせる手腕に拍手。
マドカ→紫色のクオリアから再々読。 音→視覚的、動作→音、襲い掛かる色彩、触覚→味覚、臭覚→触覚。読んだ人だけ分かるこの眩暈がするほどの驚愕の世界。さらにジョウントが伏線になり思考が●●を凌駕して時空を駆け巡るアイディアとスケールの大きさは50年以上前の作品とはとても思えない。作者はアメコミの原作も手がけてたそうで現代のラノベ、アニメ世代の作家にもおおいに影響を与えていると思う。
紫色のクオリアつながりで読了。設定だけ見ると陳腐なスペースオペラを想起させる気がします、そんなこともなく。アイディアとプロットの交差が嗅ぐわしい匂いのように混じりいる。とにかくパワフルなので、こう、ガーっと読める一品。
あるサイトで激プッシュしていたので気になって読んでみたのだ、恐れ入ります、まいりましたという感想。SFには様々なアイデアを放り込んでごった煮状態にするのが一番楽しいんだろうけど、もう濃厚すぎて一度では楽しめないわな、何回もなぞって頭の中で想像を膨らませてわくわくするもんなんだ!
コレはすごい。すごすぎて、しばらく本を読みたくなくなる。序盤は復讐劇から恋愛劇へ。終盤には、逃亡劇と追跡劇と哲学と文学実験のごった煮でバシバシと畳み掛ける展開、頭がクラクラした。衝撃。あと1950年代の小説だということも衝撃だ…。この頃から共感覚って言葉、あったんだな。今年のナンバーワン候補。話の筋には関係無いが、青ジョウントって言葉、なんかさみしいな。
78年時点での浅倉久志氏の解説では「十年に一度の傑作」と称されてたけど、半世紀or百年に一度の傑作でしょこれ。ウィリアム・ブレイクの詩の引用に始まり、最初から最後まで熱と勢いを失うことなく加速していく物語のなんと気持ちの良いことよ。日本のアニメにも多くの影響を与えてるSFガジェットやら、アメコミの原作やってた人だけあって、良い意味でマンガ的なキャラ造形やら、発表されてから55年経った今でも、エンターテイメントとしての強度が小揺るぎもしないってすげえよ。
巌窟王のオマージュかと思ってて、アニメ版の岩窟王と兄弟みたいなモノかと考えていたのだけど、ウイキペディア見てみたら、実はアニメ版岩窟王のお父さんだった真実。まあ、ウイキペディアだから、本当かどうか判らないけど、この話を聞いたとたん、昼ドラみたいだな感じて面白かった。ああ、本の感想を忘れてた。
ここまで勢い重視で突き進んでいくSF小説を初めて読んだ。主人公も作者も作品内で無茶苦茶やりまくっててもの凄いパワーがあり、読んでいて古さや硬さを感じさせない作品だと思う。
虎よ、虎よ!の
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感想・レビュー:188件














ナイス!































