園芸家12カ月 (中公文庫)
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園芸家12カ月の感想・レビュー(123)
園芸家の1年間を描いたチャペックのどことなくユーモラスな作品。読みながら笑ってしまう。面白すぎ!植物愛、そして何より重要なのは「土づくり」・・・文章が流れるようで音楽まで聴こえてくるような気分になった。イラストが可愛い。
世の中に「園芸」について扱った本は数あれど、「園芸家」について扱った本はそうそうないのではないでしょうか。園芸の虜になった人々が1年をどうすごすのか(春は土を耕せる時を待ちわび、園芸カタログに魅了されて庭のキャパシティ以上の種や苗を購入して処理に困り、夏は雨が降らないかとやきもきして、水やりに悪戦苦闘、おちおち避暑にもいけなくて、秋は植物の枯れたゾーンに何を植えるかを妄想し、良い土を求めて彷徨う)、園芸家あるあるがこれでもかとかかれていて、その面白いことといったらもう…。なんとも幸せな読書体験でした。
カレル・チャペックがこんなにも軽妙洒脱なエッセイ、それも園芸に関するものを書いていたとは知りませんでした。読んでいると庭へ飛び出したくなり、実際何度となく、植え替えや剪定、枯れ葉掃除を始めてしまったことも…。中でも、秋の記述が好きです。特に9月の「土」、11月の文章には、生きる歓びがきらめいていて、胸がじんとする。画家である兄が描いたという挿絵がなんともいえず可愛い!
なんちゃってベランダーながらガーデナー気分を味わいました。小さなベランダだけでも大変なのに庭なんてあった日には右往左往ですな。数年前に500円で買ったボケの鉢が、今年は一杯花芽を付けていてそれだけで嬉しいです。もし庭があったらお前を一番良い場所に植えてやるぞ>ボケ
作者の目の付け所、新鮮でユーモア溢れる物事の捕らえ方はもちろん、訳文が素晴らしい。庭木のことは「みどり」とひらき、「蕾」はルビをつけてでも漢字のひと文字に凝縮させる、感覚の瑞々しさ、表現の豊かさに嬉しくなる。
なんという、みずみずしい文体だろう。チェコ最大の作家は家の雑事を人生最大の喜びに変える。春には春の冬には冬のなすことと、喜びがあり、それは人生も同じかもしれない。そう、人生の四季にも夏には夏の、冬には冬のなすべきことがあるのだろう。
ある年の誕生日の夜に読んだ本。その何日か前、身近な人の身の上に大変な事がありまして、無力さを噛みしめながらなぜか手をのばした積み本がこれ。動揺していたのだろう。11月の植物の記述に泣きそうになった。そして再読してやっぱり泣きそうになった。土のした奥深くでじっと耐えるように春を待つ。種だからなあ、待つしかないのかなあ。なんて。
園芸家の「あるある本」であり、「ねーよ本」でもある。後者は、著者の誇張でありユーモアである。前者は、園芸家の行動パターンを面白おかしく書いたものの集積だ。表現など、参考にすることは多い。
ただのユーモアあふれる園芸書ではない。表現が詩的で、植物の生命の神秘にふれる喜び、愛に満ちている!
私は園芸と言っても花を咲かせることにあまり興味がないし、メキシコには春・夏・盛夏・夏くらいにしか季節が巡らないので、どのくらい共感できるかわからないと思ったけど、それなりに面白かったです。チャペックというと『山椒魚戦争』のイメージでこの本を注文したけど、実際には『長い長いお医者さんの話』に近い雰囲気。そう言えば挿絵も『お医者さん』だか『郵便屋さん』だかはこのお兄さんのじゃなかったっけか。サボテンについては8月の章に書かれている。「ありとあらゆる植物のうちでいちばん男性的な植物」。そうなのかなあ。
チェコの作家カレル・チャペックは実にユーモラスに園芸マニアの生態を描いてくれた。お国は違っていても時代が違っていても(1929年)園芸マニアの気持ちは同じ。実兄のヨゼフ・チャペックが描いた挿絵が、またかわいい! カバー写真はカレル・チャペック記念館@チェコ 晩年を過ごした家。
大学で文庫15%ときき、母からお願いされて買った本。母の姿を思い出すことが多かったが、読者にも園芸への愛がないと途中で眠くなる本。私にはまだ早かったようです。
横から本をのぞいた男性が「絵がかわいい」と。挿絵は、著者のお兄さんですね。お二人ともがあわさって、この本のユーモラスさがあがっているのかしら。植物に少ししか興味のない私は、数多くでてくる植物名は読み飛ばし。キャラクターたち(人も植物も)を想像しながら、読みました。
ひとつの事柄や分野について、その魅力をいろいろな切り口で伝える。それは広告づくりにおいて必要不可欠な技術だが、これがなかなか難しい。本書は、園芸に魅せられた人々の偏愛に満ちた日々をユーモアたっぷりに伝えたエッセイ集。チェコの文豪 カレル・チャペックによるほどよく洒落のきいた語り口には、園芸になど興味のない者にさえ「やってみたい」と思わせる妙な説得力がある。ちなみにかつてサントリー角瓶の広告で話題となった仲畑貴志の名コピー「角÷H2O」が、本書のある章をモチーフにして書かれたことはあまりにも有名。
ロボット(R.U.R)とは全く違う、園芸の楽しみを大いに語った本。園芸家という生きものについて、時に自虐のように笑い、時に楽しさを語り、そしてなにより花を愛する心を謳うエッセイ。園芸家だけでなく、人が持つ趣味への偏狂とも言えるこだわりは、いつの時代も変わらない事がわかる一冊。
園芸家という人種をユーモラスに時に皮肉ってこういう人々なのだと12ヶ月に渡って紹介する本。時々クスッと笑えるおかしさが散りばめられていて面白かったです。園芸って奥が深くてやってもやっても突き詰めてもまだまだやりたりない事があるというのがとてもよく伝わってきます。園芸家が庭のキャパを考えずどんどん欲しい花の苗を注文してしまうあたりなど、園芸家と読書家って似ている部分があるのかもなぁとも思ったり。ユーモラスで味のある挿絵もGOOD!ただ園芸に全く興味のない人が読むのはちょっと辛い本かもしれません。
園芸オタクの日常を面白おかしく笑ってやろうかと読んだ本なのですが、予想外の読後感。植物たちは11月の寒いときにも土の中にいっぱい根を張り巡らせ、そしてきれいな花を咲かせる。そして、園芸家は未来の花を思い描きながら、土を良くしてお世話をし、未来を楽しみに生きている。なんだかすごく頑張ろうと思えたし元気ももらえました。良い土が良い植物を育てるように、人間もベースが大切なのかなあとも思いました。くすくすと面白くユーモアにあふれたすてきな本です。
著者の名前だけは耳にしたことがあったのですが、多才な方なんですね。劇作家であり小説家、エッセイ、旅行記、童話の方面で幅広い活動をされていたそうですが、本書は園芸に関する内容。園芸家が1年間にすべきことが各月ごとにユーモアを交えつつ語られています。園芸というとまず花に目がいってしまいがちですが、肝心なのは土作り。土について熱く語られている文章を読むとチャペックさんが園芸を深く愛しているのが伝わってきました。
園芸家の真剣さとこだわりの強さが少し滑稽、でも読後は哲学的な余韻が心に残ります。<われわれ園芸家は未来に生きているのだ。>
園芸家は忙しい!気候の心配、気温の心配、機嫌の心配、果てはレアな品種探しまで、自ら忙しさと悩みを増やしながら、嬉々として世話をしている様子がとてもユーモラス。偏執狂すぎる園芸熱が熱くなればなるほど面白いのに、そこに身に覚えがあったりすると気恥ずかしいような気分にも・・。名の挙がる植物の多さもさながら、その生態に、園芸マニアなら笑いと共感の渦に巻き込まれるはず。
園芸家には程遠いしがないベランダーの自分でも「あ~わかります!」と共感できるところがいっぱいあった。庭への愛が溢れている。
一冊のノートに書きながら4ヵ月かけて読みました。ユーモアのセンスと愛情あふれる文章が好きです。
愛と生に満ち溢れていて、楽しくて笑える名著。いとうせいこうが「ボタニカルライフ」でこの作品を読んで泣いた。というのがよく分かった。これ読んで楽しかった人は、ボタニカルライフも読んでみて欲しい。しかし1929年頃書かれたとは!100年近くたっても園芸オタクの生態は変わらないのねー
園芸家のこだわりを情感たっぷりに描いている。広がり続ける園芸家の妄想がとてつもない。お兄さんヨゼフ・チャペックの挿絵がとにかくかわいい。
12か月を通じての園芸家の生活が自嘲と皮肉を交えて、ユーモアたっぷりに表現されてます。自然の植物の伸びやかな成長や、愛らしさを語る文章がリリカルかつ本当に、巧い。なので、コミカルに語る部分も面白いのだけど、ところどころに静かに挿入されるシリアスな語りが、深いところまで響いてくるようです。あと作家の実兄が描かれたというイラストもすごく可愛いです。
園芸家12カ月の
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感想・レビュー:43件














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