動機、そして沈黙
動機、そして沈黙を追加
動機、そして沈黙の感想・レビュー(145)
内容はちょっと不気味なミステリー短編集。不穏な空気が流れています。百田尚樹さんの「幸福な生活」や今邑彩さんの作品に近い印象を受けました。きちんとミステリーしている作品が殆どですので、ほんわかしてない系のミステリーが好きな方はどーぞです。
初めて挑戦した作家さん。2012年記念すべき一冊目、完読本。面白かった。特に最後の表題作は、たまらなくぞっとした。そういうオチかと。引き込まれる謎の殺人がたくさんあって、オチもよかった。「九のつく歳」と「迷い込んだ死神」がよかった。西澤作品は、もう一冊借りてきたので、次も楽しみ。
これはいい短編集。西澤保彦の真骨頂が如何なく発揮された短編揃い。ほぼ全編を彩るこの無駄に濃縮されたエロさは流石である。特に「未開封」なんて頭から終わりまで読みきっても、タイツフェチの女刑事とマゾな元ミスコン女王が百合ってるイメージしか思い浮かばない。なんなんだこれは。全編あり得ないと思わされるが、「人間だからこそ」の複雑な心理を動機に据えた、かなり興味深い短編ばかり。西澤保彦の入り口としては勧めにくいが、ファンにはたまらない一冊かと思う。
6作中2作が百合です。びっくり。しかも濃厚…。全篇通してなんとなく漂う不気味な空気にすっかり引き込まれて一気に読んだ。面白かった。表題作のほか、ぼくが彼女にしたこと、迷い込んだ死神が特に面白かった!
そこはかとなく漂う不条理さといい、西澤さんっぽい短編集。
結末が読めた作品もあるけど、やっぱり面白い。
『ぼくが彼女にしたこと』『迷い込んだ死神』が好きです。
本のタイトルが、書き下ろし作品のタイトルであるのと同時に、本に収録されている各短編のテーマにもなっているんですね。どの作品も、犯行の動機とそれに絡んでの沈黙に至った過程が描かれていて、作者の引き出しの多さには感心。ただ、西澤さんの同性愛物は正直勘弁願いたい(笑)。本のタイトルと同じ書き下ろし作品が、一番読んでてパズラーっぽくて良かった。
西澤さんって、名字が珍しい人物をよく登場させるよな~。何かこだわりがあるのかな? 面白かったのは、「ぼくが彼女にしたこと」「迷い込んだ死神」「9のつく歳」「動機、そして沈黙」どれも意外な結末だったのが〇。ただ、「未開封」は一体何だったんだ・・・って感じ。これを初めての西澤作品として読んだ人は、かなりの不幸だと思う。で、西澤さんは、レインコートにも執着しているのかな?(^_^;)
個人的に良かったのは「ぼくが彼女にしたこと」と「動機、そして沈黙」かな。「ぼくが~」はラストの小気味良さが好き。「動機、~」は何となく予想出来るような展開の物語なのだけれど、最後の最後が何とも言えず怖い!
短編集。西澤保彦=ロジック、という認識なので読んでて「あれ?誰が書いてるんだっけ?」と思う感じ。でも西澤臭はアチコチから漂う。それぞれの作品が何か違う事をやってみよう的な感じで面白い。
「僕が彼女にしたこと」は中学生という主人公がブラックで面白かったです。表題作は謎解きがどう終わるのかと思ったら、すごく意表をつかれたラストでこれも怖かったです。
タイトルが良い。『迷い込んだ死神』はA→B→C→Bの流れになる部分が面白かった。表題作は介護に関するものでもある。出てくる会話文が、少々年寄りくさい。若い女の人の会話に少し違和感がある。あと、西澤さんは「器械体操」と「レインコート」が好きなのだろうか。何作かにわたり出てくるキーワード。うわっすごい構成だなと思えるものではなかったが、まずまず面白かったような気もする。こういう推理を思いつくのがまず、素人には難しいと思う。作者のあとがきを読んで、表題作のような話がミッシングリンクなのかあ、と理解した(多分)。
ロジックよりも、フェティシズムとか異常心理とか曖昧な記憶とかの得意技が詰まった短編集。全体的に、謎解きというよりも一種のサイコホラーとしての興味のほうが強いかも。ロジックを期待しさえしなければ出来の良い嫌な話が並ぶ。(稲)
表題作、「動機、そして沈黙」のほぼ会話文から成り立つ推理論議でだんだん筆の乗ってくる感じが、これこそ西澤保彦の醍醐味!と感じられて引き込まれる。あとがきにもあるが、ノンシリーズの、特にロジック色が薄く怪奇的なものが詰まった短編集。しかしフェチとエロは欠かさないわけね、西澤さん。表題作で、日記を単語の羅列で毎日欠かさずつける、という主人公のスタイルがなかなか気に入った。これは後で見返すと楽しそう。
ちょっとブラックでマニアックな動機の短編集。個人的には一番初期に書かれたという「迷い込んだ死神」がツボでした。やはり西澤作品はこれくらいやってくれくては。「未開封」や「九のつく歳」も偏執的で好きだな。
動機に比重を置いたノンシリーズ短編集。お家芸の「女の子同士」も当り前のように出てきて西澤さんらしいなぁ、と。作品としては「迷い込んだ死神」がお気に入り。
タイトル通り、動機に重点をおいた作品。かなり黒かったですね~。よくできているなぁと思う作品もあるのですが、ちょっと…というお話もありました。
あとがきにもあるとおり、作者の非ロジック系短編を集めたもの。年代にばらつきがあり、初期の作品はいまいち自分の好みから外れる。後半は尻上りにうまさをましていくが、やはり本領はロジック系長編にあるのかな、と思わせる。
最近ちょっと低調かなあ、と思っていた西澤保彦ですが、これはなかなか面白かったです。書き下ろし作品が良かったので一安心。相変わらず老いを意識しまくっているのが気になりますが、今回は浮かずにちゃんと作品に還元できていたと思います。
発表年月日はそれぞれにばらばらのようだが、無駄にエロとレズ描写が出て来るところは相変わらず。ロジックに拘らなかったとのあとがきの言葉通り、丁寧なロジックで魅せるのではなく、幻惑的なぼやかし方で読者に結末をゆだねる形の作品が多かったように思う。正直ピンと来ないものもあったが、西澤氏らしい黒さは味わえた。
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