ミーナの行進
ミーナの行進を追加
ミーナの行進の感想・レビュー(669)
猫を抱いて像と泳ぐ と似た雰囲気。小川ワールドです。いろいろなイベントが起きるにもかかわらず、淡々と進んでいく物語。淡々としすぎて重大さに気づかない物語というべきか。万物流転というか、みんなが揃っている状態は永遠に続かないんだなぁ、と当たり前のことを再認識。
日々の喜び・不幸せ。繰り返しやってくるそれらは、時が経ってから、やっと自分の中での価値を教えてくれる。今だから感じられる過去の事って、絶対にあると思う。 ローザおばあさんの老いが鮮明。震える手だとか、喋らない日本語。小川さんの描写は、胸に迫るものがたくさん詰まってる。
新聞連載時から気になってたのをやっと読むことが出来ました。朋子もミーナも大人だなあ。もちろんしっかりこどもらしさもあってほのぼのする。伯母さんにもうすこしスポットを当ててみたいと個人的に思った。一番大事な時期がキラキラ輝いてたミーナと朋子がうらやましい。「とっくりさん」と「水曜日」
朋子とミーナの日々を描いた作品。一つ一つのエピソードは短いがどれも愛おしいものだった。読んでいる途中にバレーの松平さんが亡くなったニュースを聞き、はっとさせられた。
今日この本を読み終わった直後、男子バレーボールの日本代表元監督の松平氏の訃報を聞き、偶然とはいえ作品の世界と現実がつながった気がした。ミーナだったら、彼にどんな言葉を送るだろうか。きっと慈しみに満ちた言葉で深く偉人の死を悼むのだろう。松平氏の素晴らしい功績に敬意を表すると同時に、心からご冥福をお祈りします。最後にとても心に残った作中の言葉をひとつ。「何の本を読んだのかは、どう生きたかの証明でもあるんや」。
丁度私も喘息です。鼻水、咳と仲良くしつつ読み進めました。小川洋子ワールドです♪砂糖菓子の宝石箱とでも言いますか。ミーナが大人になれてよかった。
ミーナはその後も強く行進していったのだなと、ほっとした。朋子はどんな人生を歩んだのだろう。共に過ごした日々は時が過ぎるごとに色濃くなり、記憶の支柱となる、という言葉が強く残った。この1年間の日々が、その後の朋子を作っていったのだと感じた。失ったものを見送ってはいくけれど、守られていると思わせるほどの記憶を持てるということはかけがえがない。 挿絵もまた素敵で、ふわふわとした不思議な感じが、世界観を想像させてくれた。マッチ箱のお話が絵本になったらいいのにな。
小川洋子の物語はどれも死者に対して思慮深く、優しくあるのだなと思った。特に誤植を「迷子になった言葉たち」「本来あるべき場所に帰るように祈る」と表現するところとか本当に大好きです。
中一の私(朋子)とカバのポチ子に乗って小学校に行進しながら通学するミーナの物語。ミュンヘンでの金メダルを目指す男子バレーボールを応援したり 夜中に流れ星を見に行ったり 水曜の青年からのマッチ箱、そしてそれに書いた物語など。一つ一つの出来事が微笑ましく、 まだ子供とは云え二人が持つ純粋さと聡明さによりファンタジックな流れをも醸し出しているようだ 確かに人間の本質だけに焦点をあてているように思える。須磨海岸から見える光る海の如く いつまでも記憶の中に輝き続けていそうな一冊だと思う。
従妹と姉妹のように過ごした1年。洋館とそこに住む家族とコビトカバのポチ子。夢のような家や料理がある毎日と悲しみを抱えたおばあちゃまやおばさんがとても美しく見えた。喘息もちのミーナが書いた猫田選手への手紙が素敵だった。朋子のこどもだけれどたまに見せる大人の視点は自分がこどもだった頃を思い出す。これは言わない方がいい、聞かない方がいい。無邪気を装うのも大変だ。朋子の冒険が家族を修復に向かわせるきっかけになったのか?おじさんは本当は誰かに責めてほしかったのかもしれない。図書館のとっくりさんに会ってみたい。
よい本なんだろうけど、ハマれなかった。おっさんには向かないかもしれない。朋子がミーナの感想の受け売りを、さも自分が考えたかのように、図書館の青年に話して褒められたり、図書館や配達員のお兄さんのことを隠したり、小さな嘘を平気でつけるんだと思った。カバにのって行進する少女の姿がちょっと想像できない
本の中の出来事なのに、大切な記憶が増えた様な、そんな感覚。朋子とミーナ、ローザおばあさんと米田さん(イルマお姉さん)、二匹のタツノオトシゴの話、双美人のラベル、朋子の「朋」の字・・・等を重ね合わせて読んだりしました。
ミーナと朋子の友情物語って感じでした。優しい気持ちになれる一冊でした。
親戚の家に預けられた主人公朋子と、その家の子である従姉妹のミーナ。子供の純粋が作り出すファンタジーさと、大人の世界を垣間見てしまう現実が複雑に交錯する。ひっそりと影が潜むもシリアスな展開にはならず、終始ほのぼの暖かい。ぽち子が物語にアクセントを加えてとても面白かった。私が小川作品を好きな理由の一つとして、登場人物が自己主張し過ぎないところが挙げられる。内面では深く考えているのに発言はせず慎ましいのだ。そこに読者が考える余地ができ、深く想像し陶酔する事が出来るんじゃないかな。中毒症状の原因はそこかも。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 10/31
ミーナと朋子の姉妹のような親友のような、相手を思いやりあう関係。子供らしい部分と大人びた部分が混ざりあう時期の一年間を一緒に過ごした二人のお話しでした。バレーボールに熱中するあたりは微笑ましかった。
輝くような、少女の頃。愛すべき人達とお屋敷とたくさんの物語たち。いつまでもこのままではいられない。みんなみんな、旅立ってしまう。だけどその事は、切なくもあり同時に頼もしくもある。良いときも悪いときも、行進は続いていくのだ。力強く、一歩ずつ。
★★★★/5 喪われたものを、そっと丁寧に包み込む話し。舞台は芦屋。カバの居る邸宅に住む、喘息持ちのミーナ。そこに語り手である朋子が一年間住むことになる。ミーナはマッチ箱の蒐集が趣味で、それらの絵柄から物語を想像し、その物語と共にマッチ箱をしまう。 読み終えたくない本、というのに年に何冊か(一生に何冊かも)出逢う。話しが気になるのではなく、物語の世界にずっと居続けたいと思わせる本が。1972年、芦屋、カバのポチ子、フレッシー。今は無いその世界に、誘われる。 夜明けに読了。十月の朝は五時半くらいから明るくな
誰もが持っているかけがえのない記憶。五感の全てに刻まれたそれはふとした瞬間に驚くほど鮮やかに蘇る。朋子にとってそれは従姉妹と共に芦屋の家で過ごした一年間だった。立派な家とそこに住まう少し歪な家族。そして何よりもコビトカバのポチ子。精緻であたたかくて大切にしたくなる小説でした。装丁や挿し絵、マッチ箱に記された小さな小さな物語、どれも素敵。
読売新聞の連載だったけど、続けて読むと連載の時と違う感じがするから不思議。 素敵な叔父さんの日常についてすごく気になってしまったw 作品で描かれていた時間以外のミーナの行進について思いをはせてしまいました。 また、舞台になった芦屋は作者にもなじみ深い土地だと思うけど、なにか思うところがあるのではなかろうか、などと思いつつ。
芦屋で過ごしたこの一年間は、朋子にとって凄く大切な、宝物になった。フレッシーと乳ボーロの味、ミーナがマッチの箱に描く物語、海にも行ったし、バレーボールにも心を奪われた。そしてその屋敷に住む優しい人たち。病弱なミーナはカバのポチ子に乗って学校に行く位しかしなかった。でも色んなきっかけがあり、遠くまで行進できるようになる。ミーナが死ぬんじゃないかとひやひやしていたけどそんなことなくて良かったあ^^何回も会わなくても、一年で培った絆は消えやしないよ。本当に温かい話でした。フレッシー、是非飲んでみたいです。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 10/01
いろんなエピソードがこの作者の手にかかるとリアリティを持って静かに存在する。懐かしいような、あたたかいような子供時代の記憶。
ミーナのマッチ箱の物語は絵本のようでとても素敵だ。コビトカバのポチ子を始めエピソードひとつひとつが宝石箱のように輝いている。読み終えて良薬を得たような穏やかな気持になった。
数年前から「読みたい本リスト」にありながら、他の本を優先してなかなか読む機会がありませんでしたが、やっと読むことができました。 主人公の女の子が、従姉妹のミーナの洋館で暮らした一年間を綴った物語。数々のエピソードどれもが瑞々しく、女の子の気持ちが伝わってくる。 すてきな思いでにつまった一年間が彼女たちの未来を確かに変えたのだと思わせるラストが読後感をすばらしいものにしている。久しぶりにこういったノスタルジーを感じる作品に出会えた気がする。挿絵もこの物語の雰囲気にぴったりでとてもよかった。
朋子が淡々と語る少女時代の一年間。ドラマティックな出来事、庶民離れした一家。外部との関わりをごくわずかに限って描に、芦屋の一家と過ごした短い時間を濃密で、温かく色褪せないものにしている。読み終えて、誰しも多かれ少なかれ自分だけの特別な思い出を持っていることを思い出せる。挿画がストーリーの魅力を引き立てていて、単行本のよさを味わえた。
いい本だった! マッチ箱をはじめとする、美しいカラー挿画も大変よかったし、わざと登場人物たちの感情を抑制して描いて、朋子の視点で芦屋の家の1年を見られたのがいい感じだった。「行進」の風景だけがどう想像してもうまく画像が浮かばないが...。わたしも知っている1972年という年を、きっちり切り取って再現出来ているところが読書の楽しみを増進した。ミュンヘン・オリンピックでのテロとローザおばあさんの涙、このシーンはわたしも涙が出た。ジャコビニ彗星、コックリさんの「すいようび」、フレッシー動物園とサブロー(続く)
子供心のぴくん、と動く感情の揺れが好ましく、切なく感じられました。もう少しヤマ場があれば良かった感じはした。確かに挿絵は素敵です。
話も挿絵の雰囲気も、どこかおとぎ話みたいであたたかい感じがして素敵でした。幼い日のきらきらした思い出や形は無くなってもいつまでも残っている大切な物の輝きを、ふと思い出させてくれる一冊。
読んだ後、幸せな気持ちになる。しばらくこの本の世界観に浸っていたいと思った。挿絵も素敵。絶妙。家族構成とか、かばとか、色々不思議なとこはあるけど全部ひっくるめて好き。主人公がミーナと過ごした日々は短いけれど、すごくきらきらしている。一人の少女の見る夢の中のような世界。私もミーナとお話してみたいな。あとミーナのマッチ箱のお話、素敵。これだけで童話として一冊の本を出してほしいくらい。
最初から、「今は無くなってしまった大切なもの」として語られるので、この暖かい優しい人達に何か不幸な出来事があるのかとヒヤヒヤしていたのですが、本当に良いラストで心からほっとした。儚い病弱な美少女ミーナの作る物語がどれも素敵。ポチ子から下りて一人であんなに遠くまで歩けるようになり、朋子もきっとたくさんの本を読む人になったのだろうな。童話のような暖かい物語。彼女達の人生において重要な核となる時期の物語でもある。胸に暖かいオレンジ色の光が灯るようなお話でした。
懐かしい時代に育まれたふたりの少女と、家族の物語。驚くような事件が起きるわけではなく、日常を描いているけど、ちょっとへんてこりんで、ちょっとファンタジックで、キラキラしていて、暖かい。マーシャ・クラッカワ先生の名前、カバのマッチにAuf Wiedersehen! と書いている挿画、ちょっとしたことが懐かしかったり、哀しかったり。「全員揃っている。大丈夫。誰も欠けていない」、この言葉がいい。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 07/07
マッチ箱とフレッシーとカバに乗った少女。ありそうでなさそうな不思議な色合い。平凡そうで特別な生活。とっつきにくそうで親しみやすい人々。少し時間がたったらもう一回読もう。
たまにはこういった暖まる話もいいですね。フレッシーも飲みたいし、ポチ子にも乗ってみたい。
表紙に惹かれて。マッチの火のように暖かくて、静かにゆらゆらと揺れて、火は消えても残像は残る、マッチ箱は残る。どこか寂しくて、でも泣きそうになるくらいの愛情を感じられて、キラキラした夢の中にいるみたいだった。挿絵も本当に素敵で、ぐんと風景が広がって見えた。とても綺麗だった。なんだか不思議な読後感。愛しくて懐かしくてなんとなく切なくて胸がきゅっとする。好きです。読めてよかった。
ミーナの行進の
%
感想・レビュー:218件
















































