夜の公園
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夜の公園の感想・レビュー(246)
今まで読んだ川上弘美さんの作品の中では、一番ライトな感じで読みやすい。しかしながら、彼女の描く女性たちに一貫しているのは、「なぜ私はここにいるんだろう」という思いにとらわれる女性達を描いていて、とてもはかなく、しかしながら同時に、しぶとく感じられる。そして、男たちはそんな彼女達を見守り続けるしかない。「センセイの鞄」とは全く逆と言っていい男女の話ですけど、その両方を描ける川上さんの女性像は、僕は大好きです。
その人のことを考えると切なくて哀しくて苦しくなって、好きとも言えず、「私のこと愛してる?」とも聞けず、ただただ相手の目をまっすぐに見つめるだけの、そんな恋を今すぐにしたい、と猛烈に思ってしまった。でも、私はリリにもなれず、さりとて春名にもなれず、たぶん暁タイプだな(笑) 何年か後にでも、公園を歩く二人の横をマウンテンバイクが通り過ぎて、そこから三人の生活が始まってくれたらいいな。
さきに、ひとの感想をよんでからよみはじめたのだけど、ほんとにそう。まったくのどろどろなのに、なんでこうもおだやかなんだろう。途中、江國さんの本のようで、川上さんが書いたってことをわすれそうでした。日本語が綺麗。ほろほろと秋が去る。
夜の公園で出逢った青年と不倫に陥る専業主婦リリのお話。と書くとドロドロしていそうだけど、不思議とゆるりとした空気が流れている。結局リリは春名が一番好きだったんじゃないかな…と百合的思考で読んでいた。
初めて川上さんの小説を読みました。時間がゆーっくり流れるような感じがとても好きです。4人の関係がぐるぐるめぐるお話です。他にも川上さんの本を読んでみようと思います。
この本や風花のような川上弘美の小説が大好き。川上さんの描く夫婦生活って、すごく不安定で今にも崩れ落ちちゃいそう、はらはらしてどんどん先へ読み進めてしまう。大好きだけど、時々羨ましくて嫉ましくて、だから大嫌いという春奈がリリへ抱いていた感情って女の子同士ならありがちなのかな。だからなのか、結婚して専業主婦になっているリリよりも、35歳独身でばりばり働いてる春奈の方を女らしいと感じてしまった。
夜の公園から4人が1本の線でつながって、それぞれの視点から描かれる。読んでる間、頭の中につながってるけど交わらない四角形がグラグラしながらまわってた。リリの透明感あって儚い感じが、そのまま小説の骨格になってたと思う。ラストでリリに芽生えた力強さが、これからどうなっていくのか気になった。
ドロドロとした男女関係なはずなのにすごく坦々と物語が進んでいくのは川上さんの文章力のせいなのでしょうか?読み終わって感じた事はリリも春名もみんな自分の事が一番好きなのね。と言う事でした。
身近な人がそれぞれかかわりすぎているなぁ。結局りりと春名はお互いをどう思ってるんだろう。好きだけど嫌いって、自分だったら嫌だなぁ。しかしつくづく人の気持ちって移り変わるものだなぁと。けど移り変わるから救われる。ずっと変わらないままだったらきついだろうな。
浮気。不倫。題材は胸糞悪いけれど、川上さんならではの温度だからこそ読めた話。こういう話を江國とか林とか唯川とか、女作家であることだけを武器にしているような人が書くとしたたかすぎて気持ち悪かったろうな。届かない方の描写ばかりが切迫感と切なさで美しいです。「好きな人に好きという気持ちをありのままに見せることが美徳だったのは、一体何歳ごろまでだったのだろう」とか。作中に出てきた「誰のために泣いてるの」って言葉、リアルに使ったことあるな。あの時の虚しさがフラッシュバックしました。
三種類「おかえり」を使い分けていたリリ。夫、幸夫は一種類の「ただいま」だけ。そんなところから、溝が生じていく二人。男と女のちょっとした機微を、独特な副詞を交えて、細かく的確人描く川上さん。うまい。
ほんとうにこの人は静かな感情をかきとるのが上手。リリにも春名にも共感できるのだけれど、しおりはもっと狡い。ふたりの潔さと魅力に嫉妬さえ覚えるくらい。だからきっとしおりは暁くんにも悟くんにも出会えない
ひとと人の距離感ってこうゆうものなのかもしれない・・埋めきれない隙間に胸がズキンとする。だけど、どうしようもなく私たちは関わっている。
話の中に出てくる人それぞれが主人公のように、1つの話が語り手を変え展開していきます。恋愛小説でありながら、全然ハッピーでなかったです。何も不満のないリリさんはある日突然夫の幸夫さんを好きではないことに気が付き、年下の暁と浮気。幸夫さんはリリさんの友達、春名さんと浮気。春名さんは、年下の悟や遠藤さんとも関係を持っていて、なんだか私にはよく分からない世界。浮気が分かっても普通に生活を続けたり、リリさんと春名さんの友情は続いていたり、最後まで???という感想で終わりました。
こんなにも残酷でこんなにも不確かな、人の心のありようを、全く重苦しくなく涼やかに表現できるカワカミさんの筆力に感服。リリみたいな女の人になりたい。
すごく透明感のある文章で、もっと描写が濃かったら挫折してたわ。ジグソーパズルのように、登場人物が組み合わさる。けれど、うまく組み合わない。そのわずかな齟齬を、そっと掬い上げて小説に仕立てている感じ? これはテレビドラマとか舞台ではなく、小説じゃないと生きない物語かもしれないね。人物の小さなクセをつかまえて、それを効果的に見せるのがすごく上手いなあ。
流行の「草食系男子」かもね 一昔前のゴールデンドラマみたいな四角五画関係を描いただけ(?)なのに読まされちゃったなぁ 所詮男性の「理屈・感覚」なんか女性の「感性・知覚」に及ばない ということか。。。
★★★★☆ 「どうして私はここにいるんだろう」。本当に、どうして。そんな疑問を抱かない人はいないだろう。その疑問を日常が覆う。きっと、こんな風にふわふわと浮いたまま、けれども必ずどこかに居場所を見つけて人は歩く。夜の公園を歩くみたいに。
章のタイトルが美しい。水のような掴みどころのない美しさのある作品。でも、なんだかうんざりしてしまう。皆表面張力でくってつき合って、ひとつの水槽に満たされた水の、きらめき具合を眺めているみたいだ。登場人物の輪から少し外れたところにいる不登校の女子高生の言葉だけが、ひかえめに、けれど力強く色を持っていたような気がする。
小説の世界特有の「上がる」感じが全くないのが特徴の作家。どこにでもありそうでちょっと下がった感じが静かで重い。濁点とかかなり独特で沼のよう。場所になつく猫のような小説。
夜の公園の
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感想・レビュー:55件














ナイス!

































