箱の夫

箱の夫
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箱の夫の感想・レビュー(21)

じわじわ滲みてくる怖さ。

筒井康隆みたい、とおっしゃっているかたがいたが、自分もそう思った。椎名誠風でもある。ごく普通の生活を送っているようで、気づかないうちに不条理な現象が忍び込んでくる。

08/27:ましろ
陰気な筒井康隆みたいな

http://booklog.jp/users/beta-carotene/archives/4120028666

02/13:ぼんのー
01/05:yo32ted
01/02:せなか
10/29:zopi
08/18:oyu
読み終えたとたん、疲労感に襲われた。この作品には、なぜ、どうして、どうなっているの、と思考を巡らせてはいけないと思った。しかしありのまま受けとめようとすると、ゆがんでいく世界にのまれて、自分の立ち位置や目の前で起きている現象にとまどいを覚えてしまう。ちょっぴりぞっとする不条理な話が好きな人におすすめ。

短編集。表題作は夫と姑の間で立ち働く妻の視点で、どこにでもあるごく普通の家庭の話かと思い読み進めていくと、なにか夫の様子がおかしい。最初に感じた違和感が広がって、次第に不条理が日常を支配していく。他も同様で、惰性で続いている日常が徐々に変質し、しまいには自分や世界すらも曖昧になって現実のカテゴリーからはみ出すといった話が大半を占める。この移行がきわめて自然に進む。また語彙も描写も読者の生活感覚に直結しているものだけに、異変がストレートに認識に訴えかけてくる。一刻も油断できない非常に怖い本である。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(2) - 07/26
misui
「十年やそこらで女房面するな。安斉先生の悪口をいうな。あの医者はわしのじいさんの代からなんだ、お前なんかにはわからん。また入院でもすれば看病をしなくていいと思っているんだろう。その留守に勝手なことをする気だくらいわかっているんだ。お前は黙っていわれたことだけしていればいいんだ。余分なことするな。どうしてテレビ消したんだ。」ありきたりな老人の愚痴が、最後の一文で生活にがちりと接続される。こういう凄まじく巧みな仕掛けが無数にある。ただ最後のほうは工芸品を見ているような気分になった。
ナイス!ナイス! - 07/26 22:42

misui
読者を誘いこむ冒頭の一文にも注目したい。「朝食の時、夫が『今年は枇杷はまだか」と言った。」「はじめは『奉仕』だと思ったので玄関の戸をあけなかった。」「まだ寝ない。」「しっかりつかまえてうまいとこ飼い馴らしてやろうと思った。」など。
ナイス!ナイス! - 07/26 22:43


ごく普通の日常から足をふっと踏み外したときに、世界はじんわりと様相を変える。どの短篇もそんな雰囲気に満ちているけれど、怖い。無条件に信頼していた世界がいつしか見知らぬものへと変わるのが怖い。「天」「水曜日」が特におすすめ

私にはとても怖かった。自分や世界の不確かになる感覚。女性というのも怖さの一因な気がする。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 03/19

タイトルにもなっている「箱の夫」がシュール。夫をなんとかかわいいと思おうと努力したのですが(笑)、やっぱり無理。ただ小さいだけじゃないんですよ。ものすごく好意的に表現するとするなら、キモカワイイ?絶版で手に入らないようですね。再版されると良いのですが。図書館で是非。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 06/08

ねじれていく日常の先にある異界を描いた八篇。『夢十夜』や『冥途』に通じる不条理。この人の著作に関しては、強く再版を希望します。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 12/28

★★★★(強くお薦めします)

--/--:klo
この作家さんは、ファンタジーやライトノベルをよく読む人にもすすめたい。タイトルになっている作品がすごく好き。

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箱の夫の 評価:100 感想・レビュー:12
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