愛その他の悪霊について (新潮・現代世界の文学)
愛その他の悪霊についてを読んだ人はこんな本も読んでいます
愛その他の悪霊についてを追加
愛その他の悪霊についての感想・レビュー(31)
救いがたい頽廃がはびこり、教会による抑圧が横溢する18世紀のコロンビアを舞台に、黒人奴隷の楽園に君臨し、アフリカの呪術の加護を受けた悪魔憑きの美少女と書痴の修道士が繰り広げる、土俗パワー全開の恋愛劇。読んでいるうちにうずうずして来て、これぞラテンアメリカ! と叫び出したくなった。『百年の孤独』で一時代を築き上げたマルケスの原点回帰であると同時に、その心憎いタイトルがあらわすとおり、愛という名の悪霊の、そのどうしようもなさについての洞察が随所に散りばめられている。ミニマムでありながら破滅的な傑作。
11/21:a.k
湿度も温度も高く濃く匂いと臭いと音に満ちて、何もかもが生々しくリアルで過剰なのに、どうしようにもない欠乏とそれ故に重ねる虚偽とで死に至る人々の物語として読んだ。欠乏と欠落と虚偽そのものが生み出した娘と、その「悪霊」。ただただタイトルが絶妙さに舌を巻く。昔読んでいる筈なんだけどまるで覚えてなかった。読んだっていうのが気のせいだったのか。
狂犬病の犬に咬まれた不遇の少女とエリート司祭の壮絶な愛の物語を中心に、ふたりを取り巻く一癖も二癖もある人物たちのエピソードが絡み合い複雑な味わい。そしていつもながらの濃密な語りで読み応えは抜群。読んだあとしばらくタイトルの含意について考えた。悪霊なんて、都合の悪いものを排除するための方便に過ぎない。これほどまでに人間性を抑圧し、愛を悪霊と言わしめる存在こそが悪霊なのではないか?まさに「愛その他の・・・」の「その他」なのではないか?明確な答えは出ないけど、このタイトルがかっこいいのは確かである。
10/31:don
10/26:W.Taka
04/01:アリオリ
03/14:未然
10/22:ELLIS
初マルケス。刻まれた文字をなぞって読み取るくらいの集中力が自分には必要だったけれど、中盤は随分コミカルに感じた。雪降る荒野の窓の風景が鮮烈に印象的。あの風景を二人に共有させたのは、愛か悪霊か聖霊か?
08/29:花きちがい
04/23:bookends
02/10:カタリナ
ガルシア=マルケス94年作品。非常に純粋なラブストーリーだけと思います。ただし、19世紀末のコロンビアの閉塞的状況や、その他人間の根源的な汚さというものが陰を落としてています。つまり、不衛生的な舞台装置を置くことで、シエルバ・マリアとカエターノの間の「愛」が浮き彫りになるということ。ラストは壮絶。
打ちのめされた。臭い汚い暑苦しい…夥しい数の血塗られた狂乱に息ができなくなる。愛は悪霊なのだろうか。たとえ反吐を吐かれたとしても、こんなにも純粋無垢で生に対して正直な悪霊ならば、愛してやまない。「私は生きていることが唯一根本的なことなのだと信じている」抑圧から生まれた激しく美しい愛の物語に心酔する。
10/19:ミユキータ
09/09:Bijou
07/01:papini
10/16:crysalis
07/21:塩
--/--:susu
--/--:パッチ
--/--:廃人
--/--:patito
--/--:ミミナリ
--/--:カタリナ
--/--:未然
愛その他の悪霊についての
%
感想・レビュー:10件














ナイス!







