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ナニカアルの感想・レビュー(422)
名前しか知らなかった林芙美子の人となりが身近に感じとれた。それにしても、すごく生々しい小説だった。文中の、会えなくなると互いの気持ちを数ではかろうとする、そして悪い方向へ・・・って本当にそうだなぁ。
時代に翻弄されながらも、恋愛、別れ、出産など、とにかくその生きざまが逞しい。実在した人物の感情を描写するのは難しい作業だと思うが、林芙美子という女性の存在が生き生きと伝わってきて、おもしろかった。
林芙美子は「放浪記」しか読んでいない。他の作品や、窪川稲子他、登場する当時の女性作家の作品も読みたくなった。どこまで史実に基づいているのかは不明だが、戦時中の軍部が文筆家をどう扱っていたかが生き生きと描写され興味深い。船上の行きずりの情事、当番兵と心通ったかと思われた刹那、恋人との別れと再会が桐野氏としては抑えた筆致で描かれ、そうした経緯の結果の林の一大決心が、明日の見えない戦時下での生への情熱を生々しく伝えている。女性の生き方を問う作品だ。
林芙美子の作品を何も読んでいません。「放浪記」と聞くと、森光子を連想してしまう。どこまでが事実なんだろう?貰い子をしたのは事実なのかな?桐野さんの創作力に脱帽。時代の空気はよく表れているんだろうな。知らないことばかりで、恥ずかしい。「放浪記」と「浮雲」を読んでみようと思いました。
林芙美子の南方従軍(ジャワ・南ボルネオ)の回想録。芙美子の秘められた恋に的を絞った書き方で、どこまでが真実なのかわからないが意外だった。それもだけど、当時の小説家、ジャーナリスト達が置かれていた厳しい状況にも改めて驚いた。軍が小説の力までも利用していたり、従軍までして取材していたとは。誰もかれもがスパイに思える異国の地、修羅の夜。野口はずっと不気味だと思っていたけど、最後の一言も…。それにしても、参考文献の数のすごさにもびっくりした。
やっと読めた。戦時下の緊張が伝わってきたけど、遺族や関係者から抗議とか来ないんだろうか。それにしても大胆。恐るべし林芙美子。昔の方が恋愛に対して大胆だったのかな。緑敏さんが気の毒。
感想を書くのを忘れていた(^_^;)。
女流作家のイメージ、自由で時代の先を行く。
林さんはそのイメージのままな気がする。
壮絶な人生だとは思ったけれど、ストーリーの展開があまりなく、途中間延びした感があった。
桐野夏生さんが、こういう小説を書く事に読んでる途中から驚きました。小説家ってすごいなぁ、ってただ素直に思う。ある意味面白くて、ご飯も食べずに読んでしまった!これが、史実とは違っていても、林芙美子さんの小説、読んでみよう。反戦!
実在だった人物をしょうせつにするのは、難しいだろうな。遺族を傷つけはしなかったか?と心配になり、読後感はあまりよくなかった。小説としては面白かった。
太平洋戦争中、南方へ従軍記者として派遣された林芙美子の手記の形をとった小説。戦争を違った側面から見ることができ、また芙美子の人生もしっかり描かれていて、読み応えのある1冊。桐野さんはやっぱり凄いなぁ・・と思う。占領地である南方の生活が日本よりもずっと裕福だったことに驚きです。
面白い小説ってこういう本のことを言うんじゃないかな。『放浪記』読みたいです。古い本にはなかなか手が出ないけど教養として知っといたらこういう本ももっと楽しめるだろな。有名な林芙美子って立場で小説書こうっていう自信がすごいなあと思った。参考文献もすごい量。題名と装丁もイイ!(でも題名の意味は結局最後まであんまりよく分からなかった)戦時中の息詰まる空気が伝わってくる
タイトルの語感、字体、表紙のイメージからして、ホラーかミステリーみたいなものを想像して読み始めましたが、これは…。戦乱の時代に生きた女流作家の話でした。戦争の話ということもあって、重くならざるを得ないせいか、自分的には最後までストーリーにイマイチ入り込めない感じでした。タイトルの『ナニカアル』とは、果たしてどういう意味だったんでしょうか。
戦争中、南方戦線へ従軍記者として参加した作家林芙美子の手記の形をとっている。一緒に従軍記者として南方へ行った作家たちも実名で登場して興味深い。どこまでが事実でどこからが創作なのか。編集者と不倫している林芙美子と桐野夏生がダブってきます。最近の桐野さんの作品の中では出色の出来だと思います。
林芙美子さんの奔放さだけでなく、恋に一途でまるで少女のような魂と相反するような図太さに、翻弄される。いろんな方が、林芙美子さんをモデルにした小説や随筆を書かれていて、わたしにとっては、彼女の存在そのものが『ナニカ』に思える。大胆に魅力を振りまく、とても正直な女性だったのではないかな、と思う。
★★★★ 好きなことも書けず、軍に脅かされ、疑心暗鬼の中,愛する人にひどいことを言われ、自分を信じられなくなりそうな状況、その中でしたたかでもあるが、まっとうに生きた女性を感じた。戦時中の作家と軍隊、雑誌社の関係や、マレー半島の状況も知らなかったので、ためになった。
映画「おとうと」を見て、林芙美子の作品を読んでみたいと思っていましたが、本作に出会いちょっと熱が冷めた気がします。 戦争は人を変えるのかな?この時代を生きた女性を描いた作品は苦手です…。
林芙美子という作家の作品はまだ一つも読んだことがないのだが、ぜひ読んでみたいと思った。「IN」や「残虐記」と同じく桐野さんは虚構と現実の境界線を読む者に突きつけてくるが、今回は主人公が著名な作家ということでよりその姿勢が鮮明になったように思えた。こんなの書いて大丈夫?と勝手に心配してしまうほどその筆致はリアルで圧倒される。当時の人々の暮らしを黒々と塗りつぶしていった戦争というものの巨大さが痛いほど伝わってきた。戦争に翻弄されながらも必死で愛しい男を求め続けた芙美子の姿にこちらも愛しさを感じた。
恥ずかしながら「放浪記」も「浮雲」も読んでいないのです。男と対等に渡り合う芙美子に圧倒され、たくましさを感じました。この時代にそれができたのも、芙美子が自立した生活を送っていたからこそ。やっぱ女も仕事持って自立しなくちゃね。巻末の参考文献の数にも圧倒されました…
林芙美子という人は、時代にも、男にも、国家にも正直で、ふてぶてしくもあって、そして恋する女であるときはとても可愛い女性なのだと思った。
林芙美子を題材にしたフィクション?ノンフィクション??な小説。群ようこの「飢え」を読んでも、林芙美子の「放浪記」を読んでも腑に落ちなかった「林芙美子」という女性を、この本を読むことで納得できたような気がする。帯に「女は本当に罪深い」とあるけれど、罪深いのは人間であって欲望。別に女性だからという訳ではなかろう(と思うのは私が女性だからか)。絵馬ちゃんは「グロテスク」の「怪物的に美しい妹」を連想させ、「録敏さんと何かあるのでは?」と勘ぐった(期待した?)が思ったより毒のない女の子でちょっと肩透かし。
何もかも毒にまみれさせてしまう桐野作品・・・。生々しく、毒々しく、読後感の悪い小説でした。なのに、いや、だからこそ強い印象を残すのか・・・
林芙美子の回顧録。以前浮雲を読んだときは、戦時中の恋愛物で心に響かなかったけど、この本を読んだ後、林芙美子の強さ、戦時中の恋愛のこととか考えると、浮雲の捉え方が変わった。自分の欲に直向で、恋愛に突き進める女の強さがすごい。戦争って、やっぱりひどい。当たり前だけど、そのことを林芙美子の人生から感じ取ることができて、ため息がでた。
ノンフィクションぽいフィクション?なのかその逆か。林芙美子さんという作家のことは全く知らないで読みましたがとても面白かった。しかし凄い人生だな。
ナニカアルの
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感想・レビュー:165件














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