星新一 一〇〇一話をつくった人
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星新一 一〇〇一話をつくった人の感想・レビュー(135)
読み応え十分の本でした。小学校の時、私が初めて買った文庫本が星新一でした。それから高校生までずっと読み続けてました。私にとっては本を読む楽しさを教えてくれた特別な作家さんです。しかし、この本を読んでみて星新一さん思ってたより意外な方だった。もっとクールで賞なんて関係ないって感じだと思ってた。どこか太宰治とかぶる部分もあるような気もする。 なんにしろ力作であることは間違いなく、もう一度「星新一作品」を読みたくなりました。
読み終わった最初の感想を一言で表すなら「意外」以外の言葉が見つからないと言える。 著者近影から感じられる温和な雰囲気とは裏腹に、通ってきた戦前戦後、その後のSF黎明期から晩年にかけての過程がところどころ残酷すぎて唖然とするしかなかった。 ある一人の青年実業家の近傍を通して見る戦中戦後史と、ある一人の作家を通してみた日本のSF史という読み方をしても面白いのではないかと。そして新聞は何時の時代も捏造と、事実を知ってもわざとセンセーショナルに書きたてるのは大得意なんだな、と呆れるしかなかった。
星新一は、小学生中学生の頃、本当に一生懸命読んだ。社会人になってもたまに読み返していたが、最後に読んだのはいつだろう。この本を読んで、きちんと読み返したくなった。子どもの頃は『祖父・小金井良精の記』も『人民は弱し官吏は強し』を読んでもよく分からなかったから。
「新一」時代よりも「親一」時代の方が圧倒的に面白い。その華麗にして複雑怪奇な人間模様、祖母は森鴎外の妹・父をバックアップしたのは夢野久作の父:杉山茂丸・中学の射撃部で一緒だったのが中井英夫と芥川也寸志・谷崎潤一郎の娘との見合い・「空飛ぶ円盤研究会」では三島由紀夫や石原慎太郎とニアミス……等々どんどん広がっていく。星は作品の寿命を延ばすため、再録のたびに校正を欠かさなかったという。この評伝によって間違いなく「星新一」の寿命は延びた。そういう意味では、価値ある一冊といえる。
爆笑問題の太田さんがラジオで薦めていたため読みました。星新一のショートショートは昔から好きだったので、星新一の人生を詳しく知れてとてもよかったです。
作家の人生を知る事は時に辛いものである。この本も色々と知らなければ良かったのにと思えることを伝えてくれた。星さん、あなたの作品はいつまでも読み継がれますよ。きっと。コチコチ言う時計だって今もありますから。
ショート・ショートはあまり読んでいないが、以前読んだ祖父・小金井良精の記、人民は弱し、管理は強しが面白かったので、入手。いろいろなことを引きずっていた人なんだ、哀しい人だ。
星新一の伝記。個人的に星一の生涯も興味深かった。著者の感傷的な解釈が入り込んでいる気はするがこれもまた真実の姿ではあるのだろう。家と外のギャップについての話は逸見政孝とか思い出した。そういえば星一も小説書いてたんじゃないんだっけ?
内容がびっちりな上に長かったので、読み応えあり。星新一がメインではあるけれど、日本SF界の歩みそのものとも言える。学生時代に熱中した作家たちの名前がとめどなく登場して、それだけでも感慨深い。江戸川乱歩にはじまって安部公房、小松左京、筒井康隆、平井和正、半村良、阿刀田高…果ては新井素子まで。そしてやはり大人になった今もういちど星新一を読もうと思う。
せっかくのゴールデンウィークなので、大作に挑んでみた。分厚かった!製薬会社の御曹司としての名声のほうが最初は強かったのに、日本SF界の大物として有名になり、亡くなった後の今も「ショートショートといえば星新一」という評価を保ち続けていることの偉大さを実感した。作品は本人の希望によって時代を感じないように改訂がしてあるということだが、それは今では成功している気がした。
星製薬の御曹司として生まれたが、権力・謀略の中で会社を奪取され、苦渋を味わったが故に、純粋な文体と皮肉のこもった独特のスタイルが作られた。571ページの大作であるが、星の大ファンである私にとってはあっという間に読み終えた。「流行に左右されない古びない作品を目指す」の言葉通り、星新一のショートショートには普遍性がある。もう一度星新一のすべての作品を読み返したくなった。
長くて読み応えアリです。星新一が好きだったなあと思いながら感慨深く読みました。どのような考えを持ち、どのような流れをたどって一人の作家がSFというフィールドを根付かせていったのか、非常に興味を持ちながら読みました。しかし頭の良い人だったのですね~。今また注目されているのが判る気がします。彼の書いたショートショートは時代に関係ないものが多いので・・・。
作品論かと思って買ったら伝記だった。ほんのわずかの期間でも、星さんと同じ時代に生きられたことが嬉しく、星さんを直接知る人から星さんの話を聞けたことが嬉しい。 ああ、ずっと忘れていたけど、この本のおかげで思い出せた。 私は星さんの小説が大好きだったんだ。 とここまで感傷的に書いておいて最後にひっくり返すけど。 本の中で、作者の文体がどんどん星さんに似てくるのには笑った。
星新一(親一)の生涯と父・星一、星製薬について、知人らの証言や資料などに基いた評伝。自分の読書生活を語るのに星新一は欠かせない存在であるが、星新一という人物についてほとんど知っていなかった。星製薬に関する話は少し知ってはいたが、この本によって1001話作るまでの苦悩していたことを知ることができたし、「なんでぼくには直木賞くれなかったんだろうなあ」という愚痴をよくこぼしており、ショートショートが軽んじられていることに不満を持ち続けていたことなども知った。この本を読んで、また星新一の本が読みたくなってきた。
ああ、星新一、好きだったなあ、すごく、ということをあらためて思い出させてくれました。2008年は、星新一作品を読み直して、星さんの愛弟子(?)=江坂遊さんの作品も読んでみたりして、ショートショート再発見の年でした。星さんにも最相さんにも感謝。(2008年4月16日★★★★★)
星新一は激動の世界を生き抜き、類稀なる努力と才能により世界を客観的に捉え、論理的に比較対照することにより、ショートショートというスタイルを確立した作家だといえる。そしてその人柄はまさに武士であり、清廉で飄々としていた。そして自分の作品が大衆に長く広く受け入れられることに情熱を注ぎ、老若男女の読者層を獲得している。この本には最相氏の考察も交えて様々な切り口から構成されており、星新一という人物を多層的に見る試みでもある。
星新一のショートショートを単行本で読んでいなかったことに気づいた。たぶん新聞雑誌掲載がほとんど。でも作品に親しんだという印象が強く残っている。
最相葉月さんの仕事はすばらしい。星製薬の御曹司から売れっ子作家というイメージがひっくり返されました。この人生があってこその1001話なんですね。
◎ なんて孤独なんだろう…というのが、彼:星新一について思ったこと。なんだか寂しい気持ちになりました。今一度彼のショートショートを読み、彼の思いを受け止めたいと思いました。それとともに、戦後のSF界の人たちの思いが伝わってきて、あの頃のSFを読みたい気持ちにもなりました。
星新一という作家を通して戦前~戦後の日本社会の転回と、黎明期の日本SF界を丹念に描き出した労作。ビジネスモデルとしての出版界の仕組み(当時だけどね)を記述しているところも面白かった。(新しいジャンルにはスター作家がいる、とか) 星新一氏のファンにとってはちょっと賛否両論なところもありそうな内容だとは思ったけど、私的にはこういうプロジェクトXというかプロフェッショナルな展開は大好きです。
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感想・レビュー:49件














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