ビッチマグネット
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ビッチマグネットの感想・レビュー(802)
まずネーミングの良さに脱帽。登場人物達の性質、性格を的確に表現している。読み進める中でそれに気付き、納得して、やはり作者のセンスの良さに感動する。メッセージの中の一つである、自己理解の限界性については考えさせられた。やはり舞城作品は面白い。
久々に舞城作品を読む。他の作品より人物描写などで技巧的な部分がわかりやすいと感じた。そのおかげで今の社会を生きている人たちの人間性を上手く浮かび上がらせている。 他の舞城作品と同じように構えと読むとスピード感があまり無くて調子が狂うけど、この作品にはこれぐらいの速さがちょうどいい。 ただ、たぶん舞城の書き方が嫌いな人にとっては、だらだらと続くつまらなくて汚い文章といった感想を持つだろうなぁ。
「内省」という彼の小説オプションを、今回ひとり立ちさせ作品化したようですね。立ち読みしていたのだけど、書き出しのパラグラフがまず素晴らしいので、その10分後にはカフェに座って読んでいました。ロジックの追っかけっこは舞城の得意とするところ。まともにノートに書き出してひとつひとつを腑分けするより、まずは総体として、例えば幸せになりたい人間の面倒さとか、みんなビッチマグネットだなぁとか、そういう大きな感想に包まれた次第です。恋愛に対して考察的な姿勢は、ふと木尾士目「四年生」が…。あと装丁が実にいい。
久しぶりに舞城王太郎を読んだ。やっぱり好きな文体。両親や友徳、岸本くん、あかりちゃんなんかのエピソードを経て香緒里が物語を書けるようになる物語だった、と思う。そしてメッセージに満ちている…かな。
本当のことを伝えるためには嘘をつきざるを得ないから、ビッチマグネットな弟分がいて、実在も架空の物語もあって、それは捏造の可能性を孕む。家族といえども別の人間でなるようになるしかないんだなって思った。骨が物語をまとい、主人公が小説を書こうと思い立って成し遂げる話。イマドキの女の子が様々なシチュエーションに対峙して考えあぐねて意味深なメッセージを孕みつつ感情吐露し、ありのままを受け入れてく舞城独特の語りが大好きだ。
【再読】舞城王太郎再読キャンペーンに伴い再読。筆を思うがままに走らせたように見えて、実はすごくコントロールされた小説だと思った。その巧さにある種のカタルシスがある。疾走感のあるストーリイでぐいぐい読ませる舞城小説の王道に比べると今回は比較的疾走感を抑え、概念の掘り下げに力点が置かれた感もあり、舞城理論炸裂。大筋は主人公香緒里と友徳の成長物語なんだけれど、その一言で片付けるのは惜しい気がする。
香緒里の弁証法的な態度によって、個人〜家庭レベルの問題が世界全般に対する問いに引き上げられるという、何とも哲学な物語。中でも、カウンセリングの場面が最高に面白い。精神医学の危うさ(科学的な“正解”がない)を「第5の設問」という形で皮肉りつつも、その態度さえも診断・治療してしまうことで、精神医学を肯定している。この対立はまさに「コインの裏表」。また、裏と表の差なんて個人のさじ加減で決まっちゃうよ、という構図は精神医学の暗喩であり、裏と表の存在は個人がはらむ矛盾の象徴でもある。
主人公の成長がハッキリとしている。初期の土か煙~や暗闇の~とは文体は同じでも、作風がずいぶん変わったように感じる。初めに弟に依存していた主人公が、弟離れして、彼氏を作って、一人になって、物語について考える。作者は物語について何かを期待しているように感じる。好き好き~の柿生2で最後に祈りのように物語への期待を述べていたのが今回に繋がったように感じる。ぶっ飛んだ作品で、あ~これは芥川賞確かにきついかもな~と思わせるような所もあるけれど、それを抜きにしても断然面白い。
軽い感じのハチャメチャなだけの話かと思いきや大事なことがいっぱい書いてあった。主人公の考え方が卓越していて凄い。正論について塩中さんに話してる内容にすごく感心した。弟の家族に対する意識もなるほどなと思ったし、全体的に滅茶苦茶なようでありながらすごくリアリティがあった。
舞城さんの作品は主人公の思考がジェットコースターのように上がったり下がったりして独特ですね。以前、そのスピードに追いつけなくなって読むのを途中で挫折した作品があったけど、これはするっと読むことができ、舞城さんはまっすぐに文学を書く人なんだと驚かされました。舞城さんのふわふわと舞う言葉の魅力にやっと気づけた作品でした。
舞城の作品にしては大人しく感じるけどメッセージと愛情たっぷりです。<人間のゼロは骨なのだ>だってさ。<そこに肉が付き皮が張られてその人の形になる>って、そこに<いろんな物語を身にまとう>だってさ。しびれるね~この人には。死んだら残るのは物語だけなんだから精一杯紡いでいきましょうよっと。
内容や書き方に隠れてる(隠してる?)ことが多いけど舞城さんて真面目できちんとしてますよね。物語とは何か、について。
エログロナンセンスで物語を牽引することが多い舞城王太郎だけれど(それもそれで好きだけど)、この作品は「日常のいろいろってくだらなくて退屈だけれども、重要なことなのだ」という普遍的なテーマに絞って勝負している。その普遍的なテーマを現代的な味付けにする鍵が「ビッチ」であり、恋愛に振り回されて物語は進む。ある意味携帯小説に近いかもしれない。しかし安易に物語を型に当てはめたりせず、一歩引いて(ただし主人公の目線で)成長と家族を見つめているからこそ、青春小説として新鮮に読めるのだろう。面白かった。
舞城王太郎っぽくないじゃん!というのが率直な感想。でも、すごく良い小説だった。こういう小説も書けるんだなぁ、って思いました。
香緒里が心理学科の志村先生に相談し、自分のキャラを演じてるっていう自分にきがついて…って私の本当の自分…って辺りが同感した。
友徳の恋愛大変だけど面白く、引き込まれる様に読み終えました。
舞上王太郎、なんか好きです。
よくわからんけどよくわかる 女の子ってそうだよね 男の子ってこうだよね 恋愛ってわけわかんないよね っておもいながら あーやっぱり死んだら煙か土か食い物だよね 骨がゼロ 身を肥やしては削ってまた肥やしてを繰り返して 人生あながちつまらないものでもないよな 自分でつまるようにすればいいものね
香緒里はめんどくさい奴で、色々危うかったりするところはあるけど、私もまさに『好きな人じゃないとセックスしたくない』タイプであるのでそこは分かち合えるかな。私の中でもいつか元彼の名前が記号化する日は来るのだろうか、とかあるいはもう記号化しているのだろうかとか、色々考える。
最初の方の『友達ができるできないなんて本当にただどうでもいいのだ』、『何が陳腐で薄っぺらいのか、物語を読まない人間には判らない』って言葉でもうギューッと心を捕まれてしまって一気に香織が大好きになった。この人の書く賢い少女は本当に魅力的。香織みたいに自分も他人も俯瞰で眺められる女の子になりたい(でもそういう物の見方だけじゃダメってことにも香織は気づいたけど)
何だか女子高生とお茶しながらその子の話を延々聞いてるような感覚で眠くなる。というか途中寝た。いやいや、全然批判してませんよ。もう普通に面白いです。舞城さんってやっぱ女性じゃね?っていう
つくづく分類不能な作家であると思い知る。この本読んで思ったのだが、舞城のこういう「女子高生の一人称」口調というのはモノを最短で伝えるための「ど」ストレートな表現としてすごく自然なのだろうということ。(だから「強く」思うとフォントも大きくなる・笑)読み進むごとに思考を直接脳味噌に叩き込まれてるような…そういう気分になってきて、それが妙に快感なのは語り手の彼女が賢くて/頭の回転が早く/前向きで/行動力があって/自分と家族の幸せのために結構なイキオイで邁進する素敵なお嬢さんだからだと思う。かなり好きな本です。
全編通してこれほど静かで穏やかな精神状態で読めた舞城の作品は初めてでそれは退屈だったからという訳ではなく寧ろ好みでありこの作品が至極真っ当なリアルであるからこそか。言葉で表しきれない感情は胸の中で。
最初はからっぽで、何の物語も無い。だから疑問もいっぱいある。自問自答を繰り返し、時が経つにつれて、自分の中に物語が生まれてくる。でもそれは自分、もしくは他人による捏造の場合もある。だけど、人には基本前提として備わっているものがあ って、そうそう本質は変わったりしない。適当なことをやっている様に見えて、ちゃんとテーマがあった。ブラコン気味な設定があるのは舞城さんらしいなとおもったけどw凄い複雑な家族関係だったけど、それでも最後はハッピーエンド。うん、あれで良かったんだ。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 07/10
世の中ビッチばっかりね。家族全員がきっとどっかでちょっぴりずつ精神を病んで、でも結局さいごにむかってゆるやかに補正されてふつうの人みたいになってごはん食って和解して明るく締まってます。キモッ!この人のジェットコースターみたいな文体が大好き。
今回の舞城はずいぶん大人しいね、と思いながら読んでいたので『キモッ!』で「んなわけねえだろ!」と頬を引っ叩かれた気分です。それでも大人しいことは大人しいと思うけど。・・・なんというかこの作品は、日常の疑問とか悩みとか葛藤とか鬱屈とかそういうものへのアンサーで編み上げられているようで、これからの人生で長く付き合っていけるんじゃないかと思います。というわけでこれは図書館で借りた本なので文庫が出たら絶対に買おうと思います。好きです。すごく好きです。
香緒里が何かを創作しようとして、でも何も出てこなくて、「あれ?わたしって中身空っぽなの?」って思った場面が印象的すぎる。人間って理性だけじゃどーにもならん。でも、そこが良いなぁ。って素直に思えた。ところで、あかりちゃんってそんなにビッチか?
初の舞城王太郎作品。タイトルに衝撃を受けて手に取り、内容や文章に衝撃を受け、とにかく衝撃尽くし。面白すぎてニヤニヤ。今までにない感覚で新鮮。
ビッチマグネットの
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