警官の血 上巻
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警官の血 上巻の感想・レビュー(519)
地味な感じで始まり、淡々と戦後すぐの清二とその子民雄の警官生活を描き出すのだが、これが面白い。読みだすと止められない。世相が陰湿で暗いトーンで、昭和って、今思うほど明るく活力に満ちた時代ではなかったのかも、と。駐在さんの清二も公安に取り込まれる民雄も、刑事だけが警官の華じゃない、と思わせる上巻。謎が放置された上巻、下巻が楽しみ。
「警官だって人間なんだ」その言葉通りの人たちがいました。どの人物も強い個性やずば抜けた才能を持ってはいないけれど、飾らないありのままの人間を描くことで人情や暖かみを最大限に表現していると思います。その時代時代に抱える警官たちの悩みに何気なく涙がこぼれそうでした。彼らが愛着を感じる町の魅力を肌で感じられましたし、事件ばかりなのになんだか居心地のいい作品です。後半もこんな感じだといいなぁ~。
戦後の時代モノとか苦手意識持ってたけどすんなり入っていけた。描写も丁寧なのでリアルにイメージできて読みやすい。何がおもしろいってわけでもないのに惹き付けられる。下巻が楽しみ。
戦後の混乱期の様相にかなり感情移入しながら読み進め、PTSDに苦しむ姿にも相当乗り移ってしまった。3代目がはたしてどのような人生を歩むのか。
戦後間もなくの混乱の時代に警察官となった清二。まだ生まれる前の時代の話なのだが当時の世相が細かく描写されていて、その時代を知らなくてもリアルに感じられる。そして父の死のあと、その背中を見て駐在警察官を目指す民雄だが自らの優秀さゆえに自分の目指していた道とは違う方向に進まされ、その職務で次第に精神的に追い詰められていく。その苦悩が重く心に響いてくる。清二の死の謎を残しつつ下巻へ。
「警官の条件」を読む前に復習です。2回目でも民雄の左翼学生潜入捜査はドキドキしました。結構忘れているところも多くて初読と同じように楽しめました。まあ犯人はわかってるんですけどね。
過不足の無い的確で丁寧な文章にとてもリアルな登場人物。どんどんと引き込まれ追体験をしているような臨場感。真っ直ぐな清二を見て育った民雄が優秀なばかりに時代に翻弄され、否応なしに病んでいくのがとても悲しい。
佐々木さん作品って骨太で難しそうなイメージがあったので今まで読むのを躊躇してたんだけど、読みやすかった。一代目の事件がどうつながっていくのか、下巻が楽しみ。それにしても、二代目が可哀想でならない。自分から希望したわけでもないのに潜入捜査しつづけるって、精神病んじゃうよね。
三代にわたり警官になった親子の物語。戦後から学生運動のあたりの時代の空気が感じられていい。清二の時代の事件が今後どのように関わってくるのか楽しみ。
戦後すぐに警官になった父。父の不審死の後、父と同じ道をめざし公安になるも、潜入捜査などで病んでいく息子。念願だった父と同じ駐在になり、父の死の真相解明にとりかかる。戦後の暮らしぶりやお巡りさん魂が詳細に書かれていて面白い!
前にドラマを見て、民雄が精神を病むのが唐突に感じられたが、小説だとそれぞれのエピソードが丁寧に描かれていて、いい。清二の章は少し地味すぎに感じられたが、民雄の章から断然面白くなってきた。下巻に期待できる。
重く暗い雰囲気だからこそ、思いやりやあたたかさが印象に残りました。かなり長い年月の話ですが、一つの出来事が何章も続くこともあれば、突然、前の章から××年後になっていることもあり、ややとまどうこともありました。^^; 最後も、突然(?!)、下巻への期待値を最大限に盛り上げる形で終わります。(^_^)
長編警察モノ+戦後すぐの時代背景ってことでちょっと腰が引けて手を着けなかった作品でした(笑)
誰か読んで感想アップしてましたよね?
いや〜、読み終わって出た言葉が「すげーなこれ…」でした。なんでもっと早く読まなかったんだろう。それにしても、この骨子・プロットはどこから引っ張ってきたんだろう?
久しぶりにお腹いっぱいになった警察モノでした。
「うたう警官」(もしかしたら映画化後に「笑う警官」と改題されているかもしれませんが)も合わせて読んで欲しいです。ただ、どちらも題材としては重いから続けて読むとか
面白い。親子(ホントは三代なんだけど)を通じて当時の日本が目の前に想像できる。ただ、直感で「清二」のときの事件の犯人が分かってしまったのが残念だった。直感が働かないようなのがよかったな。面白いからいいけど。下巻が楽しみだ。
2007年の『このミステリーがすごい』で1位になった作品だったので興味が出たので購入してみました。 警察小説のジャンルはまだあんまり読んだ事がなかったのですが、なかなか面白いと思います。 警官三代の物語を書いた作品で初代安城清二、2代目民雄の物語で。 個人的には2代目民雄の公安の潜入事件が面白かった 個人的点数82点
舞台は戦後間もない東京の下町。 安城清二は上野警察署から警察官としての人生をスタートさせる。 戦後の混乱期を生き抜く人々の姿。その中で繰り広げられる様々な犯罪。 谷中・天王寺駐在所勤務となった清二は妻と二人の子どもたちとともに充実した生活を送っていた。 万引き常習犯の工藤という少年とその父親を厳しく叱咤し立ち直らせる。 それを幼い息子・民雄駐在所の奥から見ていた。 ◆昭和32年7月。駐在所に隣接する天王寺から火が出た。 清二は燃えさかる炎の中に消えたかと思われた。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(3)
- 11/12
さすがっ!といった感じで引き込んでくれた。 テレビでやっていた ドラマは見なかったのでかえってよかったのかも。 下巻が楽しみ。 内容(「BOOK」データベースより) 帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。配属は上野警察署。戦災孤児、愚連隊、浮浪者、ヒロポン中毒。不可解な「男娼殺害事件」と「国鉄職員殺害事件」。ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった清二は、跨線橋から転落死する。父の志を胸に、息子民雄も警察官の道を選ぶ。だが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった。ブ
2007年の『このミステリーがすごい』で1位だった作品。3代に渡り警察官となった父子の物語。戦後の上野公園や赤軍派の学生運動など非常に詳しく書かれており、警察小説としてだけでなく、戦後の世相小説としても興味深い物語です。骨太の物語でしたが、思った以上に読みやすいです。人情味あふれる駐在となる清二と、その血と志を受け継いだ2代目の民雄。特に民雄のお話が衝撃的でした。父の背中を見て育ち、同じ駐在官になりたいと願っていた民雄が、警察という組織の中で翻弄されて病んでいく姿は、とても痛々しかったです。下巻にも期待。
いつだったかドラマやってたのでやっと原作を読んでみる。親子3代で警官一家。ドラマは清二のエピソードがいろいろ削られてたように思うけど、原作は清二の人物像がしっかり書き込まれていてよかった。時代の描き方が濃厚で、ドラマを見たのもあるけど、当時の風景が眼に浮かぶようで、読み始めたらグイグイ読んでしまう。下巻も楽しみー。
久しぶりに読みごたえのある骨太な小説を読みました。職業に誇りを持ち、真摯に生きる清二の死が悲しかった。職務に翻弄され精神を病んでしまった民雄の話は読むのがつらい。
初めての佐々木作品。思ったよりも読みやすくグングン進んでいく。公安でのスパイまがいの任務での精神への影響、その壊れ方。面白い。さぁ、期待して下巻へ突入します。
初・佐々木譲作品。軽くないのに読みやすい。何となく松本清張を連想した。話にどんどん引き込まれていく。下巻が楽しみ。
2010/05/05:初めて佐々木譲氏の作品を読みました。
清二の死の真相は大体予想出来ましたが、それよりも巧みに時代を織り込んだ主人公たちの歩みに引き込まれて、分厚さの割にすぐ読んでしまいました。
戦後間もない頃からの警察機構の一端が、重厚なドラマと共に学べました。拳銃を個人で持って帰ったり、制服のまま通勤したりと、そんなものだったんだという驚き。駐在所勤務に就くまでってこんなに大変なことだったんですね。潜入捜査の精神的負担も、「インファナル・アフェア」を観たときには、ここまでとは考え及びませんでしたが、自分に置き換えたら確かにそうなっちゃうだろうなと納得しました。ドラマとしても読み応えがあるし、とても勉強にもなります。警察を見る目が変わりました。
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