生きるとは、自分の物語をつくること
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生きるとは、自分の物語をつくることの感想・レビュー(164)
学校の好きな講義で教えてもらったことがツボった時みたいな、視界が広く深くなった(気がする)ような読了感。皆さんの感想を拝見してもそれぞれ印象に残った個所が違うのが大変興味深いです。個人的には「望みがない時の話」がすごく印象深かったです。「ひかりよりはやいのはのぞみ」って、こないだ読んだ「羊の宇宙」と同じ理論じゃないか!感動!こうやって自分の物語は紡がれていくものなのかな。それを言語化してまとめられるんだから、やっぱりお二方ともすごい方だと思います。あと荒唐無稽文化財とかうますぎる!
河合隼雄と小川洋子。ふたりの天才が奏でる二重奏。本人でなければ、痛みを完全に理解することなど不可能だと思う。おふたりは他人に共感し、痛みに寄り添うことのできる天才だと感じた。対談を読み進めるうちに読んでいるこちらの心までもがほぐされて、温かくなる。河合先生が逝去されたために現実とならなかった3回目の対談。もっともっと読んでいたかった珠玉の言葉たちでした。優しさの根本は死ぬ自覚、という今は亡き河合先生の言葉が、胸にずしっと響きます。
河合隼雄と小川洋子の対談集。河合隼雄の他の著作を読んでも感じることだが、クライアントに寄り添う力が強い。死の存在と折り合いをつけるために、人は物語を必要とする。物語を持つことで、身体と精神・外界と内界・意識と無意識を結びつけ自分を一つに統合できる、言葉にできない内面の混沌を言葉にすることが可能になる、という解釈が心に残った。人は生きるために物語るのだと。それを生業にしているのが作家なのだろう。ブラフマンとユングの話は、聞いてみたかった。
河合隼雄先生が早逝なさったため未完の形になっていますが大変面白かったです。人との向かい合い方に対する河合先生の姿勢はとても真似できないなと思います。「我々のような仕事は、どんな人が来られても、その人と同じ強さでこっちも座ってなきゃいかんわけですよ」上から助けてあげるよでは絶対に駄目なわけですよね。河合先生にはまだまだ学ぶことがありました。もっと先生の言葉が聴きたかったと思います。
河合隼雄先生は作家との相性がいいようで、村上春樹との対談集もおもしろかった。(もっとも村上は長編小説執筆中暗黒どっぷりのなかでの面接みたいだったけど)。医学領域に「ものがたり」というタームというか概念を用いたのは今のナラティブメディスンのさきがけとも言えるかもしれない。ただあの人のすごいところは分析せず、アースみたいに、媒介になりきれるところなんだろうな。
文化財修理では、足す布の強さが古い布と同じでなければいけない。本当に相手に寄り添って、話を聞くときには、同じ強さ(弱さ)でなければならない、、、聞く、という行為の深さ。 物語が人の全人的統合に果たす役割。 そして、偶然、運、というものの力。 ひと、こころ、たましい、というものは、分析的な思考では割り切れない部分に、大事な大事な本質の部分があるようですね、、、
心理学者の故河合隼雄先生と「博士の愛した数式」の著者小川洋子さんの対談。それぞれの人が持っている内なる物語についてをテーマとし、河合先生が温かく聞き出し、小川さんが話していくにつれ、物語ることの力、そして自ら小説家としての活動していくことの意味を見出していくといった内容。河合先生が亡くなられてこの話の続きは聞けないのが何とも残念。僕自身に一番刺さったフレーズは、「やさしさの根本は死ぬ自覚」。
余計なことをせずに人を尊重して話をきくって、本当に難しいことだなと納得。プリンストンでの倫理観や原罪意識のようなものの文化差もおもしろい。揺れを許容できてかつ精密っていう課題の答えがききたかった。「日航ジャンボ機墜落」よみたくなった。
河合先生は「共感力」のある方でいらしたんだなあとつくづく思った。あとはかなりの部分を題名が顕している。この対談集の一語一語すべてをまだ今は理解できないけれど、いつか読み返したときに、自分の心とぴったりはまる何かがある、そう予感している。
対談よりも河合先生が亡くなった後、小川さんお一人で振り返る「少し長すぎるあとがき」が一番良かった。相手と向かい合う心というものがよくとらえられている。
小川洋子さんと河合隼雄さんの対談。読み進めると小川さんの要望で対談が実現されたことがわかる。そしてどちらかというと、小川さんのためのセラピーをやられたかのようだ。「何故小説を書くのか」そういった質問にも返事が出来ないことに自信が持てない。河合さんとの対談を通じてタイトルにもあるとおり物語を書くことの意味を見出す。物語は既にそこにあるのだから。ブラフマンとユングの話は聞きたかったな。河合さんのお写真を拝見すると仏様ように優しい顔をされている。小川さんの長い後書きに悲しみがあらわれている。
故・河合隼雄と小川洋子の対談集。河合隼雄が倒れる直前の対談だったようで、感慨深い。小川洋子が「本を書く理由を聞かれていつも困っていた。自分のために書いているわけではないけど、人のために書いてるのでもなかったから」と書いていたのが印象的。“その他大勢”でくくられる人々にも、それぞれに物語がある。そのひとつひとつが大切なものだという思いに共感。だから物語っていとおしい。
河合隼雄という人にとても興味を持ちました。有名だけど対話集や著作を読んでいなかったのを後悔。心療内科と日常生活を、ビジネスライクでなく切り分けている印象を受けた。あと、物語は人間のために必要・例えば親の死に際して、淡々とではなく…という辺りを読んで、タイトルの言う意味を納得。
図書館で借りた本なのですが、買おうと思います。買って、ときどき、開こうと思います。私も河合隼雄さんに会ってみたかったです。会っても何もお話出来ないと思うけど。箱庭を作らせて頂くということで。笑。
人はそれぞれ自分なりの物語をつくりだしている。わたしもあなたもあの人も...。人を助けに行く人は強い人が多いが、相手はたまったものではない。相手と同じ力になれるとういこと。それには訓練が必要。小川洋子さんの長いあとがきにも感極まってしまった。後で気付いた本当にいたルートくん、アンネ・フランクの親友の旦那さんのはなしも良かった。
「矛盾を生きている存在として、自分はこういうふうに矛盾してるんだとか、なぜ矛盾してるんだということを、意識して生きて行くよりしかたないんじゃないかと、この頃思っています。そして、それをごまかさない。」
「矛盾との折り合いのつけ方にこそ、その人の個性が発揮される」
「そしてその時には、自然科学じゃなくて、物語だとしか言いようがない。」
河合先生、ブラフマンのお話が聞きたかったのに、今度はあの話からって、言うてはったのに。残念です。
小川洋子さんとの対話は素敵でした。
作家小川洋子さんと臨床心理士の第一人者河合隼雄さんとの対談で、「物語」について語っています。「物語」というものを通して、「人が生きる」ということを語り合っていました。文章なのにゆったりとした雰囲気を感じて、読んでいてリラックスしていくような気分でした。
とてもしっくりする話が優しい文章で綴られていて、大変読みやすかった。読みやすいだけでなくて、考え考え文字を追うことも。作家と臨床心理士、双方に近い私にとってためになる本だった。
すごく大きな流れで人間を見るということが大切なんだなぁと感じた一冊。表題通り、「生きるとは、自分の物語をつくること」。小川さんが「何故小説を書くのか」という問いにずっと悩まされてきたということも語られる。物語を発見し、その物語を生きること。アウシュビッツや日航ジャンボの事故ではたくさんの方がなくなったけれど、単純に数としてカウントしてはいけない物語がそこにあるということを忘れてはいけない。そして、人と人の物語は相互に絡み合いながら展開されているのだなということも実感しました。
河合 優しさの根本は死ぬ自覚だと書いています。やっぱりお互い死んでゆくということが分かっていたら、大分違います。まぁ大体忘れているんですよ、みんなね。
小川 永遠を感じさせる至福の時というのはそうして実現するんですね。
河合 そのひとときが永遠につながる時間なんです。
〜面白くて一気に読了。河合さんの本には癒しパワーがあります♪お会いしたかったなぁ〜
肩肘を張らない優しい語り口の対談。心理療法家と小説家が「物語」を扱うことにおいては基本的に同じであり、ただアプローチの仕方では異なるのがよく理解される。受け止めて寄り添うか、それとも文字で出力するか。他にもいろいろと示唆深いけど「矛盾との折り合いのつけ方にこそ、その人の個性が発揮される」という部分が特にヒットした。読み終えてあらためて河合先生の写真を見るとこみ上げるものがある。お疲れさまでした。
河合さん小川さんも好きだから、終始やわらかいことばで交わされる対談の、あったかい空気が伝わってくるようだった。語られた中では、「やさしさの根本は死ぬ覚悟」ってのと「矛盾と個性がつながってゆく」ってのが特に気になったなぁ。それにしてもブラフマンとユングのつながりについての河合さんお話がもう聞けないというのが本当に残念。
OHカードでやったワークショップ「ジブン・ストーリー」の内容とあまりにも一致していてびっくり。河合先生の本はずっと読んでみたかった。1冊目がこれでよかった。
河合先生と小川洋子さんの深く穏やかな対談集。タイトルにすべて表されています。受け入れ難い現実を、自分の心に添うように、物語として再構築してゆく。誰しもがそんな風に生きている中で、あえて意識的に物語を作りあげてゆく作家と、物語を自分で作れない人に、作る場を与え手助けする臨床心理家。各々がその使命感に燃えながらも、何か大きな流れに身を任せようとするお二人のスタンスはなかなか真似できない。特に河合先生の器の大きさはすごい。小川さんの金光教の話もおもしろい。対談が2回で終わってしまったことが悔やまれます。
作家と心理士がこんなに似ている存在だとは思いませんでした。物語をつくるひとと、物語ができあがるのを見届けるひと……すごいなあ。
生きる。生命のほとばしりを懸命に轍として軌跡に形作る手助けをするお二方は身震いするほどに神秘的、尊敬に値する人間性です。その轍が有限であるからこその煌めきだと、やさしさがほの暗く印象づける明かりは引き継がれ、やわらかく穏やかに灯を燈した。
読みやすいものの、テーマは深い。ジャンルは違えども、それぞれの世界で一流人同士のコミュニケーションは素晴らしい。生とは限りあるものなので、未来の予定は不確実なもの。今を大切に生きないと、と再認識しました。
読んでいる間中、「物語」という言葉の素晴らしさについて考えてしまうような本。作中にも記述されていたけれど、これだけ物語に寄り添っている人が心理学者であるということが面白い。源氏物語、宗教や神話なんかの解釈の部分を読んでいる時には、イマジネーションがうわーっと弾けておりまして、これは手元に置いておくべき書だと思ってアマゾンで即購入してもうた。要するに、最近あんまり知識欲のツボを押してないな、という人にオススメの本なのです。
人の深い悩みに寄り添って深く降りていく故河合隼雄と小川さんの対話集。人の話に寄り添うようにいらっしゃる先生の暖かい人間性が魅力的です。次回「ブラフマン」の対話が・・残念です。
あらゆる現実、事実はその捉え方や文脈によってプラスにもマイナスにも、重くも軽くも、明るくも暗くもなる。「文脈化」と書くと少し軽いかもしれないが、意識と無意識、外界と内界、表層と深層とを結びつけながら、現実に向かい合う自分を一つの文脈の上に統合させる作業は生きていく上で大切なことであり、それが出来ないとき生き難さが生まれてしまうのだと思う。
その意味でこの本のタイトルに戻ってくる。すなわち生きるとは、自分に相応しい、自分なりの物語を紡いで行くことなのである。
★★★★☆ 自ら物語を生み出す小説家である小川洋子さんと、対話者が自らの物語をつくりだすまで寄り添い続ける河合隼雄さんの対談集。物語とは単なる虚構ではなく、現実世界を受け入れるための方法のひとつなのだということ。物語は現実に立脚している。物語ることは、決して現実からの逃避ではないのだと思いました。
生きるとは、自分の物語をつくることの
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感想・レビュー:52件














ナイス!


































