晴子情歌 下

晴子情歌 下
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小説
高村薫

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晴子情歌 下の感想・レビュー(99)

★★★★☆ あーお腹いっぱい。一人の女性から語られた昭和史であり、母と息子の絆の物語であり、夫婦の愛の物語であり、そこへ過酷な漁の描写、戦争、労働組合、スルメイカ。淳三の「青い絵」は『照柿』の野田の父親の絵を彷彿とさせる。どんどん読み進めたかったのに、濃厚な文章と、晴子の手紙が旧字体なので、なかなかページが進まなかった。次は合田雄一郎も登場する『太陽を曳く馬』。(図)
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(1) - 02/08
sawa
しまった!次は『新リア王』だった!『太陽を曳く馬』読みはじめちゃったよー!!
ナイス!ナイス! - 02/08 19:36


01/29:keitaro0801
01/27:ばむろく
11/20:R.T
娘として、女として、母として。けれどそれは晴子個人の人生大河に終わらず、彼女は単に歴史の証人というだけでもない。歴史は教科書の年表ではなく、個人の人生の変遷に沿ってこそ意味を持つ。晴子のような明朗な強かさは、たぶん多くの「母」が持っているもので、この上下巻ではまだあまり語られない彰之の姿は、世の中の息子たちそのものなのかもしれない。娘である私はそこに少なからず嫉妬を覚える。うまいこと言えないけれど、うねりを感じる大作でした。ごく個人的な物語のはずなのに、北の海のようにはてしない・・・。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/06

11/06:kiyojy
11/06:ゆりま
11/04:kano
全て読み終わって、改めて「晴子情歌」という題名と、「情歌」の意味を考えて、心底しびれました。情歌、恋歌!そうして、作中にでてくる伊東静雄の「わがひとに与ふる哀歌」の放浪する半身の詩を読んで、よくわからないままに、すとんとこの物語が感覚的に、躰に沁みわたるような気がします。”永い不在の歳月の後に 私は再び帰つて来た ちよつとも傷けられも また豊富にもされないで” 願わくば、淳三の描いた庭の繪を、見てみたい!たまらなく好きな作品です。お母さん!

東京山の手から最果ての地、青森・鰊場を経て、大家の片隅に家族を経てひっそり生きる母と、大海の漁労の道を選んだ母子の物語、晴子の父がそうであったように、母も子もぽってりした陶器の皿の縁のような辺境のすべてを受け入れて生きて死んでいく。さらさらと生をつむぐ晴子に余情深い読後間でした。三部作の残る二作も楽しみです

投げ捨てられた昭和の一つの姿の中に、母と子の近いようで遠いきずなが、青森の情景を昏く重いものに感じさせるのはなぜだろうか。遠い昔、青函連絡船に乗った時の情景が思い起こされる。

難しくてよくわからなかった。広告で見た「現代人が捨て去った昭和の姿」という目線で読むのであれば、あの時代の少女がどんなことを見聞きしてどんなことを感じていたか。また、政治や事業に大きな繋がりのある大家の確執のような運命。そういったちょっとやそっとでは見切れない時代の波を感じるという意味で、おもしろかった気もしている。“母からの手紙”を受け取った息子が今後どう生きていくのかは想像し難いが、理不尽とも感じられる手紙という形で母の生きてきた道を、長年離れていた息子がある意味で見届けたのかもしれないと感じた。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/22

02/17:とと
中上健次っぽい?彼の作品にも、第1作で母親を、後の2作で父親と息子を主人公にした三部作があります。主人公の名前も字は違うけど秋幸だし。ミステリーではなくても、高村作品の登場人物たちの「何かおかしい感じ」は相変わらずで、変わってないことが嬉しかった。一気に読んでしまった。でも、息子にあんな手紙送る母親って・・・
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/09

02/07:akehost
10/10:kiyama8110
ひとりの女の年代記であり、地方権力者一族の血の物語であり、昭和の漁業や先の戦争を描いた作品でもあるが、母と子の魂の彷徨の物語でもある。終盤やや冗長気味ではあったものの、のんびりと読み進めてきた上巻に対して、一気に気持ちを掴まれた下巻は、ドキドキしながら読み急いでしまった。すごい作品だった。わたしに高村薫を勧めてくれた知人は避けて通っている作品らしいが、読んで良かった。「太陽を曳く馬」も再読せねば。その前に「新リア王」か?

08/16:さらさ
2010.05.02- (謝辞) 筒木坂、土場・江差、初山別(鰊漁)、野辺地・八戸、北転船(スケトウダラ漁)、サケ・マス漁、イカ漁、遠洋マグロ漁、地誌全般。東北、北海道各地の歴史、地勢、風土、産業について多くの方に謝辞。第3章 野辺地。 1. 昭夫に連れられ野辺地駅到着、市街地を半里ほど歩く。2010.05.03 福澤家、大番頭、鳴海安次郎。勝一郎の正妻、お母(が)さま、(大奥さま)、彰之、お前の祖母、福澤キヨ。通り土間へ。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(44) - 08/15
i-miya@灯れ松明の火
2010.08.15 タツと松田。フォークの一撃。やめんと減給ど、解雇ど、と西谷漁労長。王女サロメ、予言者ヨカナン。トシオ。2010.08.16 5. この手紙を貴方が読むのは、淳三が逝って10日も20日もした頃でしょう。今日は仏壇に安置されて3日目です。牛肉が食いたいという淳三、大急ぎで二人分買ってきた。南部追分唄歌う淳三。
ナイス!ナイス! - 08/16 08:09

i-miya@灯れ松明の火
2010.08.16 胎児を産み落とそうとするように、死を産み落とそうとする人間。細菌が脳に入る、パチンコの玉が穴に入る。淳三が裏庭の草園に立つ夢。死ぬときだれのことを頭に描くか、思うかは本人しかわからない。
ナイス!ナイス! - 08/17 23:50


08/02:林 一歩
07/29:bee38
07/18:R
07/05:ちろりん
05/31:momoca
±
『太陽を曳く馬』まで読了後の再読。バーミリオン・レッドの登場頻度の高い作品群の中で、本作に特徴的なこの「青」の情景は何なのだろう、と「家族の物語」の隠微さのなかで晴子の自由を凝視する。それでも二度目はさくさく読めた。

04/24:湯あたり
04/10:たまけみ
03/26:ここは
02/25:sumjin
女の生涯を息子からの視線で見たのだろうか。伸び伸びとのんびり生きているような晴子であるが、実は自分と同じように考えて考えてそれでも流されるように生きていくということなのかな。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 02/20

福澤家での晴子の女中時代に起こる様々な「家」の事情は、現代ではとても受け入れがたいことかもしれないけれど、現にそういう時代があったということ、その圧倒的な事実にまず打たれます。そしてもう二度とこの日本には帰ってこない時代だと思うと、あんなに過酷な時代なのになぜか寂しさを感じつつ、まだ自分がこの小説を読むことでいくらか共感しその時代の空気を感じることができるのは幸せといわざるを得ないでしょう。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/19

02/17:田舎っぺ狸
『かう云ふ文明の利器は、弱った人間に自分の身體の代謝が衰へていくのを知らせることなく、仕合はせに温めながらそいつをゆつくり殺すのだらう』ーーー私はとうの昔からゆっくりと殺されかけていますね (笑)
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 02/06

01/27:キリエ
01/07:SGO
11/25:tmk
11/23:まちこ
10/15:JA1YRS
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晴子情歌 下の 評価:57 感想・レビュー:28
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