草祭
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草祭の感想・レビュー(677)
怖い。物語は静かに進み、結論が無いまま終わる。幻想小説。ただ、なんというか・・・人間の心理に語りかけてくる町、存在、影にあるもの・・。怖い話ではないのに、本質的な恐怖を感じる物語でした。
「美奥」を舞台にしたお話。どれもこれもモヤモヤっとしていて幻想的、そして儚く心奪われる素晴らしい作品。日常とすぐ隣り合わせの非日常的な空間を書くのが上手なので、いつか私の元にも訪れるかもしれないと思わせてくれました。文章も綺麗でいて、分かりやすいので簡単に読んだり想像したりすることが出来ました。この作家さん好きだなあ。
「美奥」という場所にまつわる五つの短編。どの話も素晴らしい傑作。『くさのゆめがたり』を真ん中に置いたのも良い。この方は文章も美しくて、尚且つ幻想のイメージ喚起力も凄まじいものだから、読者はどこか違う世界に連れて行かれる。でも本を閉じると、いつも通りの日常があって戸惑う。まるでこの物語の中のようじゃないか。
恒川作品3冊目。美奥という架空の場所が舞台の連作短編集。彼の作品は日常に隣接する非日常の異空間、日常の裏側に連れていってくれる。幻想的でいてどこかにありそうで。ただ連続で読むと個々の作品の良さが失われてしまうなと思った。2011/633
短編集?いやいやこれは妖しき土地、美奥にまつわる、誰かの記憶なのだ。美しきもの醜いもの双方が存在する、桃源郷。いいとこだけなら、行ってみたい。恐ろしい所だから行きたくない。そんな誰かの記憶に入り込んだ感覚だ。
「のらぬら」「クサナギ」「むきゃあっ」という言葉遣いが童話のよう。怪奇的幻想的な、風景・小道具・ストーリーは、空想に遊ぶ10代にはたまらない魅力なんだろうなと思う。自分がそんな年頃に読んでみたかった作品。小六の娘に読ませてみたら絶賛でした。やっぱり。
★恒川ワールドをたっぷりと堪能しました。なんて、幻想的な世界なんだろう。綺麗だけではなく、醜悪な部分もあるけれど、人の心にようにおぼろげで儚げな色を伴っていた。美奥という独特な場所を舞台にしているが、近所の少し暗い道を行った先にありそうで、ちょっと怖くて魅力的。
恒川さん、3連投です。これも、良かった。美奥という場所を舞台にした幻想譚5篇から成る短編集だが、連作ではない。恒川さんの描く異界は、ありふれた日常のすぐそばにあって、境目がない。どこか妖しく、甘く、ほんの少しほろ苦い。読後に、こんな場所があったら行きたい、と憧憬にも似た気持ちを抱いてしまう。
短編集ってさくさく読めるのと読めないのがあるけど、この本はもちろん前者 自分としては3番目の「くさのゆめがたり」が一番
再読。読書とは、表紙や題名を味わうことも含めて読書なのだと改めて思う。今日も美奥の地では、草原が風に揺れているのだろう。そしてそれはきっと昔からずっと変わらず揺れ続けているのだろう。題名からそんな風景を想像する。人々は美奥で苦しみや悲しみと向き合い、時にはどこか別の世界へ行ってしまったり、自分ではない何かに変わったりする。美奥ではきっと昔から、そうした死と再生の物語が繰り返されてきたのだろう。そして草は風に揺れ続ける。読了後本を閉じて、まだ語られていないたくさんの物語について思いをはせました。
読書の楽しさというものを改めて教えてもらえるような恒川ワールド。これもまた美しく儚く余韻の残るお話でした。
恒川さんはどうしてこうも引き込む話を作るのがうまいんでしょう。美奥、とても魅力的な場所。けどきっと怖くていけない。行きたくても行けない。不思議な場所なんだろうなあ、しみじみ思いました。天化の話が一番すきでした。また読みたいです
美奥という場所で起こったお話です。昔のお話から現代のお話までずーっと儚く美しくて恐ろしい物語でした。なんでこんなにモヤモヤと美しいお話が書けるんでしょうかね。この儚い感じがくせになってしまいそう^^
美奥、という美しい名前の、誰の心の中にもある懐かしい場所が舞台。凛としているけれど靄がかかったような空気、妖しくも美しい人々の営み。読み始めてすぐに引き込まれて私も美奥の住人となった。普段と同じ町を歩いていても、この路地の奥にはもしかしたら美奥があるのではないかと思えてしまう。現実と確実に地続きなのに、現実とは違う風景。今回も面白かったです。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 10/11
装丁が異なるほうの表紙でさわやかな話を期待していたら全然違った。「けものはら」一番怖かった。「屋根猩猩」どろどろしてた内容に淡々とした文章。ああ、やっぱり。「くさのゆめがたり」悲しい話。オロチバナ、クサナギ、絹代、花梨、天狗のテン。「天化の宿」タッペイとコウヘイ、クトキ、親分、おばさん。最後は明るいほうへ。でも、この家は居心地がよさそう。「朝の朧町」かげろう蜥蜴、躑躅、ギリシャ、長船さん、のらぬら。/不気味で不思議で不安な物語。だけど、しつこくないのがおもしろい。
美奥という場所に関わる話、の短編集。「夜市」で感じたもの悲しさがあまりない。いい意味で。不思議な場所での不思議な話。世界観、文体はやっぱり好き。
美奥という町で繰り広げられる、人々の妖しい日常。文章から浮かびあがる情景が目の前で広がって、不思議な物語でした。
恒川作品はこれで制覇しましたが、やはり「うたた寝で迷い込んだ夢の世界」感が光っています。各話だけ切り取ってみても短編として成り立ち、ミステリ風味もあり、5話集めることで連作短編としてもしっかり成り立っていてる。ノスタルジーも世界観も心地よい、それでいてどこかつかめないところがいい。現在刊行されてる恒川作品のなかでは一番まとまりがあるので、初めての人にも勧めやすいなと思った。
怒りと哀しみをも飲み込んで、ただそこにある『美奥』の町。現在と過去を交錯させつつ紡がれてゆく、死と再生の物語。不思議や不条理に対しての「なぜ、どうして?」という疑問に答えが一切ない物語には、なんともいえない不安感が纏わり付いてくるのですが、この作品にはそれがありませんでした。けものはら、屋根猩猩、クサナギ、天化、碧いガラス珠に広がる世界、そして現実世界。「何か一つの要因をずらしたり、入れ替えたりしたら、ふっと消えてしまうものはたくさんある」描かれていたのは、幻想の世界でも現実の世界でも変わらない真理。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(1)
- 08/19
美しく、妖しい物語。不思議で、怖い面と優しい面を持つ、人間にとっては畏れるべき世界。 *「夜市」は超えなかったけれど、「夜市」に次いで好きな恒川作品かも知れない。
読友のゆめわかばさんにお薦めいただいて初めて作品を読みました(ありがとうございます!)。短編集かと思いきや、美奥という場所が個々のエピソードを繋いでいました。子供の頃ってこんな感じで不思議な体験あったなぁ。他の作品もぜひ読んでみたいと思います。
ゆめわかば@灯れ松明の火
読まれたのですね(*^_^*) 恒川さん作品、私もかなり前に読んで正直忘れてしまっているものもあるので(^-^;)、全作もう一度じっくり読みたいと思います。他の作品もゼヒゼヒ♪
ナイス!
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07/27 17:19
読まれたのですね(*^_^*) 恒川さん作品、私もかなり前に読んで正直忘れてしまっているものもあるので(^-^;)、全作もう一度じっくり読みたいと思います。他の作品もゼヒゼヒ♪
ナイス!
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07/27 17:19
その誕生から闇を抱える土地―美奥。美しい山奥。そこでは人は獣になり、獣は人になる。「屋根猩猩」と「くさのゆめがたり」がよかった。私も美奥に行ってみたい。トロッコ列車に乗って。
闇より深い美しい町、美奥。町にまつわる5つの物語。すごく味わい深い物語を読んだ気がする。「くさのゆめがたり」が好きだ。
夜市に続いて、またまた不思議な話を堪能。不思議で不気味なんだけど、恒川さんの文章をすんなりと受け入れてしまい、『美奥』が架空の世界と分かりつつも、いつか迷いこめたら、自分にはどんな景色が見れるんだろう?と読後に考えてしまう。連作短編なので、『美奥』という場所をいろんな人の角度から見つつ、繋がることもありつつで、最後まで楽しめた。
今回は美奥という町の不思議話。私としては今回は凝ってるな~という感じがした。薬草なども詳しく考えられていて、どおりが通ると思ったり、けものはらの風景なども想像し易かったり。裏表紙もこんな所があたら行ってみたいような行きたくないような・・・ずっと眺めてしまった。この夕焼けの時間は皆が家で寛いでる時にも奇妙な世界は必ず存在している。その存在の仕方が本に書かれている。そんな感じもしてくる。
「夜市」に惚れて続いて恒川作品を読むが…。
ごめんなさい、「夜市」で衝撃を受けすぎた為か、期待値が高過ぎた為か、少々物足りない。
一人の作者の作品の中で、私は常に自分が最初に読んだ作品に強い思い入れがあるタイプ。(刷り込み?野性的?)だから二冊目は自然とハードルが高くなるんやけど…。本作では人間のいや〜な部分がキーになっているところに躊躇いを感じてしまう。別に良い人ばかりが出てくる物語を礼賛するつもりは無いのだけど、本書では躓いてしまう。
この世界の奥にある別の町<美奥>を舞台にした5つの物語。怖~い…。いじめや心中、殺人など世の中の暗部を扱い、終始ねっとりとした空気が付きまとう。でも、読後いやな感じがしない独特なホラー。恒川さんのこの世界観が好きです。─それだけに、今回突然目にすることになった、P143の落丁!(というか切り取り)は、私を「朝の朧町」の香奈枝さんよろしく、落胆の川の中へ突き落としてくれました。あぁ、私のそれまでの高揚感と断ち切られた時間を返してください、という思いでいっぱい…(T_T)デシタ。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(7)
- 06/09
mya*@灯れ松明の火
ゆめわかばさん☆私の「夜市」のコメで、草祭の話が出たまさにあの頃にこの事件(おおげさ…)が判明したんですよ…!そうなんです、恒川さんを借りるような人がー??って、そのことのほうがショックです。私は購入より図書館本の方が圧倒的に多いのですが、久しぶりにこんな思いを味わいました。
ナイス!
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06/09 23:31
ゆめわかばさん☆私の「夜市」のコメで、草祭の話が出たまさにあの頃にこの事件(おおげさ…)が判明したんですよ…!そうなんです、恒川さんを借りるような人がー??って、そのことのほうがショックです。私は購入より図書館本の方が圧倒的に多いのですが、久しぶりにこんな思いを味わいました。
ナイス!
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06/09 23:31
mya*@灯れ松明の火
morimiさん☆コメントありがとうございます。本当に、なんでこんなことに、って感じです。ちなみに「くさのゆめがたり」の後半部分ですよ。この発見をした日、他の皆さんにかまっていただいたおかげもあり、心を沈静化することができました。好きな作品なので、また大切に読み返したいですv
ナイス!
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06/09 23:41
morimiさん☆コメントありがとうございます。本当に、なんでこんなことに、って感じです。ちなみに「くさのゆめがたり」の後半部分ですよ。この発見をした日、他の皆さんにかまっていただいたおかげもあり、心を沈静化することができました。好きな作品なので、また大切に読み返したいですv
ナイス!
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06/09 23:41
恒川光太郎の本はオムニバス形式のものが多いが、これは話のつながりが特に強くて本当にこの地方ではこういうことがあるのだと信じたくなる。装丁がいい。すみからすみまでじっくり見てしまった。なにか隠れてないか…と。
今回も期待通り、いや期待以上の一冊。美奥の不思議な魅力にすっかりやられました。恒川さんの作品を読むと恐いけど美しい…って毎回同じ事思うのに、どの話も新鮮で飽きる事がないんだよなあ。結構まえにダ・ヴィンチで秋の牢獄を見て気になったけどホラーという事で躊躇していた恒川さん、あの時思い切って購入してほんと良かったと改めて思いました。
草祭の
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感想・レビュー:259件


















































