苦役列車
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苦役列車の感想・レビュー(1345)
半自伝というなら、村山由佳の放蕩記と比べてしまうが、遥かにこちらのほうがいい。自分の負の部分を受容し、快活に発散している潔さを感じる。文体も独特ながらもすっきりしていて非常によみやすかった。
自分にとって、重苦しい気持ちになる本だった。 特別秀でた能力や経歴があるわけではなく、中卒という強い劣等感を持ちながら、自尊心も人一倍大きい主人公。そんな彼だが、いや、そのような彼だからこそ、他者を見下すのと同時に、孤独を嫌う。自分の未来に希望を持てず、苦役のように感じる毎日。自分が正しくないと理解していながらも変わろうとしない毎日。 味気ないと思いながら、それでも生きていく。それが人間の強さなのだろうか。
完全なる駄目人間のお話。初めは「こいつ、クズだな」と思いながら読んでいたけれど、読んでいるうちにだんだんと貫多にどこか愛着が湧く。でも、絶対に友達にはなりたくないけれども(笑)。下の話が多いのはご愛嬌。たぶん、完全に拒絶する人とそうじゃない人がはっきり分かれるだろうな、と。
この文章は狙いか?あえて、古臭い文章を・・・か?でも、結構面白かった♪
簡潔に感想をば、、 面白かったけど..... 愚駄具堕な心情吐露で芥川賞獲れちゃうっぅのがなぁ、、 ‘・・・の倅’ っぅ件もさぁ、、 ↑ 乗車中なヤツの妬み拗ねみだな(苦々笑)。
学歴や今の生活に劣等感を抱いている様子で、自分が傷つきそうになると、周りの人を馬鹿にすることでなんとか凌ぐ主人公。どうしようもない人のように思うが、共感するところもあった。気分が悪くなったりすることもなく、冷静に読めた。ただ、これを私小説として発表したことがすごい。
ネガティブ思考で劣等感満載、鬱屈して屈折した人間性、内向的、それなのに女性やお金(特に酒と風俗のための資金)のこととなると途端に強気で高慢になる。何て関わりたくない人間なんだ!というのが正直な感想。でも一人バスに揺られて作業場に行く不安げな様子、友達といえる相手ができそうだったのにうまく立ち回れない不器用さなどを読むと、どうしても放っておけないというか、妙な感覚に陥る。はっきり言って品はなく、顔を歪める描写も多い。ただ最後の最後に出てくる、隠そうとしない無骨な野心に本当の「人間らしさ」を見せつけられた。
純文学など全く読まない(読めない)私ですが、作者の西村さんに興味を持ち、思い切って手に取りました。全体的に重く、暗いのですが不思議と止まることは無く読み進みましたし、文章も問題なく入っていきました。ただ、下の方の話題が多く、高校生にふさわしい内容かどうかは?です。そしてもう一篇、収録されているのが「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」。この感想は、西村さん芥川賞受賞おめでとうございます。とだけにしておきます。
芥川賞受賞作だから読んでみた。表紙から伝わるけど、ただひたすら暗い!!!貫多みたいに稼いだ金が一瞬にして酒と煙草に消えていき、家賃も払えなくなったダメな人を目の当たりにした事を思い出した。人間って弱い生き物〜( ´Д`)=3この話は私には重たすぎる…。
現実版『モテキ』。『モテキ』の主人公も立場違えど、友人も少なく仕事も出来るわけじゃない、その上プライドだけは高い臆病者。『モテキ』はそんな男にモテ期が到来し成長する物語ですが、現実ではそんな夢は到底起こらず、本人が心持ちを直さない限り辿るのは『苦役列車』の結末。現実の『モテキ』は辛辣だ。
根が~にできている、という語を多用するあたりに、人生におけるそして自らの性格における諦めのようなものを感じる作品でした。芥川賞を受賞しているようですが、強烈な共感を覚える人と強烈な嫌悪感を覚える人がいるのではないでしょうか。プライドと自己嫌悪の入り混じった感覚はわからなくもないですが。ストーリーは自分の今まで経験してきた領域から殊更外れたもので、非常に新鮮でした。
「「畜生。山だしの専門学校生の分際で、いっぱし若者気取りの青春を謳歌しやがって。当然の日常茶飯事ででもあるみてえに、さかりのついた雌学生にさんざロハでブチ込みやがって」貫多の口から呪詛が洩れ、それにつられるようにまたもや先の糞腸淫売の股ぐらより、不様にビロンとはみ出していた黒い襤褸切れみたいなものを思い起こして、彼は激しい自己嫌悪に頭をかきむしるのであった。」こんなこと口に出して言うか?というのが不信ではなく笑いになった。連体修飾とかスル形終止にひかれるが、もっと破天荒な文体でも楽しめると思った。
とても面白くて一気に読みました。昼間は同じ仕事をしているのに、自分とは違って日の当たる道を歩いている日下部を妬んで卑屈になってしまう気持ちが私にもよくわかる。(貫多からすれば私も日下部側の人間ですが。)そして「おそば」とか「ぼく」という言葉を使う貫多がたまらなく可愛い(笑)食べ物屋さんの描き方がとてもそそりました。空腹でなおかつ金がないときに駅でかぐそば屋のにおいというのはたまらないですよね。
なるほど若林(オードリー)がこれを読んで共感できない人とは仲良くできないと思うと評した理由がわかる。私はそこまで突き詰めては共感しないものの、それでも共感者の一人だ。ただ、経歴からすれば日下部側だが。日下部と北町の間にはインテリと落伍者という対比構造があるにせよ、それだけの理解では形式的で過ぎる。北町には人間の普遍性が存在している。「言ってしまってから後悔する。が、意地で後には引けない」ということは誰にでもある経験だろう。でも、根が一層真面目にできているから、反省したりする。なんと人間らしいことだろうか
面白さが分からない。最初から最後まで主人公がどうしようもない。どう読めばいいのかな・・。これは私、というか私の周りの人含めてすべてが日下部側の人だからかなぁ。だからって主人公を見下すだけなら、自分を薄っぺらい人間に感じるような。もやもや
ふと思う事があり引っ張り出した文藝春秋に掲載されていて、そういえば読んでいなかったなと思い読んだ。感想としては特に良いわけでも悪いわけでもないが、最近あまりみない私小説的なスタイルや言葉の選択が逆に新鮮だった。話の内容としては僕的にはいたって普通のありふれたもの。読んだ人の感想で「育ち」が分かる。
途中まで読んで断念しました、あまりにも暗く読み進める気力をなくしました。 どMの人にはお勧めかも・・・?
文体が少し変わっていて始めは読みにくそうかな…と思ったけど、気にならなず読みすすめた。みんなの感想からとっても汚いのかと思ったけど、それも全然そんなこと無く人間くさい内容で面白かった。
図書館で見つけて借りてきました。1文が長くて読みにく文体でした。私小説とのことでしたが苦労が伝わってきます。若いときに、その日の暮らしにも苦労していたのが、どのように今まで生きてきたのか気になりました。
図書館で借りました。最近芥川賞関連で騒がしいので、ちょっと前の芥川賞受賞作品をと読んでみました。私小説というのも久しぶりでしたが、暗鬱な気分になるだけで心楽しくなるわけもなく、しかし引き込まれて読みました。ただ、主人公とは友人になりたくないと切に思いました。それは自分の中にもある感情を主人公が吐露してしまうからで、ある意味見たくない自分の部分を晒されているようでもあったからなのでしょうね。東京に行く用事があったので、その車中で読んでいましたが、東京での物語なのでちょうど良かったです。
胸が痛くて途中で読むのを中断してしまいました。底辺の中にもある格差社会、学歴に対する劣等感、そして抗えない血統と非常に重いテーマでページをめくるのがつらくなりました。ここまでガツンとくる小説はあまりないように思います。
悪い意味でなく、終始灰色のイメージで読んだ。貫多のその日暮らしの生活や、独りよがりで自己完結な性格に、「何だコイツ」と思いながらも、そんなに不快感もなく読めた。古風な言い回しが新鮮だった。
コンプレックスやら親子ゆえの理不尽さなどあらゆる感情を赤裸々に綴る物語は新鮮でもあり驚愕を覚えます。ただ漫然と生きることの難しさと辛くても懸命に生きることの大切さを知りました。自らはどの様に生きていきたいのか考えさせられました。
芥川賞受賞作品などを読むのは実は初めてかもしれない。というか、こういう文学作品を大人になってから、あまり読んでいない。だから、感想をうまく表現できないのか。。。もっと幅広く本を読まないとな・・・。
現代小説なのに文体は時に古めかしくて、そのギャップに戸惑いつつも文学然とした香りもして、結局イッキ読み。内容も暗澹として、不快で汚い表現も随所に出てくるわりに読後感は、そう悪くはありませんでした。なんとも不思議な作品です。これまでの作品も追っかけてみようかと、ちょっとクセになりかけていたりして、作中の主人公と同じ19、20歳の頃に読んだなら、どうだったか気になるところ。表題作ともう一編の「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」という構成が、単行本としては成功だったかな、とも感じます。
最初は単に「持たざる者」の堕ちた生活を描いているように感じてしまったけれど、堕ちゆくことにすらある種の快楽のようなものを感じてしまうのだなあと感じ出してからは割とすらすらと読むことができた。読めるもんなら読んでみやがれこの野郎!というような気合じみた思いが伝わってきた、、ような気がする。単に暗い、救いのない私小説ではない。この人は書くべき人、決して持たざる者なのではない、と思う。全体的に、嗅覚に訴えかけてくるような感じだった。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(11)
- 01/26
私的には92ページ〜の日下部、美奈子への台詞がピーク。若者特有の逆切れと開き直りが合わさった罵倒には一種の感動すら覚えてしまいました
話題本を一年ほど遅ればせながら読む。うーん私小説って読むのも感想書くのも難しいですねえ。。最初の長編よりも最後の短編の方が好みかな、とだけ。
苦役列車の
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感想・レビュー:559件



















































