グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)
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グラーグ57〈上〉の感想・レビュー(513)
チャイルドから1年半位空けてからになりましたが、読み進むうちにふつふつと。それにしてもロシア、恐ろしい所。「善き人のためのソナタ」という映画で、東西ドイツが分離していた頃には、自分の妻や親しい隣人でさえ疑わなければならならかったというのを知ったが、この作品には国こそ違え権力国家がいかに人が人としての尊厳や人格を失うかがあまつところなく描かれている。ため息と共に下巻へ。
チャイルド44を読んでからだいぶ時間が経っていますので前作の細かいところまでは覚えていませんが、ライーサや養女2人との過去などを何とか思い出しながら読みました。体制の変化ひとつで立場が変わってしまう怖さは感じました。
完全なる社会に近づいていっているソ連共産主義のもとに、犯罪はない。だからもちろん殺人なんてあるわけない。っていうのが、建前にある。 レオは、自分のやってきたことに、苦悩して、すこしでも罪滅ぼしをしていこうと、奮闘。そこに、過去の作戦で陥れたフラエラがでてきて、家族中をバラバラに引き裂いていく。 ゾーヤが鍵かなぁ。ライーサは、夫を愛しつつ会って、二人の養女と天秤にかけられるのか。
チャイルド44の続編。ミステリーというよりアドベンチャー? 「何度も何度も考えた。キャンディーを口の中で転がすように」という表現が気に入りました。
レオの過去を清算する物語なのか…皆があっさり水に流してくれるなら物語が成立しないのですが、そこよりどうやって危機的状況を脱するのかが楽しみな私でした。 贖罪シーンでストーリーの展開スピードにアクセントを付けているのでしょうけど、当時のソ連社会の残酷さは十分描写できているので、もっとアクションしてくれても良いかと思いました。 でも、下巻がとっても楽しみです。
どこまでも追いかけてくるレオの過去・・・ゾーヤは確かに大変な子だけど、レオのした(とゾーヤが思ってる)ことを考えたらそう簡単になつけないだろうとは思います。いきなり現れて「俺は変わった」って言われても。人は憎しみを乗り越えられるのか。贖罪は可能なのか。下巻が気になります。
『チャイルド44』の続編。あれから三年後のお話。前作でなぜ?と思った主人公の職業設定がここにきて腑に落ちる。たとえ本人が反省したってそうそう簡単に赦されるとは思えないけれど、それにしても容赦ない。ネステロフ、結構気に入ってたのに…あれまほんとに容赦ない。
フルシチョフのスターリン批判により、一気に身分の転換を図られ、家族を救うために再びレオが立ち上がった。相変わらず、レオに宿る不屈の精神に頭が下がるし、救われる。体制の中で、支配する側についた一個人が、体制の変化で一気にその地位を奪われ、ひいては復讐を加えられることに、どう捉えたらいいのか読んでも、読んでもしっくりくる答えが浮かばなかった。下巻で、レオやこのお話がどんな答えを見せてくれるのだろう。
前作の内容をほぼすっかり忘れてしまってから読み始めた(汗)んだけど、独立した物語として読めるようにもなってはいる。この上なく強固だと思われてきた国家体制がある日突然ひっくり返されたら、その体制に従属することで利益を得てきた人々はどうなるか。虐げられてきた人々はどうするか。レオの気持ちもゾーヤの気持ちも理解はできるので、その分すごく痛々しいんだけども……果たしてレオの捨て身の行動は実を結ぶのか。ライーサはどの道を選ぶのか。結末はまだ想像できないけど、何をもってレオは償いを成就させることになるのだろうか。
前作の三年後の話、スターリン死去後のフルシチョフによるスターリン批判を絡めて起こるソ連邦の人々の動揺とレオの過去が絡まりあっている。 下巻が気になる。
レオの空回りする義娘ゾーヤへの愛情(?)が痛々しい。前作から引き続き、主人公より妻の方がいつもメンタル安定してるし頼れる。嘘でごまかす男はいかんよと我が身を振り返り胸が痛くなる(>_<)
おもしろいのだが、やはり前作に比べると失速した感じ。寒さだけはびんびん伝わってくる。ゾーヤ・・・もうちょっと助けたくなる子だと感情移入できるのだけれど。
前作同様、旧ソヴィエトならではの世界観が緊張感を醸し出しているけど、話がそれに頼りすぎているのか、慣れてしまうと逆にそれ以外の緊張感がなさすぎて、ちょっと退屈に感じてしまった。下巻に更なる「仕掛け」が隠されていることに期待。
若きイングランドの作家が描く、ソ連。前作もそうだったが、よく知らない国の話なだけに、その国家システムも含め、非常に興味深い。それにしてもネステロフは、無念。下巻に突入しよう。
続編にありがちなゲンナリ感がどうしても拭えない。前作はサスペンス極まりない探偵冒険小説だったけど今回はミステリーの要素はほとんど無い冒険もの。しかし前作での重要な背景要素である国家や歴史といったところにテーマを合わせているため、かえって娯楽作品としての単純明快さは損なわれてしまった。展開に工夫を凝らしてあって水準以上に面白いとは思うけど前作と比べてしまうと厳しい。かといって前作を読まずにこれを読むというのも薦めにくい。
上下巻を通して、矢張り見所であったのは愛憎や復讐劇ではなく、レオが小麦粉まみれにモスクワ一のパン屋になることを誓ったりするシーンなんてそもそもなく、より直截的なシーンとして現代に蘇ったスターリン批判、これに尽きる。前作で前のめりになった感覚とは違う、当時の全関係者の粟立つような世界がここまで伝わってくるって、とてもすごいこと
今度はスターリン死後のフルシチョフによる方針転換でそれまで監視していた側が報復に恐れる中、前作で養子にした姉妹と歪ながらも何とか幸せになろうとするレオ達にも復讐が迫る。恐怖政治の傷跡はどこまでも国民めて憎しみの連鎖を生んでいる。 不幸な時代監視される側もする側も無く深い傷を残していて、正常ではいられないんですね。 今回のレオもアクションスターの様な活躍でグラーグ収容所に潜入するわけだけど、前作で養子にした姉妹との関係が切ない(前回はライーサとの関係だったけど)少しでも報われる結果になってほしい。
共産党の独裁者、スターリン亡き後によって行われる政治犯たちの復讐に過酷な制裁による復讐の連鎖に戦慄しました。レオのために両親を殺され、幸せを享受することを恥じてレオを憎み続けるゾーヤがスターリンの肖像を引き裂くシーンは国家によって個人の幸せが犠牲になることを表していてとても痛々しかったです。収容所へ向かったレオにはかつて政治犯たちに行われていた拷問のリンチが待ち受けており、ライーサにも選択が迫られる。これからどうなるのか気になるので下巻へ急ぎます!!
作品世界背景が前作のチャイルド44で概ね説明されていたため、今回は序盤から話が動いておりテンポが良くすらすらと読むことができた。レオたち家族それぞれの葛藤など読みごたえも十分。展開が少々急に思えたりご都合主義的に見える部分がないわけではないが、それでも早く続きが読みたくなる作品だった。
またまたレオに試練がのしかかる。フルシチョフの温情政策により釈放された政治犯たちが、逮捕した捜査官や密告した者に復讐の矛先を向ける。それがレオや家族にも。さあどうするどうなる。382ページ
あの極寒の悲劇から3年…。あれ以上の緊迫感と悲壮はもうないだろうと思っていたのに!スターリンが亡くなった後もモスクワの受難は続いております。世界史(あるいはロシア史)、ちゃんと知りたくなるなぁ。 前回のテーマが『破壊と再生』みたいなもんだと思っておりましたが、今回はそれらのツケを払う『贖罪』の嵐。ここにきてレオの馬鹿がつくほどの純真さがいっそ痛々しいです(泣)。 …展開が『24』っぽいなぁ。そしてその緊張感がまた楽しかったりする。
★★★★☆ 先が気になって止まらない! 秘密警察から転職したのに、報復を受けるレオ。愛で罪は償えるのか。寒くて痛いよ!四面楚歌の窮地か!?
連休中に上下巻一気読み。いやあ、前作に引き続きおもしろい。けど、恐ろしい収容所だの出来るだけ想像しないようにしていてもやっぱりひどく苦痛を感じる拷問シーンなどで、今まで読む勇気がなかった。ああ、ほんとうにはらはらしたなあ。
レオ・デミドフは念願のモスクワ殺人課を創設したものの、一向に心を開こうとしない養女ゾーヤに手を焼いている。フルシチョフは激烈なスターリン批判を展開。投獄されていた者たちは続々と釈放され、かつての捜査官や密告者を地獄へと送り込む。その魔手がレオにも忍び寄る。『チャイルド44』の続編・・・スターリン批判やハンガリー動乱など、スケールの大きい国家的・国際的であるにも関らず、登場人物がごく少数で限定され冒険小説的な色合い。個人的にはやはり『チャイルド44』に軍配
チャイルド44で、たくさんの障壁を乗り越えたはずのレオ。けれども安息の地には、ほど遠い。ソ連という社会に加え、彼の過去がレオ達の家族に更なる障壁を与えて行く。前作以上に、これでもかってくらいの追いつめられっぷりが凄まじかったなあ。さて、下巻でどう展開していくのか!
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