暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
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暗号解読 下巻の感想・レビュー(492)
単アルファベットから量子暗号まで、筆者に手をとられてのタイムトラベルを味わえる。常に人類の知恵と欲望の側に居た暗号は、極度の洗練と進化を体験した文化であり、極めて実用的な数学の美術でもある。「フェルマーの最終定理」を読んで著者の取材力に脱帽し、勢いで手に取ったのだが、予想以上にのめり込んでしまった。
サイモン・シンのサイエンス系ノンフィクション。面白かった。面白かったのだけど、「フェルマー~」や「宇宙創成」に比べると地味な印象。個人的面白さのピークは第二次大戦やRSAの話で、暗号にまつわる陰謀論めいた話はあまり興味をそそられなかった。うーむ、多分、暗号の作成も解読も、近代に入るまでちょこちょこと変わっていただけで「こいつは凄い!」と思うものがなかったせいかな。もちろん、これらの作業はとても知的な作業であることは確かなのだけど、なんかこう、自分が求めていたものとは違ったね。
1799年に発見されたロゼッタストーンは、同じ内容がヒエログリフ(古代エジプト文字)、デモティック(その後の民衆文字)、ギリシャ文字の3種類の文字で書かれていた。「絵文字である」と信じられていたヒエログリフが、実は表音文字であった。 未来の暗号「量子暗号」は、量子力学や「量子コンピューター」の知識が必要だが、本書は必要な概念を巧みな比喩で、理解させてくれる。 科学信仰の現代。科学はどこまでも進歩し続けるものと信じられているが、筆者の意見が正しいとすれば、暗号の世界は限界の一歩手前まで来ているということだ。
時代は20世紀になって、情報伝達の主な媒体はPCとインターネットとなる。このため、暗号化はビット列に対して行われるようになる。IT屋では当然知っている「共通鍵方式」や「公開鍵方式」が出てくるが、情報処理試験のように、単なる用語で出てくるのではなく、その成り立ちを説明してくれているので、IT屋でも読む価値は有り。ただ、やっぱり上巻に比べると知っている内容が多かった。
PGPリリースに関わる攻防は以前NHKでやってたのものを見たこともあり、自分でも実際に使ってるので非常に面白く読めた。そう言えば古代文字の解読もある意味暗号解読だよね。 量子暗号のくだりは一寸チンプンカンプンだったけど… 巻末の暗号問題挑戦してみたいが、原書のフェルマーの最終定理が必要なのか。
最後は量子力学の話まで広がりカナリ難解だった。ただ、やっぱり暗号は楽しい。暗号解読に向けた観点で苦手な言語系や化学系を勉強したら…少しはマシになるかなと思った。
自分たちが安心してネットの機能が使えるのは暗号のおかげ。その暗号は数の世界に魅せられた数学者たちのおかげ。将来的には絶対解読できない量子暗号の可能性も!数学オンチな僕でも楽しく読める 暗号をめぐるイタチゴッコのノンフィクション。サイモン・シンの筆力と訳者の力量にただ脱帽。
再読。上巻を上回るド変態がいた…シャンポリオンもRSAに関わる人達も発想が狂ってる。時代が下るにつれ人類が扱える知識と技術が増え現状の暗号がある。しかしそれは機密情報につき本当に全てが明らかになっているのかは分からない。なんと不思議な進化だろうか。
アリスとボブの公開鍵の話の常人離れした発想に驚きでした。公開鍵暗号のRSAが発明者の頭文字であることをこの本で初めて知りました。原理と使い方はいまいち把握できませんでしたが(笑)
古代語解読の章では、未知のものを理解するには、まず似たものを探し比べる事だと学んだ。それでも思い込みが強いと、容易く誤るのが難しい。 公開鍵暗号の章では、発見者の個性三様だが、特にヘルマンのエピソードが切なかった。だが、例え共同体から疎外されても、目標を掲げ進めば、必ず仲間が出来るものだと感じた。 量子暗号の章は、特に難しく感じたが、サイモンシンは、複雑な仕組みを身近なものに例えるのが上手い。幾つかの単語は、パン捏ね、ペンキ、マッチ棒と言い換えるようになり、おかげで記憶も定着した。次の著書も楽しみだ。
下巻を読むと、上巻は下巻を理解するための布石だったの??ってくらい引き込まれた。アリスとボブとイヴの、一大トライアングルストーリー的に読めたので、映画を見てる感覚で、暗号の、現代までの試行錯誤や今の時点での利用のされ方が理解出来ました。ややこしい所は読み流しましたが、うん、面白かった!!
量子暗号の部分は自分は完全に理解したとは言えず…著者や訳者のせいではない。下巻も引き続き、ぐんぐん引き込まれて読書を楽しむことができた。RSA暗号の概要、以前読んだ他の解説よりずっと理解しやすかった。量子暗号、量子コンピュータもそのうち実現してしまうのだろうなぁ。最後の問いかけに「うーん」とうなってしまった。
サイモン・シンの科学ノンフィクション。ちょっと今回のは難解。終盤に行くに従って、内容が複雑化していく印象があり、よく分からないところもあった。ただ、現状のセキュリティを巡る問題は考えていかないといけないだろうな。
少数民族の希少言語がそのまま高度な暗号になるというコペルニクス的発想、対コンピュータ暗号の発明など、暗号作成者と暗号解読者の戦いの歴史はとにかく面白い。イブの横恋慕の行方は量子コンピュータの実現化にかかっているらしい。是非応援したい。
未知の言語からRSA、量子暗号にかけて様々なエピソードを交えて解説がわかりやすく書かれていた。暗号とは直接関係のなさそうな古代文字の解読や、難解な量子論についても優しく丁寧に書かれていて、なんとかついていけたように思う。
上巻とは少し趣向を変えて、神聖文字の解読からナヴァホ・コードといった「言語」自体が暗号めいたものや、RSA暗号をはじめとするデジタル署名、そして「量子コンピュータ」への期待と不安。特に後半は日ごろ触れているものだけあって興味深く読めた。
未知の言語がそのまま暗号として使える話から、古代文字の解読の話。それから、現代的なコンピュータに関する暗号の話題。上巻は解読の比重が強かったけど、下巻は作成側に比重が置かれてる印象を受けた。下巻でもやはり、暗号に関わってきた天才たちの執念を感じた。量子コンピュータはたまーにその進捗を記事で見たりすることがあるけど、僕が生きてるうちに実現されるかどうか微妙だよなー。でも、もしかしたら、世間の知らぬ間にどこかの諜報機関で先んじて開発されるのかもしれないな、なんて思った。
途中から数学→量子力学になり、すごく優しく書かれてて感動する反面、やっぱりわからなかった。
普段ネットで使ってるさまざまなセキュリティはこうやっているのかと思うと嘆息。
いつもイヴが悪者で可哀想(笑)
暗号について、これまでの歴史での重要性やら、戦争での使い方やら、そして古代文字、量子暗号へ。どれもこれも数学的で感情が挟む余地のないように思えるが、ちゃんと人間が戦って得た知識だということを述べていて、そこにはドラマがある。
仕事抜きでおもしろかった。それにしても、今日ニュースでRSAセキュリティにハッカーが侵入し、パスワード情報盗難とは。なんとも間が悪い。
やっと上下巻読破。ついに現代に突入し、われわれの生活を取り囲む暗号の知られざる姿がサイモン・シンならではの明快さで生き生きと描かれている。上巻と同じく暗号分野の熱くてクールな話が満載で読んでいて本当に楽しかった。二千年も続く暗号作成と解読の進化の終端が近づきつつあるのが興味深い。
暗号について、簡単なシーザー暗号から、最近のRSAやDESまで、技術に偏らずに理解できる本でした。 暗号にまつわる人間ドラマが中心のストーリーなので、単に暗号の技術的な違いだけでなく、暗号が進化する過程が理解しやすかったです。 ページ数は多いですが、思いのほか早く読み進められる本でした。 「フェルマーの最終定理」と同様に、サイモン・シンさんの本は面白いです。
コンピュータの進化によって、暗号解析は物量勝負。暗号作成は、暗号自体を観測させない方向に進むのが面白いところ。なんでか随分読むペースが遅かった・w・
もし機会があるなら,イギリスにある「ブレッチリーパーク博物館」(ロンドンのEuston駅から各駅列車で1時間。ちなみに各駅しかとまらない寂れた駅です)への訪問をお勧めする。アラン・チューリングの話,ボンベの実物模型,コロッサス機械式コンピュータを「復元動作」していたりする等,暗号に関して「イギリスがやっと発表しはじめた」,過去について一端を垣間見る事ができる。なお現在はコンピュータ博物館も併設されいる。ここでしか入手できない暗号解読に関する論文(50以上あり増加する一方だそうで)は必買です
遥かな過去に想いを馳せる古代文字の解読記、馴染み深い暗号技術の英知と葛藤の生い立ち、未来が垣間見える不思議な量子暗号の世界…どの物語にも溢れるほどのドラマが詰まっていました。難解な暗号の歴史を、よくもここまで彩り豊かに描けるものだと感心してしまいます。なかでも強烈に興味を惹かれたのは古代文字の解読物語。誰も読めなかったヒエログリフから初めて「ラムセス」を読み取った人間を襲う感情、いったいどれほどのものなのでしょうか。線文字Bの解読に至っては、もはや人間業とは思えません。面白すぎる。関連書籍も漁ってみよう。
いよいよ舞台が現代に突入し、暗号はコンピュータで解かれるようになる。でもコンピュータはあくまで道具にすぎないんだよな。その利用法もしっかり書かれていて満足。イタチごっこのロマンあふれるプロジェクト合戦もアツい。最後は量子とか出てくるし、未来に続くいい終わり方。付録の暗号がガチすぎるw
上巻から引き続き暗号の歴史が様々な角度から紐解かれていって、難しい理屈抜きにわくわくさせられた。暗号を作り出す人々、それを解読する人々。そして暗号という性質ゆえに、歴史の闇に葬り去られそうになった人々に光を当て、彼らの魅力を余すことなく引き出したサイモン・シンに拍手。暗号って面白い! 読み終わって思いました。
再読。ヒエログリフなんか壮大な浪漫を感じさせる。選ぶ題材が魅力的でいい。量子論は話はわかるんだけど、ぶっとんだ理論っていう印象が拭えない。
この本の面白さは、解説に書き尽くされていました。単なる技術論や政治・謀略史ではなく、人間に焦点を当てているところ。そして暗号にまつわる人間が魅力的に描かれていること。技術的にも高度なこの本を最後まで読めたのはひとえにこの人物描写の魅力によります。また、最初のコンピュータ、RSA暗号の期限などが実葉違っていたという以外な発見もありました。さらに個人的にどうしても判らなかった量子暗号の安全性が初めて腹に落ちたのは大きな収穫。
再読。下巻は再読でも大分難しい。古代文字解読のところが文系脳には優しかったです(笑) でも、暗号を考えることは闇を覗くような感覚で、果てない面白さがあります。覗き続けると、困難さや何処か恐れが押し寄せますが、それに耐えて、ほんの少し闇を切り開いた瞬間は格別な感覚。
上下巻とも、面白い。暗号と解読のいたちごっこが、今、量子の世界まで来ているという実感、そして、それが、手のひらに乗るようなデバイスにも搭載されるようになってきている、ということを考えると、なんともいえない感動が。他の方々も書いているとおり、量子暗号のところは、かなり難解。でも、他の部分で十分楽しめる。
上巻に引き続き、古代はエジプトのヒエログリフから現代は公開鍵暗号、果ては未来の量子コンピュータの話まで、暗号というものを世界の歴史に照らし合わせて幅広く楽しませてくれます。私たちの生活を便利にしてくれるコンピュータもその原型(コロッサス機)は暗号解読を目的に作られたというのは意外な事実でした。昔授業で習った世界最初のコンピュータはENIACというのがあっさり覆りました。確かに暗号作成&解読技術は公開したら役に立たなくなるだけですから。そういった裏話まで楽しめる良書です。
暗号解読 下巻の
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