悪霊 (下巻) (新潮文庫)
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悪霊の感想・レビュー(239)
要再読。私はこれを再び読まなければならない。価値観が崩壊するとはどういうことなのか、最悪の人間像スタヴローギンについて、最悪の退屈とは。ドスト氏の作品は「罪と罰」「カラ兄」「地下室」に続いて四冊目だが、その思想に着目して読めたのは初めてかもしれない。思想が服を着て歩く悪霊ども。その思想すら信じれない退屈しているスタヴローギンは、ほかのどの登場人物寄りも深刻だと思えた。ここまで退屈してしまった人間はどうして生きれるのだろうね。思想はともかく心理分析がすざましく、読後しばらく頭痛がするのは毎度のこと
最も過激で矛盾と混沌のなかで生まれた作品だと感じた死と隣り合わせで思想と革命が反乱していた時代 告白のところは 人間の奥底にある悪 醜さが良く書かれている誰もが絶望 破滅の道を選び 読んでいて暗くなる小説だった
「告白」の部分はそれだけで面白かった。 ステパンとピョートルの親子が、作品全体の中で走り回りすぎて暴走しているように感じられる。 シャートフを掘り下げてみると作品の理解が深まる気がする。 再読の必要あり。
人間のどういう部分が素晴らしいのかということを逆説的に思い知らされる作品。感動的な場面には理論どうこうでなく生きるということに対しての純粋な肯定があると思う。
事件は終わった。しかし、それで何かが明らかになったのだろうか? 明らかになったのは事の顛末だけである。熱狂の内にしゃべりつづけた彼らが何を思っていたのか、何に駆り立てられていたのか、あらゆる可能性を汲しても分明に至らない。「私」を解体し続けても尚更わからなくなるという言葉が思い出される。そもそもスタヴローギンは主人公だったのか? この長大なスケールの小説に「主人」などという生易しい枠組があてはめられるのか? 一つの事件の下ですべての人間が押し合いへしあいしながら、それぞれ確かな人格を表しているというのに!
hitotoseno
る人間ともなろうか――いや、そんな「心理学者」めいたタームをつかった決めつけで、モノは語るべきじゃないね、ただ単純にスタヴローギンはしごく真っ当に人間だっただけなのだろうさ。シャートフはそんなスタヴローギンを「坊や」と罵ってみせるが、そうさ、こいつは坊やだ、けれど単なる坊やじゃない、解放によって「土壌」を根こそぎにされたロシヤ自身が生んだ坊や、ロシヤそのものの化身、果ては世界中で今も同じ理由で苦しんでいる人々の祖先であり仲間なのさ、
ナイス!
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12/31 19:59
る人間ともなろうか――いや、そんな「心理学者」めいたタームをつかった決めつけで、モノは語るべきじゃないね、ただ単純にスタヴローギンはしごく真っ当に人間だっただけなのだろうさ。シャートフはそんなスタヴローギンを「坊や」と罵ってみせるが、そうさ、こいつは坊やだ、けれど単なる坊やじゃない、解放によって「土壌」を根こそぎにされたロシヤ自身が生んだ坊や、ロシヤそのものの化身、果ては世界中で今も同じ理由で苦しんでいる人々の祖先であり仲間なのさ、
ナイス!
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12/31 19:59
hitotoseno
そもそも君らはそんな坊やを救える力があった上でそんなことをいえるのかい、そもそも君らだって、何かにすがりながら生きている坊やなのではないのかい?
ナイス!
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12/31 19:59
そもそも君らはそんな坊やを救える力があった上でそんなことをいえるのかい、そもそも君らだって、何かにすがりながら生きている坊やなのではないのかい?
ナイス!
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12/31 19:59
価値観が崩壊するとはこういうことだ。ドストエフスキーは作品内の全てを完膚なきまでに破壊しつくした。下巻で主軸はピョートルに移る。ピョートルの目的の全てはスタヴローギンの邪魔者を排除すること。社交界でのスキャンダル演出、火事の最中の殺人、そして秘密結社《五人組》の結束を固めるため『裏切り者』シャートフの殺害――ピョートルは全ての先頭に立つが彼もまた何かに踊らされている。圧倒的多声性の中、人物の微細な動きまで描ききる。ドストエフスキー自身の体験も活かしている。ドストエフスキー作品の中でも最も見事な醜悪な作品。
作品の多声性が凄まじい。中心というものを尽く外していき、さらにその上で異様なまでにテンションの高い会話(とりわけステパン氏!)がどんどん作品を引っ張っていく。もちろん近代文学としては論外であろうこの「言葉は対象そのものの汲みつくしがたい豊かさと矛盾をはらんだ多様性の中へ、その〈無垢の〉いまだ〈語られていない〉本質の中に溺れこんでしまう」(バフチン『小説の言葉』)こととは「真逆」の事態が展開されているということは気をつけねばならない点である。
難しかったです。とくにスタヴローギンが。ピョートルが主人公だったらまだ分かりやすいような。悪霊を肯定しているんだか否定しているんだかもいまいちよくわからず。解説見てもいまいち……。読解力ないのだわ。
社会構造の過渡期によって従来の価値観が崩壊し、暗闇に放りだされた人間たちが自ら創りだした新たな灯火とは? この文書の基本思想は――「罰を受けたいという恐ろしいばかりの、いつわらぬ心の欲求であり、十字架を負い、万人の眼前で罰を受けたいという欲求なのである。しかも、この十字架の欲求が生まれたのが、ほかでもない十字架を信じない人間のうちにであったこと」ニコライ・スタヴローギンの苦悩と告白。そして理性の死を選んだ男の心象背景。
ダメだ…最後まで全くわからなかった…
誰しもニコライの様な側面はありますよね。ペンナイフを見つけても、少女が折檻されるのを見たいが為にわざと隠して捨ててしまう様な経験が。そしてニコライ(みたいな人間)に魅了された経験が。恐らく思春期の頃のわたしは、そんな事ばかりしていた気がします。
発表された当時割愛されたという第三章の冒頭部分がおまけとして最後尾についている。それを最初に読むか、あとで参考として読むかで全体の印象がかなり変わると思う。
日本人の自分にとっては神への信仰とかには正直、共感できなかった。ニコライのような人間は今の日本にもそこらへんに居そうだと思ったし、自分にもそういう要素はある。ステパンはかわいかったし、ワルワーラさんは最後格好良かった。
まとまった時間があるときに読みたい本。神がいるかどうか本当のところはわかりませんが、キリスト教の神にしろ八百万の神々にしろトイレの神様にしろ、自分や周りの人のためになるなら信じても損はないと思います。個人的には、死に際のステパン氏とワルワーラ夫人の掛け合いが最高でした。
西欧の自由主義思想をもつステパン氏は、自らを福音書に描かれている悪霊に喩えている。福音書の悪霊は豚に憑依し、崖から転落、溺れ死ぬ。悪霊とは言いながら、自ら死を選ぶことによって浄化の作用を果たすと考えられる。ステパン氏、シャートフ、キリーロフ、スタヴローギンは作中で悪霊として死んでいる。ここで興味深いのは、ステパン氏の息子であるピョートルは逃亡し、死を遂げていない点である。ピョートルは神を否定する無神論者である。スタヴローギン達は神を信じられないことに苦悩している点で、ピョートルとは一線を隔している。
後半は怒涛の展開に、頁をめくる手が止まらなかった。最後まで読んでみて、この作品はステパン氏の物語であると思った。ニコライとピョートルは、ステパン氏の思想の息子だったのではないだろうか。ニコライは氏の虚無的な素質を受け継ぎ、ピョートルは氏の軽薄で饒舌な素質を受け継ぐ。幾度でも読み返したい作品。
上巻の後半まで、てんやわんやで活気があって人物は皆生き生きとしていたのに…次第に主要人物たちが暗い方向へ。ニコライはもっと悪魔的な人物かと思ったら、意外にも人間らしかった。なんにせよ、実話を元にしているだけにロシアの歴史や思想をもっと知らないとわからない部分も多い。しかしこういうの読むと、日本人ってなんで生きていけるんだろ、って思う。かく熱きにもあらず、冷やかにもあらず、ただ微温(ぬる)き日本人。ふむう。
この小説を読み始めてから、連合赤軍の永田洋子の訃報を聞く。これも奇妙な偶然だ。ワルワーラ夫人はなんだかんだ言って面倒見がいいな。
読了。読み終わった瞬間凄まじい虚しさに襲われた(いい意味で)。多分スタヴローギンって文学史上最も救いようがない人なんじゃないか。それくらいスタヴローギンの告白と結末が衝撃的だった。
生きていくことは誰しも何かに憑かれているようなもので、それがペルソナと呼ばれたりする。「悪霊」と呼ぶしかないような狂気に取り憑かれたら、「満足した豚」として崖から真っ逆さまに落ちる。そうやって死んでいく登場人物たちの描写の惨さに息をのんだ……
第2部までは、どうにも退屈。が、第3部に入り、主要な登場人物達が次々と壮絶な最期を遂げると、緊迫感は急激に高まり、物語に引き込まれます。圧巻は、「スタヴローギンの告白」です。彼とチホン神父の超人的対話を読み終わった後は、小説全体におけるスタヴローギンの異様な存在感が浮かび上がり、改めて読み直せば、新たな発見がありそうです。やはり、ドスト小説は、1度や2度読んだくらいでは、とても味わい尽くせない。読者が生涯を通して読み解いていく、聖書のような面白さがあるんだろうね。聖書読んだことないけど。
悪霊――革命思想に憑かれた者たちの顛末。キリーロフの「自殺による人神思想」はじめ、テロリズムを目論むピョートルら「五人組」、悪徳のために自殺を余儀なくされるスタヴローギン。……ここには「罪と罰」のような、救済によるカタルシスは存在しない。ただ虚無の中にのみ生きる人々の、崖っぷちの苦悩と絶望がある。何物をも受け容れられぬニヒリズムの果てに、僅かな形で提示される信仰と救済が、理想に突き動かされた人々の悲哀を否応なく物語る。
やっぱり1度読んだだけではわからない……。そのうち再読するか、解説本をよむ必要がありそうです。ただもうこの悲劇性、絶望的なストーリーにはもう言葉もでない感じ。
悪霊の
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感想・レビュー:50件














































