ターン (新潮文庫)
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ターンの感想・レビュー(1166)
なんともいえない、不思議な話。交通事故、という起点から1日だけ過去に飛ばされ、理不尽に繰り返される。謎解きのようなハラハラは薄いけど、恋愛の甘いドキドキがくすぐったい。
娘の友人のお勧め本。読み始めは普通だったが、中盤からぐんぐん引き込まれていった。言葉の使い方も上手く、少ない登場人物は丁寧に書き込まれている。主人公真希の母親が特に好き。
アイディアはSFだけれども、読んでいくと恋愛小説な感じがする。北村薫の描く女性は芯が強く、魅力的な人物が多い。3部作の中では一番好き。
話の大筋だけでいうと,それほど特別な小説でないかもしれない.ただ,なにも起こらない日々の描写に挟みこまれる様々な部分(出来事でなく思い)が,深く印象的.帰るという字が嫁ぐという意味も持つという話.親という立場はそれだけで義務だという話.こういう挿話をはさむための物語のようにさえ感じてしまった.うん,ほかのも読んでみたいな.
昨日と今日をいったりきたりということでSFチックかなと思いながら読み始めたら、物語の展開に目が離せなくなり、一気に読んでしまった。一人だけの世界なのに、律義にお金を払っている真希の性格が好きになってしまった。
よく考えられてる話でした。電話代の話とか、ずっと通話中の場合の電話が切らされる可能性の考慮とか、実際の状況を想定されており、リアリティに引き込まれました☆
高校以来の再読。「真希みたいになりたい」って無邪気に思ったものだけど、6年経った今は彼女の生きづらさも少しだけ分かる、かも。
ちょっと奇妙で不思議な異次元ラブストーリー。軽やかで、読み味がとても良かった。アメリカの映画やドラマのような、壮大なサスペンスも仕掛けもなく、かえってそれがいい。
学生時代以来の再読。前に読んだ時、29歳の真希がとても大人に思えたのだけど、真希の歳をひとつ超えた今読んでもやっぱり大人に思える。自分なら世界に自分一人という孤独感の中、あんなに前向きにはいられないだろうし、あんなに常識人ではいられないと思う。真希の凜とした強さがとても好きだ。静かなラストもあの二人らしくていいなあ。その後の二人は蛇足だろうけどちょっと垣間見たくなりますね。
二人称の語りも、電話での会話も、所々に出てくる比喩も、全体的にやわらかくてみずみずしく、上質な感じがした。あんなにゆったりとしてやわらかい語り口なのに、スリリングな場面も、じーんとくる場面も、はっと気づかされる場面もあって、物語を読む楽しみをじっくりと味わえたなぁと思う。お気に入りの作品の一つになりました。
面白かった~!とてもロマンチックな話だった。最初は二人称に戸惑ったんだけど、それがちゃんと後々に活きてる。「くるりん」に入ってしまってから電話が鳴るまでが丁寧に書かれてるから、特殊な設定に入り込んでしまった主人公(少し変わり者)に自然に感情移入できるのがミソかなぁ。柿崎が出てきてからが少し急ぎ足な気もするが、それまでがゆったりと長かった分、これはこれでいいバランスなのかもしれない。
真希は時の意味に気づくことが出来たからターンから抜け出すことができた。普段何気なく消費している<時>という物の大切さを教えてもらった気がする。
初、北村薫さん作品。何度も同じことを繰り返す、ターンの一日に組み込まれてしまった主人公。彼女がどうやって日常を取り戻すのか、気になりました。お話自体は淡々と進んでいくのですが、現実と繋がった電話で、変化が。素敵なお話でした。
時間がとてつもなく長く、途方もなく感じられるときや、今が一瞬のように大事に思えるとき、私も知らないうちに「くるりん」をしているのではないかと思いました。 真希と泉さん、二人のかかわり方がいい感じです。「……だって、自分だけを愛してくれるから、その人に魅かれるわけじゃないでしょう。……その人が、自分以外の何を、どのように愛するのか、……それを知るからこそ、相手を愛せるのでしょう?」
前半は非日常の空間の中でのんびりと進むが、静かな不気味さも感じる。そして時間の本当の恐ろしさと大切さは現実世界とリンクしてから一気に押し寄せて来る。最後の主人公の一言が良い。
最初1/3ぐらい読むのがしんどかったけど、その後は面白かったです。読みながらラストは予測できましたが、柿崎が想定外。どうなることかと思いました。
この人の本は結構読んでるけど、この本は初めて。円紫さんシリーズもそうだけど、前半がだるい〜。川上さんの解説みたいに「急がない」とは思えず、何度も睡魔に襲われた。が、第5章からはぐいぐい読めた。面白かった。二人が心を寄せていく過程が、肉体関係が絶対に成り立たないせいもあってか、生々しすぎなくてすごく素敵だと思う。ただ冷静に考えると、真希って現実にいたらちょっと危ない気が。
半年以上ぶりの読書。やっぱりこの本は好きなことを再確認した。読んだの何回目だろう。高校の図書館で出会ったのに、いつの間にか真希の年を追い越してた。この人のヒトトナリが好きだなぁ。今回発見した好きな一行:「でも、空はいいよね。誰がどう思うだろうとか考えるわけじゃない。そんなこと関係なく、それこそ自然に《空》をやってる」
とにかく不思議なお話でした。作者の発想が素晴らしい。泉とコンタクトを取るあたりから話が盛り上がって面白くなります。二人が自然と恋に落ちていく様はくすぐったいような、温かな気持ちになります。柿崎が出てきた場面はどうなってしまうのかドキドキしました。面白かったのでまた読み返したい本です。
再読:なんかもう好きすぎて感想書けないこの本…!久々の再読やけど展開忘れてました。面白かった。こんなに自分の肌にあう小説に12歳そこらで出会った自分こわい!すてき!
またまた不思議な世界観で面白い!
非常に読みやすくて感情移入してしまう感じ
ハッピーエンドに至るまでの紆余曲折は、試練として辛かったんだろうな…
以前、映画を見たことがあったので、せっかくだし……と思い原作を読破。二人称で進んでいくストーリーは緩やかに長く、穏やかな起伏を見せる。決して刺激的というわけではないものの、主人公の持つ心の独特な強さがひしひしと感じられる感覚はなんだか暖かくて良いと思った。優しい物語。
中盤までがやや冗長なので、それに耐え切れるかが勝負どころであるが、泉とコンタクトを取り始めた頃から物語が抜群に面白くなる。何より作品の雰囲気や、するすると恋に落ちる主人公と泉の空気が良い。ただ自分の中にいる「彼」や、終盤に登場する柿崎といった淡い物語を「締める」要因となるキャラクタがやや小粒であるのが惜しかった。しかし、あの川上弘美に「急がない人」と言われるのも随分な方だな、北村氏は。
メゾチントってどんな雰囲気の版画なのかと思ってイメージ検索したら想像以上に繊細な描写が可能なようで驚いた。彼女の作品を見てみたい!強く思った。
淡いトーンの映像を思い浮かべながら読めた。結構サクサク読めるので、「スキップ」「ターン」「リセット」を一気に読んでみたい。
中盤までの二人称がとても不思議というか、少し違和感を覚えたりもしたのですけれど、慣れてしまえばさくさく。むしろ、その二人称にこそ意味があったのだと思うと、すごいなぁと感嘆するばかりです。最後の、最初の一言には思わず溜め息です。よかったなぁ。
突拍子もない読者を惹きつける設定に二重丸。これをどう料理するんだろうって思ってたけど、まぁ着くところには着いたというところで。最後の方があれよあれよって感じだったんだけど。語りが二人称で不思議な気分に。違和感あったが、慣れたらけっこう心地よい。
北村氏が書く主人公はいつも端正で真っ直ぐ。時間をテーマにしたSFの王道のような不毛な毎日に苦しめられながら、主人公は気付くのです。【こんな当たり前のことを、わたしはどうして忘れていたのか。顔青ざめて、毎日が不毛な繰り返しだといっていたわたし。不毛なのは《毎日》ではなく《わたし》だった。】普段の我々の生活も、ある意味不毛な毎日の繰り返しだったりします。そんな現状を打破するのは、本人の気持ちの持ち様。そういった意味では、本書は「哲学書」という側面も持っているといえるでしょうか。
ターンの
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