幻色江戸ごよみ (新潮文庫)
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幻色江戸ごよみの感想・レビュー(784)
時代小説なんだけれども、どの作品にも、不器用な生き方しかできない 主人公の切なさみたいなのが、共感できて面白かったです。「器量ごのみ」は珍しくハッピーエンドで読み終わって優しい気持ちになれました。
十二の短編集。江戸のそれも市井の人達を描いた儚い幻のような切ない物語の数々でした。真冬の寒空の下で両手をすり合わせてやっと少しの温かみを感じられるような…そんな物語。どの話も秀逸でしたが「首吊り御本尊」と「神無月」が忘れられません。
江戸もの不思議もの宮部作品色々読んだけど孤宿の人に次いで面白かった…短いなかにやっぱり人と人の絆がクローズアップされてて、却って無い物ねだりな気持ちになったりもするけど、結局はほっこりさせられ、強い気持ちにさせられてる…読んでよかったっっ
十二編どの作品の登場人物も個性的であり、人情味が溢れするするっと感情移入してしまう良作です。解説文でも触れられていたが「神無月」が印象的。男の娘おたよを強く思う気持ちがひしひしと伝わってくる。一方、岡っ引きは盗人の心情を推し測り、止めたいと真摯に願っている。ーー以下引用。擦れ違うことのないふたりの背中を、それぞれの背負った月が照らしている。
江戸のちょっと変わった人情劇を描いた短編集。"神無月"が凄く印象的で、読み終えた後でもう一度読んでしまった。こんなにまざまざと情景が浮かんで、幻想的で、その後への想像が尽きない話は初めて読んだ。最終話の"紙吹雪"も幻想的で、正に"幻色"の名に違わない本だと思う。
下町の人情を描いた短編集。12編も収録されているから、この話は合わないかな?と思う前に次の話になり、ポンポン読み進められました。それでいて一話一話に味がありますね。私は特に「器量のぞみ」が良かったです。いい話だー^^ ちょっと苦さが残るもの、じんわりくるもの、いろんな後味を楽しめる一冊でした。
12のお話。どれも短い中にドラマがギュッと凝縮されていて読みごたえがありました。特に印象的だったのは「神無月」と「紙吹雪」。「神無月」は乾いた筆致の中から男の哀しみが立ち上ってくる、ハードボイルドテイスト。「紙吹雪」はまるで舞台を見ているように情景が目に浮かぶ作品。宮部さんの時代小説は良いですね。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 12/01
第十話「神無月」が良かった。男と岡っ引きがその後どのように展開していくのかを想像するのが楽しかった。逆に「紅の玉」はキツい。もう絶望しか見えない。宮部さんの時代物はなにかしらの救いがあるのが多いが、これは全く無く、読み終えて心が暗くなった。
お気に入りは「庄助の夜着」。 屈指の傑作。 これは、読まなきゃ損。 読み終わるのが残念に感じる、贅沢な時間だった…。
久々の再読。時代物の短編集という、宮部みゆきの本領発揮。読みやすく雰囲気があり短編なのに人物設定もしっかりしていて、いい本だと思います。後味の悪い話もありますが、どれも適度にオチがついていて、読んでいて気持ちがいい。巻末の『紙吹雪』は、トリに来たのも納得の傑作でした。演出が素晴らしいです。
宮部さんの作品でこんなに後味悪く終わるのってあったか?という編がある。それ自体丁寧な作品であるし、他がそこまで突き放していないので助かった。少々押さえた(冷めたと言っても良い)作風を意識したような短編集。「庄助の夜着」と「詫助の花」が好きだ。切ないけれど生きてさえいれば・・と薄く思わせる。いや良い事なんてあるはずないと思ってるくせに。「紙吹雪」あー・・どんなにか清々しただろう・・と思ってしまうくらい、空の色が目に浮かぶ、風を感じる。
何となく敬遠していた宮部時代物ですが、じんとくるものあり、ゾクゾクするものありで大満足でした。読み終えてからブックカバーを外してみて、物語と重ね合わせて、境遇のあまりの辛さに一寸言葉を失いました。お気に入りは「器量のぞみ」。心根が真っすぐで豪快なところが読んでいてとても気持ち良かったです。「しゃばけ」シリーズよりもっと、江戸の人々の闇の部分にしっかり目を向けた印象のある、読み応えのある短編集でした。
短編集なのに一気に読めず何度か浮気して1ヶ月近くかかって読み終えた。別に面白くない訳ではなかったんだけど…先に読んだ初ものがたりのせい?器量のぞみ・まひごのしるべ・だるま猫・神無月が好きです。「だるま猫」のラストには息をのみました。展開のさせ方がうまいです。他に「神無月」の岡っ引き&めし屋の親父は初ものがたりの二人を連想させますね。他にも作者が後に話を膨らませて違う作品として発表したのかな?と思われる短編があり、宮部作品を一通り読んだ人だともっと発見があって面白かったのだろうかと思いました。
短編集。各短編とも、読み始めたときには思いもよらぬ結末が待っています。又、この後を色々と予想させる終わり方が、各短編の奥行きを深くしています。「紅の玉」のその後を考えると。「神無月」の最後の場面。あまりにも切なすぎます。
貧乏をテーマにしたお話集。 どの物語にも、起承転結の「結」がまぬけているの。 初めて出会った、宮部みゆきの駄作である。 まあ、こういう作品もたまにはあるさ、いっか。
12話の短編集。このあとどうなるんだろう。悲しい終わり方の話もあれば良かったねと安心した話もあったり、「神無月」の親分って誰なんだろう?結果はどうなったのというように続きが気になるような話もあり読み応えのある1冊
かなり前に書かれた本だと思いますが、江戸時代を舞台にしているだけあって、あまり古さを感じませんでした。12編の短編が収められていましたが、どの話にも味があり、ちょっと怖かったり、ちょっと悲しかったり、ちょっとほっこりしたりと多才な物語運びで飽きずに読むことが出来ました。昔は時代物の小説は読んでいてさほど面白いと思えませんでしたが、年のせいか面白味がわかって来たような気もします♪
どの短編も良かった。『紅い玉』だけは後味悪すぎて、というか後の二人のことを考えると胸が痛むほど、物語に入り込んでしまった。全編通して、登場人物に感情移入してしまい、泣いたり笑ったりできる一冊だった。
10年以上振りに再読。悲しさや切なさ、やるせなさを感じる作品の中で、「器量のぞみ」の明るさに救われる。やっぱ宮部さんの時代物はいいなあ!
登場人物の境遇に胸痛めたり、不条理な展開にやりきれなくなったり、怪談のような不思議にぞっとしたり。短いけど重みのある12のお話を最初から最後までじっくり味わえた。薄暗い部屋で誰かに語り聴かされているような感覚になる一冊。
表紙イラストは『まひごのしるべ』のイメージかと思います。何かを抱えながら火事から逃げる女性、読む前と後とでは印象が全く変わります。決してめでたしめでたし、で終わる話ばかりではありません。お話が終わるということはめでたいこととは限らないんだなぁ、となんとなく思ったり。十二の話から一つ選ぶとしたら『神無月』が気にいりました。十月が神様がいない月ならば、普段はどこにいるのでしょうね。
江戸の市井の人々の悲哀を怪談話風に12か月12話の話にした時代小説。ちょっと恐くて、ちょっと悲しい話。実の子を自分の不注意で死なせた女が、他人の子供を誘拐してしまう話には涙が出てしまった。子を持つ親なら誰しも共鳴するだろう。
12か月に因んだ人情と怪異の物語。やっぱり、宮部さんの時代物は語りもほのぼのしていて読みやすいです。「器量のぞみ」は自分の容姿にコンプレックスのある人ならば誰しも持つ悩みや葛藤を最後の一行で見方を変える手法が素晴らしいです。「だるま猫」や「小袖の手」などの日常に潜み、人の心の隙間にふと現れる怪異話は夏にはピッタリではないかと思います。印象に残ったのは町民と武士の大義の違いによって引き起こされたカタルタシスを描いた「紅の玉」でした。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 07/31
最近続いて読んでる宮部さんの江戸の時代もの。 「器量のぞみ」「神無月」「紙吹雪」切ない話が多かったけど、ホットする部分もあったり…まだ読んでない時代ものを予約しよう。
今思うと、怪異というのは恐れとともに畏敬の念っていうのが払われていたのかなって思います。今は見た目の奇妙さとかが一人歩きして、神様であることすら忘れられている気がする。 個人的に中でも異色というか、怪異はあまり関係ないけど印象的だったのは「紅の玉」。武士と市井の人が優先するものの違いが、今の政治家と国民の関係とそっくりでなんともいえない気持ちになる。
どの作品も余韻を残す終わり方で、この後どうなるんだろう?と気になるものばかり。でも、それがこの短編集を良いものにしているのだろうと思う。
短編集なので、気軽にお江戸の不思議を堪能できました。不思議な中にも切ない人情が描かれているのが、宮部みゆきさんらしさです。
人の情が作ってゆく怪異短編集。「紅の玉」のようにやるせない話アリ、「器量のぞみ」のように少し楽しい話アリ、「紙吹雪」のように苦い話アリ。 薄めの本ですが、読み応えがあります。
ミステリに程よく味付けされた怪異、やるせいないような人間ドラマ、語り口も様々で、一編ずつに味がある。怪談ではなく、怪異はあくまで添え物、その裏にある人の悲哀を描き出す。江戸の下町の生活が丹念に写し出され、短い物語のなかに細やかな心情と深みが感じられる。暗闇のなかの、哀しく弱い光のような短編集。
面白かった。それぞれの話が、人間の醜さ・優しさ・憎さ・ずるさ・愛しさがちりばめられていて、短編だけど、じっくりと読める。でもやっぱり暗い空気感は多かれ少なかれ全話にあったかなと。
幻色江戸ごよみの
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感想・レビュー:112件
















































