百鬼園随筆 (新潮文庫)
百鬼園随筆を読んだ人はこんな本も読んでいます
百鬼園随筆を追加
百鬼園随筆の感想・レビュー(212)
図書館で闇鍋的チョイス拝読。少し古い日本語がなんとも味があります。時期を逸がした弔問に心悩ませ、飛行機に心弾ませ、借金に腐心する。随筆って著者の人となりと馬が合えば、最高に面白い!
特に大事件が起きるわけでもなく、日常を綴っているだけなのだけれど、非常に面白い。なんでもないことを面白く書けるのはとんでもない才能だと思う。まあ借金とか、百鬼園先生本人には大事件なのだろうが。 「間抜けの実在に関する文献」が特に好き。すばらしい。
百閒先生の本2冊目読了。やっぱり良い。借金にまつわる話しとか、借金のことで同僚に説教されているところとか。どう仕様もないところが大好き。百閒先生の本、全部読もうと思う。
「今後とも機を見て犬を猫にし、或いは酒を水のつもりにて飲み、又は木の葉を紙幣として取り扱う事を試してみるつもりである。」大の大人が何てことを真面目に宣言してるんだと、思わず相好を崩してしまう。やりたいようにやり、書きたいように書き、生きたいように生きる。奇想天外で純真爛漫。多くの人が迂回するところを迂回しないのだろう。百閒はスタンドアローンだと誰かが言っていた。そう思う。それがいい。
買ったときは装丁がいいなぁと思ったんやけど今見るとそうでもない気がする。『間抜けの実在に関する文献』とかもおもしろかったけど、やはり森田草平をばかにしくさった『大人片伝』がいちばんおもしろかった。こういう気軽にこばかにしていい先輩がいたらいいなぁ。にしても百閒先生は引き込み脚の十二試艦戦や隼を見たんだろうか。
書いていることは何のことはないダメ人間のクソジジイ節なのだが文章が秀逸なために美しい徒花を見て詩情を感じてしまったような不思議な気持ちになる。
こんなに軽快でユーモラスな文章だとは。読みながらしょっちゅうにやついてしまうので、人前では読みづらいほど。皮肉めいたユーモアの向こう側までも描けるのは、彼の素直な感性ゆえなのかな。随筆も面白いけど、『梟林記』のような短編もすごくよかった。
内田百閒は初めて読んだけどこんなに面白いとは思わなかった。飄々とした筆で書かれる借金の話がとても好き。彼の借金についての考え方とか借り方とか、傍から見てる分にはすごく面白いけど身近に彼みたいな人がいたら、絶対、金は貸さないと思った。あと、なんであんなに転ぶんだろう。
「イヤダカライヤダ」そう言えることがどんなに幸せか。内田百間の偏屈ぶりに思わず頬が緩む。この偏屈爺はきっとどこか私にも似ている。
表紙の絵が秀逸すぎる。この絵好き。
百鬼園さんは正直・素直、そして意外に真面目なんだろうな。
でもこれはさらりとしていて(そこが真面目といかなんというかの表れな気がするが)、流し読みじゃあまり面白さがわからなかったのです。
借金について、友人が浪費癖で借金するならなんとかしようがあるが、君みたいに生活に借金がくっついてるとしようがないみたいなこといっていてニヤリとした。
本のタイトルから全て随筆なのかと思いきや、小説もあって何か得した気持ちになった。百閒の人気の高さは以前から知っていたけれど、実際読んでみて百閒の文章の愛されるワケを感じることが出来た。無駄が無い、不足もない、実直な文章だけど、重くない。軽率では無いけれど、ユーモラス。これは百閒先生の人柄にも当てはまるような気がした。我儘、頑固、無愛想、見栄っ張り、やや小心者、借金好き、飛行機好き、鉄道好き、人間味あふれてる。付き合いにくそうだけど、気が合えば長く付き合ってくれそう。百閒先生の作品もそんな感じ。
借金の話に大半のページが割かれている気が…でもそこもいいところ。日常の何でもないところからふっと「あの世」へ行ってしまうような静かな感じ。
げらげら笑った。「皆が小生を貧乏扱いする。」とか。一番笑ったのは解説で川上弘美が紹介した芸術院会員に推薦された百けんの断りの言葉全文。「右ノ範囲内ノ繰リ返シダケデオスマセ下サイ」って。
秋の雲一つない空のような抜け具合が何とも言えず微笑ましい。意図したものではなく、地のままであるのがまた何とも言えず味わいがある。私もこのような後半生を送りたいものです。
ブログ・SNSの普及に伴い、金をださないでも他人の面白い文章がいくらでも読めるようになった。それでも敢えて金をだして読むんだから、余程面白くないと損だろう。百鬼園随筆はこれで500円ちょっとなら随分得だなぁと感じた。絶品ぞろい。
昭和初期に出版された内田ヒャッケンの随筆集。飛行機に乗りたがったり金の工面をしたり、そのいちいちの描き方に「ああこれが百鬼園か」と頷かされる。味わい深いことスルメのごとし。表紙の絵や紙の肌触りもいいなあ。本棚に並べてしょっちゅう手に取りたい本。
読書量の少ない私にはエラそうな事は言えませんが町田康のエッセイはこの人の影響ありやと思います。続編も読みたくなります。絶対紙の本でね。
『百鬼園先生言行録』などのユーモア溢れる文章は、軽妙かつ濃密です。ラストの『梟林記』の恐怖が作品全体を引き締めます。おもわず膝をたたき、何度もため息がでました。昭和初期に書かれた文章が、むしろ新しく感じるのです。美しい日本語が目にしみる、見事な随筆に出合えました。
通勤電車でちびちびと、スルメをかむがごとく読んだ。33歳での再読。20代で初めて読んだときは、クールでニヒルで乾いた印象を抱いたのだが、とんでもない、生きること、死ぬことにがっぷり向き合った生々しい随筆集であった。
現代的な皮肉に満ちた随筆だが、大正時代っぽい記述が随所に見受けられる。また、古風な言い回しで綴られているので若干読みにくいのではないか知ら。全般的にひねくれた記述が多いが、特に借金や士官学校生に対するひねくれ方はすごく、それを楽しむ本だと思う。
いましたね学校に、こんな伝説の先生が。ため息をつきながら、助け舟を出さざるをえなくて、最後には苦笑させられてしまう、そんな人かな。漢字検定に出てきそうな文字が連なっても文章は瑞々しい。名著と言われるのも納得。
パロル舎の『冥途』で百閒ファンになり、筑摩書房の『内田百閒』に続きこれでやっと3冊目。自分に起こった事をつまびらかに淡々と語っているだけなのに面白い。思わずニヤリとしてしまう。
たまりませんなぁ、百鬼園先生。もうとっぷり心酔しております。一行目から度肝抜かれること多々。人に勧める時なんて言っていいやら困っちゃうけど、でもとにかくいいんだってばーー、とか悶えそう。と思ったら解説の川上弘美さんがまさに、うんうんそうそう!って解説を書いて下さっててスッキリ。中身はもちろん、表紙が芥川龍之介で解説が川上弘美ときちゃ、もうKOです。ありがとう新潮文庫さん。今後大事にちびちび、しめしめとほくそ笑みながら作品読んでいきたいと思います。
やりたいようにやっているように見えて、小心者な先生がかわいいです。とんでもない日常が流麗な文体で語られるのが、余計におかしみを増すのです。
百鬼園随筆の
%
感想・レビュー:59件














ナイス!


































