夢の守り人 (新潮文庫)
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夢の守り人の感想・レビュー(1566)
夢の世界に入り込む場面が多く、前2作での大きな魅力だった著者独特の自然描写や歴史考察が少なくて前半はちょっと不満。でも『精霊の守り人』で活躍したキャラクターが揃ってくるとワクワクして一気に読了。それにしても、初作の好評を受けての2作目3作目がいずれも大人、それも年老いたジグロやトロガイに刻まれた深い深いの悔恨の物語を主軸にするとは。世のままならなさの中、迷い悩みながらも踏ん張り毅然と生きてきた大人達を描ききって、次の作品からはチャグムを中心に物語りは大陸いっぱいに大きく展開するそうです。期待!
自然界の描写で感情を表しているのがいい。現代ではあまり感じられないことも多いけど、タンダがバルサをどれだけ想っているか、激しく穏やかな感情がひしひしと伝わる。私はこの作品が一番生きることに前向きで、生きることが喜びも悲しみも憎しみにも溢れた世界であることを今一度感じさせ、生きたいと思わせてくれる。印象に残るのは二つ。タンダのバルサを思う描写と、タンダが誰にでも奥底に潜む負の部分があると、チャグムに諭すところ。
タンダとトロガイ師が、眠り続ける人を助けるべく、夢の中で戦うお話。その他、[闇の守り人]で活躍したキャラクター達も登場しますが、物語はとても新鮮です。タンダのセリフが、とても強くて優しい。そして、その他の登場人物が、読者を物語へ引きずり込みます。チャグムがタンダと出会ったくだりは感動!
タンダやトロガイの呪術師がメインのお話。普段は闘うバルサをサポートするだけのタンダが、愛する人たちを守るために闘う。現実に向き合うことで初めて人は成長することを、現実世界と夢の世界を行き来することによって鮮やかに描いた作品。
タンダは、精霊ではちょっと影が薄いかなぁと思っていたのですが、この巻で彼の優しさと芯の強さが伝わってきました。 「どうしたらいいかわからない分かれ道にやってきたら、どっちに歩んでいくほうが<好きな自分>かを考えるんだ」名言です。
夢の世界での描写が多く、幻想的な雰囲気が漂う。それでいて、情景はすっきりと頭に浮かぶ不思議。本筋とはそれほど関係ないが、シュガの、「いつ役に立つか分からないものを追いつづけ、考えつづけるという、人の、このふしぎな衝動こそ、いつか新しいものを見つける力になるのだろう。」という考えに共感した。
発想と登場人物は魅力的。毎回思うが無意味に食べ物や人などダサい名前を付けまくるのだけは読む気が失せるので辞めてほしいのだが。チャグムと久々に再会できてよかった。登場人物の過去が知れるいい作品だった。
ちょっぴり成長したチャグム、タンダとトロガイの師弟の絆等々、ファンタジーを超えたストーリーにどんどん引き込まれていきました♪次のストーリーも期待が持てます☆
3作目はトロガイおばあちゃんとタンダがメインの話。彼女の過去にあんなことがあったなんて!「私にも娘時代があったんだよ!」そりゃそうですよね。タンダがボロボロになりながらも頑張った。ほんとに優し過ぎる男だなーでもかっこ良い。そこが彼の弱みでもあり強みなんだろう。彼がチャグムに言った「好きな自分」の話が印象に残る。チャグムもまた出てきてくれてうれしかった~バルサと少しだけど再会できて良かった。また成長した!シュガやジンなど脇役もしっかり描かれてる。ユグノとか花についてよく分からない事もあって2回読んで納得。
毎回そうだけど、この巻はより一層周りの情景や匂いが鮮明に描かれてた気がする。花の匂いが良すぎて、気持ちよかった!とにかく、こういう幻想的なものは大好き
もうすんごく面白かった!
「夢」を使うところが良いと思った。守り人シリーズ3作目だけれど、改めて上橋菜穂子さんの凄さを見せつけられた。いまでもナユグって本当にあるんじゃないか、とか、どこか静かできれいなところには精霊がいるんじゃないか、とか思ってしまう自分がいる。
タンダとトロガイの師弟が主役のお話。チャグムも出てくる。その分バルサの活躍は控えめ。そんなわけで、呪術師さん達の不思議な力がメインなので闇の守人のような派手な?戦闘は無い。呪術のシーンが細かく描写されていて、いつも以上に綺麗な情景が浮かんでくるようなお話だった。
形も硬度もなにもかも違うのだけど登場人物達の「優しさ」や「強さ」がたくさん感じられた巻でした。特にタンダの優しさと強さには心が暖まりました。チャグムとバルサ、タンダの三人の関係はすごく暖かくて心がじんわりとします。逆にチャグムとシュガはちょっと似た者同士な危なっかしい感じがあって好きです。チャグムが成長してたのも感慨深かったです。
養老孟司さんの解説文より『文書はじつは体で書くもので、(中略)リズムはその体から発する』。ある種難しい世界観をテンポ良く読ませてくれます。主要登場人物の過去話もありシリーズとしての掘り下げも行われています
3作のなかでは一番美しくて幻想的なお話に感じました。やっばり夢って不思議なものですが、夢と現実の境目は感覚的にはすごく曖昧なんだと思いました。今作でもトロガイの過去が明らかになったりタンダが花守りになったりと驚きやヒヤヒヤする場面があったけど、自分の中ではバルサ、タンダ、トロガイの3人は絆も含め圧倒的な安定感があるなと実感。チャグムにも会えて嬉しかった!どんどん続きが読みたくなるのがファンタジーっていうのが凄く分かります。とりあえず全シリーズ読破するまで他の作品に浮気はできない予感です(笑)
相変わらずの安定感。そして文章から自然の香りの漂う描写。これでこそファンタジー。最初の頃のユグノの「覚めたくないほどの夢が見られていいいんじゃね」発言は少年犯罪でよく言われる「好きな事やったから死刑でも何でもいいや」を揶揄してるように感じたのだが穿ち過ぎだろうか。一ノ妃の後日談も入れて欲しかった気はする。
本作はバルサはもちろんのことだが、特にタンダとトロガイの呪術師たちが活躍している。生まれ育った村を離れ暮らしている呪術師の生い立ちや日々の生活、村の人々や親族からも微妙な距離を置かれている関係などがわかっておもしろかった。ここらへん、さすが文化人類学者だなと思う。チャグムが自分の父親にもしっかりと物が言えるほど成長していてびっくり。男子三日会わざれば刮目して見よ、といったところか。
シリーズ物は飽きちゃうかな、どうかしらと思いましたが、これまでの作より雰囲気が柔らかいと感じました。ファンタジーの中に現実世界が投影されていて共感したり、学んだりできました。
やっぱりこのシリーズは大人のため、な気がする。夢の中に逃げ込んでしまいたいって、いろいろ壁にぶち当たった人の逃げ道だと思うから。だけど心の中では、それが正しいとは思ってなくて、自分の弱さに嫌気が差すこともある。今回、このお話の中で次を頑張るための充電期間をもらった気がした。人間って悲しくてご飯が喉を通らなくても、いつかはお腹が空く。自分の感情と生死を別物にできるくらいずる賢く生きられるんだと思う。自分の過去を清算する旅を終えたバルサがタンダに道中を語るシーン、シリーズ物の醍醐味を味わった気分です。
人に勧められて読んでみたら、ぐんぐん話にはまっていく.夢に浸りたい気持ちを改めて感じてみた。タンダを守りたいバルサの気持ちが痛いほど伝わってくる。
★★★★★ 『闇の守り人』に感動しすぎて、冒頭で読みあぐねていたこの作品。『闇』を超えられる筈がないと高をくくっていたけど、これも又素晴らしい小説だった。公衆の面前で号泣しそうだったー(危)。ファンタジーなのに、心の描写がリアルすぎて全部持っていかれそうになるこの感覚。これがあるから本読みはやめられない。バルサとタンダとチャグムの絆の強さに胸を打たれました。
今回は夢に捕らわれ、現実逃避して眠り続けている人々を救うバルサだが、夢の中をどのようにして戦うのかと思っていると、何とタンダに乗り移った(花守り)という妖怪が相手でした。タンダを救いたい、命に代えてでも、とのバルサの思いに心打たれました。また、解説が哲学めいていて、興味深かったです。
シリーズ3作目にして、もっとも考えさせられた1冊。面白いんだけどひと言で感想を言うのが難しい作品でした。 ただ、花が実をつけるために必要な人の夢を集める歌を歌うユグノが、集めた人の夢を自分の中に取り込んだ時に、初めて人の痛みを知り、より深い歌を歌えるようになる、というのにはちょっと感動しました。 そしてこの作品でも色濃く描かれる“家族”。今回は特に母性に焦点が当てられていました。一の妃、トロガイ、そしてバルサ。形は異なるも、それぞれの“母親”としての心にスポットが当てられた1冊だと思います。
シリーズのなかで現時点において(1〜3巻読破)1番わかりにくく、でも1番好きな巻!! 哲学的な内容だった。 私自身、理想と現実の差について考え、気が滅入ることもあるけれど(それが悪いこととは思わないけれど)本当に生活に余裕が無ければそういうことを考えている余裕もないのかなと‥‥そういう意味で私は幸せ者なのかなということを思った。 生きていると辛いこともあるけれど、何も感じられなくなる(=死)までの間、出来るだけ楽しく毎日を生きようと思う。そんな生の喜びを改めて実感させられる内容だった。
人間が、悲しみや絶望から逃避したくて見る夢を糧に成長する不思議な「花」。その「花」の力に引き寄せられチャグムが、タンダがナユグ(異次元界)に囚われてしまいます、はたしてトロガイとバルサは彼らを助け出すことが出来るのか!? 今回は、人間の心のありようがテーマだったような・・・、かなり哲学的なお話でした <(^_^; さて次はどんなお話かな、楽しみぃ♪
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 10/23
射手座の天使あきちゃん
雨巫女。さん おはようございま~す♪ 夢って人間の深層心理の現れらしいですから、本当の欲求なんでしょうね、ある意味怖いに同感!! <(^_^;
ナイス!
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10/25 08:24
雨巫女。さん おはようございま~す♪ 夢って人間の深層心理の現れらしいですから、本当の欲求なんでしょうね、ある意味怖いに同感!! <(^_^;
ナイス!
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10/25 08:24
タンダ、バルサ、チャグムのそれぞれのそれぞれに対する思いに胸が熱くなり、泣けた。そしてトロガイさん。この人も1人の女で、1人の人間だったんだなあというのはいささか失礼かしら。人の思いというのは、人を強くするが同時に人をひどく弱く脆くもしてしまう。そして人が生きるというのは難しいね。自分の思いだけで生きることは自由だけど孤独だし、周りとともに生きることは心強いが余計なしがらみが増える。いつかまた、チャグムが夢見た四人の幸せな暮らしが実現するように切に願う。
再読。正直、シリーズ中一番わかりづらいストーリー展開だと思います。私の読み方が、理解できなくても読み返したりせずに、さらっと流してしまうスタイルのせいかもしれませんが、夢の中の世界や“花"が、いまいち自分の中でイメージが安定しません。でも、チャグムがいきなり成長したりせずに、本当に一歩一歩立派になっていったりとか、バルサの心情の変化とかを見守っていくのは大きな喜びです。
タンダとバルサの深い絆がよかった。チャグムとの再会がよかった。シュガとジンすきだ。これからもチャグムの手助けをしていってほしい。
夢の花に囚われた孫を救うために逆に囚われてしまったタンダ。そのタンダとバルサやジンとの死闘は見せ場だった。また星読み博士のシュガとか文系?の活躍も興奮します。バルサは孤高の用心棒ですが仲間が増えていきますね。なかなか面白かったです。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 10/15
今は老練屈強な呪術師トロガイの、意外な娘時代が垣間見れて興味深かった。ユグノはこのシリーズには珍しく感情移入できない登場人物だったが、彼の存在そのものが、そういうとらえどころのない、人の思惑を超えた世界に属するからだろうか。優しいタンダが鬼のような怪物になっているのは、たとえ魂がそこにないとしても哀しかった。バルサはさぞかしつらかっただろうな。
闇の守り人からすぐに読み始めてー最初イメージしにくいなあって中断しつつの読書。中盤からは一気に読んじゃいました。チャグムの「夢を見ずにはいられなかったんだよ」にはやられてしまいました。タンダの優しさがいっぱいでとても素敵でした。若い頃じゃ理解しにくかったかなあ。今、この本に出会えてよかったです。
夢の守り人の
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感想・レビュー:354件

















































