きつねのはなし (新潮文庫)
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きつねのはなしの感想・レビュー(2660)
森見登美彦氏の短編作を纏めた作品。共通してるのは京都が舞台で、妖怪がチラホラと影を見せている事です。妖怪の全貌を描く訳では無く、あくまで彼らが通り過ぎた足跡を「私」と取り巻く人達を焦点に話は進んでいく。「四畳半」や「夜は短し」とはまた違ったシリアスな著者の文章が楽しめます。
きつねに憑かれた人々のはなし。「森閑」「索漠」といったさみしい単語が多くて、全体的に暗い陰鬱な本だった。あらためて森見さんの筆力の幅にびっくり。
京都の街で起こる不思議な話の短編集。森見作品としては異色な面白おかしい小説ではなくダークな京都の一面を描いている。どの短編も詳しく説明される事はなく、不思議が不思議なまま終わるのは良いところであり悪いところでもあると思った。
京都の古い街は、田舎のすたれた古さとは違う独特の趣があるが、それは一種の奇々怪々な想像の産物も生み出すのかもしれない。最近よく出町柳~京大~吉田神社界隈に出没しているが、あの辺りはおしゃれに見えてこのイメージとは若干合わないかな。伏見稲荷のあの連なる赤い鳥居や竹林などのイメージは確かに夜には静かでぞっとしそう。モリミーは、こんな本も書かれているのだなと驚く。しゅららぽんでも出てきたが、琵琶湖の龍伝説ってあるのだろうか。
不思議な小ネタを解説せずに終わるのは森見さんの特徴だと思うんだけど、今回はそれが悪い方向に出たというか…。どの話も、結局何だったの? と首を傾げてしまった。タイトルがきつねなのも謎。関連のない短編を集めた本なら表題作として普通なのかもしれないんだけど、ケモノっていう共通の存在がいるんだから「けもののはなし」とかでも良かったんじゃ。いやでも幻想的というか、真っ黒い水にボールを投げ込んだら浮かび上がってこないかのような、そんな雰囲気は好きです。
京都の古い土地特有の不気味な伝承のようなお話。いづれの話もビクッとなるような怖さではなく、そーっと背後から何かに近づかれてるようなそんな気味悪さを感じさせるものでした。森見さんの他作品とはまるで違う作風でこれもまた京都の味が出ていて面白いと思います。森見さんが陰と陽の京都を描いているとしたら今回は陰のお話だと思いました。前半2つの章を読んだのが半年以上前なのでまた再読したいと思います。後半2つの章も急いで1日で読んでしまったので、もう一度じっくり読んで謎を考えたいですね。
あっさりしているようなじっとりしているような不思議な連作。期待していただけに終わりのあっさりさに拍子抜けした感じではありますが、あのあっさりした終わりの"先"は読者自身の想像力如何で何様にもなるのかもしれないですね。
今までの大学生ものの楽しい話とは毛色が違う 京都の闇の面を表したような話 キーワード:「きつねのはなし」 (老爺、きつね、ケモノ、鳥居、芳蓮堂、幻燈、水) 「果実の中の龍」 大学生もので妄想が膨らんでしまった人の話 お気に入り(老爺、龍、妄想、大宴会、ケモノ) 「魔」 (雨、水、魔、ケモノ) 主人公は魔に魅入られていたのだろうか 最後のシーンは謎だ 「水神」 (水、大宴会、老爺、人魚、疏水、ケモノ、龍、キツネ) この小説は胴の長いケモノが中心の短篇集なのだろうか
きつねのはなし、果実の中の龍は面白かった。最後の水神だけはきつねのコンセプトから外れていて違和感を覚えましたが、全体を通しての森見ワールドは健在で素敵な本です。
四畳半に住む腐れ学生は出てこない、おっぱいの連呼もない、竹林、狸やペンギンもでてこない、他の森見作品とはまったく趣の違う作品だ。『宵山万華鏡』でも、祇園祭りの宵山に狐がでてきても不思議でないと思ったが、この作品でも千年の都京都の古道具屋、装丁のような京町家の並ぶ路地や琵琶湖疏水の近くなどでは、このような不思議なことが起こっても不思議ではないと思えてしまう。そういう意味で、ほとんどが京都を舞台する作品である森見さんの1つのジャンルとして、今後もこのような神秘的で怖い作品も出してほしい。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 01/29
内容はアッサリとしていて、あまり印象に残らない、ちょっと不思議な話。 この人の文体によく似合っていると思う。最後は、読者に委ねられるというか、不思議は不思議のままで終わってしまう。ただ。。「果実の中の龍」は、小説家を目指す人ってこういう雰囲気になってしまう人もいるなと、昔の知人を思い出した。
四畳半~や夜は短し~とは毛色の違う作品。ちょっと不気味で不思議なお話でした。この怪しさ漂う雰囲気にどこか惹かれてしまうのは、森見さんの成せる業なのかな。
ぞわぞわした、不思議で面白い話たちでした。恥ずかしながら…見慣れない漢字言葉が多くて読むのがゆっくりになりました。でも雰囲気に合っている素敵な表現でした。
不思議で不気味でちょっと怖い4つの話。それぞれの話は「芳蓮堂」を介してつながりがあるようで、ないような・・?文字通り狐につままれた気分。森見氏の文章は読みやすく、やはり好ましいと感じたものの、作風としては読んでいて楽しいもののほうが好きだなぁ。
不思議な恐い話にのめり込んでいっきに読んでしまいました!個人的には一番目の話が好きです。狐のお面怖すぎる。これを読んでいると京都に住みたくなってきます。芳蓮堂に行きたい!
4つの短編のうち、2つめの作品が一番面白かった。全体的に、ちょっと文学的な幻想小説風の作品なので、好みが分かれそうだ。嫌いではないけれど、物語にのめり込むような感覚はなかったかなぁ、と思う。また再読してみたら感想が変わるかもしれないが。
「あれ、これ本当に森見登美彦の本!?」となる人が多いんじゃないでしょうか。舞台はほかの作品と変わらず彼が愛してやまない京都ですが、まとわりつく雰囲気がまるで違う……“京都をよく知らないであろう人間が抱く京都”が表現されているなぁと思いました。優雅なんだけど、どこか奇妙でほんの少し不気味な感じ。 短編はすべて繋がっているようなそうでないような。初見はさらっと読んでしまったので、少し間をおいて次はゆっくり読み説いていきたいです。
こ、怖い…。四畳半~や夜は短し~から続けて読んだのですが、まったく作風が違う。文体が違う。笑いどころがない。それでも惹かれる。じめじめとした不気味さながら、切ないような侘しいような感覚。短編集ですが、それぞれの話もつながっているようないないような、真相があるようでないような、そんな狐につままれたような読後感。
京都のうっそりとした路地裏の雰囲気がいい。闇を掬うような暗さは読者を少々選ぶかもしれないが、筆力、表現力は確か。なぜか泉鏡花を思い出した。作風が幅広いことを結果的に証明した作家さんだが、こういう暗いものを書いていらっしゃるときは滅入るだろうなあ。
京都にある古びた骨董屋「芳蓮堂」を巡るオムニバス形式の短編集。断片的に紡がれる記憶達、得体の知れない骨董に纏わる闇、明治にまで遡る暗い一族の歴史…。ふと暗がりに目を凝らして、そこに「何か」を見いだすうそ寒い恐怖が豊富な表現力で描かれている。するすると読めてほぼ一気に最終話のラストまで、この感覚を保てるのがとても良かった。ただ気になったのが、「〜のようである」がほとんどなくても良いところ。
他の作品と比較してなかなか不可思議な内容であった。ケモノとは一体何なのか、狐の面が意味するところは…?よもやこの作品自体狐が化かしているのではないかと思えてくるほど。妖しげな芳蓮堂の雰囲気は好きだ。 ところで森見氏の作品に出てくる食べ物はこれほどまで旨そうに描かれるのだろうか。早速酒粕を買って焼いて砂糖をまぶして喰ってみた。やっぱり実に旨かった(笑)
森見登美彦さん初めて読みました。正直なところリンクしているようでしていないようなすっきりしない感じの読後感ではありました。 が、京都の夜の、なにかが暗がりに潜んでいるような、蠱惑的というか妖しい雰囲気は楽しめたかも。理屈抜きでなぜか背筋がゾクゾク感の短編集。
ちょっとゾクゾクするようか、不思議な話の短編集です。「夜は短し〜」の雰囲気が好きな人にはイメージがあまりにも違うのでオススメしませんが、個人的には好きです(*^-^*)「夜市」とか不思議でちょっと怖い話の好きな人にはオススメです♪
「夜は短し、歩けよ乙女」で森見さんを知り、読んでみましたがちょっと不気味で…。こういうのは苦手です。続いて手元にある「四畳半神話大系」を読みたいと思います。
森見登美彦さん2冊目!!友達に薦められて読みました。不思議な感じでなんかゾクゾクします。書き方が独特(?)で、なんか雰囲気がすごい(゚∀゚)★
京都が舞台とはいえ、今まで読んだものとは毛色が違っていた。悪くはなかったけれど、せっかく短編同士がリンクしていたので、最後もっとすkkり終わってほしかったな。
四畳半、夜は短し、太陽の塔と読んできたからきつねのはなしも同じような感じだろうと思って気軽に読み始めたけど全然違った。軽く読める内容のほうが好きだけどこんな感じのも悪くないなと思った。
森見氏はファンタジーな作品ばかりかと思ってたが、見事に期待を裏切ってくれた。背筋がゾクゾクというよりモゾモゾ蠢く感じの話が多くてよかった。
【★2】夜は短し〜で森見ワールドにはまったので、それからすると意外な一冊。京都を舞台に静謐な雰囲気の中、不気味で不思議なお話が続きます。短編集のようであり細く繋がってもいて。雰囲気は好きですがすっきり出来ないのは個人的に苦手で。でも何となく後々まで残るというか世界観から抜けきれない作品でした。
狭い路地の奥。疎水。社に寺。京都の持つ奥ゆかしさは裏を返せば不気味さへと変わる。読んでいて背筋が寒くなる短編集。
きつねのはなしの
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