東京湾景 (新潮文庫)
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東京湾景の感想・レビュー(376)
正直、東京の地理に疎いので“湾景”がイメージできずもどかしかった。それができたらもっと感情移入できるだろうに・・・。美緒や亮介など登場人物は皆、読者にとって等身大の存在。実際に身近にいるような人ばかりだ。だから読んでいるうちに友人の恋愛相談を聞かされているような錯覚に陥る。恋人達のやりとりは殺伐とした都会の中で誰も関心ないちっぽけな出来事に過ぎないが、当の本人達は常に映画の主役であるべきなのだ。恋人たちの聖地たる東京湾岸を肌で感じてから再読したい。
なんだかあまり好きになれず…。映画好きなんだろうな、映像(というか写真)がぱたぱた切り替わるみたいな文体は嫌いじゃないけど、何処か他人行儀な冷たさと頻発する性描写が少し不快。完全に好みの問題だと思う。
『恋愛小説なんて、好き合った男と女が結ばれるところまでは読めても、そのあとお互いに飽きていっちゃうところまでは書いてくれないんだもんね』
亮介は品川埠頭で働く港湾労働者。美緒はお台場の石油会社に勤めるOL。二人は出会い系サイトで知合い、最初のデートは羽田空港から浜松町までのモノレールだった。二人とも恋愛にのめりこむタイプのために本気になるのに臆病だ。随所に描かれる東京湾の風景。特に夜景が美しい。二人のような生活レベルの異なる恋愛には、恐らく様々な障害が生じるであろう。はっきりしない終幕で物語は終わる。二人の恋の行方の幸福ならんことを願う。
この二人はうまくいかないだろうなぁ...と思いながら読んでいたので、ラストは意外でした(笑) 真っ直ぐな亮介に好感が持てました☆反して美緒には、あまり感情移入が出来なかったなぁ。
東京湾景っていう題名でまず手に取りました。よく知っている風景を思う存分感じながら読み進めてました。二人とも不器用でなかなかうまくいかなかったけど、ラストはまっすぐに、潔い自分を持った決断をした主人公が良かったです。
5年ぶりぐらいに再読。当時はすごくこの恋愛にひかれ、読んだ年のベスト5にも挙げたけど、時間をおいて再読してみるとそうでもないことにびっくり。学生時代に読んだときは憧れをもった恋愛のカタチだったけど、美緒とほぼ同年代になって読んでみると・・・共感できなかったなぁ。あの人事に憤る程度の感情移入具合でした。
内容よりも「日蝕」のほうに興味を持ってしまった。 傷持つ二人のすれ違いというか噛み合わせというか、それを存分に味わえる作品。 余韻のあるラストは好みだなあ。
なんて言えばいいのだろうか?この恋愛模様が肌に合わないのか、恋愛小説自体が私とは合わないのだろうか?脳では理解できるし、心もそれなりに動くが肌に合わないと言えばいいのだろうか?絶賛のコメントの嵐にそれなりにビックリもしている。まだ吉田修一二冊目ですが目覚めていないようです。ただ言えることは読了後に爽やかな風が心を通り抜けた気がします。吉田修一さんの作品は次は何を読めばいいのだろう???
吉田修一なら間違いないしような気がして、滅多に読まない恋愛小説を読んでみた。「パレード」の影響なのか...浜松町に姿を見せた時から涼子(美緒)には香里奈を勝手にキャスティング。恋愛に対して、どこか一歩引いてしまう亮介と美緒に共感。銀座での待ち合わせにお互い足を向けられなかったのも頷ける。このままだとあまりに切ない物語だけど、最後はユーモアがあって非常に良かった。ミケランジェロ・アントニオーニの映画「太陽はひとりぼっち」も是非観てみたい。
東京湾を挟んだ恋愛小説。お台場に勤めライトに恋愛を楽しむOLと品川埠頭で働くガテン系。実は舞台となった場所すべてに土地勘があり、コンビニ1つ、橋1つ知ってますw出版当時を想像して、あぁもうコンビニ無いよ?とか考えたりして楽しかった。そして臨海線開通。台場と埠頭を今まで遠回りしてたのに直線距離にして1km弱の道のりが完成した瞬間に「あれ?なんか違う・・」って思ってしまう乙女心w凄くリアルでした。近くに見えるのに遠い。その小さな焦れったさが大事だったりするね。気持ちの変化が綺麗に描かれていて読みやすかった。
うーん、吉田修一、イイネ!主人公の「涼子」が桜新町(私が学生時代からずっと住んだ街)に住んでるところがステキ、と思ったら、解説の部分で彼女はおそらく○X大学出身であろう、と私の出身大が想定されていたのには笑った。それはさておき、亮介、かっこいいなぁ。自分の肉体と、仕事にまつわる資格をいくつか、しか持たない主人公。ただ「涼子」と亮介がハッピーエンドとして、その結婚生活(?)が長続きすると思えないな・・・。環境違いすぎるでしょう?
淡々と進んでいく日常が気になって読んでしまう。一人一人の心情についても考えさせられる。なんだかんだ最後は素敵なお話にまとまっていて、読後感は良かった。
人と人とのめぐりあい、おつきあい、そして、別れ・・・。
自分の力ではどうにもならない力によって、人生が決められてしまう現実。
そんな人生模様が見せつけられたような印象でした。
お台場と品川埠頭を舞台に対照的な男女のラブストーリー。一番印象的だったシーンはやっぱり2人で倉庫に泊まるシーン。ラストも想像に任せるしかないけどすごく素敵です。すぐに読めるしおすすめです。
東京湾をはさんで向かい合うお台場と品川埠頭で働く男女の恋模様。不器用だけどまっすぐな亮介と、愛とは何なのかに考えをめぐらせ悩む美緒。共感できるポイントは多い。作品にこめられたメッセージはすごく心に響いたが、重いわけではなくすらすら読めた。解説を読むかぎり最後は泳いできたとしか思えない(笑)
お台場から品川のこの近辺に職場が移った記念(?)に再読。亮介のアパートは正確にはきっと港区港南だなーと思ったり。ラストはやっぱり好き。
ひとことでとても面白い物語だった。早朝から読み始めて、とうとう一気読みした本だった。こういう読み方は、初めてかも知れない。単純な恋愛小説ではなくて、やはり吉田修一的恋愛小説ではないかと思う。とても面白い小説でした。
軽く読める本。最後はよかった。 でもそもそもどうして主人公の女性があんなところに電話して 知らない男性と会おうと思ったのかという心理が分からなくていまいち解せなかった。
2回目です。初めて読んだときは、恋愛もうまくいっていてよくわからなかったけど。。。恋愛をお休み中な今、切なさを含めて美緒の気持ちがやっとわかりました。心は目に見えないし、自分でコントロールできるようでできてなくて。。不安で不安で、でも信じたいことも、信じていたい理想もあって。いざ目の前にあっても本当なのか疑わしくて。。。最初の一歩を踏み出すのには勇気がいるけど、踏み出したらあとは進むだけ。美緒と亮介はきっとうまくいくんだろうな。やっと、スッキリ読み終わることができました。
そもそも、なんで美緒は出会い系サイトに登録したんだろうと思った。芯の所は真面目なキャリアウーマンなのに、亮介にはまっていったのが不思議。恋愛ってなんなんだろうって、亮介を好きになる前の美緒と同じように考えてしまう。二人はこれから幸せになれるのかな・・・。
p.289「...人って何にでも飽きるんだよ。自分じゃどうしようもないんだよ。好きでいたいと思ってるのに、心が勝手に、もう飽きたっていうんだよ」私もこれが怖い。あんなに仲が良かったのに連絡をとらなくなった友達や、すごくハマっていたのに冷めてしまった漫画や歌手。どうせこうなるんだから...と真剣になりきれない。途中までふーんって感じで読んでたけれど、ここの終盤にきて亮介にすごく共感した。
東京湾景の
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