沼地のある森を抜けて (新潮文庫)

沼地のある森を抜けて (新潮文庫)
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小説
梨木香歩
ファンタジー
日本文学
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沼地のある森を抜けての感想・レビュー(522)

この人の作品はいつも、ごく普通のお家に入ったつもりが、廊下の先のドアを開いたら宇宙だった…!みたいな。リアルな現実世界とファンタジックで象徴的な世界が交互に目の前に現れて、壮大な絵本の中を旅したような気分だった。「ファンタジーサイド(?)」の方の話は、わかりにくいようでいて、読み終わってみると「自分も誰かと繋がっているんだ」ということをリアルに鎖のイメージで実感し、そのように実感できたことでなぜか深い安心感に包まれた。私の生も死も、誰かと繋がりあっているのなら無駄ではないんだ、的な。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(1) - 02/16
orange*peel
ものすっっっっごく好きな小説。いつかまた、じっくりと再読したい。
ナイス!ナイス! - 02/16 02:08


始めのうちは読みやすい小説かなと思ったけれども、挿話のあたりから……。このタイプの書き方は嫌いではないけれど、どうも読みにくい。まあ雰囲気だけ読み取っとけばいいやといった気分になってしまう。 いろいろ書いてあったけど、なんか女性の生(性?)に対する本能が形になったような本だった。 というわけで、面白い話の展開だったけど、あまり作品に共感は出来なかった。女性なら共感しやすいのかな?

わたしはいつも何かと何かの境目が、気になっている。この小説は何かの始まりのお話だった様に思う。ぬか床は小さな世界でありその中で微妙で絶妙なバランスを保ちながら様々なものを生み出していく。小説の中では実際に人が出てきたりもする。その様が非常の面白くてどんどん読んでしまった。女たちに代々傅かれてぬか床がその気になったという所がなんだか可愛くて好きでした。まだまだ理解しきれていない部分はあるものの、物語としては中々好きな作品。

ぬか床から現れる幽霊譚連作みたいな感じかと思っていたら、話はどんどん壮大になってなんだかわけの解らないことに。生と死をめぐる酵母幻想SF? エンタメと純文学とSFの狭間で発酵した感じで頭が追っつかず。気力があれば要再読か。

imo
感想を人に伝えるのが難しい。わからない部分もある。でもわからない部分もなんとなくの感覚でいいんじゃないかなー。梨木さんの作品の中でも結構好きな方かも。第一章を読んだときにはこんなに壮大な話になるとは思わなかった。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 12/31

内容こそ複雑で難解だけれど、文章から漂う湿った空気とそのにおいが気になって、仕方なかった。『かつて風に靡く白銀の草原があったシマの話』は、意味こそわからなかったけれど、この「意味がわからない」という感じが心地よかったように感じた。また時間がたってから読んだら何かが変わる気がする。

梨木さんの不思議ワールド面白い。また好きになりました。ぬかどこから人。いい意味で期待をどんどん裏切られながら読み終わりました。

人は血と肉でできているのではなく土と水でできているという考え方は、湿気と原生林におおわれた日本ならではのものだと、いろいろな国の文学を読むと強く思う。物語の軸からして、一族の記憶を媒介するものは細胞かと思いきや、文書や日記などの言語情報が多いのはすこし意外。とはいえ最後はやはり細胞レベルの話になるのだが、非言語の世界を言語化するための挿話「シマの話」は別になくても良かったのでは。重層構造にしては妙に象徴的で半端な気がする。登場人物は体臭がしない、性欲を捨てた者ばかり。でも、みんな繁殖する。ざわざわと。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 10/14

ぬか床を紐帯とした、一族の、家族の、男性と女性の、人と人との、または人と何か別のものの、関わりの物語。今までいくつか梨木氏の作品を読んできたが、ここまで難解なのは初めて。最後の章は正直ポカーンというか「はぁん?(゜д゜`)」というか。でも、一貫して「境界」と「繋がり」をテーマとして書く姿勢にとても潔さを感じる。

ぬか床云々から始まる出だしは非常に面白く、斬新な上にユーモアと郷愁溢れる第1章『フリオのために』などにはちと感動してしまった。ただ、ここから先が難解というか、梨木さんのジェンダー・リビドー的なものが膨れ上がってくる。ぬか床を媒体にした生と性の話というか、生命の在り方について問い掛けた純文学的なSFなのか、捉え方は様々なのだけれど、本編に登場する風野が酷く歪な気がする。無性を標榜しておきながら、結局(?)な感じ。読了後、どうもそこが引っかかってしまう。もっと素直な楽しい作品が読みたいよと勝手な感想を抱く。

不思議な世界観だけど、なんだか引き込まれた。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 09/26

ゆるゆるとした物語だなあと心配になったが、終盤一気に加速し壮大な生死の物語へ。何か性別を超越したようなラストは静謐といえるけれど、それは個体の性を受け入れたということなんだろうか。そのへんがちょっとしっくりこないけど、そういう曖昧な関係性があってもいいだろう。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 08/23

形容に困る。非常に面白かったのだけど、本当に解ってるのかと問われると自信がない。感情移入しづらそうな主人公にどっぷりはまり込んで、彼女の変容に素直に付いて行った。一歩引かずにのめりこめれば非常に面白いと思う。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 08/22

再読。明け方に。この人のほかの小説に比べると、ユーモアといったらよいのか、いくぶん軽妙な語り口。それは少し馴染まないのだけれど、おそらくはテーマの深遠さとのバランスをとるために意図的になされたものなのだと想像している。あくまでも軽やかに性を脱ぎ棄てようとする、私にとって非常に魅力的な主人公と荒唐無稽ともとれるストーリーが最終的に生の肯定(なんだろうたぶん)へと収束していく様子が、いくばくかの希望とそれをはるかに上回る絶望を呼び起こすきつい小説。私にはまだ、ラストが受け入れ難い。結局それしかないのか、と。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 08/19

幻想ぬか床小説。 奇想天外な、また遥かな広がりを持った作品。 生命とは何か。問いつづける梨木の真摯な態度の文学的結実。 一読の価値はある。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 08/16

ぬか床から、こんな世界にたどり着くなんて!夕食後の台所で読んだんですが、いろんな匂いに囲まれながら、主人公のクミと一緒にぬか床と過去を巡り、最後は一緒に花粉の香りに酔いしれました。後半はどんどんファンタジックなお話になってくるなぁっと思ったんですけど、考えてみたら最初から呻くぬか床とか出てきてました。もともとファンタジックなお話しでしたね。「かつて風に靡く白銀の草原があったシマの話」は読みにくかった。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/28

TaE
叔母のぬか床を引き継いだらそこから人間のようなものが生まれてくる、という不思議な出来事から始まる壮大なファンタジー。前半は『家守綺譚』のような日常に起こるあれこれだが、徐々に物語が広がり、村上春樹『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』のような(おそらく多少なりとも意識していると思う。壁とか水路とか門とか)世界へと導かれる。理解するには生物の知識を必要とするので『裏庭』よりも難しい。「自分って、しっかり、これが自分って、確信できる?」「それ、誰かのコピーじゃないって、断言できるほど、確かなもの?」
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 06/26

再読。

遺憾ながら著者降格の一冊。まあ、期待しすぎないほうが無難だろう。

http://booklog.jp/users/beta-carotene/archives/4101253390

性の否定? 孤独の肯定? 難しいですよ。

★★★☆☆男と女、生と死、有性生殖と無性生殖。すごい小説だなぁ。壮大すぎる。面白いというよりは、壮大。何より、壮大。フリオが出てくるコメディタッチの箇所が好きです。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 05/15

最後どうなるのか気になって気になって、早いスピードで読んだら、焦りすぎて最後まで分からなかった。ゆっくり、しっかり再読したいと思う。「僕」のいる「シマ」の場面はさっぱり分からなかった。ちゃんと読み込みたいと思う。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 04/20

好き嫌い分かれますよね。ワタシは完全に大好きですけど。「ぼく」や「叔母」がいるところは「世界のおわり」を彷彿させますね。「壁」がキーワードだし。細胞や進化、DNAの話なんて完全に門外漢のワタシがどんどん読まされるカンジは「からくりからくさ」のよう。ワタシなら目がひらひら飛んできたら嫌だ。お風呂に入れない。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 04/13

再読。日常in非日常。でもないか?ベースは日常か。でも非日常が侵食しすぎで私は苦手。性描写っていままで触らなかった人が触ると違和感感じてしまってそこも。あちこちに違和感。梨木さんの書く日常が好きなのだ、わたしは。

「ぬか床」がキーワードだった話が、まさか古代の生物やらの話までに展開するとは思いもよらなかった。美味しいそうな料理がたくさん登場すると思っていたのだけど、完全に意表を突かれた形となった。菌に関する専門知識も適度に散りばめられていて、知的好奇心も満たしてくれる一冊であった。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 03/19

『はじまりは、「ぬかどこ」だった。』あらすじ冒頭のこの文章。あまり意味がわからないまま読み始めましたが、なるほど『はじまりは、「ぬかどこ」だった。』その通りでした。ぬかどこをきっかけに、とてつもなく広がる世界。生命とは?細胞とは?深く考えさせられました。久美も風野さんも理系の人間で、主観的になりすぎないところが話に厚みを出しているように思います。必ず再読するであろう大きな大きな物語でした。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 03/05

宇宙に生まれた最初の細胞が持つ絶対的な孤独、それを受け継いでいる私たち。細胞が細胞壁を作ったことで個が成立し、同時に自分と他者とが生まれる。その壁を壊し、再びひとつの細胞になろうとした(=有性生殖を行った)細胞の勇気。この圧倒的なイメージに粟肌立ちました。呻くぬか床、菌に固執する登場人物たち、その間に差し挟まれるふしぎな寓話。読み込むほど新しい顔を見せてくれる1冊です。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/27

伯母から相続したのは、ぬか床つきマンション。家宝のぬか床からは美味しい漬物と同時に人間も出現し・・・・・。「ぬか床」というなじみのあるものからとんでもない世界が広がる。「生命」「生物」の根底に触れる壮大な物語への発展にびっくり。最後どんな終焉が訪れるのか描かれぬまま終わったのが残念。それを見届けて、未来を予感させて終わって欲しかったな~。でも面白かった。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/26

細胞、境目、そういうのがあやふやになる。不思議な感じ。

薄っぺらい感想で梨木さんに申し訳ないけれど、「ぬかどこ」って気味が悪くて、今までぬか漬けが食べられなかったんだけど、ますます怖くて食べられなくなってしまいました。やっぱり、「ぬかどこ」って何かが生まれるところだったんだ。でも、このお話は好きです、梨木さんらしくて。

著者らしいしっとりとした読感。前半はまだ日常生活と密着したファンタジーだったが、後半はどんどん幻想小説になっていってしまい、やや辟易した。まとまりのない曖昧な結末に消化不良気味。どちらかというと突拍子もない設定を、あくまで日常の中でどう解決させるかというところがこの物語の醍醐味では?と思うのだが。

自由意思は本当に自由か? 魂は自由か? そして、孤独は癒えたか?! 
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/05

すごく良かったけど、その良さをうまく言葉に出来ない・・・。ぬか床という小さな世界から生まれる謎に困惑していたら、生命の終わりと始まりの世界へ導かれ圧倒されました。梨木さんの作品を全て読破してから再読したい。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 12/24

身に沁み込むようなゆるやかに語りに溜め息が出る/ひっそりとある沼とそこに生きる人々を幻視した。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 09/17

ぬか床がちょっと怖くなった。人間はどこからくるのか、どこからが自己であるのか。細胞とかDNAにまで思いを馳せてしまう物語。この世界は少しずつ変容しているけど、ずっと続いている一つの世界なんだなぁと思った。生命はどこまで増殖するんだろう。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 09/01

この人の小説には「生」と「死」が同時に存在していることが多いのが特徴的。今回はちょっと謎の別世界が村上春樹の「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」っぽかったと個人的に感じている。それにしても、梨木さんの作品は思いもよらない所から人が出てくるなぁ。(笑)
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/28

円環、再生、そして孤独と読ませるテーマがたくさんあって面白い。特に中盤まではわくわくさせられるけど、ラストはなんだか超展開というくらいの飛躍があって、さすがに呆然とさせられてしまう。テーマの規模と、話の規模の違いなのだろうか。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/25

ひとは動かされる。何に?意思?それとも遺伝子?遺伝子だとしたら、あまりにも動物的で、わたしたちの意思決定なんて、実はないんじゃないか。と、あたしが迷っているときにたまたま手にしたのがこの本でした。意思と遺伝子プログラム。個と宇宙。過去と未来。「孤」と接合。答えなんてない。だけど確かなものを、梨木さんは伝えてくれた気がします。恋愛に臆病になっているあたしにとって、得たものは大きかったです。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/17

ぬか床から人間が産まれてくると言う、不可思議な設定のファンタジーだった。この独特の世界観は、さすがに梨木香歩だなあ、と感心する。この沼が、大きな意味で子宮の象徴にもなっているのだろうか? と考えたり、間に挟まれる寓話的な物語の意味を、こういうことかな? とかいろいろ考えたりするのが、面白かった。物語の中では、明確な答えは記されていないのだけれど。 世界は最初、たった一個の細胞から始まった・・・という、細胞の抱えた絶対的な「孤」と、毒々しいイメージの母親像であるカッサンドラが印象に残りました。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/16

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沼地のある森を抜けての 評価:52 感想・レビュー:136
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